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僕のカルチャーセレクトショップ

何故僕は服を買う?

 服をね、沢山持っているんですよ僕。たとえばカーディガンなんか以下の記事で書いたように30枚近くあったりする。

 売ったり買ったり


他にも帽子、ジャケット、スーツ、セーター、デニムパンツ、時計といったたぐいのものを数だけは沢山持っているのです。いったいこんなに買ってどうするというのか。来月なんて日曜日五週連続出勤という地獄が待ち構えており、おしゃれをして出かけるチャンスなど無いというのに。しかしそれでも何故か買ってしまう。ある種の買い物依存症であることは間違いないだろう。しかし依存症としての自覚はあるので、無軌道に買わず、支払いの限界の範囲内で調整しながら買うのですよ。十数年昔なら一月数万円遣うこともあったけれど、現在の収支状況はそれを許さないので必然的にUSEDという選択肢しかない。そうして今日も届きました、ゾゾから。

               今バスキア展の箱でくるんだね

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 じゃ今回も僕の買ったUSED服を見てください。毒にも薬にもならない記事ですね。最初はお気に入りのブランド、ギルドプライムのセーター。

             状態はA。ほとんど着ていない美品

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 緑の鮮やかさと首と袖のトリムの色使いがすばらしい。胸にデカデカと「GUILD」とブランド名が入っているけれどどうせほとんど誰も知らないでしょ。「GAP」はちと遠慮したいが。これは2300円ですね。元値は17000円くらい?もう新品買うの馬鹿らしくなる。

 

 次はこれもZOZOのお気に入りブランドに登録しているサイコバニーのシャツ。

                 クレリックシャツ大好き

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胸にはサイコバニーの刺繍が。お笑いの「わらふじなるお」の人がサイコバニー着てたのを何かで見たな

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 サイコバニーって結構元値が張るんですよ。このシャツも18000円くらいで売ってるんだけどゾゾユーズドなら1800円だぜ!まあ、袖口がすこし汚れてたけどね・・・でもそんなの関係ねえ!どうせ誰も気付かないよ。欲を言えばこれLサイズで身幅はいいとして首周りが気持ち大きかったのだ少々残念。

 

 こちらはH&Mのセーターとシャツ。

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どちらも734円。安い!状態もAで問題なし。ただ、セーターは僕が手洗いして干しました。H&Mはファストファッションブランドなので元値が安く、結果ZOZOUSEDでは「安い」順に検索するとよく筆頭に来るのです。でも安い割りにデザインや品質はいいと思うな。この間日本撤退したFOREVER21とかZARAよりは僕は好きです。

 

 不況続きで服飾業界もなかなか大変なようで、この間は子供服のマザーウェイが倒産してゾゾで投げ売りをしてた。僕はハイエナのようにそのセールに飛びつき、娘のために300円台の服をいくつも買ったっけ。服がなかなか売れないからか、以前のようにゾゾユーズドの競争率も下がった気がするのですが気のせいでしょうか。世知辛いねえ。

 

 僕はここ数年はほぼ古着メインで服飾生活をすごしているので、実店舗にもたまに足を運ぶんだけど、地方の古着屋はセカンドストリートみたいなブランドものを取り扱っているところが最近はメインで営業しているよね。その一方でノーブランド古着をメインに取り扱っているキングファミリーみたいな店もある。

 この系列は僕の目指すところとすこし違うので滅多に行かないんだけれど、今日たまたま通りかかったので「そうだ、ネクタイ安いかも」と思いふらっと寄りました。

 

 セカンドストリートなどとは違い、雰囲気がどことなくドンキの匂いがするこの店、店員が全員どう見ても60代を超えたおばちゃんばかり。でも元気!そしてハロウィーンで全員変な帽子とかカチューシャとかしていて異様な雰囲気。しかも「おしゃれ」よりも「値段」を重視する客層中心のため独特の空気感が漂う。

 そういえば昔のブックオフも古着を取り扱う店舗はこの感じがあったんだけれど、最近はブランド物を取り扱うようになったからか、今はだいぶ洗練された感じがするんですよ。ありていに言えばものすごい場末感が充満しているのだ。今日は日曜日だからか、やたらと繁盛していて次から次へとダンボールに古着を詰めて売りに来たマイルドヤンキー家族の姿も見られる。この店ってブランド査定せずに1グラムいくらとかで買い取るんだよね。だから当然商品はそれなりのクオリティだが、その分値段が破格。

 このよどんだ空気の店でネクタイを探す僕、発見したのは一つのダンボール箱。そこには山盛りのネクタイが絡み合う蛇のようにぶち込まれており、なんとその箱の上にテキトウに書かれたポップには手書きでネクタイ100円という文字が躍っているではないか。やしい!さすがキングファミリーだぜ!しかし!それで喜んでいる僕はキングファミリーの真の実力を侮っていた。

 というのは実はですね、よく見たらなんと「3本100円!」だった!

 うお、これは掘り出し物を見つけるしかねえ!と果敢に段ボール箱のネクタイに挑む僕。しかしダンボールにぶち込まれた数百本のネクタイは絡み合ってもはや分離不可能な状態だ。そしてほとんどがゴミレベルの柄と品質!ちくしょう、ここから玉を見つけ出してやるぜ!僕はネクタイの塊を何度もひっくり返しては使用に耐えうるものを血眼になって探したよ。そうして「3本百円なら6本買っても200円だ、よし6本選ぶぞ」という無茶な決意を固めネクタイボールと格闘したのだが、どう考えてもデッドな柄、知らないブランド、意味不明の素材のものばかり。

 いったいこれらのネクタイを締めていた人はどんな人たちだったのだろう・・・そしてどんな仕事をしていたのだろう・・・きっとそれぞれのドラマが一本一本に込められているに違いないという、この場で感じる必要の無いセンチメンタルな思いにひたりながらもかろうじて6本を選びました。

 しかし、その6本の戦利品を並べて冷静に見ると急速に

「これ本当に俺締めるか?激安マジックにかかってはないか?」

という思いが沸き起こる。よく見りゃ何故かエジプトのヒエログリフが描かれた柄のものとか、ビサルノ(マルイのオリジナルブランド)のネクタイをベージュのヘンな柄にもかかわらず知っているブランドだからという理由だけで選んでいるではないか。

 そこで僕は結局3本に絞り込んで、100円で買いました。それがこちら。

              こちら一本が約33円です

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 家に帰って娘に「三本百円でネクタイ買ったよー!」と自慢し、今日の日曜日は終りました。

 

キングファミリーのHPの新着情報が閉店のお知らせで悲しい 

kakuyomu.jp