小学5年生の娘の夏休みの宿題で、木工作品を提出せよ、というものがあるそうな。ちょうど地域の文化センターで「親子木工教室」があるというので、子供と一緒に行って作るというミッションを課せられました。
会場に着くと、様々な木っ端が置いてあり、見本の動物(くまとかうさぎとか蛇とかさかなとか)があって、それを見本に作れという。最初は娘に勝手に作らせて僕は休んでいようかなとも思ったんだけど、部品を見ているうちに、どうせなら僕もやっていこうかな、暇だし、と思い至りました。
では、何を作ろうか?
ここはやはり大人として、独創性に溢れた素晴らしい作品を残したいものだ。部品のあいだをウロウロしながら様々に考えていると、ひらめいた!
そうだ、ダンクルオステウスを作ろう!
なんと素晴らしいアイディアだ!すぐ作ろう!すぐ作ろう!
ダンクルオステウス!ダンクルオステウス!
ダンクルオステウスって何?という方はきっとたくさんいらっしゃるでしょう。それは僕の大好きな巨大な古代魚の名前なのです。
もしも海で遭遇したら、こんな感じらしいです。こわい
そうと決まったら、早速部品集めだ!色々なパーツを納得いくまで吟味し続ける僕。きっとあの空間の中で、この僕が誰よりも真剣に構想を練っていたに違いない。そうして、選びに選び抜いた、ボディと頭部がこちら。
一番悩んだのは顎をどのように表現するかだった
ちょうど娘の同級生の男の子のお父さんも同じテーブルで子供の作業を手伝っていたんだけど、一切娘に手助けをせず、一心不乱に脇見もせず、へんてこりんなオブジェを作り始めた僕を不気味に思ったかもしれない。
さあ、ついに形を現し始めたよ
残念なことに、見本、ましてや資料なんてものはなく、僕の頭の中にある想像図だけで作り上げなければならない。でも、ヒレをくっつけてみるとそれらしくなった!魚の体をくねらせた曲線も意識してます。
だいぶ魚っぽくなったでしょ
よし、基本形はオッケー!あとは甲冑の部分を貼り付け、牙を付けるのだ!
8割がた完成した木製ダンクルオステウスを手に誇らしげなり木工野郎
木の皮が残っている木片を選び、樹脂を溶かして接着させるグルーガンという道具で貼っていく。この作業、結構楽しい。そうして、目を入れると生き物感がさらに増す。
目が間抜けなのは致し方ないか。甲冑感、出てますか?
ちなみにこの段階で娘の同級生の親子は完成して帰宅。
ここまでの所要時間、約1時間。僕ら親子が一番長居していた
写真だとイマイチその完成度が伝わらないでしょうが、とにかく僕には大傑作と思えた。そもそもこんなアヴァンギャルドな木工作品を作っている人などいないのだ。ここにいる人たちの中でもぶっちぎりの作品だろうと、いい年をして僕はひとりほくそ笑んでいたのだ、誰も褒めてはくれないけれど。
しかしですね、僕の独創性を脅かすライバルがいたのですよ!
木の実を利用してハリネズミを表現するという思いもよらないの発想をした人が!
この作成途中の作品を見た大人たちが「ほーすごいねー、よくこんなの思いつくね」などと絶賛しているではないか。その賞賛は本来僕が受けるべきではないのか!作者は誰だ!?
娘でした
いや、茶番じゃないんですよ!本気でやられたと思ったんですけど。僕のDNAがこのような形で受け継がれていることを実感。
そうして作業は最終段階へ。娘は更に台座をこしらえて、木まで作成。
ほぼ同時刻に父娘の作品は完成。所要時間約90分。長居しすぎた。でも大満足
さて家に持ち帰り、フィギュアと並べてみました。イマイチわかりづらいね。
ハリネズミのほうは来週学校へ持っていくそうです。お疲れ!
なんですかね、今日の記事