昔、多分10年以上前だろう。
何かの宇宙人に関するサイトで(僕も何見てんだか)おもしろ宇宙人を発見した。なぜそんなものを見つけたかというと、僕は今でも怖いと思っているフラットウッズの宇宙人を色々と調べていたら発見したのだろう。
部屋にこんなのあったら怖い
ちなみどんな宇宙人だったかというと、ちいさい二人組だったそうだ。そして彼らは婦人のストッキングと花束をひったくって逃げたというのだ。せこい。
これです
あんまりバカみたいな宇宙人たちだったので、僕はそれを勝手に「ウィウィ星人」と名づけて、仕事の同僚や後輩にそれを見せてみんなで笑った。ウィウィ星人が来るぞ!ってね。
さて、その後輩の一人にサクライという人物がいた。このサクライは色々な点でだらしない男で、遅刻常習犯だった。当時僕の事業所は小さく、3人でこぢんまりやっていたのだが、サクライだけがほぼ必ず毎日ギリギリか、遅刻をしてくるのだった。あまりに目に余るので一分遅刻ごとに100円という罰金を課すと、あっという間に数千円貯まり、その金でみんなでラーメンを食うということをやっていた。サクライも自分で払った罰金でラーメンを食って意味わからなかったろう。
その日、この宇宙人でひとしきり笑ったあと、僕はサクライにむかって
「あーあー、ウィウィ星人がやってきてサクライ連れてかねーかなー」
というとサクライは
「つれてかねーっすよー」
とのんきに返事をした。
「今そのドアからウィウィ星人が出てきて連れてかねーかなー」
「連れてくわけないっすよー」
・・・いい大人がする会話だろうか。
その後、しばらくして僕はサクライがコピーをしている後ろにそっと忍び寄り、突然
「ウィ、ウィ!」
とかがんで彼に向かっていきながら声をかけた。
「わわわわ!」
と予想以上のリアクションで驚くサクライ。僕らみんな大笑い。
「もうやめてくださいよー」
超面白いし。その後も一時間ごとくらいに例の
「ウィ、ウィ!」
をやるとその都度サクライはビビっていた。ここは会社ですよ。
さて業務が終了し、僕は帰る時間となった。僕の会社の仕事場は、部屋を出ると小さな窓ガラスがあって、そこを開けるとちょうどサクライが座っている。そこで僕は帰ったと見せかけて、突然ガラッと窓ガラスを開け
「ウィ、ウィ!」
「わあびっくりした!」
と一日を締めくくった。
愉快な一日だった。帰りしな、ふと思いついて車を路肩に止め、会社に電話した。
「もしもし、サクライです」
「ウィ、ウイ!」ガチャン!
僕は一人車の中で爆笑し、家路についた。
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