アフォリズムというのはいわゆる「警句」で、生きる上での真理やちょっとした事柄を鋭く言い得た短い語句であります。有名なところだと、芥川龍之介の『侏儒の言葉』があって、それはもう格調高く、時に心をぐぐっとえぐるような言葉が満載なのです。例えば
「消火は放火ほど簡単ではない。」とか
「一国民の九割強は一生良心を持たぬものである。」とか
「危険思想とは常識を実行に移そうとする思想である。」とか
とにかく彼の知性がぎゅうと凝縮された、普遍的な言葉の数々が挙げられます。
そんで、最近ヒマなときにくじ引きを作って、子供と遊ぼうと思って紙を小さく切って沢山×印を書き、その中に数枚〇を入れて「あたり」にし、当たったら景品をあげるということを考えたんだけど、それだとあまり面白しろくないなあと少し知恵を絞ってみたところ、そうだ、くじを引いたら下らない一言(僕はそれを「ばかアフォリズム」と呼んでます)が書いてあれば面白いのではないか、と思い作ったのがこのくじ引きボックスだ!
僕って暇だなあ!
このような形で大量に紙が入っております
この紙の内容は、とにかく頭に浮かんだ言葉を躊躇なく書いたもの。ただし、龍之介よりも数十倍劣る僕の頭脳・発想力から導き出される言葉であるからして、含蓄は一切ナシ。ではどんなことを書いたか。
「目から血のなみだ」「よだれがとまらない」「こうてい いちおくしゅう」
・・・だから何だ?ということなんだけど、これを次々と書いていき、それを箱に放り込んで、忘れたころに再び取り出して広げると、自分書いたものなのに、そのバカバカしさに自分で爆笑。
とにかく瞬発力でどれだけ発想できるかをひたすら繰り返すとこのような言葉が出てきました。
「石を食べたらまずいよ」はそりゃそうだろう。何のことだ?
さて、書いていくうちに、ちょっとした絵があると、それが面白いことに気づいたので、だんだんと絵を添えるようになったのがこちら。
小学校4年生から6年生まで、個別に絵を習っていた実力が、今花開く。さあ、どんどんばかアフォリズムを引いていこうじゃないか!
「いっしょにかえる?」は傑作。娘が気に入っていた。あと、「どうする」とか「トーマス」における危機感あふれる表情が自分でもお気に入り。まだまだあります。
いい味が出ている「たすけて」シリーズ。
何日間かかけて描いていくと、どんどんばかアフォリズムが増えていくのだけれど、そうなってくると、以前書いたことと似たような内容や、まったく同じ発想のものが出てくることが分かって面白い。こうやって見ていくと、自分の世界観や発想がストレートに表れていることに気が付く。どれも大体10秒前後で書いています。そのうちにいくつかのジャンルに分けられていく僕のばかアフォリズム。
こちらは天災シリーズ
こういうのを箱から取り出して、紙を開いた瞬間が無茶苦茶面白いのです。自分で描いたのに、その時点ですでに忘れているので妙に新鮮であり、かつアホらしい。
嫌な食材シリーズ
もはやアフォリズムでも何でもなく、ただの落書き。こちらは別の日に描いたのですが、発想が被っている。
初期のころと比べると、妙に画力がアップしており、自分で成長を噛みしめるこの頃。こんな風にして描いていたら現時点で300枚近くありました。まあ、その中のほとんどはつまらないものばかりなんだけど、ヒマな時間を僕のブログでつぶしている人、また明日も見てくださいますか?
つうことで明日に続きます