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ロード・オブ・カオスでどんより

 アマゾンプライムで「ロード・オブ・カオス」が観られるようになっていた。そして、観た。主演はマーコレー"ホームアローン”カルキンの実弟ロリー・カルキン。

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 R18指定で、かなり内容的には過激。なかなか見るのがつらい場面もあって何度かに分けて最後まで見ました。
 1990年代前後にノルウェーで活動していた「メイヘム」というブラックメタルバンドの実話に基づく破滅系暴力ダメ青春映画。ブラックメタルとは悪魔崇拝に基づいたビジュアルや歌詞、そして大仰で凶悪なリフとブラストビートが要になったある意味メタルの究極的なスタイルの一つ。

       メイヘムの曲。何となく初期ソドムっぽい感じ

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ノルウェーに住む19歳のユーロ二モス(本名オイスタイン)はブラックメタルバンド、メイヘムのギタリスト。自宅の地下室で友人たちと毎日のように練習をしていたが、最初の時点ではあんまり上手じゃなくて、たまに様子を見に来る妹に「へたくそ」とか言われる始末。

 でもユーロニモスはひたすら練習した結果かなりのレベルにまで到達。そしてメンバー募集に応じたデッド(彼はデモテープにネズミの死体の磔を同封してきた)が加入しそこからカリスマ的人気を博していく。

 彼らは仲間とメタルパーティを屋外で催したりしてもいます。そこに爆音でかかるのはアクセプトの「ファストアズアシャーク」とか、ディオの「スタンドアップアンドシャウト」だ!ああ、懐かしい。

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 僕は彼らと同年代で、リアルタイムでこれらのメタルを聴いていたものだから、すぐに反応してしまう。僕はようやく大学生になったばかりで何も考えず能天気に日々を過ごしていたわけだけれど。


 さて、新ヴォーカリストのデッドは少年時代に受けたいじめから死に憑りつかれており、ライブの最中には腕をナイフで切って血をまき散らしたり、豚の頭部を客席に放り投げたりしていた。しかも、エキサイトした客が、その豚をかじる。病気になるよ!
 そのライブを見ていたクリスチャンという青年がバーガーショップで打ち上げをしているユーロニモスに「あんたら最高だ!」と話しかけるが、ユーロニモスにGジャンのワッペンの「SCORPIONS」が軟弱だと冷たく指摘され、すごすごと引き返す。

           そりゃこれに比べれば

     

 メタルの世界ってジャンルが細分化していて、彼らはより過激なスタイルを追求しているので、スコーピオンズのようにメジャーで一般的なメタルとは相容れないわけですよ。そうしてそういうメタルを聴くやつらに対して「ポーザー(かっこつけ)」と決めつけるのですな。この辺、いかにもメタルファンの生態を上手に描写しているわけだけれど、僕も彼らくらいの頃はボンジョビとかの一連のLAメタルに対してあまり良い思いは持っていなかった。でも今となっては成長して嫌いだった食べ物がおいしく感じるようにあの頃の音楽を懐かしく聴くことができる。
 ただ、躁鬱の激しいデッドはある日バンドが借りていた山奥の一軒家で両腕と首をナイフで切り、最後にはショットガンで頭を吹き飛ばすという壮絶な最期を遂げる。このあたりの描写はかなり生々しくリアルで気持ち悪いので、ダメな人はダメだろうな。
 第一発見者のユーロニモスはあろうことかそれを写真に撮り、後にその写真をアルバムのジャケットして使用する。また、散乱した頭蓋骨の一部をペンダントにしてメンバーに渡すが、ドラマーは「すげえ!」と言ってすぐに受け取るのに対し、ベーシストは「なんじゃそりゃ!やってられるか!」と拒絶し、自転車に乗って(自転車というのが少し悲しい)彼らの元を去る。そりゃそうだ。まともな神経ならそうするよね。ちなみにYOUTUBEには生前のデッドを撮影した映像があり、映画はこの一軒家をほぼ忠実に再現していることが分かる。映画を見た後にそれを見ると何とも不思議な気持ちに
なる。

         本物のデッドやユーロニモス

      一軒家を引き払ったユーロニモスは自身のレーベルを立ち上げ、親の金を借りてメタルレコードショップ「ヘルヴェテ(地獄)」をオープンさせる。地獄とか言っている割に両親からサイン入りの花鉢を送られ、それをさりげなく仲間から見えないように隠すユーロニモス。このあたり、ブラックメタルだとか悪魔崇拝だとか言っているくせに、実は家族大好きという側面が描写されている。
 そのヘルヴェテでユーロニモスと仲間たちは好き勝手に毎日楽しく過ごしていた。面白いのは彼らの一人が店でずうっとスプラッタムービーを観ているのだけれど、サム・ライミ出世作死霊のはらわた」とかあの`指輪物語`ピーター・ジャクソンの「ブレインデッド」であったりする訳で。もうね、あのころの俺か!90年代当時僕はメタルを聴いてスプラッタムービーを観て毎日を過ごしていたのですよ。メタルボンクラとしてマインドが同じすぎる。


 

 そんなある日スコーピオンズと決別したクリスチャンがヘルヴェテにやってくる。クリスチャンは陳列してあったスコーピオンズのレコードを指して「本物だけを扱う店じゃ?」と挑発する。ユーロニモスはそれを受けて、本物を探し当ててみろ、と答える。勉強したクリスチャンは数枚のレコードを選ぶが、その一枚目がソドムの「サインオブイーブル」で笑った。そうして店でレコードをかけると、一曲目の「アウトブレイクオブイーブル」がかかってさらに爆笑。

                 

 いやあ、この面白さ、当時これを聴いていた僕かあの頃の友人ならわかるのになあ。この映画一応メタルを題材にしているので小ネタが沢山あるのですよ。


 クリスチャンは自分はヴァーグと改名したと宣言し(そりゃ悪魔崇拝者がクリスチャンじゃねえ)、彼一人で録音したブラックメタルのテープをユーロ二モスに手渡す。ユーロニモスはヴァーグの才能を認め、レコーディングを手助けする(そのレコーディング資金はヴァーグの母親が出した)。

 人気が出て調子に乗ったヴァーグは自分が真のブラックメタルの体現者だとして教会に放火し、仲間内で一層そのカリスマを高めていく。これがきっかけとなり、ヴァーグはさらに数件の教会を燃やし、「俺が本物だ!お前も付き合え」とユーロニモスに迫る。

 あんまり乗り気ではなかったユーロニモスだけれど、ブラックメタル創始者としての体面を保つため、ヴァーグと一緒に教会を燃やしに行く。ヴァーグは時限装置付きのダイナマイトを持参し、犯行を試みるが、作動せず。「なんだよ!」とか言っている横でユーロニモスは聖書に火を付け、どんどん燃え上がる教会。燃え上がる教会を見ながら笑う二人。そしてこの時の二人のセリフ

「AM I EVIL?」

「YES I AM!」

でオールドメタルファンに目配せをする。

 この「AM I EVIL」はダイアモンド・ヘッドというバンドの曲で、メタリカが頻繁にカヴァーしたことでかなり有名な曲なのだ。僕も大学生の時この曲をバンドでやったもんだ。

               ベースはクリフ・バートンのライヴ

       

 さて、教会燃やし競争が激化し、「誰が一番邪悪か」がヒートアップしていく中、ヘルヴェテでスプラッタムーヴィーばかり観ていた店員のファウストという人物がパブで自分を誘ってきたおっさんをめった刺しにする!ついに事態は殺人にまで及んでしまうのだ。さらには殺人祝いと称してまた別の教会を三人で燃やす始末。しかし内心ユーロニモスは穏やかでなく、常に警察が自分をマークしているのではと疑心暗鬼に憑りつかれる。


 そういや僕の大学時代、パワー合戦と称して誰が一番くだらない行為をできるかということやってたが、内容的にはこれとほぼ同じだな。邪悪さのレベルは段違いだけれど。例えば酔っぱらって道路に大の字になってみたり、他人が鼻かんだティッシュを食ってみたりなどしょうもないことばかりでした。それでもそれを現場で見ていた僕らは大笑いし、「どうだ!俺のほうがパワー!おまえら赤子同然!」などと叫んでいた。いい青春でしょ。


 さて邪悪パワー合戦の果てはどうなったのか。
 ヴァーグは雑誌のインタビューに応じ、速攻で逮捕されるが証拠不十分で釈放される。このことが大々的に報じられるが、とばっちりを受けたユーロニモスは店を畳まざるを得なくなる。ユーロニモスはその際に「ヴァーグをスタンガンで気絶させて森の木に縛り付けて拷問してやる」と悪態をつくが、これを真に受けた仲間がヴァーグにこれを報告。それを聞いたヴァーグは逆上し、ナイフを持ってユーロニモス宅に押しかけ、彼を刺し殺してしまう。

 このあたり、映画のクライマックスだが、いやな緊張感で一杯。そして部屋の外に逃げたユーロニモスを追い、執拗に刺し続けるのだ。ユーロニモスはその短い生涯を閉じ、ヴァーグは逮捕され、何とも言えない嫌な感じで映画は終わる。


 ブラックメタルデスメタルは死を前面に出してその世界観を作ってはいるが、本当にやっちゃ駄目だよね。それは明らかに作り物と分かるスプラッタムービーと同じく、あくまでフィクションの世界で成り立つものであるのだから。だからこそ僕は部屋にカンニバルコープスのレコードを飾り、日常的にデスメタルを聴くことができるのだ。

 

 ちなみにヴァーグはその後出所し(一度逃亡を図りつかまる)、現在も音楽を作り著作をしています。
 この事件は様々なメタルシーンに影響を与えているが、あのメタリカも題材にしており、非常に興味深い。このビデオはなんと、映画の出演者がそのままメタリカの曲をパフォーマンス。メイヘムがメタリカを演奏というある意味ものすごいビデオ。コメントは八千件を超え、いかにメタルファンがこの曲に反応したかがよくわかる。

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まあ、映画を見る限りはヴァーグはヤバすぎですな。彼がどうしてこのような行動原理を持っていたのかはあまり描写されないのでその辺は不明だけれど、ユーロニモスは結果的に実はバンドを有名にしたいポーザーであったという印象もぬぐえない。救いないね。

 

 これに比べれば同じ北欧デスメタルをテーマにした『ヘヴィ・トリップ』のなんと平和なことか!

  

 一年前に書いたヘヴィトリップの記事ですよ

  

 

 いやあ、久々に書いた書いたの四千文字。ここまでたどり着いた方、どうもありがとうございました。服とかラムオブゴッドの新譜とか小説「三体」とか、書きたいネタはちらほらあるのだけれど何せ年のせいか書くのがおっくうでねえ。また来世!

 

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「キャシアン・アンドー」7話まで見たところでのはなし

 ディズニープラスで独占公開されているスターウォーズのドラマ、「キャシアン・アンドー」。

     

  まず、この作品って結構敷居が高いんじゃないの。なるべく「ローグワン」を観ておく必要もあるし(まあ、観ないでもいいけど)、SW詳しくない人にとっては、そもそもアンドーって誰?ということにもなるでしょ。

 アンドーは「ローグワン」で出てきた人で、デス・スターの設計図を盗むためにフェリシティ・ジョーンズとひいこらいってようやく任務を達成した。ローグ・ワン自体は好きです。

     

 そんでローグ・ワンの四年前のお話で、如何にアンドーが共和国軍の戦士になっていくかという話を全24話で描くんだと。オビ=ワンが6話だったのに対してやけに長くないか。つうかSWドラマの中でもこれ随分長いと思うよ。

 

 まあ7話まで観ましたが、端的に言って地味なんですよ。これは色々なところで言われてるけどとにかく地味。ジミーイートザワールド。そんで冗長。あとSW世界ではあるけれど、人気キャラ一人も出ない。ベイダー、ルークは言わずものがな、トルーパーさえ殆ど出てこない。

 言ってみればSW世界の市井の人々の物語であり、ファンタジックな要素があまり感じられないのよ。冒頭に出てくる橋のシーンからしてなんだかSW感ゼロ。地球のどこかの道路を歩いているかと思ったよ。そんで話数が多いので余裕があるからなのか、じっくりドラマが描かれるのだ。映画ならば一秒で出てきては消えそうなキャラをその背景までじっくり描く。

 

 例えばシリル・カーンという保安部隊の隊長がヘマをやってクビになり、田舎へ帰るんだけど、母ちゃんが出てきて「お前仕事どうするんだい?叔父さんのコネでなんとかしたげるよ」みたいなシーンになるんですよ。いるか?これ?観るのツライ・・・。そして再就職したシリルはカフカの『審判』に出てくるような画一的な職場を数10倍に拡大したような無機質な場所で単調な仕事を死んだ目でこなす。

 

 また、映画にも出てくる共和国軍のリーダーの1人、「モン・モスマ」という女の人がいるんだけど、この人の家庭が崩壊してて、夫や娘との関係がギクシャクしているのだ。娘が反抗的で、モンさんため息とかつく。つうか、なにこれ。いったい僕は何を見せられているのだ?なんだかスターウオーズと似て非なるものが画面上で展開されているんですけど・・・。これでモンさんは反乱軍活動に一層のめりこむんですかね。7話ではさらにモンさんの活動がフューチャーされ、策士ぶりが強調されているが・・・観たいのはこれじゃないよ!

 

 とにかくあんまりこの辺りドラマパートが観ていて厳しいのでその話を娘にした。

 「いや、最近見ているキャシアン・アンドー」のドラマ、一般人みたいな人が出て

  きて、その描写がスゲー細かいんだよ。仕事クビになって実家帰って落ち込んだり

  している人の話とか見せられるんだよ!それいる?」

 「そんなんなら観なければいいじゃん」

 「観るよ!だってスターウォーズなんだから!そんでさ、モン・モスマの家庭のご      

   たごたとか、すごいキツかったんだよ」

娘  「だから観るのやめたら」

  「観るよ!スターウォーズなんだから!」

 

 その後もスパイ活動を隠密でしなければならいので、ひたすら地味な映像や会話が続きます。そうしてやっと6話の最後に帝国の領土からトルーパーとかの給料を盗み出すんだけど、そこはかなり派手で緊迫していてよかった!特に空一面に色とりどりの流星がきらめく中でタイ・ファイターから貨物船で逃げるシーンは問答無用にカッコよく、ようやくスターウォーズっぽい感じがあった。

 ひたすら暗くて地味なドラマの後に、こういう派手なシーンがある作品どこかで見たな、と思ったら、ああ、そうだ中学生の時にみた心の一本、クリントイーストウッド主演のファイヤーフォックスだ!この映画も前半は地味なスパイドラマなんだけど、後半これでもかというくらいにハイスペックな戦闘機の空中戦が展開される。SWの第一作を担当したジョン・ダイクストラVFXが爽快!ブルーレイも持ってますよ。当然観るのは後半のみ!

           黒光りするファイヤーフォックスの機体が美しい

      

 あと良かったのは、ルーセンという謎の男を演じる、ステラン・スカルスガルドだ。スカルスガルドは「DUNE」でハルコーネンを演じていい味を出していたが、アンドーでも抜かりない。特に僕がお気に入りの彼のシーンは、惑星コルサントに帰る直前で表の顔である骨董商に戻るため1人宇宙船の中でカツラをつけて鏡を見ながら偽りの笑顔の練習をするところだ。最初一体こいつどうしたんだ?!と思ったが、表情の練習だったのね。1人でニヤニヤと客の相手をエアーでしているシーンが妙に気に入りました。

 

 その他いわゆるイースター・エッグ(小ネタ)も沢山あるようなのだけれど、そういうのはもっと詳しい人が書いていると思います。だってアニメのクローンウォーズとか「反乱者」とかに関係する小ネタなんて拾うの大変だよ。クローンウォーズとか話数が多すぎて見てないし。ああ、バッドバッチは何とか見ました。

              バッドバッチの方がよほどSW

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正直ですね、マンダロリアンとか、ボバフェットみたいに、毎週楽しみで公開したらすぐに視聴!とかいう気がこの「アンドー」には起きないということなのです。

 とはいえこれからもっと話にギアが入ると思うので、人情ドラマを我慢して観てみるつもり。しかしねえ、6話でようやく調子が出てきたと思ったら、7話でまたジミー!地味ー・イート・ワールド!それでも頑張って観るよ!スターウォーズなんだから!

                   しょもないダジャレ

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SW知らないとあんまりおもしろくない記事ですね

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プロジェクト・ヘイル・メアリー読んだよー!

 この間、僕が信用を置いている映画評論のチャンネル、ブラックホール(てらさわホーク氏、柳下毅一郎氏、高橋ヨシキ氏の三人が出演)を見ていたら

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 視聴者からの投稿で最近のお薦めのSFは何ですかという質問に柳下氏が「やっぱプロジェクト・ヘイル・メアリーとかじゃない」と言っていたのが気になり、早速アマゾンでチェックした。作者はリドリー・スコット監督によって映画化された「オデッセイ」の原作小説を書いたアンディ・ウィアー。

 キンドル版         単行本     

   

 

 本を見つけたはよいが、値段を見てください。たっけえ!

 まあ、去年出たばかりなので仕方ないのだが、上下で買うと三千円超え・・・。昔の僕なら何も考えずにすぐポチるのだが、緊縮財政の中この金額はな・・・。キンドルで買うかどうかを迷っていると、もしかして図書館にあるのではないか?と思い検索するとあった!ラッキー!

 すぐに翌日に行き、借りられたよ。

               並べると一枚絵になってるのね

   

 動画の中で柳下氏は「太陽が何者かに食われてさ、そっから先はネタバレになるから言えない」とたったそれだけの情報を与えてくれたのだが、もうそれで十分でした。つうか確かにそれ以上何も聞かないで読んで大正解。緩急自在の展開で、あっという間に読み終わってしまいました。

 「オデッセイ」もそうだったのだけれど、主人公は科学者で、次から次へと襲い掛かる困難に知恵と科学の知識で立ち向かう。上げては下げ、の繰り返し。しかし主人公は決してあきらめない。独特のオプティミズムに溢れた冒険科学SF小説でした。もうすでにライアン・ゴズリング主演で映画化が決まっているのだそうです。

 

 さて、この記事をみて興味を持った方、これ以上の情報を入れないで読んでください。僕は図書館で借りたから良いものの、ひょっとして書店で購入しようとすると帯でネタバレしている可能性もあるので注意が必要です。この本は何も知らない状態で読むのが一番面白いと思います。アマゾンの書評もあぶねえから読んじゃいけねえ!

 

 

 

            注意!

ここから「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の感想&ネタバレの嵐です!つうか、お話全部書いちゃうよ。

 

 

 

 

 

 ある男が目を覚ますと全く記憶がなく、ロボットアームのようなものに世話をされている。男は長い間昏睡状態にあったようだ。体力の回復とともに徐々に動けるようになり、ようやく周りを確認できるようになるとなんと自分は白いクリーンルームにゆりかごのようなものに横たわっている。室内には他に二名の人間がいるのだが、その二人はミイラ化していたのだった。なぜこんなことに?

 ストーリーは記憶をだんだん取り戻していく過程でなぜ主人公がここにいるのかを明らかにしていく。

 少しずつ記憶がもどっていく男は自分の名が「ライランド・グレース」であり、周囲の状況からどうやら宇宙船に乗っているらしいことがわかる。モニターには太陽が映し出されているので、自分は太陽の調査でやってきたのだと思ったが、黒点の動きを観測しているうちに明らかに目の前の恒星は太陽ではなく、別の星であることに気が付く。

 

 物語は地球で何が起こったかのパートと、宇宙船ヘイル・メアリー号の現在パートの交互で進んでいくのだが、その過程が非常にスリリングで読みやすい。

 

 ある日太陽の観測データに異常が見つかり、輝度が減少していることが解った。太陽の温度も下がっている。どうやら太陽から金星にかけてのペトロヴァ・ラインという原因不明の線状のモヤのようなものが原因らしい。そして調査の結果、未知の大量の微生物がペトロヴァ・ラインを構成していることが判明する。このまま放置しておくと、地球が滅びてしまうのだ!

 グレースは中学の科学の教師をしているのだが、もともとは分子生物専門研究者で水がなくても生物が生存できるという論文を書き、学界から無視され失意のまま去った経歴を持っていた。

 彼は突然やってきたエヴァ・ストラットという女性にこのペトロヴァ問題を解決するように強制的に連行される。エヴァはこの問題の解決のため、あらゆる権限を付与された女性であった。グレースは選択の余地なくアストロファージと名付けたこの微生物を研究した結果、太陽の表面のような環境でも生きることができ、そこでエネルギーを取り込んでそれを蓄え推進力として別の場所に移動できる能力を持っていることが判明する。

 さらなる調査の結果、近隣の恒星もそれぞれ輝度が減少していることが判明する。つまりアストロファージは侵略種であり、その推進力で数光年離れた恒星を次から次へと食い尽くしていくのだ。そして二酸化炭素をエサにしてその数を増やしていく。だから太陽と金星の間にペトロヴァラインが構成されていたのだ。

 

 この辺りから人類の叡智を結集したプロジェクトが進み始める。アストロファージに侵された恒星を観測すると、奇妙なことに地球から13光年離れたタウ・セチという星だけが影響を受けていないことが判明した。

 その原因を探るべく宇宙船ヘイル・メアリー号が造られた。推力はなんとアストロファージ。グレースを中心としたグループはアストロファージの推進力に注目し、燃料として利用する宇宙船を造り上げたのだ。速度は光速の0.9パーセントに達する。

 

 グレースは記憶を断片的に取り戻す中で自分はおそらく科学クルーとして選ばれ、この片道切符の任務に就いたのだと推測した。まあ、実は全てを思い出したときにそうではなかったと解るのだけれど。

 とにかく、つまり、目の前の恒星はタウ・セチであったのだ。実際の地球上の経過時間は13年であるが相対性理論により、宇宙船内の経過時間はおよそ三年ほど。その間に二人のクルーは何らかの原因で死んでしまったらしい。グレースは一人残された自分だけで問題を解決しようと悲壮な決意を固めていた。

 

 さて、ここまではアストロファージというガジェットは出てくるものの、「オデッセイ」的な科学考証を徹底的に積み上げたリアルハードSFが展開されていた。

 ところが!

 この小説はここからが驚きなのだ!

 

             注意!

ここから「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の根幹に関わるネタバレの嵐です!よろしいですか?よろしいですね!本当にいいんですね。知らない方がこの小説や映画は面白いと思いますが、書いちゃうよ。

 

 タウ・セチからのペトロヴァ・ラインの観測を始めたグレースは、何か奇妙なものを発見する。それはどう見ても人工的な物体で、発光しながらヘイル・メアリーに近づいてくるではないか。宇宙船だ!「うっそだろう!」と叫ぶグレース!

 

 マジか!なにこの小説!

 

 巨大で平面的な物体はついにメアリーから217メートルのところで静止した。どうやら敵意はないらしい。そのうちに向こうから筒状の物質が送られてきた。船外活動(EVA)によりそれを回収したグレースはそれは非常に高い温度を持っていることに驚く。どうにかして開けたところ、星の位置を表す彫刻のようなものが収まっているのを発見する。ブリップAと名付けたその宇宙船と何度かやり取りしていくうちに、ついに相手が船外にあるロボットアームのようなものを使ってヘイルメアリーとドッキングを成功させる。

 

 いやまさかのファーストコンタクト小説とは思わなかった。だってオデッセイ的な内容を考えていたから余計びっくりした。でもその驚きが非常に心地よい。ああ、情報を遮断して読んでよかった!どんなエイリアンが現れるのかな!

 

 ついに異星の物質でできたエアロックを介してエイリアンと邂逅。その姿は、まるで岩石でできたクモのような形であった!

 大きさはラブラドールくらいで、甲羅から五本の足が放射状に出ており、その先には三本のかぎ状の指がついている。目のようなものは見当たらない。グレースは彼らがやってきた星系にちなんでエリディアンと呼び、彼には「ロッキー」という名前をつけ、コミュニケーションを図ってゆく。

 

 ついに出たエイリアンは上記のような描写です。実際の描写はもっと視覚的ですぐに姿を思い浮かべられる。ただ、僕はですね、まあ僕ぐらいの昭和40年~50年代生まれの方ならご存じの楳図かずお氏の名作「漂流教室」に出てきた怪物を想像したわけです。あれ子供の頃ムチャクチャ怖かったなあ。わからない方は「漂流教室・怪物」でググればすぐに確認できます。

 

 ロッキーは目がなく、音波のようなもので世界を識別する。そうして会話も音階であり、小説内では「♬♪」のような形で表現されている。グレースはパソコンを介して彼らの言葉を少しずつ解読し、ロッキーと意思の疎通を図っていくのだ。

 ここで面白いのはエイリアンのテクノロジーは万能ではなく、むしろ地球のほうが少し進んでいるということだ。

 多くの小説や映画は人類の科学が及ばないような相手に圧倒されるものが多いが、そこはさすがのアンディ、さじ加減が絶妙です。ただエリディアンの方にも彼ら独自のテクノロジーがあり、アスロトファージを地球人よりも上手に活用している。

 

 物語はグレースとロッキーが協力しながらアストロファージ殲滅の手立てを考える方向へと進む。そうしてこの辺りからは映画になった暁には、それはそれは手に汗握るような怒涛の展開が!「オデッセイ」であったように挫折と解決を繰り返し、時に互いに命を危険にさらしながら彼らはついにアスロトファージを制御する手段を発見する。

 本来行きの燃料しか積んでいなかったメアリー号は、ブリップAから大量のアストロファージを分けてもらうことで地球へ帰還できる希望も生まれた。

 かけがえのない友となったロッキーとグレースは宇宙で別れを告げ、それぞれの故郷へと旅立ったのだ・・・と思ったら最後のすげえ展開でまたびっくり。ここはさすがに書きません。しかしこちらの予想を裏切る展開であることは間違いありません。

 

 いやあ長々と書きましたが、やはり良質なSF小説は面白い。映画を見るのが楽しみですよ。ライアン・ゴズリングはあんまりグレースのイメージとはむすびつかないんだけどね。でも読んでいて様々な場面やモノが視覚的に頭の中で構成されるところはやはりこの作者の力量と訳した小野田和子さんの功績でしょう。ほとんどストーリーをバラしましたがそれでも肝心なところは書いていないし、僕のだらだらとした梗概なんかよりもよっぽど本書を読んだ方が面白いので是非どうぞ!

 

僕だって小説は書いたけど

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なるかみB級古着通信2022 10月 Vol.2 

 とりたててなんということのない古着をゾゾやセカストでコンスタントに買い続けている僕がその購入した服を載せていくだけの記事の続きです。まあ、せっかくたくさん買ったから見てほしいじゃない。つうことで今回は上着を中心にお届けします。

 

  ジャケット2種。

  

 左はグリーンレーベルで、ふらっと入ったセカストで何かないかなと探し、1300円という値段で思わず買ってしまった。こういうのを我慢しないとどんどん増えてしまうのだな。店に行かなきゃいいのにね、なんかすることないと行ってしまう。

 右の渋いパターンのジャケットはイロコイ。こちらはゾゾで7500円で売っていたんだけど、どうしても欲しくて買い替え制を初めて利用して4500円くらいで購入。

 ゾゾは今まで購入したものを300円~500円位で買い戻してくれるので10着ほど売り戻しましたよ。つうか、その際今までの購入リストが表示されるのだけれど、何十着とゾゾで買っていたことに改めて驚く。

 このイロコイのジャケットは元値が50000くらいする代物で、ややくたびれがあるものの、作りが非常によく、サイズもジャストで購入満足度が非常に高かった。

          素材はコーデュロイ。4つの袖口のボタンにそれぞれL.O.V.Eと彫られている

  

 もともとはツイードで、エルボーパッチがついているような英国風の渋いジャケットを探していたのだけれど、これを見つけて思わず買いですよ。さて他の服と組み合わせて着た感じはこう。

             

写真がちいちゃくてなんだかあんまりわからないね。このような姿で会社に行きます。

 

    つぎはブルゾン2着。

    

 左はギルドプライムでブラックウォッチ柄が琴線に触れてSサイズとサイズに不安はあったがギリ着られると踏んで2500円で購入。ギリ着られたが少し保管上のにおいがあったのでクリーニングに出した。丁度9月で誕生月割引きで3割引き800円したのだが、クリーニングってそんなにするのか!たまに出すと思ったより高くてびっくりするんだよね。

 そう、古着って独特のにおいがあるのだな。時折、僕のクローゼットが何となく古着臭くなるのでファブリーズをびしゃびしゃにかけることがあります。

 右のLeeのGジャンは4000円位でセカストオンラインを楽天経由で購入した。セカストオンラインで買うより、楽天で購入するとポイントが使えたり、ポイント5倍とかになるので、せこく、さもしいと思いつつもそのわずかな金額の違いを得するために涙ぐましい努力をしている僕です。

 デニムジャケットも他に2着あるのだけれど、このインディゴの濃さのでセットアップを着たくなり、買い足しですよ。リーバイスの2ndがホントはイイのだけれど、少々値が張るのだ。GジャンはLeeはタマ数があるので結構安く買えますよ。

        Gジャンセットアップアントマン(バロム1のほう)

           

 

     そんでさらにデニムジャケットとカモフラジャケット。

     

 またデニムか!いや、これマーカというブランドなのですが、ゾゾで1800円というのを見つけてしまったので買ってしまった。もう値段で買うのとかやめたい。カモフラジャケットはヒステリックグラマーでセカストで7500円位だったかな。ウォッチリストに入れておいていつか欲しいなと思っていたら売れてしまったので、あー!と思ったら何故か数日後には復活していたのでここぞとばかりに購入。

 しかしだ・・・。デザインやモノ自体はいいんだけど、微妙にサイズがデカい!時代の気分(気分ってなんだ)はオーバーサイズらしいが、僕はだぶついた服があんまり好きではないので満足度が低い。この値段でサイズイマイチだなあと思って着る服のつまらないこと!

 

 一方同じカモフラ柄でサイズ的にジャストで満足度が高かった買い物がこちら。

 

 このコート、近所の古着屋で発見したのだけれど、6500円という値段のため買うのを躊躇していたのだ。何度もためつすがめつ、試着を繰り返しては家に帰り、ふとした折にあー、あのコートまだあるなかあ、なんて思ってたわけ。そうしてある時、臨時の収入があったので勢いで買ってしまいました。これも少し古着の匂いがあったので、家で大事に手洗いしたところ、見事に復活。お気に入りです。

 僕タイガーカモフラージュ結構好き。この模様があると、「お、タイガーカモ」と無条件に反応してしまう。したからって別にどうってことないんだけどさ。

               宮沢賢治風タイガーカモコート

          

 

 さて長々と続いた「中年と古着」の記事、最後はレザージャケットデス。

 

 これはGBSKINS(ジービースキンズ)という、その昔馬場さんというスタイリストの方がやっていたブランドのもの。英国趣味全開の非常に趣味の良い服を作っておられました。時折検索すると、良い出物があるので僕数着持ってます。

 さてこのレザージャケットはセカストオンラインで見つけたのだけれど、確か九州の店舗だったのです。そんで何故かこのモデルが三着出品されていて、どれもサイズは同じ。写真を入念に比較した結果、一番状態が良いと思われるこちらを購入しました。値段は6000円!以前はもう少し高かったような気がしたのだけれど、久しぶりに見るとこの値段になっていた。

 そうして、ある時セカストの1100円クーポンというやや中途半端な値引きがあったので買いましたよ。これを見て気になった方、まだあるかもしれないよ!僕とお揃いの革ジャン着ませんか!

 セカストはたまに500円とか1000円とかのクーポンを送ってくるのでタイミングが合うと買わされてしまうのだ。以前は商品から20パーセントオフというのも来てたんだけど、最近来ないので残念。

 

 さてこのジャケットはカウレザー(牛革)製で非常に重厚な作りであります。

           背中の部分はジッパーで開閉ができるギミック付き

    

 内側は赤のタータンチェックでルイスレザーっぽい感じを出している。左腕のGBのワッペンが非常によいアクセントになっていて、全体を引き締めている。

       

 手持ちの黒レザージャケット僕これで4着目。昔からレザージャケットは主に黒を買っていたけれど、売ったものを含めるとおそらく10着くらいは持ってたのではないか。1着あればいいと思うでしょ。いやあ、何着あってもいいんですよ!

 ダブルとシングルとか、襟の形とかさ、ラムレザーとカウレザーとかさ、同じ黒のジャケットでも違いがあるのです。まあ僕など、コアな革ジャンファンからすれば大したことはない。

              この人くらいになると大概だけれど

  

 

 そろそろ寒くなってきたのでレザージャケットを着られるからうれしい。やっぱレザーは気持ちがシャキッとするのだ。大げさに言えば、武装してるみたいな。

               王道のアメカジコーディネイト(のつもり)

             

 

 古着おやじの酔狂に付き合っていただいた方、どうもありがとうございます。ちなみに、僕はたまに娘の服も買ったりする。まあ昔から子供の服をたくさん買ってきたけれど、今でもまだ買う。そんで長女なんかはあまり服に頓着ないので着てくれる。

          このワンピース、オフハウスで250円くらい

      

 

こどもの服選び情報がこちら。いりませんか。

 

 


 それにしてもいくらくらい使ったんだろうね。まあ額が低いものを中心としているので2~4万くらいってところでしょうか。またこれからゾゾを見るかね。

 

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なるかみB級古着通信 22年10月 その1

 駄目ダ!どうしても不必要な服を買ってしまう!

 4月あたりにこんだけ古着を買いましたよという記事を書いてからも・・・

 ・・・コンスタントに服が増え、今このくらい。

         

 相変わらずゾゾとセカストを中心に買い続ける生活。

 なんでこんなに買っちゃうんですかね。自分なりに考えてみると、日々の生活への刺激の一つとしての購入なのだろう。仕事中心に生活していると単調で面白みのないことばかり。そういう生活に少しでも新しい何かを加えたくて買ってしまうのか。

 確かに家に服が到着すると、その時少しばかりテンションが上がるのですよ。まあ、微々たるものなのだけれど、それでも無味乾燥な日々に少しアクセントが加わるわけ。基本僕がモノを買うのはそういう訳なのだろう。それは、CDであったり、本であったり、くだらないおもちゃや雑貨であったりもする。

 性格上後先考えずに買っちゃえというタイプでもないので、ある程度ブレーキをかけながら、常軌を逸しない程度にお金を使っているので生活に影響があるわけでもなし、もう死ぬまできっとこの生活だな。

 

 基本安い古着ばかりですが、長年の目利きによりある程度の品質のものを見抜く能力があると思っているので、自分なりに「この品質のものをこの値段で買えた!」という妙な満足感及びセコいゲーム性が味わえて面白いんだよね。ということで今日も今日とて買った服の記録兼報告(誰にだ)始めるよ!

 

 まずはデニム。日本製レプリカジーンズを三本購入です。

             上2本はステュディオ・ダルチザン、下はフルカウント

       

 ホントは新品から買って育てたいのだけれど、高いのだ。安くても2万円以上からでないとそれなりの品質のものは手に入らない。リジッドという一回も洗っていない状態からが理想だけれど、現在の僕の経済条件からすると知らない人が履きこんでいい味が出たものを購入する生活です。

 ダルチの二本はどちらも定番のSD101という太めのストレート。両方とも同じモデルで34というゴールデンサイズ。

             どちらも色落ちが素晴らしい

 

 左は近所の古着屋で、右は楽天スーパーセールでそれぞれ4000円くらいになっていたものを購入。この値段、どうなの?と思う方もいるでしょうが、相場的には安いと思います。15オンスというヘヴィな生地が独特の満足感を与えてくれる。こういういいジーンズはセルビッジ(耳とも言う)といって、折り返したときにアクセントとなる縫い目があるのです。

      基本は赤い糸が使われ、赤耳などと言うが、場合によっては青や黄色もあります

       

 やっぱ耳があると良いいジーンズだな!丁寧に作られているな!と思えるのです。もう一本はフルカウントのデニム。

      耳は当然ながら、クラシカルな仕様である尾錠(シンチバック)もついてる

 

こちらは楽天スーパーセールでなんと販売前開始価格1800円という値段が付き、セール開始と同時に即購入だ!太いデニムはおっさん臭い感じもするが、おっさんとしてはその武骨さがたまらない。はいていて楽だしね。デニムは何本あってもいいや。

 

 先日は靴を四足買ったけれど、

 その後さらに一足購入。アディダスのスーパースターだ!

      

 この黒×白の組み合わせ、ジーンズに合わせるスニーカーとしては最強ではないかと個人的に思っています。出かけるとき靴どうするかなとか思うと大抵これを合わせれば問題ない。コンバースのオールスターもいいけど、スポッっと履けるこちらの方が使い勝手がいい。しかも疲れない。これはセカストのオンラインで四千円位かな。

 

 次はTシャツ。

  

 左はケミカルブラザースのディグユアオウンホールのジャケット!これをセカストで見つけたとき驚喜したね。しかもなんと500円!これおそらくCDを買って応募して手に入るノベルティではないかと睨んでいます。いやあ、これは買ってよかった。そして右の骸骨コラージュはラッドミュージシャン。このシャツ10年以上前にちらほらヤフオクで見かけて欲しかったんだけど、4~5千円くらいからしかなくて買わなかったんだよねー。それは今ではどうだ、セカストでこちらも500円!セカストすげえ。まあ昔のモデルだからかもしれないけれど、こういうドメブラのセミ・ビンテージ的なTシャツを見つけられるのがセカストの醍醐味だな。

 

 引き続きセカストでの掘り出し物。ラコステと本物のビンテージシャツ。

   

 セカストのセールで1,000円以下全品半額という中、1400円という微妙な値段で発見したが、ラコステでこの色遣いで、状態も良く、これもまた良い買い物。セカストってラルフとかラコステのポロは結構そろっているんだけど、状態やサイズが合うものを探すのは難しいんだよね。そういう中での発見がアドレナリンを上げてくれるぜ。右の赤と黒のグラデシャツはおそらく60~70年くらいのビンテージシャツ。一目見た瞬間、これ買うしかねえ!と思いました。値段は3000円くらいだった。ボタンが欠品であったが自分で似たようなボタンを探して付けたよ。レーヨンのテロテロ感がなんともいえない。かなり細身で、少々肉がついてきた僕、ギリだったので悩んだが、我慢できずに買ってしまった。あと少し、痩せたい。でも加齢のせいでなかなか難しいのですな。どうしてもじわじわと太るし、白髪は増えるし、頭頂部は薄くなるし、ほうれい線は刻まれるし、ジジイ方面へばく進中。あと5年で還暦なんて信じられん。精神的にはちっとも成熟を迎えていないのに。

 

 精神が成熟しないので相変わらず買い物をするわけだが、逆に考えると、モノを欲しいと思わなくなったらそこから加速度的に衰えるのではないか。とすればむしろこのマインドを維持し、肉体はともかく精神の若年性を保ちたい。

 

         ・・・古着の話でした。次にシャツ。

    

 ブルーはネイバーフッドでピンクはバックボーン。両方とも背中に切り返しや刺繍があり、一味違うシャツとなっている。金額的にはどちらもゾゾで1000円位。安い!

   

 ネイバーフッドはいかにもこのブランドらしい切り替え。バックボーンはスタイリストの何とかという人がやっていたブランドだと思った。知名度が低いので安く出品されても誰も気が付かなかったようで、僕見つけてあ、バックボーンだ!しかも安い!とすぐにポチってしまった。よくない癖だな。でも洗濯してアイロンかけるとすごく見違えるんだよね。ただ、これもやや細身(身幅48センチ)で胸パンパン寸前、腹部分はキツキツ。裾を外に出すよりはズボンにタックインして着ないとカッコつかない。

 

 さてだいぶ紹介しましたがジャケットの類がまだまだあるので続きは明日にでも。

22000ビュー目前

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映画「SMILE」の予告編で、わびっくりした!

 びっくりした時って、声が出るじゃない。「わあ」とか「うぇ」などと人によって様々だと思うんだけど、僕の場合は「わびっくりしたー!」が定番です。何かに驚いた時、十中八九このセリフを言っている。咄嗟のことだから本能的に「わあ!」などの悲鳴かと思いきや、「わびっくりした」というそれなりに意味のあることを叫ぶのはなぜなのか。

 まあどうでもいいんだけど、公共の場でこういうのが出るとちょっとみっともないのだな。その昔一人で美術館に行ったとき、そこは結構閑散としていて静かだったのです。人がいなくていいなあ、などと呑気に僕は鑑賞していたわけ。それはいいんだけど、ほら、美術館とか博物館ってたまにフロアごとに女性の方がパイプ椅子などに座っていることがあるじゃない。それに気づかずに僕は次のフロアに入った途端、「こんにちは」と急に声をかけられ、完全に油断していた僕は思わず例の「わびっくりした!」がヘンなポーズとともに出てしまったのだ。

                     このようなポーズ

             

 別にその女の人は無反応だったが、その後の僕は恥ずかしくて鑑賞どころじゃない。そのエリアはそそくさと出てしまった。

 

 娘に脅かされたり、ドアを開けたら急に会社の人がいたりしたとき、常に僕は「わびっくりした」と言ってきたわけなのだけれど、この間見たこの「SMILE」の予告編でも思わず1人で「わびっくりした!」と言ってしまった。

                どこの場面かは、ぜひその目でお確かめください

   www.youtube.com

 若いころはさんざホラー映画を見て、まあそれは主にスプラッタ映画なのだけれど、それなりにはびっくりしてましたよ。ただ昔のホラーってチープな特殊メイクやショボい演出などが逆に笑えてしまうことが多かったのだ。しかるに昨今のホラーは余りにリアルかつ演出の質が向上しているからか、思わぬところで驚かされてしまう。とかいって最近は殆どもうホラー観ないんだけどね。「Nope」は観てみたいがサブスク待ちかな・・・。

www.youtube.com

もうなんというか、SAWとか死霊館なんかを観る気にはならないのですよ。でもたまたま予告編のサムネイルが面白そうだったのでなんの気なしに見たこれがまあびっくりさせられたこと。予告編の雰囲気だけでも怖そう。

 本来微笑みって他者に対して好意の現れのはずなのに、この映画はそれをうまく逆手に取って恐怖に転換している。これはもうホラーのコペルニクス的転回!なんじゃそれ。

 いやもうね、ホント油断してみていたらすげーびびったよ。そこでくるの!っていうね。こういうのがそれほど苦手ではない人、ぜひ見てください。そんで「わびっくりした」と言ってほしい。

 

 あとこの映画、野球場にニヤニヤと笑う人物を配置して映画の宣伝をしたらしい。怖いよ。


メタル系ファンタジー文学

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予期せぬ誕生日プレゼント、最高

 先日誕生日でした。55歳。よくもまあここまで生きたもんだ。

 今更誕生会とかケーキとかってことでもないのだけれど、ありがたいことに毎年娘が手作りのプレゼントをくれます。ちなみにこれは去年のバースデーカード。

            かなり手が込んでいる。一年中部屋に飾ってあるのだ

        

    よく見ると、船が浮かんでおり「いつもありがとう」という言葉が。こんなん泣くでしょ

       

 

 さて、今年は何がもらえるのだろうとひそかに期待していたら、なんだかえらくでかい箱がでてきた。

   

         表面にはやたらと写実的な鳥の絵が。娘絵が上手

       

 

 はじめ見たとき、この箱のなかに、なんらかのオブジェがはいっているのかと思っていたら、娘曰くこれはラッピングなんだそう。では、この紙をはがすと何が出てくるのかというと!

 

 

 

   

 

 

                 ぺりぺりぺり

 

 

 

 

 

 

 

       うわー!カールおじさんだ!

 

     

              え!やったやった!うれしい!

         

 中身をあけると、大量のカールが登場!うお、久しぶりに見たぜ、カールよ!

    

 

ひそかにアマゾンで注文してくれていたらしいです。うぉぉ!娘がいてよかった!

       

 

 10袋入りなので、しばらくはカールに困ることはないです。ちなみにすぐに開封してあっという間に一袋平らげてしまいました。カール最強!娘ありがとう!

 

 それにしても何年ぶりにカールを食べるだろうか。関東からカールがなくなった時、僕は憑りつかれたようにジェネリックカール(いうなれば偽物)を探しては食べ、その都度失望していたのです。

その当時書いた記事。どれだけ僕がカールに執着していたのかがわかる


 いやあマジでカール最強!ストックがなくなったら、今度は自腹で買うかな。高いけどさ!

 

カールと牛乳もしくはカフェオレの相性は最高

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