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ヒアリこわい

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            子供がドミノで作ったお姫様と王子様。

 

「殺人アリ」とか言って怖すぎるんだけど、ヒアリ。港の人も、よく見つけたよね。

 万が一噛まれたら病院に行けば致死率はそんなに高くないらしいので大丈夫だろうけど、噛まれる確率ってどのくらいなのかね。

宝くじ当たるくらいの確率なのでは・・・。

 

 なんで急にアリの話かというと、最近我が家の台所にちーちぇえアリが出没。本当に小さい。いわゆるクロアリではなくなんていうの?まあ調べると気持ち悪い画像とか出そうなので調べてないんだけどとにかく1ミリくらいしかない赤ちゃんアリ的なやつら。そいつらが白い壁をひっそりと這ってたりするので最初はティッシュで拭くように処理して、おそらくフェロモンに釣られてくるのだからルートを消毒すれば大丈夫だろうと思ってたんだけど、そんなことは全然なくて気がつくと赤ちゃんアリがウロウロ。

 

 大量にいる訳じゃないからどこから来ているのかも判別し難い。どうやら勝手口の出窓から来ているらしいのだけれど、外から見てもアリは見つからない。仕方がないから一応出窓の横の部分をガムテで目張りしたんだけどやっぱり赤ちゃんいるんだよ。仕方がないので今度はもう少し厳重に目張り。

 昔薬局でアルバイトしていた頃に「アリの巣コロリ」」という駆除剤があって、それを買おうとも思ったんだけどあまりに赤ちゃんアリなので多分持って行ってくれない。ちなみにバイト当時僕より年下の社員が「巣」という漢字を「単」だと思い込んでいて「アリのタンコロリ」と言って他の店員にしばらく笑われていた。

 

 アリくらいなら僕は全然平気だけれど、やっぱり虫は嫌だよ。どうして虫は人間の質量の何万分の一しかないのに、その生き物に僕らは恐怖するのだろう。なぜあの姿に不快感を抱くのだろうか。虫に対するあの恐怖は先天的なものなのか?

  というのも、例えばダンゴムシって気色悪いじゃないですか。それで何故か娘が幼稚園の時、ダンゴムシを集めるのが大流行してやたらと捕まえては幼稚園に持っていった時期があった。園児がこぞって持って行くから先生も往生しただろうなー。子供は平気で触っていたが成長するにつれ、気持ち悪いと思うようになるだろう。そういうのってどこで刷り込まれるのだろう。

 

 僕も小学生の時、校庭の桜の木下にたくさんいた毛虫を、手に乗せていた記憶があるが今絶対にそんなことできない。

 まあ、積極的に虫に関わろうとする人なんて普通はいないだろう。しかし、やつらは密かに僕らの生活に忍び寄るのだ。

 僕の家は片田舎の、もともと草っ原を開墾した土地に建っている。だから新築したのにやたらと虫に恵まれた。廊下にムカデが這っていた時は絶望的な気持ちになったものだ。ムカデは一年に2〜3匹は大きい奴らが出た。さすがに最近は駆除の努力の甲斐あってかほとんど見かけないが、あいつらを見つけたときに感じる全身を鷲掴みにされたような恐怖はできれば味わいたくない。

 だから当時家の周りに散布する粉状の殺虫剤を買って、家のぐるりにまいておいた。

 長女がまだ赤ん坊の頃、妻から「ムカデが出たから粉の薬ぶっかけて殺したから」というメールが仕事中に届いた。え?あの粉薬って遅効性なんだけど・・・ぶっかけたってどういうことだ。様々な疑問が頭の中を駆け巡る中夜帰宅すると、和室の壁が粉まみれになっており、僕、絶句。何やってんだ!とは思ったが、女性なのでどう対応していいのかわからなかったのだろう。赤ん坊を寝かせている部屋なんですけど・・・。ちなみにムカデは山盛りの粉のなかで息絶えており、その後の処理は全て僕がやった。でも今でも粉のシミは壁についている。

 また別の日にはやはり妻から「コオロギがあなたの布団の上にいたから、布団をぐるぐる巻きにしておいたよ。」というメール。何やってんだ!とは思ったが、女性なのでどう対応していいのか分からなかったのだろう。ちなみに布団を開いてもコオロギはいなかった。

 

 虫の話ばっかりでごめんなさい。まだあるのです。

 僕が家族が寝静まってから帰宅し、居間の明かりをつけると、テレビ台がある面の壁の上になにやら三角形の黒い物体がある。すぐに違和感を覚えたので、恐る恐る近づいてみると残念なことに巨大なモスラを確認。なんと全長10センチ。

ど うでもいいが、昔「モスバーガー」という名前を初めて聞いたとき「え!蛾バーガー!」と驚いたことがあるがスペルはMOSSなので蛾の「MOTH」とは全然違うよね。

 それにしてもまさかの家の中にモスラ。さて、こういう時、人間は思考停止する。

 そうして次にものすごい速さで対処法を頭が計算しはじめる。僕が出した結論は「下手に叩いてやっつけてこちらに向かってこられたら気絶モノだから、確実に仕留められるキンチョールに頼ろう」だった。キンチョールは頼もしい殺虫兵器である。大体の虫はこれで対応できるから安心だ。モスラの確かな位置を確認して、一旦戸棚のある場所へ行き、キンチョールを装備する。再び居間に戻ると、相変わらず奴はそこにいる。心臓の鼓動が異常に高まる。

 一歩一歩、奴を刺激しないようにゆっくりと近づき、なるべく近距離から噴射できるよう態勢を整える。噴射後は速やかに離脱しなければならない。なぜなら殺虫成分をあびた昆虫はほとんどの場合悶絶して絶命するので、モスラこちらに捨て身の攻撃を仕掛けるかもしれないからだ。

 僕は家族が寝静まった中、孤独な戦いをしていることを自覚していた。そうだ、家族のためだ。悪いな。そして僕は一気にキンチョールの噴射ボタンを人差し指で力強く押した。霧状の猛毒が勢いよくターゲットにめがけて頼もしく吹き付けられる!

 モスラはしばらくはじっとしていたが、やがて耐えられなくなったのか、突然飛翔を始めた。それも狂ったような勢いで!僕はあらかじめその危険は察知していたので隣の部屋に避難しており、戸の隙間から部屋中を飛び回るモスラを息を殺して見守っていた。見失ってはいけない。個体は確実に処理しなければならない。そのうちに敵はぐるぐると部屋を飛び回ったあと、突然床とテレビ台の間の3センチほどある隙間に潜り込んだ。そうして「ぶるるるるるるるるるるるるるるるるるるる」とデスメタル並みの速度でもって、信じられない勢いで羽ばたいているではないか!生命の驚異を僕は一人深夜に近い居間で厳かに感じていた。しかし、やがてその音も途切れ、あとには完全なる静寂。

 

・・・なんだこの記事。

 

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