キングダムハーツという大ヒットゲームがありますよね。
もはや巨大産業みたいになっている
スクエアエニックスとディズニーが関わっているのを見た僕は「資本ってすごいな」と目に見えない巨大な力の存在に畏怖を覚えていたものだ。
でもまあ、ゲームはやったわけですよ。もう十数年前のこと。
多分今やっても面白いでしょう。
操作性といいキャラクターといいストーリーといい一流メーカーの作る一級のゲーム。サクサクと進むのでやめられない。
ただ僕はこのゲームを語りたいわけではなく、このゲームの最初の方で意味なく引っかかったところがあるのを思い出したのだ。
ゲームの舞台は最初は小さな島で、ソラ・リクという少年とカイリという少女3人の幼馴染が登場し、いつかこの島を出たいとかいう話をしている。
当然ソラ・リクはカイリに想いを寄せており、その後のシリーズ展開でどうなったかは知らないけれど、とにかくこんなシーンがあったのだ。
彼らは協力してボートを作り上げ、いよいよ名前を付けることになる。そこでプレーヤーであるソラとリクと、どちらが名付けるのかということになり、ミニゲームで決着をつけようということになるのだ。
確か最初にどんな名前がいい?と聞かれるので僕は数十秒考えた結果
「ロイボド号」
というどうしようもない名前を入力した。
どうしてそんな名前にしたかというと、僕の大学生時代のスラングで「ボロい」=「ロイボ」という言葉があり、そしてそれに僕の好きなバンド「ヴォイヴォド」を引っ掛けて思いついたのだ。なんだそれ。
この人たちがVOIVODです。
キングダムハーツにもどると、このミニゲームに先立ってムーヴィーが流れていたのです。
島には「パオプの実」という星型をしたフルーツがあって、その実を分けて食べた男女は将来結ばれるとかいう伝説があるのだそうで。ここよく覚えておいてください。
このムーヴィーとか台詞回しとかが独特のむずかゆさが有り、いかにもスクエアエニックス感がある。まあそれはいいとして、ゲームをいよいよはじめるわけですよ。
ミニゲームというのはコンピューター側のリク(長身でカッコいい)よりも先に障害物のある海岸を突っ走り先にゴールしたほうが勝ち、というものだった。
さていざはじめる段になって、リクがですね突然10:22のあたりで爆弾発言!
おこちゃまのソラは脳天気に
「勝った方が船長な!」
などといきがっているのに対し、大人っぽいリクは
「勝った方がパオプの実をカイリと食べさせあうんだ」
などと、ませた牽制をしてくるわけですよ。純情なソラは
「な、なに言って」
と目が泳いでいる。
この方のプレイ動画の9:40あたりからそのくだりになります。
しかしとにかく恋のライバルにこんなこと言われたんじゃ男として負けるわけにはいかないじゃないですか。そしてそれも大事なんだけど、なんといっても「ロイボド号」の命名権がかかっているので絶対勝ちたいのだ。
で、むちゃくちゃ必死になって競争したよ。
負けました。
まあ、パオプの実は冗談だ、みたいにごまかされたのだけれど、船の名前は「ハイウィンド号」というFFの伝統に則った名前にされてしまう。
くやしー!
絶対勝ってロイボド号にしてやる!と何度もセーブポイントに戻るわけですよ。すると、どうしても例の
「勝った方がパオプの実をカイリと食べさせあうんだ」
を見る羽目になる!
そうしてまたゲームをやるんだけど勝てない!ロープを使ったりキノコに乗ったり色々なルートを選ぶんだけど、絶対に勝てないのだ。そうしてリセットするといつもの
「勝った方がパオプの実をカイリと食べさせあうんだ」
を聞かされ気が狂いそうになる!わかってるよ!
しかしその後何回やっても勝てない。有野課長の気分。お決まりのコントローラーを投げて「なんだよ!」という至極真っ当な反応をする30歳くらいの僕。
別に負けたからってストーリーに支障が出るわけじゃないから進めてもいいんだけど、どうしても悔しいのでまたやってしまう。
すると、ふとあることに気がついた。僕はイチイチ障害物に乗っかったり、ロープを使ったりしていたけど、海岸を単純に走れば一番早いんじゃないのか?
なんとそれが正解だった。ぶっちぎりで勝ち!やった!ロイボド号に決定!
ようやくゲームを進められる僕。
ところが、その夜・・・。
僕の住む島を黒い嵐が襲う!全てのものを吹き飛ばすのではないかというものすごい暴風雨!そうしてあろうことに、僕のロイボド号は木の葉のようにぶわーと空に舞い上がりどっかいっちゃった!
なんだよ!そんなのアリかよ!ロイボド号!
結局あの時間は無駄だった・・・と思いきや、確かその後ゲームを進めるともっとカッコいい船としてロイボド号が復活したような気がする。でももうその時にはどうでもよくなっていましたという話です。
最近ゲーム関係多い