もう終わってしまったビエンナーレのガイド、その3。
中之条の町をあとに、山方面へと向かう。このビエンナーレかなりの広範囲にわたって展開されているのでとても一日で周ることは不可能。入場パスポートに全会場のスタンプを押すとかムリ!20会場くらいあるんだもん。
伊参(いさま)エリアという会場へ到着。駐車場に限度があり、溢れて路上駐車の車もちらほら。僕の車は小さいのでスッと隙間へ。まずは小さな小屋へ入ると、こんなん。
この写真だけだと、上下感覚なくすでしょう。
実際は紙(?)で作った人型が張り付いている。
くっついてるよー
この奥にも部屋があって、墨で書いた不思議な言葉が貼り付けてあったが、イマイチ面白みなし。道路を渡って廃校になった小学校へと入る。ココの展示はハコの大きさもあって、かなり充実していた。
歯車を組み合わせたオブジェ。取っ手を回すと「きらきら星」が演奏される。躍起になって回す子供が親に怒られていた。
何やら不気味な展示が。アーティスト・オリジナルグッズと書いてある。
ここでは実際にこの作品が買えるらしい。しかし、これ買ってもな・・・「エイリアン・コヴェナント」の死滅したエンジニアかと思った。確か3万円くらいだった。
教室を利用した展示はそれぞれ個性的で面白い。まずはダンボールアートのお部屋。全てダンボールで作ったオブジェが展示されている。
全部ダンボールを積み重ねて作ってありました。ものすごい労力とみた。人間ってすごいな。
フラットウッズモンスターもいた。
フラットウッズモンスターがなんだかわからない方は、こちらの過去記事をぜひどうぞ。グーグル検索で、そこそこ読まれております。
このカバのモデルは結構凝っていて、口の中まで作りこんである。口の中には明かりの灯る街があった。なんでも飲み込むカバらしい。
アニメーションを作るワークショップがあったのだが一時間半も時間が取られるのでスルー。落書き自由の部屋へと向かう。
この手のイベントではよくあるやつ。早速描き始める娘画伯。
壁の落書きがそれなりに面白い。今時「つるにはまるまるむし」とかって。
あの世から、やなせたかし氏もやって来た。
僕らも落書き開始。思いつきで色々と書いてみる。
雰囲気をぶちこわすカッコいい落書きをしたよ。娘も影響されたよ。
子供が書いた女の子とか鳥の絵とか。何故か家には『エスパー魔美』の模写もあった。
最近は絵にセリフを付けることを覚えた。何とも言えないいいセリフ。
いくつかの他の作品が飾ってある部屋を回っていると、ポスターが散らかって展示してある部屋にたどり着いた。
黒板や壁中に何やら難しいテキストがびっしり書かれている。作品を見ている人はただの記号と受け取るだろうが、僕はとあるテキストに目ざとく気付いた。それはこの部分。
赤いチョークで書いてあるテキストにご注目。
〈俺はー〉と呟き始めた彼は、
〈俺であるー〉
と呟き続けることが・・・
のくだり。僕は一瞬でこれが埴谷雄高氏の『死霊』の一節であることにすぐ気付いた。もう、何回も読んでいる部分なのですぐわかる。『死霊』は僕の生涯の一書なのです。
かなり前の記事ですが、最近とんと書いていない書評サイトでの一番最初に書いた本も『死霊』。
もう一箇所、やっぱり『死霊』からの引用。このアーティストは埴谷雄高氏が好きなのだろうか。見えづらいのですが、赤いチョークのテキストがそうです。
文学と現代美術の邂逅。他のテキストは元ネタが分かりまでんでした。まあ、何かの作品なのでしょう。
ピタゴラ装置もあった。何やら延々と動いて怪しい音を立てている。でもそれだけ。
ほかの展示、適当に載せときます。特に感想はなし。点滴でアートなど。
階段を下りて校舎の外にも展示があるので行ってみる。裏口にはエイリアンエッグチェンバーがあってびびった。
2~3人、フェイスハガーの餌食になっていました。
外へ出るのにサンダルを履くんだけど、このサンダル異様に履き心地が良かった。
ゴム質の塗料で壁画を描いたらしく、最初は模様かと思ったら、アートだった。
そうして、端っこの方に、タイトルが書いてある。「STRIPPER」ってどういうこと?子供に意味を聞かれなくてよかった。
STRIPPERといったらこれでしょ。
大学生の学祭でこれをバンドで歌っていた先輩がいた。「ストリッパー!」と大学中にその歌声(グラハムばりの声量で)が轟いていた。
小学校はこれで終わり。次は伊参スタジオという所へ移動。それでようやくこのシリーズ終わります。では、また明日。
娘、松の絵のスケッチに夢中。