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一昔前のホラー映画サウンドトラック、いい曲多い説

 僕が高校生~大学生にかけての頃、やたらとホラー映画、特に血しぶきが飛び散るスプラッタ映画が大ブームとなっていた(一部の好きな人達で)。ぼくもそれにハマり、あまつさえ、ホラー映画の監督になろうとして日大芸術学部を受け、落ちた。次の一年間頑張って勉強しリベンジ。当時狭き門だった監督学科に一次も二次も合格したのだが、すでにその熱は覚めており、別の第一志望の大学へ進学した。もし日芸に進んでいたら、まるっきり違う人生になっていた。

 ああ、そちらの人生も見てみたい気がするが、どうにもならない。

 

 ただ、ホラーを含めた映画への興味は尽きることなく、当時出版されていた雑誌を片っ端から購入しては隅々まで目を通していた。だからこんな大人になったのだろうか。

きちんと今もその雑誌はとってある。何冊かは捨ててしまったかもしれないが、数冊引っ張り出してみたよ。スターログ、懐かしい。今見ても密度が濃い。ちらと見てみたら、ボバ=フェットの表記がボーバ=フェットだった。       

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 当時からヘンな映画ばかり観ていたなあ。昔はとにかくスプラッタ系ならなんでも見ていたんだけど、今のホラーはあんまりもう観てない。リアルを追求しすぎているというのもあるしね。だから僕は80~90年代のゴミスプラッタ映画に関してはいくらか詳しい。

 古本屋街を中心に僕は御茶ノ水には当時足繁く通っていて、だいぶ散財したけれど、その中には500円くらいで投げ売りされていたZ級バカスプラッタ映画なんかも含まれている。そういうビデオを友達と見ては「こんなの買って見る奴いねえ!」と大笑いしていたものだ。

 

 さて、本題。表題のとおり、ホラー映画は意外と名曲ぞろいです。まずは有名なエクソシストの「チューブラ・ベルズ」

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このビデオで「エクソシスト」の大まかな内容が分かる。今見ても怖い。

メイクアップアーティストのディック・スミスを知ったのもこの映画。「カラス神父」というヘンな名前の神父の最期がなんともいたたまれない。

マイクオールドフィールドの傑作だけど、本来はこの映画のために作られた曲ではなかったはず。

 

 「決して一人では見ないでください」のキャッチコピーが流行った「サスペリア」。

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演奏は言わずと知れたホラー映画御用達のイタリアのプログレバンド「ゴブリン」。監督のダリオアルジェントは音楽に造詣が深く、メタルも好きらしい。ジェニファーコネリーを主演に据えた「フェノミナ」ではアイアン・メイデンまで映画に登場させていた。

 

 ゴブリンといえば、もうこれでしょう。あまりにも有名すぎる「ゾンビ」(DAWN OF THE DEAD」。これはダリオアルジェントバージョン。ロメロ版のはやたらと重い。同じゴブリンだけど、こちらの曲の方は軽快。サントラ買ったなあ。      

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 その続編である「DAY OF THE DEAD」。邦題「死霊のえじき」。当時このタイトルにびっくりした。なんでも「死霊」つけるのが流行ってたもんな。それにしても満をじして公開されたゾンビ三作目の邦題がこれではあんまりだ。

 それはともかく、僕は当時、渋谷の東急劇場っだったかへ見に行って、その後ビデオダビングして死ぬほど見た。曲は恐ろしい雰囲気を持ちながらもなぜか爽やかな印象を受ける。それにしてもこの映画はトム・サビーニの人体破壊メイクアップ技術のひとつの頂点を示している。    

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そんで当時サウンドトラックが欲しくてたまらなかったんだけど、発売されたなかったんだよね。今はもうYOUTUBEで聴くんでいいや。 

 

 引き続きロメロ作品は「クリープショー」。    

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 いかにもホラー然とした曲調。コミック調のオムニバスのホラー映画なんだけど、スティーブン・キングが主演していたり、ゴキブリが何万匹と出てきたりと当時何かと話題になった(一部の人々のあいだで)。

 

 確か中学生くらいの時にFMラジオでチェックした曲、「ザ・ショック」。これもプログレ系。

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 映画は見たことありません。でも未だにこのリフが突然脳裏にひらめくことがある。

 

 一体何作作られたのかも知らない、ジョン・カーペンターの「ハロウィン」

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 カーペンターは「遊星からの物体X」のオープニングも捨てがたい。

 

こう聞いてくると、あれだね、大体高音でピコピコと美しいメロディを奏でるパターンが多いね。

 

 まだまだあります。このブログで実際に音を聴ける環境でご覧になっている方、ぜひ全曲聴いていただきたいです。

 

 こちらは少し古いけれども絶大な人気を今だに誇る「ファンタズム」。

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 ちなみにベテランデスメタルバンド、「エントゥームド」の1STアルバムの一曲目でこのメロディが演奏されます。初めて聴いたとき、「ワオ!ファンタズムだ!エントゥームドすげえ!」と意味もなく感動した記憶がある。

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 一曲目、3:50秒目あたりから、それまでのデスメタルが急にファンタズムになり、マジ感動!エントゥームド、音が独特で好きだったなあ。分裂したりしたけど、まだ頑張っていて嬉しい。

 

 最後はルチオ・フルチの亜流ゾンビ映画「ZOMBI」(邦題サンゲリア)。

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安っぽいシンセの音が哀愁たっぷり。ちなみにこの映画、最後にニューヨークがゾンビであふれるという設定になっていて、橋をゾンビが闊歩している絵で映画が終わるのだけれど・・・(グロテスク多少注意)

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低予算B級映画のために交通規制とかできなかったらしく、ガンガン両レーンに車が走っている。なんだかゾンビたちが朝、通勤するみたいな間抜けさだ。なんとも言えない悲しさが漂い、さらには曲の雰囲気と相まってやるせない。

 

この話、もう少し認知されたいなあ。読んでくださいな。

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エントゥームドは出ないけど

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