「ハーモニー・コラプション」からナパーム・デスにハマった僕は、過去の作品を集め始めました。しかし、その作品はなんだかとんでもない内容だった。
このジャケット、ほかのバンドが色々と真似してる
フロム・エンスレイブメント・トゥ・オブライトレーション+スカム
- アーティスト: ナパーム・デス
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 1990/11/21
- メディア: CD
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このアルバムは1STの「SCUM」とのカップリングでお買い得な作品。全55曲入り!でもトータルランニングタイム 67分!大体一曲1分~2分ですね。
今でこそ起伏があり曲も練られてそこそこ長い曲もやっている彼らも、この頃はとにかく速さと激しさを追求するあまりこのような作品が出来上がったというわけだ。音質はかなり悪いのでよほどこの手のサウンドが好きじゃないと聴き通すのは辛いですよ。僕も辛い。
それはともかく作品とは別に、彼らを有名にした曲「YOU SUFFER」などの超ショートソングも収録されている。
演奏時間ほぼ1秒という、ギネスブックに載った名曲
その昔、たしか「トリビアの泉」という番組でこの曲が取り上げられたと思う。タモリが大喜びしていたっけ。こんな短いのに歌詞があるのだ。
「YOU SUFFER,BUT WHY?」
というだけなんだけどね。これを一瞬で叫ぶのだ。他にも「DEAD」とか
こちらはただただ「デーッド!」と叫ぶだけ
上記の曲に比べりゃやや長い「THE KILL」などがあります。
この冗談なんだかマジなんだかよくわからないスタンスがたまらない。こういうアイディアは、ほかのハードコアメタル系バンドにも受け継がれ、SODとかブルータル・トゥルースなどのバンドが似たようなショートソングをレコーディングしております。
さて、昨日の記事で書いたとおり、VOのリー・ドリアンはカテドラルのために、ギターのビル・スティアーはカーカス参加へということでメンバーチェンジが行われる。現在までナパーム・デスのフロントマンとして叫び続けるVOのバーニーと、Gtのジェシー・ピンタード、ミッチ・ハリスが加入するのだ。このラインナップによってダークでアンダーグラウンドなサウンドは終わりを告げ、メタルよりの整合性のあるラウドなサウンドへと彼らはシフトしていく。
僕が聴き始めたのはこのあたりからかな。
どうでも良すぎることだが、後輩のナッカンはこのころのメンバーについて、
「ドラムのやつはミック・ハリスで、ギターがミッチ・ハリスっていうんですよ!」
と妙に嬉しそうに話していたっけ。たしかに紛らわしいよね。
さてその後、こちらのミニアルバムが発売されるのだが、
僕はこのCDをタダで手に入れた。確かふた学年下の後輩が、僕らのナパームデストークを聞いて興味を持ったのだろう、購入したのだ。ところが実際にこのアルバムを聴いてみると、とても彼の聴きこなせるような内容ではなかったらしい。そしてある日
「なるかみさん、このCDあげますよ、僕には無理でした」
と言いながら僕にプレゼントしてくれたのだ。ラッキー!
そうしていよいよナパーム・デス、新譜発売!のニュースが。ところがなんということだろう、バンドの最大の功労者で、中心人物であったドラムのミック・ハリスが脱退!
なんでもナパーム・デスのサウンドにシーケンサーを持ち込もうとしてメンバーに拒否されたらしい。そうして孤高の存在となった彼は「スコーン」というお菓子みたいな名前のプロジェクトを始めた。
ナパームとは全然違う、前衛的すぎるサウンドだった。たしかにこりゃクビになるわ!でも今もまだやってるみたいだね。その後ミックはサックス奏者のジョン・ゾーンとともに「ペイン・キラー」というトンデモないハードコアバンドをやってみたり(CD速攻で買ったはいいが、あまりの内容に爆死。でも二枚も持ってる・・・)色々と活動してますね。
これ3時間くらいありますが、聴き終わった頃にはきっと、死ぬ
そもそもこの辺の人脈って入り乱れていて様々なサイドプロジェクトがあるのだ。例えばあのゴワゴワした特徴的なベースのシェーン・エンバリーはエクストリーム・ノイズ・テラーだとか最近だとロック・アップとかあちこち手を出している。ちょっと油断するとブルへリアとかでもベースを弾いていたりする。え!こんなところにまでシェーン・エンバリー!?みたいな。
一応覆面とかしているんだけど、その禿げっぷりと髪型ですぐシェーンとわかる
そうそう、なんだか知らないけれどナパーム・デスには親日家が多くてシェーンは日本人と結婚、Voのバーニーは日本の地方都市に住みたいとか言っているらしい。
ナパーム・デス、書き始めたらキリない