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2023中之条ビエンナーレ紀行

ビエンナーレ」とは「隔年」の意味だそうな。

 群馬県中之条町では隔年で町をあげての芸術イベント=中之条ビエンナーレが行われる。そうして僕はかれこれ10年以上このイベントに通い詰めている。そうして今年も行ったよ。そんでこの記事を読む前に過去記事を見てもらうと、このイベントの推移や、傾向がわかるよ。

 2017年開催

そんでこっちが2021年。すぐ年月が経ってしまう

 

 

 前回までは次女と一緒に行っていたのだけど、彼女は今年高校生となり、友達とカラオケに行くので今回は行かないんだって。そういうこともある年齢になったのだ。つうことで暇している長女と一緒に行きました。

 いつものように関越自動車伊香保インターを降り、17号を走る。

 インターを降りた直後信号待ちで右手に、あまりにしょうもない看板を見つけ、吹き出してしまった。

              トリが貝をかぶって、かいとりちゃん

    

  車売るなら、かいとりちゃん。今度はここに売るしかねえ。

 

 さてビエンナーレは九時半開始なのでそれに合わせて今年も道の駅「つむじ」に向かい、無事駐車できました。この場所が町の展示を見るのにベストな駐車場所なんだよね。

   

       そして、今年もこのオブジェと記念写真。

    

 この子らは、この時期だけでなく、エターナルにここにいる模様。

 

 さて、毎回訪れていると大体展示場所がおなじみになってくる。過去記事を見た方ならお判りでしょうが、今回も町の薬屋や、廃屋が展示スペースです。

               いかにも展示がありそうな外見

   

 

 そうそう、このスペースの横の路地で毎回写真を撮っているのですよ。まず今年。

       

 

    2017               2021

 

 

 同じ場所でも少しずつ変わってるね。

 さて最初の展示はどうかな。

  

 いいねえ。いきなりビエンナーレ感ありです。この場所は毎回ユーモラスな展示が多いので好き。

   

              能面がベロビローン

   

 その昔、プレステで「クーロンズゲート」というとんでもなく作りこんだクレイジーなゲームがあったが、その世界観じゃないんだから。

www.youtube.com

 このゲーム、好きだったけど途中でついていけなくなり、投げ出した。

 

        ちなみにこの反対側の壁にはタイルアート。

    

 

 既存の建物をそのまま利用しているので、アートと残存物の区別がつきづらい。 

    

 一瞬、作品かと思った。つうか、このシール、前回も見たような気がする。

さて、その隣の定番のくすり屋の展示。

   

 このくすり屋は毎回それなりにインパクトのあるインスタレーションが発見できるのだけれど、今回はなんだかすかすかでした。

 ちなみにこの店のすぐ前がバス停で、地元のおばあちゃんたちがバス待ちをしており、この展示をして

「あたしらにはさっぱり意味がわからない」

みたいなことを言わしめてました。僕にもわかりません。

 かの岡本太郎先生もおっしゃっていたが、理解する必要はないでしょう。

「考えるな、感じるんだ!」

 

 そうそう、この薬屋の定番キャラクターのうさぎのライドは今年も健在。

  

 このライド、前回は梱包されてアート化していたけれど、今回はお休み。6年前は外に出されていて、小4だった娘がかろうじて乗れたっけ。

  

 

         和紙で作った人工竹林の展示を見た後、

     

     中之条市街の一大展示場である酒蔵へと向かう。

    

 これ、写真なので伝わらないんだけど、それぞれの板が吊り下げられており、鑑賞者が任意で動かすことができる。そうしてそれぞれの板に乗っているボールがごろーん、ごろーんと転がり、異様な雰囲気を醸し出しております。インタラクティブ

 

 

 こちらのドローイングはかなり緻密で素晴らしかった。購入して部屋に飾りたいくらいだ。アートを購入できる余裕のある生活をしたいよ。

 あ、そうだ、アート購入と言えば、ランジャタイの国崎くんがとんでもないチャレンジをしてた!

 彼は最早生ける伝説化してる!

 全財産を現代アート作品購入代金に充てるという超メガトンボケ!こんな人いないでしょ。しかもその作品もテキトーに選んだ感が・・・。

4百万円以上使って、その作品はアパートに置いてあるのだろうか?

 

 酒蔵の中の作品は基本暗いロケーションを利用した作品が多いのだけれど、こちらは別モノ。つうか、鏡張りの部屋があって、奥に入ると便器があるという・・・ 

    

 作品をトイレと間違えられないためにだろう、「これは使えません」という注意書きが貼られている。

 その昔、マルセル・デュシャンが「泉」と名付けて便器を展示しようとしたという美術史上の事件があったが、それを意識しているのか、それともこれに座って用を足している己の姿を想像させるというコンセプトなのだろうか。

 

 二階に上がるとこのような木に顔を描いた作品が所狭しと置かれていた。モノも集合すると作品たりえる。

   

 なぜ展示してくれなかったのだろうか、こちらのおじいさんに着せている着ぐるみを見てみたかった。

           写真のみの展示。おじいさんの表情と猫がいい

   

 最初このおじいさんがこれを作ったのかと思ったが、どうやら養蚕家であったこの方に着てもらったようだ。おじいさん発信だったらすごかったのにな。

 

 酒蔵の裏の土蔵にも毎回展示があるのだ。

                このドアの先に、作品が

    

 前回のこのスペースには無数の足形が展示してあってそれはすごい迫力だったのだが、今年はインタラクティブアートでした。

 

 アクリル板に取り付けられたボタンを押すと、連動しているハンマーが金属を叩く。ガンゴンと金属音が鳴り響くが、これをリズミカルに叩くとまるでアインシュテルツ・ノイバウンテンのライブに参加しているように錯覚し、しばらくは我を忘れて演奏に没頭!

    

 ただ僕が訪れたのは会期も終わりに近い日だったので、いくつかのシステムが機能していなかったのが残念。

 

 外へ出ると、晴れているときだけに現れる中之条の形をした光の地図が!

   

 これ、どうやって投影しているのか、どこを見ても解らなかった。天気の良い日に訪れた人だけが目にすることができる作品!

 

 つづく

 

このイベントはいつも盛りだくさん

kakuyomu.jp