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ブリング・ミー・ザ・ホライズン/新曲&新譜予定でキャリアをイッキ振り返り

 ちょっと油断している隙にブリング・ミー・ザ・ホライズンの新曲が出ていた。

               カルト宗教?

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 正直な印象は「そんなにすごくはないかな」(失礼すいません)だ。

 これがまたもう少し聴きこんだり、アルバムトータルで聴いたりすると変わったりもするのだろうけれど、今の時点では「うぉお!ブリングミーザホライズンやっぱスゲエ!」とはならなかった。まあ新譜は買うけど。

来年1月発売

  今やそれほど若手に元気の感じられない(僕の狭い見識からしてですよ)メタル界隈において、一番期待が持てるのが彼らだ。

 そもそも彼らはデスコアバンドとしてスタートしているので、初期の曲は今のスタジアムロックスタイルからは想像できないほどのアンダーグランド感が漂っている。

                      ゴリゴリ

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 悪魔的ですらあるこの曲はちょっとおっかない。逆にこれが良かったのに、というファンがいるのは常に進化をし続けるこの手のバンドの宿命だ。今のスタイルを好まない人もいるだろうけれど、僕は途中から入ったファンなのでどちらもOKです。

  ファーストのこちらは荒削りでまだ演奏も安定していないし、Voのオリバー、ものすごいグロウル・シャウトをカマしている。

 

 それがセカンドになると曲のアレンジに幅が出て、またうっすらとエレクトロニクスも導入され徐々に才能あるバンドとしての花が開いてゆく。

ジャケットの悪趣味さがすごい(これはセンサードバージョン)

 結構いろんなバンドがパクっているという噂

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 この頃は曲のアイディアもかなり豊富だったのではないだろうか。デスコア特有の低い単音をででででーででで!デレッレデデーデデデ!と曲のブリッジに噛ませるアレンジが程よいタイミングで入ってきて新世代のメタル感がビシバシ感じられた。ちなみに1曲目のこちら、プレデターがいじめられているのが面白い。最後はきちんとオチが付いている。

             ちゃんとプレデター消えます

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 そうしてついに3Rdでは初期のスタイルが完成される。

  ここで彼らは一区切りを迎えたのではないだろうか。後に加入するキーボードのジョーダンがおそらくアレンジを担当していてかなり新鮮なサウンドになっている。

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 そんでこの後オーストラリア人のギタリスト、ジョナが脱退して、現在のサウンドの要ともなっているキーボードのジョーダンが入れ替わりで加入。4thのこちらで劇的なサウンドの変化を遂げる。

プライムで聴き放題になってますので会員の方はどうぞ

  ちなみに脱退したジョナは「アイ・キルド・ザ・プロム・クイーン」というヘンな名前のバンドを始めるが、BMTHやめてこれやるの?といったサウンドだ。

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 僕が聴き始めたのはこの「センピターナル」あたりかな。とにかく「sleepwalking」のインパクトがすごかったのだ。

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 単純なギターリフなのにカッコよく、シンセのアレンジのセンスがうまく今までの彼らのサウンドと溶け合って唯一無二のBMTHサウンドを作り上げている。リンキン・パーク的なアプローチではあるけれど、イギリスのバンド特有の感覚で展開されるオルタナサウンドはかなり独創的だった。オリバーの地面を踏みつけるアクションがハイライトである演奏シーンもかなりカッコよく、若い世代にアピールしたのはもっともな(かららのファンはティーンが中心)ことだ。おじさんの僕から見たってカッコイイ。

 

 このセンピターナルで見せた進化をさらに推し進めたのが「ザッツ・ザ・スピリット」で、商業的にも大ヒットとなった。

こちらもプライム聴き放題

  それほどこのアルバムは売れるにふさわしい内容とカリスマ・スケールを伴っていた。特に前半の数曲は傑作ぞろいで、よくもまあ次から次へとこれだけのクオリティの曲を生み出したなあと感心する。

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こちらは彼ら屈指の名曲。このブログで一番貼っている曲かも

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その一方で、オリバーのヴォーカルスタイルも変化するのだが、ライヴでは結構ヒドイ。

 初期のデスヴォイススクリームはほとんど影を潜め、リンキンのチェスターのように歌い上げるスタイルへと移行したのだけれどライヴじゃほとんど歌唱できてないのだ。キーが高い部分は全てキーボードのジョーダンが担当し、オリバーは苦しげに叫んだり、客に歌わせたりしている。だからライヴの映像なんかを見ると結構ハラハラするし、コメント欄を見るとオリバーは「もういっそ、ジョーダンがヴォーカルやれば?」みたいにボロクソ叩かれていたりもする。

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その後メタルバンドのライブの最終形態、オーケストラとの共演も果たした。

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 ここまでキャリアを積むと次の段階はかなり難しいだろう。次作に関するコメントを見ると「今までとは違う作品だ」ということを言っている。こういうのって一歩間違えるとヘンなものになるので多少心配だね。こちらが期待しすぎるっていうのもあるんだろうけど、スーサイドサイレンスの例もあるし、売れすぎたバンドはリスクも大きいよね。

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 例えばコーンなんかはコンスタントに作品を出してそれなりに評価が高いけれど、僕は今の彼らをほとんど聴いていない。まあ僕個人の問題なんだけど、やはりなんかちょっと違うんですよ。

 その一方でデフトーンズは素晴らしい作品を相変わらず出しているし、かなり長いあいだアルバムが出ていないけれどリンプ・ビスキッズの「ゴールデン・コブラ」は大傑作だった。

期待してるよ、BMTH!

 

 ちなみにVoのオリバーはファッションブランドもやっていて結構いい服を出したりしている。ちょっと欲しい気もするけれど、着ないか!

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久々にバンド系の記事頑張って疲れた

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Amo

Amo