何となくさっき昔の写真フォルダを見ていたらこんなのを発見しました。
もう数年前に撮った写真なんだけど、一体何のことかわからないでしょう。
ただ、何かしらの細工がされている。サングラスと、何か手に持っている・・・。
このぬいぐるみがある朝、テーブルに置いてあって、僕は一体何だろうと思った。どうやら幼稚園児だった次女がこれを作ったらしいのだがなんのつもりなんだろう?
そこで隣に座っていた娘に
「このくまさん何?」
と聞いたところ娘は元気いっぱいに
「ふしんしゃ!」
と答えてくれた。当然大爆笑。
なんでも数日前に不審者が幼稚園に侵入した時の避難訓練が行われて、その時のイメージが残っていたのだろう。サングラスをかけ、手にはナイフ。ああ、この写真を撮っておいてよかった。
さて、五月っていろいろなところで「こいのぼり」を飾るじゃないですか。これでもかというくらいに鯉のぼりを虚空に泳がせて、皐月の日差しのもと、満艦飾さながらの派手な光景を見ることができる。
僕も毎年群馬県の神流町というところで行われるこいのぼり祭りに行って、GWの一日を過ごすのです。そうして今年も行ってきたんですよ、ちょっと時期はずれたのですが少しご紹介します。
上記の写真のように河原には露天が立ち並び、お空には鯉のぼりが泳ぎまくる。それは壮観なのです。もう少し写真をご覧下さい。
河原は毎年大盛況で、田舎らしさあふれる特設ステージでは群馬県が誇るアイドルグループ「AKAGI48」のパフォーマンスを見ることもできる。他にも地元の方の異様に上手なカラオケとかレアなショーも時折。
鯉のぼりと大空はフォトジェニックだ。
無料写真サイトとかにありそうな写真でしょ
とまあ、このように美しい自然に触れられる素晴らし場所なのです。
ところが!実は数年前にトンでもない災難がこのこいのぼり祭りを襲ったのです。
どーん!うそでしょ!この光景を見たときは目を疑った
なんと前日に大雨が降って、河原は水没、地元の方が一生懸命設置した露店がご覧のとおり。自然って恐ろしい。
上の写真に比べると幼い娘も呆然。ほぼ人出なし!急遽近くの廃校の校庭でこぢんまりと祭りは開催
別の年にはこんなことがあった。
この川にはこのように大きな橋がかかっている。
橋にはちょっとした休憩スペースがあり、そこで休む僕と娘。
するとなにやら橋の中程から怒号がする。すわケンカか?と思ってみてみると、ちょうどウチの娘くらい(小学校低学年)の男の子がオレンジのTシャツを着て野球帽を後ろにかぶった背の高い、30くらいの父親にえらい勢いで怒られている。
そういえば、なんかこの子さっきうろちょろしてたぞ。母親がもう一人小さい子をかかえながら
「そっちへいっちゃだめ!」
などと言っていたのだが、いったい何をやらかしたのか。しばらくオレンジ父の言葉を聞いていると、 だいたいこんなことを言っていた。
「どーするんだよ!下に人がいるんだぞ!」
「わかってんのかよ!石なんか投げて何考えてんだ!」
「人に当たったらどーすんだよ!」
・・・この橋の下は臨時駐車場になっており、人通りも結構ある。そこへこの子供は石を投げたらしい。いきさつはよく分からないがとにかくオレンジ父は激昂しており、しまいには男の子をかついで橋から半身が乗り出すくらいにして下を見せてまた怒鳴る。
「見ろよ!人がいるんだぞ!ぶつかったらどーすんだよ!」
当然男の子は号泣。父親の剣幕に訳わからなくなってへたり込んで泣いている。
でもオレンジ父かまわず
「わかってんのか!どーすんだよ!ええ!」
を連発。どうやら怒りで他の言葉が浮かばないらしく、とにかく
「どーすんだよ!」
をリピートしまくり。
子供もどーすんだよって言われてもなあ・・・。
母親はというと下の子を抱いたままじっとそばにしゃがんで一言もいわない。
ひとしきりどーすんだよ祭りがおわるとオレンジ父さんは
「もうおまえなんか知らないからな!」
と下の子を抱いてぷいと行ってしまった。
子供は号泣レベルがアップし、この世の終わりが来たのではないかと思われるくらいの泣き叫びかただった。そして彼は母に手をひかれてとぼとぼと父親の後に付いていく。
僕はもうこの家族から目を離すことができなくなって、橋の上から、彼らはこれからどーすんだよ?と思いながら夢中で見ていると、河原に駐車してある軽自動車に乗り込むオレンジ一家。
乗り込みながらもまだ父は何か怒鳴っている。あの小さい自動車でこれから小一時間も山道を降りていく車中のことを考えると何ともいえぬ寂寥感におそわれた。
ああ、楽しい休日が台無しになった一家を目撃し、あやしうこそものぐるほしけれ。
人々に 無頓着かな 吹流し 作句/なるかみ音海
今日は、昔MIXIで書いた記事を少々転載