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音楽と本

タイトル通り音楽と本についてのブログです

革新的な音楽を聴きたい マッシヴ・アタック

 何を以て新しい音楽というのかは難しい。最新のヒットチャートを賑わすものだけではないだろう。世界は広い。人間は様々なアイディアを生み出し、それを音楽芸術に反映させる。

 現代では、ありがたいことにネットの拡充で無数の音楽を家にいながらにして聴くことができる。

 しかしその反面、情報過多ゆえ玉石混交の状態から玉を探すのも難しくなった。

 それゆえ、僕はほぼ毎日聴いたことのない音を求めているが、なかなかこれだ!というものに巡り合えることがない。もちろん、素晴らしいものもありまして、例えば最近だとJORJA SMITHがいる。


Jorja Smith - Blue Lights

 


Jorja Smith - Where Did I Go?

彼女は ヨージャ・スミスという弱冠19歳!の新人。今年来ると思うのだがどうでしょう。

まだアルバムは出ていないのだがサウンドクラウドでほかの曲も聴ける。

soundcloud.com

すでに大物感が漂っている。僕が19の頃なんて浪人で、ひいこら受験勉強をして「北斗の拳」とかをテレビで見てよろこんでいただけだ。どういう人生を歩むと彼女のようになるのだろう。

 

 閑話休題。マッシヴアタックについて語りたい。

90~00年代深夜においてフジテレビ系列で放送されていた「BEAT UK」は僕にとって画期的だった。

 ディスイーズ、ビートユーケー!というナレーションとともに多くの最新のイギリスのミュージシャンが紹介されていた。

 僕はこの番組を毎週録画し、その中で自分のアンテナに引っかかるアーティストを探しては輸入盤屋へと走った。今ではそれがYOUTUBEとなり、輸入盤屋はAMAZONとなっているが。

 今ももちろんアツイのだろうが、当時のUKチャートは凄かった。ロックの歴史を変える様なバンドやユニットが次々と現れていたのだ。特に、プロディジー、ケミカルブラザース、アンダーワールドが同時期に出てきたということは驚嘆に値する。彼らの登場以降確実にロックの流れが変わった。上記のバンドのCDやシングルを僕はことごとく買い求め、浴びるように聴いた。WIPEOUTというプレステのゲームサントラではアンダーワールドがケミカルの曲をリミックスしており、高速でこの曲を爆音で聴きながら運転しトリップ気分を味わったものだ。

 

 話がそれた。マッシヴ・アタックのことを書くつもりだった。

 BEAT UKでほんの数十秒流れたこのPVに僕は衝撃を受けた。


Massive Attack - Karmacoma

こんな曲聴いたことがない!

こんな地味なのに一度聴いたら忘れられない「かーまこーま」というサビ。つぶやくように語られるラップ。散りばめられたきらびやかな音とそこに通低する太いベース音。「シャイニング」を連想させるPV。随所に入るセリフや効果音。

僕は程なく彼らが「トリップ・ホップ」と呼ばれるジャンルに属することを知る。トリップ・ホップの双璧としてポーティスヘッドもこの時デビューしており、芋づる式にトリッキー(カマコマで歌っている黒人アーティスト。僕は彼もマッシヴアタックの一員だと思っていた)やモロコ、デフィニション・オブ・サウンド、SALTやALPHAとか色々と買い集めた。雨後の筍のごとく溢れるそういうバンドを見つけるたびにチェックしたがやはりマッシヴアタックのアーティストパワーには及ばなかった。

一応アルバムやリミックス関係はほとんど持っています。

 クワガタのジャケットの「メザニーン」はこのあとミスチルとかブンブンサテライツとかがパク・・・いやインスパイアされたジャケットを作っていた。

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そんで当時カマコマが好きすぎてカマコマ2枚組EPを入手!

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銀の袋に白のパッケージが包まれていてさらにその中に一枚ずつCDが入っているという凝りよう。いまのDL販売に慣れている人はこういうモノを所有する喜びをあまり感じないのではないか。

 新しい音楽たる条件としては聞いたことのない音を使うことがひとつの目安だと僕は思っている。そしてそれは必然的にエレクトロニクスの使用に結びつく。だからどうしてもコンピューターを使った音楽が前提となる。

 もちろんメタリカパンテラ(これも今となっては古いが)のようなものすごいギターの音でも革新性を感じられるが、メタル関係に関してはもはや新しいギターサウンドを作ることはかなり難しいだろう。やはりデスコアみたいにシンコペーションのリズムやポリリズムを多用したり、古くはNINから最近のブリングミーホライズンのようにエレクトロニクスとの融合が必要となってくるのだろう。メタルミュージックについてはまたの機会に語りたい。

 

 マッシヴアタックのアルバムは5枚出ており、いずれも素晴らしいのであるがほくはやはり「プロテクション」を第一に推したい。かのカマコマが二曲目に入っているほか、ラストのヒートマイザーまで捨て曲なし。ちなみにこのヒートマイザーという曲、曲中永遠に「すぅーはぁー」という呼吸音が響き渡り、ダースベイダーか!と当時は思ったものだ。そんでライヴでやるときもご丁寧に、人力でスーハーやっていて結構間抜けな感じがする。


Massive Attack - Heat Miser (Live - Phoenix Festival 1996)

 ああ、いい曲だなあ!

 ちなみにプロテクションアルバムはアマゾン1円CDで買えるよ。名盤なのに安っ!

 さてそうは言っても最近はあんまりマッシヴアタックを聴いていなかったんだけど、YOUTUBEが僕の嗜好に合わせてこのPVをチョイスしたのだ。

 ええ!もう去年の作品なのか。もはやピンクフロイドのように芸術と言ってもよいレベルに達していた彼ら。

Massive Attack, Young Fathers - Voodoo In My Blood

なんと主演女優ロザムンド・パイク!怪演!ゴーンガールとかタイタンの逆襲とかに出ていた人。その女優がファンタズムチックな球体にあやつられてあんなことしたり!スゲエ!

 ちなみに他のPVではケイトブランシェットとかも出ている。マッシヴアタック、本国では絶大な人気があるんだろうなあ。

 とにかくこれでああ、マッシヴアタック新曲出てるんだ、と思いアマゾンで探してみるとEPでダウンロード販売のみ・・・。僕はマテリアルとしてのCDが欲しいのに、今やそれすらないのか。上述のヨージャスミスもDLだけだし。

 僕は音楽はMP3ではあまり聴かずにCDで聴くので若干の抵抗感がありながらもDLしましたよ。ちなみにプライムミュージックでこのEP聴き放題なのだがやはり車に乗って聞くのがメインの生活の僕はわざわざお金を払ってDL。

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ワオ!超クール!今回も相変わらずダークな世界観が感じられる。作風としてはプリミティブな音を多用している印象。一曲目の「DEAD EDITORS」、カンカンチャカポコと連打されるパーカッションとギターのハウリング寸前のブワーという音のサンプリングの組み合わせが心地よい。昔のアンダーワールドの「パールズガール」を聴いた時の感動に近いぞ。前掲の「VOODOO IN MY BLOOD」の永遠に続く階段を上り続けていくようなトリップ感覚もマッシヴ職人技全開!ここ両日ずうっと聴いてます。

 450円でDLして損はない!