音楽と本

僕のカルチャーセレクトショップ

パブリック・エネミーのパンツ

先日ゾゾユーズドでこのようなパンツを買ったのです。

                                       

表はベージュで裏は黒というトリッキーなチノパンなのだが、これを購入した決め手はよく見るとこのようなプリントがされていたからなのです。

    

 まあタイトルに書いているので何なんですが、往年の人気ヒップホップバンド、パブリック・エネミーのマークなんですよ。チノパンにプリントって一昔前のラルフローレンのパクリじゃないかとも思うのだけど、どうせ誰もそんなこと気にしないか。

 

 それにしたって今日本でどのくらいの人がパブリック・エネミー聴いてるんすかね。そもそも知名度はかなり低いのではないか。40代以上の洋楽好きの方ならわかるか。

 僕が彼らを聴くようになったのは多分アンスラックスのスコット・イアンがパブリック・エネミー好きを公言していたからだろうな。

 スラッシュメタル四天王の一翼として突っ走っていた彼らは初期の頃こそメタル然としたルックスだったものの(ほぼ全員迷彩ズボンにライダースジャケットみたいな恰好)、三枚目のアルバム「アマングザリヴィング」あたりからはバミューダにTシャツといったメタルバンドにしてはかなりカジュアルな格好で演奏をしていたのだ(主にギターのスコットとドラムのチャーリーだけど)。

      www.youtube.com

そうして彼らはお遊びでメタルとラップを融合させた「アイム・ザ・マン」をリリース。この曲はちょっとした衝撃だった。今でこそラップメタルなんて当たり前だけれど、ゴリゴリのギターサウンドにラップを乗せたのは彼らが嚆矢ではないのか。

              ノット!ノット!俺は男だ!

                 

 ここでもスコットはパブリック・エネミーのTシャツを着用している。この辺から僕と友人界隈ではパブリック・エネミーに対する興味が沸き上がり、いつものように新宿のレコファンで3rdアルバムにして大傑作の「ブラック・プラネット」を購入したのだ。

     このCDどこに行ったか分からなくなっていて30分くらいかかって発見

      

 パンツ購入きっかけで久しぶりにこのアルバムを聴いたけど、やっぱカッコいいな!特に冒頭のインストからブラザース・ゴナ・ワーク・イット・アウトへの流れは素晴らしい。

    いかにも意地悪そうな警官に職質されるチャックD。後ろのフレイヴァーもいい顔している

   

 このアルバムにハマったので他のアルバムも揃え、一時期かなりの頻度でパブリック・エネミーを聴いていたっけ。ヒップホップでありながらも、DJのターミネータXが作るトラックはロックスピリットが感じられた。1stの曲なんかスレイヤーの曲とかサンプリングしていた。あれ、それはビースティ・ボーイズだっけ?

 僕はジャンルレスに音楽を聴きますが、やはりヒップホップはちょいと敷居が高かった。パブリック・エネミーのほかにもサード・ベースとかサイプレス・ヒルとか、名前も忘れてしまったラップ系のCDをいくつか持っていたが結局のところ彼らとビースティくらいしかこのジャンルは手を伸ばさなかった。ああそうだ、バスタライムスは好きだったな。

   www.youtube.com

 パブリック・エネミーはメンバーが変わりながらも今もやっているようです。チャックDとフレイバーがメインMCだがフレイバーはその素行上何度もクビになっているそうな。そんで当時から謎だったのはパブリックエネミーって結構メンバーいるのよ。

       アルバムの裏ジャケにはこんだけ人がいる。世界征服を計画中

     

中ジャケはこう

   

特に謎なのは、写真右側のS1Wという人たちで、この人たちは音楽的貢献とかしていたのだろうか?主にライヴステージ上で軍服を着て隊列を組んで歩くのが仕事だったようなのだが、政治的主張として機能していたのだろうか。


 最終的にはアンスラックスとパブリックエネミーは「ブリング・ザ・ノイズ」のメタルバージョンというとんでもないコラボを実現し、ここにラップとメタルの融合極まれり!

   www.youtube.com

 この曲がきっかけでその後メタルバンドとラップアーティストがコラボした「ジャッジメントナイト」という歴史的アルバムが誕生。

Judgement Night

Judgement Night

Amazon

             特にスレイヤーとアイスTのコラボはすごかった。

            www.youtube.com

 この曲友人たちとバンドでコピーしたなー。アイスTは自分でメタルバンド、ボディカウントを作って活動してたっけ。それも好きだったなあ。

 

 さて件のパンツにはパブリックエネミーのアイコンの他、彼らの代表曲名がプリントされている。

 

 

 「Fight the power」とかってそういえばスパイク・リーの映画「ドゥザライトシング」でかかってたな。かなり昔に見たが、なんか最後で主人公の黒人青年が薄給でこき使われているピザ屋にイスを投げ込んで暴動のきっかけを起こすんだけど、ピザ屋のイタリア人のおっさんがなんか不憫だったなあ。

 あ、そういえば冒頭でも触れましたが、英語でこんなふうにテキストが書かれているパンツって昔からあったんだけど、高校生当時友人がそういうパンツに憧れて、自分でジーパンにマジックで落書きをしてセルフカスタムをしていたのだ。

 しかしながらその友人はあまり英語力がなかったので書いたフレーズが「BOOK」とか「BOY」とかしょうもない単語ばかりですごい笑った記憶あり。「本」じゃないでしょ。

 

    ちなみにパブリック・エネミーパンツ、履いた感じはなかなか良いです。

        

 

ドンビリーヴザハイプ!

kakuyomu.jp