音楽と本

僕のカルチャーセレクトショップ

ビョーク×カーカス

 言わずと知れたビョーク

 そのあまりに偉大なキャリアはロック/ポップス史上に燦然と輝くものだ。

 最近はなんだか美空ひばり小林幸子のような感じがして僕は近寄りがたいです。

 

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 ビョークのブレイクのきっかけはそれまでアイスランドで活動していたシュガー・キューブスを解散させ、ソロアルバム『デビュー』が大ヒットしたことだ。

デビュー+1

デビュー+1

 

  

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 僕はこのアルバムで「うわーすごいのが出てきたぞ」と興奮した。すぐにシュガー・キューブスのアルバムを買ったりしたのだけれど、『デビュー」アルバムの革新性に比べると、野暮ったさは拭えなかったので、いくつか気になる曲はあったものの、売ってしまった。

  

 すでに『デビュー』でその先見性あるサウンドを奏でていた彼女だけれど、続く『POST』でさらにその世界観は広がっていた。このアルバム、大ヒットしたよね。

 

Post

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 で、このころ僕はビョークが歌っている曲ならなんでも欲しくて手当たり次第にリミックスの入ったCDシングルや、ジャズのスタンダードを歌っているアルバムなどを買い漁った。その結果がこれ。

 

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 実のところ、『POST』『テレグラム』のころが一番ハマっていた時期で、『ヴォルタ』以降のアルバムはレンタルです・・・。あともう一枚『PLAY DEAD』という曲のシングルもあったがどこかへ行った・・・。

 

 それで、オリジナルの曲の良さは言わずもがななんだけど、ビョークは自分が常に新しい音楽を作る人間であるということに非常に自覚的であるので、CDシングルのおまけの曲では色々と実験的な曲や「ええ!この人がリミックスを!」という曲があって僕はシングルを買うごとにワクワクしたものだった。

 

 とにかく全方向のジャンルに目を向けているビョーク、特にこのミックスには感動した。

 シングル「ハイパーバラッド」に収められているこのアーティスト。2の「ISOBEL」を見て!なんとCARCASSの名前が!(4のTEI TOWAも捨てがたいが)    

  

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 CARCASSといえば、リバプールの残虐王との異名もとった、デスメタル界の異端児。そもそもCARCASS=死骸というバンド名からしてスゲエ。

 初期はかなり気持ちの悪いジャケットとか、グシャグシャのグラインドコアをやっていたCARCASS(ちなみに日本版アルバムでは曲名にいちいちとんでもない日本語曲名、たとえば「硫酸どろどろなんでも溶かす」とか「死体に花を咲かせましょう」とかが付けられており、一部の好事家のあいだではかなり話題になった)もだんだん洗練されていき、この頃は『HRARTWORK』という名盤を出して、かなり注目を集めていた。

 

 聴く人によっては拷問でしかない「シンフォニー・オブ・シックネス」アルバム。この頃はギターのビルスティアーもヴォーカルをとっていた。  

 

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        その後、色々あってこんなに聴きやすくなりました。

 

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 そういえば僕は初来日のクラブチッタに行ったんだけど、上からダイブしてきた誰かの靴に蹴られて流血したイイ思い出がある。

 1STやセカンドアルバムからすれば考えられないメロディックデスメタルをやっているが、とにかくビョークはこれが気に入ったのだろう。なんと、こんな感じに仕上がってます。

 

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  完全にビョークの貫禄勝ち。カーカス、ビッグアーティストからの直々の指名で緊張か?まあ、あえてのサウンドでビョークに合わせたのかもしれないけれど、もう少し激しくても良かった気もする。途中ですたたたたたとグラインドコア化するとかね。

 

 その他にも素晴らしいミックスがあります。またあした。

 

カーカスのこと、書いてたっけな?

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僕のゲーム&ウォッチ見せたげるよ!

 何の気なしに最近のゲームセンターCXを見ていたら、日本ゲーム博物館という施設の倉庫で有野課長レトロゲームを体験するコーナーがあった。

 そして、一瞬写ったゲームに僕はたちまちノスタルジーを掻き立てられてしまったのだ。一瞬映る筐体がなんと「チューハンター」!

そして まあ、チューハンターとか言われて「え!マジ!チューハンター!」と思う人がそもそもいるかどうか分からないけど。

 

 その日本ゲーム博物館のツイッターに少し載ってました。僕のPCからは動画が見られなくて残念。

 

 小学生の頃僕は神奈川県川崎市に住んでいた。父の友人がよみうりランドに勤務していて、よくチケットをくれたのでほとんど毎月のように遊びに行っていたのだけれど、そこにあったゲームコーナーにこいつがあったのだ。ベルトコンベア方式で次から次へと出てくるネズミをライフルで撃ち、得点を稼ぐという当時よくあるタイプのゲームだった。うまくたまが当たると「ちゅー!」と言ってねずみが向こう側へ倒れた。

 あーこのゲーム死ぬまでに一回やっておきたいなあ。岐阜県か・・・。

 

 ところで、筐体ではないけれど、僕もいまだにゲーム&ウォッチという任天堂が出して大ヒットさせた液晶ゲームを持っている。僕らの世代はこいつに熱狂したはずだ。まずこれ「FIRE」。

 

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今は電池が切れて表示されていないけれど、二年くらい前は現役バリバリだった。きっといるだろうな、と思って検索したら案の定、プレイ動画をアップしている方がいました。便利な世の中だ。

 

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          そうしてもう一つはこれ、「オクトパス」。

 

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 よく見たら、なんか画面が焼けてる・・・しばらく電池入れたまま放置したのが良くなかったのかも。プレイ動画はハイクオリティなのを発見。

 

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 スマホロールプレイングゲームができる今の世から考えると隔世の感があるけれど、当時はこれを延々とやっていたのだ。逆に今これをやれと言われてもやらない。

 

 それで、実はもう一つ持っていたのになくなっちゃったのがあってそれがこちら。              

                 「バーミン」。

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 超懐かC!これは確か弟がお年玉を使って買った、我が家で初めてのゲーム&ウォッチだった。

 買ったばかりの直後、弟は腕を骨折してしまい、ギプスをしていたけれど器用に片手だけでこいつをクリアしていた。どんなスキルだ。

 ちなみに弟が骨折治療中、ガス台のそばにいたら、いつの間にかギプスの包帯に火が燃え移って先に気がついた僕が慌てて消し止めたということがあったっけ。

 

 余談だが、このゲームのタイトル「バーミン(VERMIN)」について。

 僕は長じてカンニバルコープスを聴くようになり、今でもアルバムが出るごとに購入している身だが、1996年に出た『顰蹙』という素晴らしいアルバムの一曲目がこれだった。このヴィデオ、冒頭から凄まじいスクリームですが、口に血糊を含んでゲーしたりしているので、そういうのが嫌な人や食事中の人は見ないほうがいいです。

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          タイトル『devoured by vermin』!

 当然真っ先にあのゲームを思い出したものだ。ちなみにこの曲はサビの「ディーヴォー!デボババイバーミン!」(0:50くらい)というところで知らない男の人が廃墟みたいなところでものすごい勢いでヘッドバンギングしていて笑えます。

 

カンニバルコープスの話題も少し

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クールでカッコいいサンバ・ブラジリアンミュージック 後編

 今年の映画のラインナップもすごいけれど、来年もスゴそう!まずスピルバーグのこれ

『READY PLAYER ONE』。

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 いわゆるバーチャルリアリティものなんだけど、その迫力と演出はさすがのスピルバーグ。僕の大好きな小説『ニューロマンサー』で「擬験(ステイム)」という、庶民(特に貧困層)が楽しむVRのシステムが出てくるんだけど、まさにその感じ。未来の庶民はこのVR世界で現実を忘れるのだ。

 というかここまで来ると逆にVRが現実に近いよね。VRジャンキーになる人が出てくるのは近い将来に違いない。もう出てるか。

 

 そうしてなんとパシフィック・リムの続編!

 

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 主演がなんとエピソード7・8のあのジョン・ボイエガだ。成し得たなー。

 僕は純粋にうおーカッコいいと思ったのだが、コメント欄を見ると、みんな結構辛辣なこと言っている・・・曰く、監督がデルトロじゃないとか、中国資本がうんぬんとか。そうかもしれないけど、まあ本編を観ないとわからないじゃないですか!楽しみに待ちましょうよ。

 

 前置きが長くなってしまいましたが。

 クールなサンバ・ラテンミュージックを探して、逆にサンバの迷宮に迷い込んだ僕は、その後ネットやCDショップで学習することにより、正しい方向を見出すことができるようになっていく。

 

 実は、僕はサンバ以外にも、一時期ワールドミュージックに凝っていたことがありまして、新宿のディスクユニオンレコファンあたりで500円程度のサンバやボサノヴァ、チリ、フラメンコなどの民族音楽のアルバムなどを安く買っては、内容の当たり外れに一喜一憂していた。

 ただ、やはり、本物は敷居が高すぎて(ある意味本格的すぎて飽きてしまう)サンバやフラメンコそのものよりは、そのエッセンスを汲んだ流れの音楽を聴きたかったのだ。

 ちなみにフラメンコに関してはフラメンコギターの教則ビデオを買ったり、渋谷や新宿のスペイン料理屋へ行って本物を堪能したりもした。でもやっぱりフラメンコのリズム感は独特で、なんちゃってフラメンコで終わってしまった。弾けたらかっこいいんだけどね・・・。


  ある日、たまたまタワーレコードワールドミュージックコーナーを物色していたら、不思議なことに、ビビッと目が止まったアルバムジャケットがあった。深めの青のジャケットに白のお洒落なレタリングで「A Bossa Eletrica」の字。それがア・ボッサ・エレトリカのアルバム「 Eletrificacao(2004)」だった。

 

Eletrificacao

Eletrificacao

 

 

 いわゆるジャケ買いだが、直感的にこれは聴ける!と思い、その直感は正解だった。ちなみにやっていることはブラジリアンミュージックなのだが、彼らはスェーデンのバンドなのだった。

 しかし、その本気度はかなり高めで、一曲目からノリがよく、また哀愁漂うボサノヴァ~サンバの旋律をうまく消化している。捨て曲なしで聴き通せるのですが、オリジナルにもまして素晴らしいのがその筋では有名なViva Brasilの「SKINDO‐LE‐LE」のカヴァーだ。日本のジャズシンガー阿川泰子もカヴァーしたこの曲は、「シキドーシキドーシキドーシキドーララー」に始まり、「ドララーシキドララー」で終わるサビの部分での繰り返しが一度聞いたら忘れられない名曲!

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 そうして、僕はこの頃から(12~3年前かな)クラブジャズ関係のバンドを聴き始め、その中にこの手の曲で素晴らしいものがたくさんあることを発見した。以下、いくつかご紹介します。なるべく聴いて!どの曲もかっこいいし、ああ、なるかみはこんな感じのブラジリアンが好きなのだな、と思っていただき、あまつさえ教えていただければと思うのです。

 

 まずは日本のクラブジャズの先駆者であるキョウト・ジャズ・マッシヴ。

  

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  次に、僕がクラブジャズ界最強と思っているユニット、ジャザノヴァのレアトラック。最近、あんまりリリースしてないみたいなんだけど。

     

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 イタリアの伊達男、ニコラコンテ。この人はその筋ではかなりの有名人です。どのアルバムもハズレなし。で、僕はこの曲が大好きなのです。

      

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 ニコラとジャザノヴァの曲は、どちらもダブルベースがいいラインをたどっている。

 ここにあげた曲はお洒落な雰囲気をまといつつ、決してラウンジミュージックのように消費されることのない強い芯をもった曲だと思う。ぜひぜひ、ご堪能ください。

 

  おまけ これもいいよ、僕の80S的に。

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さらにおまけ。僕の方が忘れかけていた小説『土管の向こうの街』をこのように評価していただきました。眉村卓との比較なんておそれおおい。でも同時に非常にありがたいことだと感謝しております。

高尾つばき「この夏休み、少年たちは土管を通じて成長しますぜ!」(土管の向こうの街) - カクヨム

そんで、その小説。

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あと、こっちもポチポチPVを稼いでいます。

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人気がないのはこちら。思い切って異世界モノとして挑んだほうが良かったのか。いや、きっと無理。

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クールでカッコいいサンバ・ラテン調の曲を探して 前編

 小学校~中学にかけて、寺尾聰が『ルビーの指環』で大ヒットを飛ばしていた。僕も毎週のようにザ・ベストテンを見てはすげえなあ、なんて思っていたんだけど、あるとき、寺尾氏がルビーの指環ではない曲を披露していた。それが「ハバナエクスプレス」だった。

※ 動画はありません・・・ 

 

 ああ、いい曲だなあ!

 この南国風のグルーヴとクールな歌詞。

 僕はブラジリアン~サンバ~ボッサ系統の曲がとても好きだけれど、そのルーツはこの曲にあると思っている。

 

 一口にサンバとかボッサなどといってもその世界は限りなく広く、最近ではカフェミュージックの系列の超お洒落なサウンドが流行りだが、まあ、それも悪くはないんだけれど、どうしても僕の魂には響いてこないんですよ。聞き流すのにはいいんだけど。

 

 それで、メタルとかニューウェーヴとか聴きつつ、サンバ系の音楽にも興味はあったんだけど、中学生~高校生の当時は中々しっくりくる曲に巡り会えなかった。たまにNHKとかでやっていた音楽番組で松岡直也グループを知ってレコード買ったりもした。

 

  このバンド、ヘアカット100!これはちょっとした衝撃だった。シングルで「ノーボディーズフール」という曲があって、その曲は僕そんなに気に入らなかったんだけど、そのBSIDEのこの曲がすごかった。

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 最初はゆったりとした感じなんだけど、1:44あたりから急に曲が展開!超クールなラテンロックがきらめきながら花ひらく!

ヤー!ヤーヤーヤー!

こういうのが聴きたいんだよー!

 

 当時はファンカラティーナという、イギリスで起こったムーヴメントで出てきたバンド、haircut100。カルチャー・クラブがあまりに有名なのでその陰に隠れてはいるが当時それなりに人気があったし、僕は今でもこのバンドを聴いている。この曲なんか、知っている人も多いんじゃないだろうか。 

 VO/Gのニックヘイワードの子気味良いギターのカッティング!

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 確か日本語のタイトルが「好き好きシャーツ!」だった気がする。まあ、確かにそうなんだけどさ。センスがぶっ飛んでいる。ある意味僕の80Sなんだけど、このバンドについてはまたあとで。

 

 さて、スラッシュメタルを聴きつつ大学生になってもラテン音楽に関する興味は尽きなかったが、イマイチ僕の望むような曲にうまく巡り会えない。

 あるとき、たまたま大学の生協にあったサンバのCDを見つけてこれか?!と思い3200円も出して購入。   

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 ついに求める、本物のサンバか!と思って聴いてみたものの・・・

     この人とか

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    この人とか

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 確かに、サンバだ。サンバなんだけど、本気すぎィ!

 

 日本の曲を聴きたい外国人が間違って演歌のCD買っちゃった、みたいな?

 

 いいんですよ、これはこれで。でも上述の曲に比べると半端ないコレジャナイ感に僕は襲われた。でも3200円がもったいないので当時は無理矢理聴いていたなあ。だから曲は結構覚えてます。

 

 ここで一旦僕の好みのラテンミュージックの傾向を整理すると、

 ◎ 本気すぎは困る

 ◎ マイナー調でラテンのエッセンスが感じられる

 ◎ ドンタカチャカスカとコンガやボンゴが鳴っている

 ◎ 歌が入っている

 ◎ ピアノが思いもよらないコード進行をする

 ◎ かすれたフルートが入っているとなお良い

 ◎ ドラムがとにかく上手い

 てな感じになります。

 

 では、こういう条件を満たす曲を僕はいかにして探し出していったのか。今日は少し忙しいので明日続きを書きます。

 

 

あれ、もはや、埋もれた作品かと思っていたらまたフォロワーさんが増えてた

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ニュー・オーダー/ジョイディビジョン  僕の80S

 チェスター・ベニントンの死はショックですね。

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人間、富や名声を手に入れたからといって、それが生きるに値しない場合もあるのか・・・R.I.P.

 

 

 きょうび、ニューオーダーを聴いている人ってどのくらいいるのだろう。こんな記事を書いておいて無責任な物言いだけれど。

 僕が高校生当時、ベストヒットUSAぐらいしか洋楽情報がなく、枯渇状態で過ごしていたある日、突然東京12チャンネル(テレビ東京)で「スーパーステーション」という番組が始まった。

 司会は今野雄二!で秘密基地みたいな広いスタジオでたくさんのお姉ちゃんたちがマイク付きヘッドホンで全世界から最新の洋楽情報をお届け、といった体裁だった。

 僕はこの番組から、例えばジョーボクサーズとか

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(それこそ一体何人の人がこのバンドを覚えているのだろうか。でも久しぶりに聴いたこの曲、むちゃくちゃいい曲じゃあないか!)ソフトセルとか、バウハウスなどのバンドのヴィジュアルを見ることが出来た。特にバウハウスの「シーズインパーティス」のライヴは強烈で、僕はド下手なコピーバンドをしたものだ。

 

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 そして、そこで流れたのがニューオーダーの「コンフュージョン」だった 。

 

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 金属的な「たんたたったた たたた た たんたんたん」というフレーズと下手くそなヴォーカル、ピコピコいっている聞いたこともない音。これが僕のハートを直撃。しかしこの番組はPVを全曲放送してくれることはなく、フラストレーションがつのるばかり。高校生だった僕は、お年玉を握り締め今は無き渋谷道玄坂ディスクユニオンに行ったときに12インチを入手した。

 

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 見つけたときは感動したね!それにしてもネットが発達した現代において、もはやあの時のように、少ない情報を頼りにレコードを発見する喜びを味わうことはできないのは残念なことだ。 

 さてレコードといえば、くどいくらいコンフュージョンのミックスだらけ。今にして思うとこの曲はニューオーダー流のヒップホップだったわけで、彼らの曲としてはむしろ異色の部類なはずだ。でも彼らもこの曲は結構お気に入りのようでその数年後、コンフュージョンのミックスを出したりしていた。(そちらの方はいまいち好きになれなかった。) 
 で、ニューオーダーといえば本当はこちらの「ブルーマンデー」から入るのが正しいのだろう。

 

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 ああ、いい曲だなあ!

 ピエール瀧石野卓球の部屋で最初から最後まで仁王立ちして聴き通したというこの曲、 コンフュージョンと一緒に12インチ買いました。

 

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 ジャケットデザインが80年代。フロッピーディスクって・・。

 でも80年代おじさんからすると、 いつ聴いてもいいね!プアプアというシンセの音のあとに入ってくるオクターブのベースがこれ以上ない高揚感を与えてくれる。

 イントロはドラムマシンのバスドラの「どっ どっ どどどどどど」みたいな感じで始まるのだが、当時これはツーバスか!と勘違いしてたなあ。しかも途中のびよーびょ、びょーびょーびょー(もはやなんだかわからないかもしれないが)というフレーズもベースで弾いていると思いこみ、僕も安物のプレジョンベースを無理矢理チューニングを下げてコピーしてみるものの、全然違う、こんなはずじゃねえ!という結果になった。 


 で、周知の事実なんだけど、この曲は前身のバンド「ジョイデヴィジョン」のヴォーカリストイアン・カーティスが月曜日に自殺した、という事件から出来ているわけですよ。

 当然、そのジョイデヴィジョンも気になったので当時ニューオーダー人気で再発された名曲と評判が高かった「ラブウィルテアアスアパート」の12インチを購入した。

 

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 イギリスのバンドは本当にジャケットのセンスがいいな。

 しかしニューオーダーのサウンドを期待して聴くと全然違う。なんかエイトビートにけだるいヴォーカルがのっているのです。

 

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 正直、あまりなじめなかったので当時洋楽に詳しかった後輩に「ジョイデヴィジョンイマイチじゃね?」と感想を述べると「そんなことないっすよ!」と半ば本気で怒られそうになった。 


 しかしその後出たシングル「シーヴスライクアス」は掛け値無しに名曲! 

 

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  だけど僕のニューオーダーここで終わってます。

 僕、ニューオーダに関しては薄いファンですね。

 

音楽小説

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MRI撮ったよー

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 先週の木曜日くらいから、左後頭部に嫌な痛みが発症。

 僕は月に一度くらい頭痛に襲われるので、今回も バファリン定期とばかり、それで終わるものだと思っていた。

 金曜日は何事もなかったのだけれど、土曜日になって再び左後頭部が痛い。

 バファリンアゲイン!あんまり効かない!

 うわーなんかやだなあと思いつつ仕事をこなす。どうにも我慢ができないほどではないのだけれど、やはり時たま訪れるズキーンという痛みが僕を不安にさせる。

 

 その後、症状が出たり出なかったりでなんとか誤魔化していたんだけど、やっぱり痛みは蘇ってくる。どうやら肩の方からの痛みみたいで。きっと肩こりが原因だろうと思い、湿布をはったりしてごまかしたけれどやっぱり疼痛は残る。

 そうすると残る選択肢はもう病院で診てもらうしかない・・・。幸い近所に最近脳神経外科が開業したので、火曜日にそこに行こうと決意したところ(普段病院に行かないのでひと決心いるのです)火曜日休み!

 

 それで仕方なくアマゾンビデオで「ヒアアフター」とかアンハサウェイの「パッセンジャーズ」などを観て過ごす。パッセンジャーってなんの予備知識もなく見たらこんな映画だったのか!

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 なんかかなり昔同じネタを「世にも奇妙な物語」がやっていた。

 アマゾンでよく知らない映画をよく知らないまま観ると面白いということに気づき始めました、最近。

 

 まあ、それはおいといて、水曜日はなんか少し状態が良かったので「行かなくてもだいじょうぶかなー」なんて高をくくっていたら午後から夕方、夜にかけて突然の夕立のごとくズキーンズキーンの波状攻撃。

 同僚に冗談で「オレもう死ぬかもしれない」などと言いつつ空元気を出す僕だったが、一抹の不安はよぎる。脳梗塞だったりしたら・・・僕はこのまま一生終わり?

 突然後頭部が爆発するんじゃないかとか訳のわからない妄想にとりつかれたりして。

 

 家も建てたし、結婚もできて子供もいて、仕事はアレだけど、なんとか幸せに生きてきたなあ・・・なんて思いつつでもこのまま死んだら妻はともかく、子供が不憫だと思い、そうだ子供に向けてビデオメッセージでも撮らなきゃかな・・とか色々と考えながらようやく今朝、あさイチ8:25に病院へ行く。

 こういう病院は混雑すると予想し、9:00の診察開始前に番号を取ろうと思ったのだ。すでに老夫婦が僕の前におり、閉ざされた入口の前に立って待っている。

 30になると入口が開き、僕二番目の受付。頭が痛いのですが、と言うとすぐに「MRI受けますか」と言われたので「受けます」と即答。

 

 MRIなんて初めて。イメージからすればだいぶ前から予約をして、様々な予備検査をしてからようやく受けるというものだった。

 でも、受付をして5分したらすぐに呼ばれてあっという間にMRIの部屋へ。

 うわあ、なんだかSF映画のガジェットみたいだ。そういえばこの間のターミーネーターの最新作はここに張り付いていたっけなんて思っていたら、横にされ、「音が大きいので耳栓します」とのこと。

 そうしてうぃぃぃんと自動的に機械の中へ頭を突っ込まれる僕。

「ああ、これから僕は記憶を消されて、新たな敵の戦士として利用されてしまうのだ」

という50を前にした男としては、かなり幼稚な想像をしつつ始まるMRI検査。

 最初にビービービーとサイレン音がしてそれ以降、がこがこがこ、ごごごごみたいな音が延々15分ほど続く。いい加減SF映画の主人公ごっこに飽きた頃、MRI終了。

 

 まあ、結果から言うと、異常はありませんでした。ただ、2ミリほどの動脈瘤があるそうで、定期的にまた検査を受けてくれと言われる。

 どうやらストレス、肩こりが原因の緊張型頭痛らしい。運動不足もあるのだろう。

 

 そうして今は筋弛緩剤とロキソニンジェネリック薬のおかげでとりあえず症状は収まってます。

 

 もし僕が急にこの世から消えてたとして、このブログや、残された小説はどうなるだろうと考えた。

 どうもならない。

 という結論に達した。

 

でも何人かの人の心には残るかな

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こちらは読まれていないので最近は更新もしてない・・・

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超カッコイイぜ!BANDーMAID!

     ジョージ・A・ロメロがお亡くなりになったそうです。R.I.P.

 

さて、今日届きました、BANDーMAIDの新EP「DAYDREAMING」

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 裏はこんな感じ。メンバーかと思ったら、知らないモデルの女の子っぽい。

    

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今まで曲を先に聴くのが嫌だったので、よく見なかったPVも見まくるよ!

DAYDREAMING

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今までなかった直球のストレートのバラード。AメロのU2ぽいところは新境地か。

そうして彼女たちの別の面、こちらも直球ハードロック。

サビが彼女たちらしいキャッチーなメロディ。

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 まあ、どちらも期待を裏切らない出来なんだけど、3曲目の「PLAY」(動画なし)がゴリゴリのスラッシュ調で思わずはじめ聴いたとき「わははは」と笑ってしまった。この曲だけMISAのベースの音が特にエッジィで、ゴリゴリ言っている。なんかココバットかと思った。

 かようにこのEP、バラエティに富んだ内容だったけど、少し物足りないかな。もう一曲くらいあって欲しかった。でも既に車で7~8回は通して聴いた。

 しかし!

 それを補って有り余るおまけDVDの充実。30分弱のライヴなんだけど、今の(といっても1月のだけど)バンドの充実ぶりが十分伝わってくる内容だった。客がほとんど男。ダイヴが出たり、モッシュピットが出来たりするわけじゃないけど、それなりに盛り上がっている。見ているおじさんの僕も、彼女たちに元気を分けてもらった、そんな気がするライヴで、DVD付きを買ってよかった。

 

バンドっていいなあ

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