先日実家に帰り、独身時代に暮らしていた部屋の整理をした。すると、大量の映画のパンフレットを発掘。
見事にボンクラ映画ばかり。初期『映画秘宝』まんまの映画群。今はもう『秘宝』は買っていないけれど、別冊『底抜け超大作』が出たとき、「これこそ僕が読みたかった映画雑誌だ!」と感激したものだ。
パンフは結局買っても一度きりしか読まなかったり、情報もインターネットのほうが多いので最近はほとんど買わなくなってしまった。しかも700円近くするのでよほどの作品でないともう買わない。けち。直近で買ったのが『ローグ・ワン』で、エイリアンもダンケルクも買ってない。
さて、その中でもそこそこレアなパンフを個別に紹介するよ。
まず、十数年前、渋谷の深夜爆音上映会で購入したギターウルフの映画『ワイルド・ゼロ』。
とにかくむちゃくちゃな映画だった。タイで全編ロケしたために、妙にエキゾチックな感じが出ている。ストーリーはあってないようなもので、実際ギターウルフは狂言回しみたいな扱い。主人公はギターウルフ好きの男の子なのだが、恋した相手はニューハーフ。そこにゾンビとかUFOとか全部盛りでお腹いっぱい。
とにかく悪趣味でトラッシュ映画の極致みたいな作品。好きな人にはたまらない。とにかく音が大きかったのだが、エンドタイトルの「ワイルド・ゼロ」がスピーカーの限界を超えるんじゃないかというくらいの音量で一緒に行った友人と
「音でけえ!わははは」
と爆笑し合ったものだ。
音がヒドイのだが、これこそがギターウルフ。
次にホラー映画系。
『ブレインデッド』は新宿のヨドバシの裏のちーちゃい映画館で観た。スクリーンが横2メートルくらいだったぞ!
使った血糊は25メートルプール一杯分。スプラッタ映画史上に燦然と輝くやりすぎ血みどろ人体破壊映画。でも僕これ見たあと、ネギトロ食べました。偽物は平気なんだな。でも、最近のスプラッタ系映画は逆にリアルすぎてあんまり観ない・・・。
この映画、あえて動画はリンクしません。だって、気持ち悪いから!
でも監督はなんと『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン。このころはまだ悪趣味映画を撮っていたのだ。僕はこの映画から彼のデビュー作『バッド・テイスト』のビデオを買い
友人たちと数年かけてピーターが作った作品。これもとてつもなく気持ち悪いです。
次の作品、 ミートザフィーブルズをレンタルし、げっそりした気分になったりした。この映画は、着ぐるみが銃をぶっぱなしたり、血まみれになったりする。
『乙女の祈り』『さまよえる魂たち』のあとに、『ロード・オブ・ザ・リング』だもん、びっくりした。出世したねえ。まあ、『キングコング』の底なし沼のシーンとか、でっかい虫が出てくるあたりは相変わらず気持ち悪かったけどね。
さて、となりのパンフは、知る人ぞ知るZ級SFホラー『デッドリー・スポーン』。
1983年って。これ見てる読者の人、生まれていない方もいるでしょ。
隕石に乗ってやって来た口だけエイリアンが、田舎町の一軒家の屋根裏で人を食いまくる。30年ほど前のスプラッター映画ブーム中に公開された奇跡の一本。映画館で観るほどのものじゃあございません。
次にミニシアター系作品『バッファロー66』『KAFKA迷宮の悪夢』『ロックストック&トゥースモーキンバレル』。
今こういう映画を見に行くエネルギー、無い。ロック~はジェイソン・ステイサムが出てたんだな。パンフ見直して気がついた。内容は忘れちゃった。どんでん返しがあった気がするけど・・・。監督はマドンナの元ダンナ、ガイ・リッチー。久々に観た『キング・アーサー』微妙だったな。
知っている人、ほとんどいないと思われるアクション映画『カスケーダー』。
ドイツ映画で、スタントマンがアクション映画好きが高じて作った映画。パンフのデザインがドイツっぽい。
映画の手作り感が、書き文字によってビシビシと伝わってくる。
NO CG!NO STORY!NO STUFF!・・・ONLY STUNT!というのが潔くていいじゃあないか。たしかにNO STORYで中身はほとんど覚えていないけれど。
おまけ。なぜか『カスケーダー』のパンフに挟まっていた三池崇史氏監督作品『DEAD OR ALIVE』のチラシ。
これ多分見に行って、パンフが無かったんじゃないかな。中野の劇場で単館上映されてた気がする。とにかくラストのどんでん返し(どんでん返しというか、映画の破壊)がすごいんだけど、そこに至る道筋は普通のVシネマ。感覚として『大日本人』に近いというか。
最終的に映画化が夢の夢の夢