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僕のダンディズム

 プライムで最近「俺のダンディズム」を観た。

評価も高い人気番組

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 仕事はできるが身だしなみに関しては一切関心がない滝藤賢一演じる段田一郎(名前www)は課長になったはいいが、偶然耳にした新たな課の女子社員のトークで自分が地味な存在として扱われていることに気づく。さらにはお気に入りの女子社員の「ダンディな人が好み」という一言に一念発起し、ダンディになることを決意する。動機はやっぱり女子!いくつになってもモテてえよなあ。


 たまたま巡り会った銀座の裏にあるかなり怪しげな女性「マダムM」とばあやが経営するショップへ彼は通うようになり、ダンディアイテムを少しずつ揃えて変貌してゆく。


 基本的に大人の童話/ファンタジーである。ドラマ版「孤独のグルメ」のように毎回メインの料理が決まっており、それにたどり着くようにストーリーが作られているのとほぼ同じ形式。アイテムありきで、そのアイテムを手に入れようと考えるきっかけになるエピソードが作られている。そうしてそのアイテムは毎回世界の一流品ばかりが登場する。ただ、誰もが知っているメゾンブランド(グッチとかディオールとかルイヴィトン)や、流行り物が出てくるわけではなくうんちくと共に確かなモノが提供される。

 

 一方、それだけでは尺が持たないのであろう、段田の行きつけの喫茶店で毎回「ダンディ講座」なるテレビ番組が放送されている。そしてそこにサンプルダンディ男として登場するのはジローラモ。明らかに自虐的にダンディを演じており、「ダンディな振り向き方」「ダンディな食事の誘い方」とか彼以外の男性がやったら明らかにアウトなレクチャーばっか!

                 公式チャンネルで見られます

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 さてモノにもどろう。第一回は時計で、ロレックスからオーデマピゲ、またパテックフィリップといった時計界の超大物ブランドが登場する。主人公は今まで知らなかっためくるめくモノの洪水に翻弄される。マダムは様々な商品を紹介し、お勧めを3つに絞り込み、最終選択は彼に任せる。そう、モノはやはり自分の目で選ぶべきなのだ。基本このパターンで毎回手帳とか万年筆とか様々なアイテムが紹介される。

 

 「ダンディ」なんて言葉自体死語に近いが、敢えてこの言葉を冠したこの番組、なんだかBiginとかメンズクラブのテレビ版みたいだ。だからこそ僕のような前述の雑誌の読者だったおじさんには面白い。それにしても毎回一流品が登場するだけあって、値の張るアイテムばかり。主人公は清水から飛び降りる思いでそれらを次々と購入してゆく。最初はへそくりを使うのだが、それを使い果たすと今度は大切な切手の収集までも売りに出す。まあ僕もお金がなくなったら服を売ったりCDを売ったりするけどさ。


 一応彼の設定は、中間管理職、年収720万円。なんだかんだいって結構な年収だ。これだけもらっていれば確かになんとか買えないこともない商品ばかりだが、実際の現代の日本において、このクラスの人間が果たしてどれだけいるのかね?もちろん僕なんか一度もそんな年収を手にしたことはない。ましてや現在転職をしたことによりさらに年収が下がっている。また悲しからずや。
 独身であった二十年前ならば彼のような行動もとれただろう。というか、実際にとってたし。彼が買ったロレックスのエクスプローラー(60万円!)まではいかないにしろ、オメガのスピードマスターを10回ローンで手に入れた。そしてその時計は20年近く経ってもほぼ正確に時を刻み、いまだに僕にモノを所有する満足感を与えてくれいてる。そう、高い買い物は一生モノとしての意味を持っている。

 

           十数年前にキムタクでブレイクしたエクスプローラー 

                 

 

      これが僕のオメガ。マーク40コスモスは全部のせのお買い得品だと思う

                

 

 僕はさすがにここに出てくるような一流品は持っていないが、知識だけは持っていたので、次にどんなブランド来るのか予想する楽しみもあった。特に興味をそそられたのは時計、靴、鞄、シャツ、そしてスーツ回かな。靴は予想通りジョンロブが出てきたし、シャツもターンブル&アッサーが登場しスーツはサヴィル・ロウのティモシーエベレスト!
 段田はブルーのロンドンストライプのクレリックシャツを購入し、伝統的なウェストが絞られたイギリスのスーツを手に入れる。最初の頃のさえない彼からすると見違えるようだ。
 最終的には雑誌にインタビューされる(インタビュアーが壇密って)ほどのダンディおじさんに変身!みんなの彼を見る目も自然と違ってくる。一級品が彼に自信を与えたのだ。
 彼がトータル使った金額は約130万円。まあ、その半分はロレックスなんだけど、それにしたってスーツ20万円とか靴10数万円とか、金額がでかい。まあ都会の人は車とかにお金をかけないからそれでもいいのかな。田舎に住んでいると、車は必需品で130万どころじゃ済まないもの。よく考えてみれば僕んちなんて車二台あるんだよね。二台分のお金で高級外車買えた・・・。結婚して家庭を持つということはお金がかかるのだ。


 それにしても、ダンディアイテム一式をそろえたものの、段田君実際にはこれでは終われないだろう。だって毎日同じシャツ、スーツ、靴を履くわけにいかないでしょ。どんなに品質の良い商品を身につけていても、さすがに毎日酷使すれば傷みもはやい。雨の日にジョンロブを履こうとは思わない。だからダンディズムを極めようとすればもっともっとお金がかかるよね・・・。


 さて僕も僕なりのダンディズムを長いこと実践してきました。とはいえ、段田のように高級品を買う真似はどうあがいても不可能なので、結局のところアイディアと工夫で勝負なのだ。まあいつもの通り「ユーズド」という着地点を目指すわけ。そもそも服は自己満足がまず第一で他人はそれほど見てない。

 ただ、やはりだぶだぶのシャツやスーツではなく、サイズ感やデザインを気にして選べばそれなりにダンディっぽくなるのです。だいたい今の時代、それこそ探しようによってはユニクロとかGUでもイケるときもある。だって、僕の持っているタケオキクチの1800円で買ったクレリックシャツとターンブル&アッサーの見分けがつく人なんて僕の周りにはいない。そうやって目指すぜなんちゃってダンディ!

 

 つうことで僕が最近そろえたUSED激安ダンディチックアイテム。


        ナノユニバースのドレスシャツ。1900円。

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      少し細めのブルーのストライプがさわやかでよい。生地はイタリア製

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 元値は一万五千円くらいかな。状態が「A」で僕の大好物ストライプ。二週間くらいウオッチして、二千円を切ったのでそれまで貯めたゾゾポイントで購入。同時にアローズの白シャツとモーテルのデニムも購入。これでポイントなくなっちゃったよ。


 さて僕はもう、かれこれ二十年くらいはネットで服を買っている。試着しないで大丈夫?という人がいるけれど、基本的に上着は身幅、パンツはウェストとレングスを間違えなければ失敗ないのだ。身幅48~51センチの間でならシャツ関係はほぼ問題なし。つっても「ほぼ」なんですよ。どうしたって僕のサイズに合わない服を買ってしまう時がいまだあるのだ。しかもここ最近立て続けに二件も。こちらのビームスのシャツ、身幅は良かったが・・・

                  同じような柄ばっか f:id:otominarukami:20190728134141j:plain f:id:otominarukami:20190728134355j:plain

 

               首の部分が締まってるのです。苦しい

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 ダッセー!ダッセー!

 確か1200円くらいした・・・。そんで持っていても仕方がないのでこの間ゾゾで売ったら50円だってさ。仕方がないので返品してもらいましたよ。

 そしてもう1着こちらのアローズのホワイトシャツ・・・

                  1200円。グリーンレーベルですが

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      今度は首回りは良かったが、袖がぱっつぱつだよ!

                   なんだこれ

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 袖丈こんなのってある?9分袖か?

 結局この2着は着られない。ゾゾでも売れない。もうセカンドストリートとかに持って行ってなるべく高く買い取ってくれることを祈るしかない。たまにこういう失敗があるとへこむなあ。300円安くなった!買おう!とか、1400円くらいなら買っちまえ!となって失敗してるんじゃ意味ないね。

 あと、真夏の昼間の休日にこっそりこんな写真を撮っている僕って暇だなあ!

 

 さてシャツのあとはストレートチップの靴を買いました。ストレートチップっていうのはつま先に1本線が入っているこのようなタイプの靴をいいます。

これは本物のジョンロブ。値段がすごい

 

 僕は革靴の型ではこれが一番好き。だけれど、もちろんジョンロブは変えないので良く分からんブランドのストレートチップをZOZOで5000円で買った。

           5メートル離れれば見分けは付かないかな?

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 きちんとしたブランドなら十倍するところだけれど、僕の職場はすぐにサンダルに履き替えてしまうので良いのを買っても張り合いがないのです。とはいえ、二十年前に買ったリーガルのストレートチップがあまりに草臥れてしまい、「俺のダンディズム」でやっぱりストレートチップだよなあと思ったのでZOZOで探したところこれを発見したのです。最初合成皮革の3000円くらいのやつでいいかな、なんて思ったんだけれど5000円のこちらは元値が13000円でのタイムセール。さんざん迷って二日経ち、やっぱ革だな!とこちらをチョイス。5000円とか大金!

 

 僕って買い物依存症の癖に最近は我慢してお金を使っていなかったんだけど、ここ最近多少我慢が利かなくなって結局色々他にも買ってしまった・・・。しかもまたシャツを二枚。

 こちらはブルックスブラザースの別ラインの「レッドフリース」というシリーズのシャツ。これがなんと800円!状態も非常によろしい。サイズもぴったりでこれは正解だった。

                  色目は青が中心

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なぜかボタンの閉じ方がメンズのシャツと逆!着づらい。ボタンには刻印があって丁寧なつくり

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こちらはヴァンキッシュのシャツ。

               またストライプ。ブルーストライプス

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 ヴァンキッシュっていわゆる一昔前は「お兄系」の筆頭だったと思うんだけど、こんなのも作っています。ただ、雰囲気にやはり若干のチャラさを感じるのは気のせいか。

 

 最後はカバン。職場が変わってお弁当を食べる時間が無い僕は合間を見ておにぎりを食べる毎日なのだが、それ以外にも水筒とか色々と入れるカバンが欲しくて探したところ、こちらを発見。まるで僕に買え買え言っているようだったのでほぼ迷うことなく買ってしまった。トランスコンチネンツのトート。

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懐かしのマークのモノグラムにやられて買ってしまった。でもこれでも2900円!元値は二万円近いので激安。やっぱり気分は上がります。

 

僕のダンディズム おわり

 

平日に記事がかけないので一気に字数が増えてしまう

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