僕、トロンボーン持ってたりする。
僕が管楽器に初めて触れたのは小学校4年生の時だった。僕の通っていた川崎市立東柿生小学校は小学校4年生になると鼓笛隊に参加できるのだった。低学年から見ると憧れの存在だった鼓笛隊で、僕は念願のトランペットを吹くことになった。
我が母校の鼓笛隊のレパートリーの中でも特にかっこよかったのは「オリーブの首飾り」で、あの手品のBGMによく使われている、ポールモーリア楽団のような線の細いイージーリスニング調ではなく、ブラスバンド風にアレンジされていたその曲は学校でも一番人気だった。みんなあの旋律を吹きたくて仕方がなかったのだ。
今思うとろくに楽譜読めない(入隊するにあたっては条件は一切なかった)のに憧れだけで鼓笛隊に入った少年たちは多く、皆2万円くらいするトランペットを親に購入してもらい、ぷっぷか、ぷっぷかと吹いていたのだ。
もちろん僕もその一人で、なんとかマウスピースで音を出し、ドレミファソラシドを覚えたのはいいけれどそれ以降は別段教えてくれる人がいるわけではなかったので自己流でほかの友達の見様見真似をしてテキトーに吹いていたのだった。
それでも6年生になると少しは楽譜の決まりも分かってきて、ある程度吹けるようになったけれど、卒業後はそれっきりトランペットを吹くことはなかった。
高校生になって何か部活をやりたいけど何やろっかなーと考えた結果、昔取った杵柄でトランペットをまたやりたいと思った僕は吹奏楽部へと入った。しかしすでにその時点でトランペットは定員オーバーで僕は同じ管楽器ということで触れたこともないトロンボーンを担当することになった。
そこでかなり昔に書いたのこちらの記事にも出てくる
ぶうちゃんという友人に出会い、僕は3年間を吹奏楽部で過ごしたのだった。
小学生の頃とは違い、楽譜も頑張って読めるようになってほぼ毎日練習していたおかげでかなりトロンボーンの腕前は上達した。
トロンボーンという楽器はフレットレスベースに通じるところもある。つまり、ピストンが無いので正確に音程を特定できないのだ。じゃあどうやって音程を取るかといえば、「大体このあたり」ということを最初は覚えて徐々に経験でこの音はここ、みたいに覚えていった。ある意味、このフレキシブルな操作がこの楽器の最大の魅力でもある。
スーパー・トロンボーンという人たちのむちゃくちゃかっこいい曲。
何故か画像が出ません。でも名盤。
かれこれ十数年前に、彼らが来日した時にも見に行ったけどすごかった。これだけ吹けると人生楽しいだろうね。
さて大学生になった僕は吹奏楽部よりもずうっとやりたかったベースを弾くためにバンドサークルへと入り、トロンボーンはもう一生吹かないだろうと思っていた。
ところが3年生の頃だったろうか、サークルのものすごく才能のある男が(彼はある形で今世に出ている)オリジナル曲を作ってプロを目指すという野望を持ち始めたのだ、彼の理想は、フィッシュボーン。
度々このブログで紹介している彼ら、当時の僕らにとってものすごい衝撃だった。
ロックなサウンドにブラスセクションがとてつもなくカッコいい。僕は彼のバンドにベースで加入したかったのだが、彼はどうしてもバンドにホーンセクションが欲しかったのでベースを先輩に依頼し、僕にトロンボーンを吹くことを求めた。
結局僕はバンドに加入したかったのでOKし、冒頭の娘が吹いているBACHの7万円くらいした中古のトロンボーンを分割払いで購入した。そうして彼は彼でトランペットを購入し、一生懸命練習を始めた。
サックス奏者はジャズ研究会からムリヤリスカウトした。ちなみにサックスを吹いてくれた彼をみんなは「ジャズの人」と呼び、最後まで本名を知らなかったという状況だった。
書き始めたときはトロンボーンのあるバンドを紹介しようと思っていたのですが、何故かルートがどこかで変わってしまったので続きはまた明日。
だから吹奏楽部も出てきます