まず、とてつもなくどうでもいいことなんだけれど、小さな会社だとトイレって小さいじゃない。男子トイレでいえば小便器がせいぜい二つの、大の部屋が一つっていう。それで、トイレに行ったときに、先客が「大」に入っているときがあるでしょう。ドアが閉まっていて鍵の部分が赤くなっているんですぐに気が付くんですよ。そういう時瞬時に「あれ、今ひょっとして、さっき席をはずしてた○○さんが入っているのかな?」なんて思うわけですよ。こちらとしては用を足すのは正当な権利なのだけれど、何となくきまりが悪いよね。そうして向こうもきっと「うわ誰か入ってきた、このタイミングで出るとなんとなく恥ずかしいなあ。この人が小用を終えたら出ることにするか」と思って息を殺しているに違いない。僕だったらそう思うしね。
そんでそういう時に限って、こちらも時間がかかったりして。なるべく早く済まして、小部屋に入っている人に安心してもらいたいんだけどそうもいかない。そのつれづれの時間を「えへんえへん」とか「ふわあ」とあくびなどをして取り繕う。別にそんな必要ないんだけれど、まだいますアピールをするわけですよ。そうして部屋の人もそれを聞いてあれこれ思うだろう。
でもときに強者がいて、僕が用を足している最中にものすごい音をさせたり、あまつさえ出てくる人もいる。まあ出てきて何も悪いことはないけれど、僕だったら無理ですね。なんだこの話!
浴室読書日記。
ダン・ブラウンの「ロスト・シンボル」読了。
象徴学者ロバート・ラングドンを主人公に据えた超衒学ミステリーの3作目。言わずと知れたトムハンクス主演の「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」「インフェルノ」でおなじみのシリーズだ。映画は全部見たけれど、ダン・ブラウンの原作を読むのは初めて。ブックオフでお風呂場で読むのに適した本を物色していた時に200円シリーズの場所にあったので買い。こういう類の本が一番浴室読書に適してるね。僕が浴室で本を読むのは一つは時間つぶしのため。特に冬場は寒いので湯船につかりたいが、20分くらいつからないとホカホカにならないでしょ。でも沈思黙考に適した時間とは言えず持て余してしまうんだったら「そうだ、本読めばいいじゃん」と思いついたのが10年以上前。
「風呂場で本なんて読んだら濡れちゃうのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、意外に大丈夫です。僕は湯船に蓋をして首と手首だけを出して読むので全く問題なし。さらにはブックオフで買った200円以下の本ばかりなので多少痛んでも平気なのです。さすがに図書館で借りてきた本は憚って読みませんけど。
浴室読書日記は他にも色々あるのでお暇ならどうぞ
「ロスト・シンボル」の話。
ヨーロッパ中心の宗教がらみの大風呂敷ペダンティックミステリーといった印象が強いこのシリーズだけれど、今回はワシントンDCが舞台であり、テーマも宗教ではなく「フリーメイソン」だ。歴史の浅いアメリカを舞台にはしているけれど、そこはダン・ブラウン、様々に仕掛けを施して読むものに有無を言わせない。毎度お決まりの敵味方の区別がつかない展開と、犯人であるマラークという人物の正体の意外性を絡めているのだけれど、これすぐに正体分かるでしょ。だから最後に自分でマラークが自分がどういう人物なのかを明かすときの意外性、ゼロでした。
謎解きもこれでもかというくらいに詰め込んであり、図版が載っていたりもするのだけれど読んでいる最中に少々面倒くさくなってよくわからないままに飛ばし読み。その結果、何度も図を見直してああなるほどこういうことなのかという確認作業をする羽目になる。ブラウン先生、僕にはついていくのが大変でしたよ!
毎回個性的な敵役が出てくるこのシリーズ、ダ・ヴィンチ・コードのシラスは強烈だったけれど、それに匹敵させようとマラークというこれまた凶悪な人物を登場させている。
見始めると停まらない
悪役はそのルックスを想像させるための個性が必要だが(シラスは色素欠乏症だった)、今回のマラークは体のとある部分を除いて刺青を施しているという、いかにも映画向けのビジュアルだ。ただ、刺青の凶悪犯というと僕はむしろ「羊たちの沈黙」で有名なハンニバルを主人公とした映画「レッド・ドラゴン」のダラハイドを連想してしまう。大傑作「羊たちの沈黙」は言うもさらなり、この「レッド・ドラゴン」も素晴らしい映画だと思うな。
ブレークの描いた絵をむしゃむしゃ
主演のエドワード・ノートンも素晴らしいし、ダラハイド=レイフ・ファインズの怪演も強烈だ。
そうそう、皆さん、映画を見てドキドキしたことって何回くらいあります?ある程度大人になって、観る数をこなすと感動も薄れて来るでしょう。でもこの映画のクライマックスはかなりの緊張感があり、嫌な感じで心臓バクバク請け合いですよ。監督のブレット・ラトナーの最も優れた演出場面だと思います。
ちなみに僕が他に心臓の鼓動が早くなった映画は中1の時に見た「ブラック・ホール」と、
だいぶ昔に書いた記事
知られざるディズニー映画
中学生くらいの時に初めてTVで放映された「ジョーズ」で荒くれ漁師のクイントがサメに食われるシーンだ。「ジョーズ」に関してはあまりにビビりすぎて足が痙攣した記憶あり。
まさにこのシーン。今見ると作り物めいているが、当時はものすごいインパクト
そして劇場で観た「プライベート・ライアン」のクライマックスで、メリッシュというユダヤ人がナイフで刺されて絶命するシーンだ。こう考えるとやっぱりスピルバーグ天才すぎィ。
定期的にこの映画は観てしまう。何度観てもスゲェ
とりとめもなくおしまい
ダン・ブラウン最新作『オリジン』。読んでないけど
そして全く違う世界
- 作者: ダン・ブラウン,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/08/25
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