以前僕はGショックが中途半端に好きだという記事を書いた。
この中で、こちらの通称スティングモデルを紹介しました。
価格:10,800円 |
かなり昔にスティングがこれを愛用していたということでスティング・モデルの相性となった。キアヌ・リーブスがして有名になったスピード・モデルは「キアヌ・モデル」とは言わないのにね。
これも持ってたけど、同僚に売った
価格:6,380円 |
さてスティングモデルは型番で言えばDW5750といい、中々かっこいいんだけど、僕の持っているGは電池切れとなっており、その存在意義をしばらくの間失っておりました。
時計は時刻を表示してこそ、そのアイデンティティが発揮されるというもの
僕は昔さんざん素人のくせに裏蓋を開けては改造したり、電池交換をしたりしていたんだけど、このスティングモデルだけはできなかった。なぜかというと、このモデルの構造に問題があったからだ。
こちらが裏蓋です
どういうことかというとですね、つまりは裏蓋がスクリューバックといってねじ込み式なのです。普通Gショックはネジの四点留めで簡単に裏蓋を開けることができるのだけれど、このモデルは珍しくこういう特殊な構造なのです。
これを開けるには特殊な工具が必要なのだ。以前会社の同僚がアマゾンでスクリューバックオープナーを買ったという話を聞いたんだけど、700円くらいしたという。
うーん、数回くるくるするだけで700円かーとケチくさく躊躇して生活していたわけ。そしてふとある日思いついて楽天を検索してみると・・・
あ、あった!安いのが!
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送料無料でこの値段!ちょうど楽天ポイントも溜まっていたのでそれを利用して即注文!そうして届きました。
こんな安いので本当に大丈夫?
経験上、Gの電池交換はそれなりの時間と精神力を消耗するので休みの日に満をじして実行したよ。まずは裏蓋を取り外すすぜ!
おっとその前に、時計の四隅を留めているネジを外さなきゃあ!
こんなにちいちゃいネジです
しかしこの時点でこのネジ、別に外さなくてもいいことに気づく。ガーン!外すべきはベルトのバネ棒でした!これがまた面倒くせえ。
適当に精密ドライバーでほじくって外します。
一つ外したところでもう一本を外すことを断念。付けたままでも大丈夫っぽいし。僕色んなことに中途半端。こうやって50年生きてきました。
さて、ここから裏蓋を外すわけですが、あくまで自己責任ですよ!
素人が電池交換をやって失敗したという例は沢山あります。あなたのお持ちのGショックがあなたにとって非常に大事な存在であるならば、CASIOに修理を依頼することをおすすめします。実際僕は大事なフロッグマンなどはキチンとカシオに送りました。でもねーやっぱりそうすると時間と料金がかかるんだよねー。二週間くらいで3500円くらいかかるはずです。その値段があればチープカシオが買える・・・。
だからこういう冒険をするわけですが。さて、上手くスクリューバックオープナーは機能してくれるのか!
このように回します。がんばれ!
くるくる、すぽん。あいた!このオープナー、有能!
さて第一関門は突破しましたが、ここからいくつもの難関が立ちはだかりますよ。まずは慎重に保護パーツを外すよ。
UFOみたいな輪っかを外し、ゴムシートを外すと、電池が出てきたよ!
このあたり、かなり慎重にやらないと、モジュールがずれたり、小さなバネがどっかいっちゃったりします。久しぶりだぜ、この感じ!
そして次のハードルは電池を留めている留め金外し。この留め金って機種によって違うので、その都度外すのに苦労するのです。
留め金の端っこをマイナスの精密ドライバーで適当にカチカチやるのみ。ここが最大の難関。全然外れなくてイライラがつのる。これ、Gショック電池交換あるある。お、外れた!全くの偶然。
そうして半ば強引に電池を取り出す。ボタン電池の型番はCR2016です。普通に100円ショップで買えます。
再び半ば強引に電池を押し込み、適当に留め金を留める。
しかし、これで機能はしないのです。まず通電という厄介な手順が必要。この写真ではよくわからないのですが「AC」とちっちゃく表示された回路の金色のマルと、電池周りの金属部分をピンセットなどで2秒間ほど通電(ショート)させないと時計は動かないのです。で、僕もそれをやった。
ところが!ここで問題発生!通電しても文字盤が沈黙したまま!
なんで!電池交換したじゃん!クリップとかピンセット使ってあれこれ試すが、ウンともスンとも言わない。
あせるな。今まで一度も失敗したことなんか無いじゃないか。考えられる原因を突き止めろ。ふと電池のパッケージを見ると「保証期間1年」と書いてある。たしかこのボタン電池、だいぶ昔に買ったやつだ。ひょっとしたら放置して電池が切れたのかも・・・。
そこで僕は仕方なく作業を中断して重い体を引きずり引きずりダイソーへ行き、新たなCR2016を購入。そして通電。恐る恐る文字盤を見てみると・・・
やった!復活!
あとは同じ手順で部品を戻していきます。配置を忘れてしまう可能性もあるので写真を撮っておいたほうがいいかもしれません。
スクリューバック戻しーの、バネ棒戻しーの
最後の最後でボタンがハマったまま戻らないという信じられないアクシデントが置きましたがマイナスドライバーで強引に掘り起こし、解決。そうして数年ぶりに僕の腕に巻き付いたGショック・スティングモデル!カッコいいぜ!
スティングも祝福!
おまけ。もう一つのさらに古いGの電池交換も勢いでしてしまおうとした僕。
裏蓋のネジを外したところで、加水分解により、ベゼルが破損!断念・・・。
このモデル、30年くらい前に購入。もはや手に入らないだろう
アイスホッケーのパックの代わりにもなるほど質実剛健なGショックも加齢にはかなわないようで・・・ウレタンの悲しい宿命。
でもまあいいか