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メイズランナー全見

 とうとうコロナウィルスに罹り、この数日間難儀しておりました。

 熱はなく無症状と言えるのでしょうが、検査してからの3日間はさすがに全身倦怠感マックスで辛かった・・・じゃ無症状じゃないじゃん。まあ、でもワクチンを接種していたおかげか、インフルエンザにかかった時のあの感じとはまた違い、一日中熱にうなされるということはなく現在はかなり健康状態良好です。食欲もあるし、味覚もなくならなかった。

 会社の人たちにはだいぶ迷惑がかかっているので、復帰したら何とか取り戻していきたいと考えていますが、復帰はまだ来週なのですよ。そんでそうなると昼間無駄に時間があるじゃないですか。それではと久しぶりに映画をまとめて見ようと思い、ディズニープラスをチェックしたところ、『メイズランナー』あたりが軽く観られそうだし、三部作構成だから結構時間もつぶせるだろうと思い、観ました。今回参考動画多めですが、見ていただくと僕の言いたいことも伝わりやすいかと思いますので夜露死苦

 

 僕この『メイズランナー』と『ハンガーゲーム』がごっちゃになっていて、あれ、弓矢持って迷路の中で戦うんだっけ、などと思っていたら違いました。

 冒頭いきなりエレベーターで、同年代の若者たちが暮らす集落に強制的に送り付けられた記憶喪失の主人公トーマス。

 そこは周りが超巨大な壁に囲まれており、一つだけ大きな扉があった。そしてその扉は巨大な迷路(メイズ)の入り口だった!

       

 基本的には上の動画を見れば大体わかります。要はなぜこの迷路が存在し、そこをどうやって抜け出すかが映画の見どころとなりますね。

 まあ少々SFとしては雑なところも感じられて、例えばグリーバーズという機械と生物が融合したモンスターが出てくるのだけれど、これなんかもう完全に映画的こけおどしのために作られたキャラクターでしょ。普通に機械でよくないですか。そもそも何の生き物だ?あれかな、人間が操作するよりも、生物的本能で相手を襲わせる意図があるのですかね。

 そのグリーバーズに対して少年たちは杭で非力に抵抗し、何人もやられていく。

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 まあ映画的に当然迷路は脱出できるのでめでたしめでたし・・・ではなかった。ラストで少年たちは謎の武装集団に確保され、ヘリで別の場所に連れ去られて、おしまい。

原作が三部作とのことでまだ映画もあと二作あるのです。

 それなりにお金をかけて作ってあるし、世界観も良くできているので楽しめるのですが、それよりもキャストの顔の個性が強く、そちらの興味も尽きない。特にこのギャリー役の俳優の人の顔は、一度見たら忘れられない。眉毛すご!

     www.youtube.com

 彼は迷路から出る危険を冒すことに懐疑的で、トーマスたちを止めようとするのだが、トーマスは有志を募って迷路に入ってしまう。それまで三年間危険ながらもぬくぬくと迷路暮らしをしていたギャリーはトーマスを逆恨みし、最後は上記のクリップのように槍でぶっ刺されてしまう。

 あとは、韓国系俳優の演じるミンホ。彼がとにかくいいやつ。そして髪型もどうやってセットしているの?というくらい前にとんがっている。

   そして、実は彼こそが本物のメイズランナーだ!三年間くまなく迷路をその俊足を駆使して駆け巡り、迷路の全体像をつかむことに成功しているすごいやつ。

 

 さて第二作の「メイズランナー2 砂漠の迷宮」です。

       メイズランナーと言っても、もはやメイズは出てこない。副題として『砂漠の迷宮』とつけてあるが、苦肉の策でしょう。タイトル詐欺だ!とか野暮なことは言わない。面白いから。

 打って変わって2はゾンビ映画になっていた。しかも21世紀型、いわゆるバイオハザードとかの、ザック・スナイダー的な走って襲ってくる凶悪で厄介なタイプですね。

 快適な施設で保護されたトーマスたちだったが、実は彼ら若者は謎のウィルスに対する免疫を持っており、その抽出のために毎日数名が呼び出され、消えていく。その事実を知ったトーマスとその仲間たちはWCKD(この世界の絶対的な組織。すべての迷路やその他を取り仕切っている)から必死に逃げる。

       

 迷路での試練を乗り越えた若者たちは、戦闘スキルや逃走スキルが無駄に上がっており、プロの大人たちを簡単に出し抜きます。

 そうして数人で砂漠をさまよい、RA(ライトアーム)と呼ばれる正義の抵抗者たちを探して山を目指す。途中のディストピアっぷりは結構凄くて、イイ感じです。まあ、感染者が出てくるあたりは既視感をぬぐえないのですが。若者から血清を作ろうというのはラスト・オブ・アスと同じ。

    現段階での最新アップデートゾンビドラマ。もうすごすぎ。エリーはあまり似てません

   

この始まり方、つまり学者が語り合うっていうのはやはり本家『ゾンビ』へのオマージュだろうか。主演のペドロ・パスカルはノりにノってる。3月にはいよいよマンダロリアン3がやってくるしね!

             大量のマンダロリアン!ボ=カターンとの対決か?

   

 砂漠横断途中で仲間が減り、ヒーコラとようやく山のふもとの施設が見えてきた時に、背後から迫る凄まじい嵐と雷!走れ!ランナー!

 って施設に入る直前、ミンホを落雷が直撃!

 え?落雷直撃して生きてるの?

 と思ったんだけど、昔観たこれ思い出した。

              同じ人に、雷が連続で直撃!

                 

生きてるんだよねえ、これが。二回も直撃されて、うーん、じゃないでしょ!これこの人には悪いけど笑っちゃう。助かって良かったよね。

 

 脱線しましたが、雷に負けなかったミンホと施設の中へ入ると、謎の女性ブレンダが登場。この映画の第二ヒロイン。ブレンダは彼らをここのリーダー、ホルヘに引き合わせるが、全員宙づりにされる。この辺りのホルヘの行動原理がよくわからないのだけれど、見直すのも面倒なのでスルーして先に進むと、追手が迫り、ヤケクソになったホルヘは施設を爆破!

 離れ離れになったトーマスはブレンダとともに地下のゾンビ地帯を走り抜け、廃墟となった高層ビルへ逃げ出す。このシーンはかなり緊迫感があって観ごたえありですよ。特に、傾いたビルのガラスに叩きつけられてガラスが割れれば数百メートル下へ落下というシチュエーションは高所恐怖症の人にはゾクゾク來るものがあるだろう。東京タワーとか、スカイツリーとかにある、下を見られる窓があるけど、あそこに全身ゆだねてピシピシと割れ目が入る恐怖。そこにこちらの思いなど無視して襲い掛かるゾンビ!

 まあ、映画なんで切り抜けるんだけど、ブレンダがその際に感染してしまう。

 そんで色々あってとうとうRAに出会い、ブレンダはトーマスの血から作った血清で見事に回復する。RAはWCKDの横暴なやり方(若者を拉致して迷路に入れたり、体液を搾り取ったりする人権ガン無視の行為)に抵抗しており、そこにはかつて他のメイズに幽閉されていた若者たちも沢山参加していた。つかの間の安らぎを得たトーマスたちだったが、同行していたテレサ(彼女はもともとWCKDの職員だった)の裏切り(彼女からすればこのまま逃げ回るよりも、研究してワクチンを作るのが正義)により、RAは戦闘機で蹂躙され、トーマスたちはほうほうのていで逃げ出すのだが、みんな大好きミンホだけが拉致されてしまう。さあ、どうする、トーマス!つづく!

 

             そうして最後の迷宮だよ

  

 つづきだよ。『メイズランナー 最後の迷宮』(と言っても相変わらず迷宮は出てこないが)冒頭から007のようなアクションシーン。もはやトーマスたちは特殊部隊並みのスキルを獲得しております。列車に乗せられていると思われるミンホを助けるために、襲撃&大胆にも列車ごと持ち去りという大雑把な計画を実行。しかし、その列車の中にはミンホはいなかった・・・。なにそれ!ただの間抜けじゃないか。あんだけ苦労して命かけていませんでしたって・・・。

 仕方なく彼らは最終的に列車が向かったラスト・シティなる巨大な都市へとミンホ救出に向かう。この都市がなんか急にサイバーパンクっぽくなるんだけど、エネルギーはどこから来てるの?結構な人口を擁しているのだけれど、食料とかどうしているの?その辺の説得力がないのでちょっと気になってしまうが、まあそういうものなのだろうというスタンスで鑑賞を続けていると、なんとコイツが再登場!

                 あの特徴的な眉毛は健在

  

まあ映画を見ていない方にコイツとか言っても伝わらないんですけど、この人はパート1のラストでトーマスを撃とうとして別の仲間を撃ち、その報いでミンホに串刺しにされたギャリーです。でも色々あって生きており、このラストシティの前にあるスラム街の偉いやつの右腕として活動していた。都合よすぎでしょ。まあ、この手の映画ではよくある感じの展開なのでそういうものとして鑑賞するスタンスです。

 一方ミンホはシティでいろんな精神的拷問を受けながら体液を搾り取られまくっていた。ウィルスの脅威はこのシティにも迫っており、裏切り嬢テレサはなんとかワクチンを作ろうと必死の努力をしていた。ミンホワクチンをある患者に注入すると一時的に症状が緩和されたがすぐに効果は薄れ落ち込むテレサ

 そのテレサを秘密の通路から侵入し拉致するトーマス軍団。生きているギャリーに驚くテレサがだが、もっと驚いたのは感染したはずのブレンダがピンピンしていること。トーマスの血清がそうさせたと気づいた彼女は密かに彼の血の付いた包帯を入手する。

 テレサに案内させ再びシティに潜入したトーマスたちはミンホを必死に探す。もはやここまで来るとスパイ映画です。迷路でハアハア逃げ回っていた少年たちはたくましく成長した。そうそう、この映画数年にわたってシリーズ化されたから俳優たちも徐々に年を取っていくハリーポッター形式です。だから1ではどこかあどけなさが残る彼らも立派な見てくれになっています。ミンホに至っては撮影時ほぼ30歳だとか。

 

 さて、最後はもうムチャクチャで、どうやったのか知らないが、シティの防御システムをハッキングしたスラム街のリーダーがシティに正面から特攻し、シティは混乱の極みに陥る。ビルが崩れたりしているんだけど、いくら何でもそれはないでしょと思いながら観る僕。だって、彼らの装備、せいぜいRPG(ロケット砲的なもの)レベルのものなのに、都市のほぼすべてを壊滅させるんだぜ!まあこれも映画的誇張演出で、カタストロフィをじっくり味わえます。そのどさくさの中、ついにトーマスたちはミンホと再会!ここはアツい!ちょっと目頭が熱くなったよね。男の友情っていいよね。

 そんでその後トーマスは敵の一番強いやつと闘って腹を撃たれてしまうが、機転を利かせてゾンビにそいつを食わせることに成功。テレサと一緒に燃え盛るビルの屋上へと逃げる。もうエイリアン2のラストみたいになってるなあ、と思ったらその後の展開、つまり飛行機に乗って仲間が助けに来るっつう展開まで一緒だった!結局テレサは裏切り者の報いなのか、ビルの崩壊に飲み込まれ、瀕死のトーマスはギリ助かって目が覚めたら海岸に展開するキャンプにいた。そこには生き残った仲間やブレンダがおり、予定調和的なラストを迎えます。

 最後にトーマスはポッケの中に自分の血から作った唯一の血清があること気づく。海を見ているトーマス。あれ、まさか投げたりしないよな!意味わかんないよ!と思っていたら投げませんでした。そりゃそうだ。

 

 久しぶりにこの手の映画を三本立て続けに観たけど、面白かったなあ。まあ何度も見返すような映画ではないけれど、少なくとも退屈はしませんでした。

 そうそう、映画を観た後って、他の人の感想とかも気になるじゃないですか。そんで僕も御多分に漏れずネット検索して他の方のブログとか観てたんだけど、とある方が酷評していたのを見つけたんですよ。まあそれはいいとして、その方のブログはどうやら書き込み自由でかなり辛辣な反論がいくつも書かれていたのです。すごいのは、明らかに反論の方が筋道の通った主張であり、けっこうボロクソ言われていたのにすべてリプライを付けていたところ。それも決して感情的になるわけでもなし、かといって受け入れるわけでもない。でもそのメンタルはすごいな、と思った。

 僕なんか書き込みがある時点でうわ、なんか変なこと僕書いたかななんてビビっちまう。たいていそんなことなく、皆さんありがたいことばかり書いていただけるのですが、昔オープンに書き込める機能で運営していた時に少し不快な書き込みがあってそれっぽちで落ち込んだりしたのでこのひとすげえなあ、と思った次第です。どうでもいいか。

 

 さて今週まだ自宅療養が続くので色々と家庭内文化活動にいそしみたいと思います。皆様もご自愛くださいませ。

 

娘の高校受験直前で、お父さんかなりナーバス(娘は元気)

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メイズ・ランナー (吹替版)

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