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100円CD購入定例報告 2020/4月

 いや別に誰に対して報告するとかじゃないんだけど、報告します。最近購入した100円CDは18枚ですかね。この他にインドのメタルのダウンロード購入とかもあるのだけれど、マテリアルとしての購入はこれが全部です。

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 まずお買い得だったのはベルセバの3枚。ラッキー!

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 どのアルバムも傑作なんだけど、特に一番左のシングル集が素晴らしい。切ないトランペットが程よくブレンドされたソフトロックが曇りの日でも気分を明るくさせてくれる。

                   

 ギターロック系のバンドたち。

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インターナショナルノイズコンスピラシーはもともとREFUSEDというメタルバンドをやっていたアンちゃんが結成したスェーデンのガレージバンド。ノリが良くてこちらはアマゾンで購入したので実質500円くらいなのですが、なかなか。

 

 いいんだけど、似たような曲調のものがあって飽きてくる・・・。前にやっていたREFUSEDのこの曲はお気に入り。


レディオヘッドも100円で発見!名盤が100円。このアルバムは持っていなかったので運が良かった。内容は地味目のポストロックであるけれども、何度も聴いていくうちに癖になるタイプのやつですね。

 レディオヘッドって思えば「CREEP」のギターノイズ、「ガガッ!ガガッ!」に痺れて以来、ものすごい好きって訳でもなく、でもいつの間にか聴いてましたという感じなんだよね。

                   トムがとにかく若い

   この曲の魅力の9割はあのギターガガッ!だと思うんだけれど、昔友人に聴いた話で、何かの機会にタイ人がこの曲をコピーして演奏している映像を見たんだそうな。そうして満を持しての「ガガッ!」のところで、ヴォーカルがまさかの口で「ガガッ!ガガッ」と言っていたのを観て爆笑したそうです。

 一番好きな彼らの曲は「ピラミッドソング」。

 

 それと、PVが田舎不条理系ホラーのような仕様になっている「Burn the witch」


 「ウィッカーマン」からの系譜で今だと「ミッドサマー」みたいな映画ですかね。あと「ホット・ファズ」なんかもそんな感じだったっけ。

 

 赤地に猛禽らしき目玉のグラフィックはブンブンサテライツサウンドはインダストリアルの優等生なんだけどどこか退屈なんだよな・・・。

 赤いサングラスのジャケットはブラッドレッドシューズ。ギターの女の子とドラムというホワイトストライプス編成。

     

 カッコイイんだけど、ベース入れた方がよりいいんじゃないのと思ってしまいました。サビの歌詞が「ヘクショーン!」と聞こえて笑う。KEANEとかの有名なバンドをそれと知らず買っていたりもしたのですが、あとは割愛します。

 

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 テクノ・エレクトロニカ系の3枚。大体ジャケットとライナーノーツから想像して購入。「SAFARI DUO」なるユニットは「サファリ」という語感からジャングル系のビートと予想。このてのユニットは一歩間違うとアゲアゲ系の能天気バカEDMになる恐れもあるのだけれど、ギリギリのところで収まっている感じ。


 打ち込みかと思っていたら、ちゃんとパーカッションを演奏していた。もう少しトランス感が薄れて、ダークな感じになれば完璧なんだけどなー。

 

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 こちら邦楽系。以前にもジャパニーズシューゲイザーとして発掘した「死んだ僕の彼女」を中古ではなく新品で買いましたよ。だって中古がないんだもん。

このアルバムは、傑作です。少々歌詞がダサい時や、英語の発音がヘタで聴いていてしらける時もあるけれど、よく作ってあります。

       メンバー含め、PVに出ている人全員素人くさい。いや、曲は素晴らしいですよ!

  

どうでもいいんだけど「死んだ僕の彼女」って「死んだ」のが「僕」なのか「彼女」か、どちらともとれるよね。命名者の意図は「彼女」なんだろうけど、その場合「死んだ、僕の彼女」と句点を打たないと「僕は笑いながら逃げる弟を追いかけた」と同じになっちゃうよね。ホント、どうでもいい話なんだけど。

 

 「かよわきエナジー」はゴーイングアンダーグラウンド。昔「ミラージュ」を良く聴いてました。

               くるりサンボマスターにはなれなかった。内容も当たり障りのないさわやかエイトビートロック。僕の年齢で聴くにはちとつらかった。

あとこんなのも買ってた。

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 「グランドブダペストホテル」はウエスアンダーソンの名作のサントラ。

     

どの映画でも完璧な構図とタイミングで構成されているウェス映画、最新作のフレンチディスパッチもなんとディズニープラスでもう見ることができた!

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 いやまだ途中までしか見てませんが。ベニチオデルトロの画家の話まで見たがなぜ白黒になったりカラーになったりするまあそれなりに意味が込められているのでしょう、あとでググってみます。

 

 いやあ、100円CDってホントいいよね!

 

 

 久々のCD記事疲れる 

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ラムオブザゴッドのウェイクアップデッドそしてインディアンメタルBLOODYWOOD

 今回はゴリゴリのメタル記事ですので間口が狭いです。でも読んでね! 

 ラムオブザゴッドがコロナ禍での活動の一環としてオンラインライヴをやっているのだけれど、つい最近この動画をアップ。なんと僕の大好きなメガデスの「WAKE UP DEAD」をカバーしているではないか。しかも、本家本元のデイヴ・ムステイン大佐がフューチャリングされていて、歌とソロを披露している。

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大学生の頃僕は深夜のメタル番組で初めてこの曲を聴いたのだが、ものすごいインパクトがあった。こちらが元曲。ほとんど同じですが。

 

30数年前、メタリカにのめり込んでいた僕は、仲間内の間で元メタリカのデイブムステインっつうやつがメガデスというスラッシュメタルバンドをやっているという情報を得たのだが、その当時はネットがないので輸入レコードや雑誌BURRN!の記事などを元にその存在を確かめるしかなかった。折りしもこのビデオが放映され度肝を抜かれた僕はすぐに日本版で発売されていた2Ndアルバム「メガデス」(原題はpeace sells...but who's buying?)を速攻で購入し、毎日聴きまくったものだった。

永遠の名盤

Peace Sells But Who's Buying

Peace Sells But Who's Buying

  • アーティスト:Megadeth
  • Capitol /emi
Amazon

1986年の作品て!いまだに古さを感じさせない内容であるけれども、ラムオブザゴッドのビデオに出ているデイヴはさすがに老けてしまった。つうか、もうおじいちゃんじゃん!

 とかいって、それを観ている僕も下手すりゃおじいちゃんの域に達している。以前、職場で同い年の女性がいたのだが、その人はもう小学五年生の孫がいると言っていたっけ。時折車の後部座席のガラスに映る己の姿があまりに老けているのを見てギョッとする時があるもんなー。考えてみれば今年で55歳と云う、一昔前なら定年になってもおかしくない年ですよ!そうして今もメガデスの話とかしてる。

 

 閑話休題

 ラムオブザゴッド、他にもバッドブレインズの名曲とか

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チャック・ビリーをフューチャーしてスピードメタルをプレイ。

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僕、最初フューチャーされているチャック・ビリーが誰か思い出せなかったんだけど、彼の歌声を聞いた瞬間、「ああ、テスタメントのビリーだった!」と合点がいった。

 

      メタル素人の皆さん大丈夫ですか、ついてきてますか?

 

テスタメントはそれこそ活動歴がメガデスとそんなに変わらないスラッシュメタル界のレジェンドバンドですよ。ビリーの特徴的な声はテスタメントには欠かせない。

テスタメントといえばこの曲なんよ。イントロのギターの圧がすごい。そしてソロ後半のドラマテイック展開

    

とまあ、今となっては古典になりつつある僕の青春時代のメタル関連の一部をご紹介した訳ですが、今のメタルはどうなのか?やっぱりインドでしょ!

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以前も紹介したこちらのインドのメタルバンド、「BLOODYWOOD」!CDが入手困難だったため、我慢できずに僕にしては珍しくダウンロード購入したわけですが、素晴らしすぎるのです。

五月にようやくCDが発売

このアルバムは10年に一度のアルバムだと断言できる!メタル好きはもちろん、全てのロックファンが聴くべきアルバム!とにかくバラエティに富んだ内容で、捨て曲が無い。欧米のメタルバンドがメシュガー的なジェント系メタルを追求して訳が分からなくなっているのを尻目に、独自の世界観とスケールで唯一無二のインディアンフォークメタルを確立している。毎日聴いても飽きないアルバムですよ。その中からこちらの「Mchi Bhasad」をどうぞ。


 ちなみにこちらのPVとアルバムの音質が違うようなので、おそらくアルバム用にリ・レコーディングして完成度を高めていると思われます。そしてこんなドラマティックなナンバーもレパートリーにあるのだ。素晴らしい。

10分以上の長尺だが、なぜか後半は愛犬+山登りビデオになっている。そういえば彼らのビデオの多くが曲が終った後に何らかのメイキングやコメントがついている。

作曲・サウンドはギターのカラン・カティヤール君がコントロールしているのだが、彼は印象的なフルートでもバンドに貢献していて、かなりの才能の持ち主だと思われる。とにかくこのBloodywood、そのうち絶対ブレイクすると思うんですが、どうでしょう。

この曲はサビの「ウンテーガラヤフンセ!ウンテガーラヤフンセ!」というフレーズが妙に心に残る

  

 

 記事が相変わらずとっちらかっています

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タダ本読書感想文

 半年くらい前に職場の近くの図書館が廃棄図書を放出し、僕はホクホクでそこから十数冊の本をいただいて帰ってきた。

 そんな本たちを幾冊か読んだので、どんなもんか書き留めておきます。正直、あんまり面白い内容で書いてないです・・・。

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リヴィエラを撃て」は結構なボリュームのポリティカルクライムサスペンス。

アイルランドという我々にはあまり馴染みのない国が舞台であり、IRAアイルランド共和軍北アイルランドをイギリスから独立させ、アイルランドを統一することを目標とする組織でその手段としてテロをも辞さない。かなり複雑な歴史的・思想的背景アリ)に所属する父親を失った少年ジャックが自身もまた運命に逆らえずテロリストになってゆく。ジャックの父親を殺したと思われる「リヴィエラ」なる人物を追う過程でCIAやMI6などの各国の諜報機関が入り乱れ、何人もの人間が運命に翻弄され、命を落としてゆく。かなりのスケールと詳細な描写でまるで極上のスパイ映画を観ているように読みだすと止まらないタイプの本だった。時代背景が1990年代あたりなので、あの頃青春真っただ中であった僕には、妙に懐かしい感じもした。

 そういえば、「リヴィエラ」という名前はウィリアム・ギブスンの傑作「ニューロマンサー」に出てきた、相手に幻覚を見せるハッキングを得意とするキャラクターにもつけられていたっけ。

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 「虹の岬」は歌人川田順の晩年を描いた小説。70近くになって、作歌指導をしていた女性と不倫関係になり、自殺未遂を経て結婚、という壮絶な生き様を彼の視点から淡々と描いた作品。最初僕はなんの前知識もなく読み始めたのでフィクションかと思っていたが、窪田空穂や𠮷井勇などの知っている歌人の名前が出て来るに至ってこれが実在の人物をモデルにした小説だと気づいた。歌人川田のことは殆ど知らなかったので勉強不足。少しだけ僕の好きな塚本邦雄のことが言及されていて、おっ、と思った。塚本で有名なのは

 日本脱出したし皇帝ペンギン皇帝ペンギン飼育係も

ですかね。あと僕が好きなのは

「英雄」を聴かさるる夏指揮者勝手にしろ百日紅

です。いまうろ覚えで書いたので合っているかどうか不安。

 

 

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推古天皇」はご存じ聖徳太子がその摂政を務めた女性天皇の一代記。朝廷の基盤がまだ蘇我氏に依存しており、その狭間で危ういバランスを取りながら女性天皇として政務に当たる推古天皇を半ば超越的な存在として描いた作品。出てくる人物関係が複雑すぎて(親王蘇我氏の一族が入り乱れ、また名前がややこしい長々しい名前で登場する御子たちを把握するのが困難。つうか途中までは系図を見ながら読もうと頑張ったのだけれど、もう途中から放棄。聖徳太子を聖人として扱っていないところ、興味深い。

 

「隠猿の剣」は江戸で起きた不可解な殺人事件を中心に推理小説的展開を見せる剣豪もの。ラスボスをやっつけたと見せかけた描写が出てくるのだが、残りのページ残数でそれがミスリードだとばれてしまう展開はいかがなものか。申し訳程度に添えられたラブコメ要素あり。

 

高橋和巳短編小説集」はどの話を取っても明るさが無い、ごりごりの戦後自然主義系純文学。戦中戦後の混乱期を舞台にした、どうあっても光が見えない生活を続ける人々がこれでもかというくらいに登場し、ひたすら暗い気分になる作品群。特に最後の作品が絶望的で、久々の純文学の暗い海を泳いだ読後感。

 

今日はこれでおしまいです。おやすみなさい。

 

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80S魂の結晶、Gunship!そしてVHSビデオ懐古

 会社の昼休み、ヘッドホンをしてタブレットYOUTUBEを観ていると、このビデオを発見し、VHSビデオ全盛期のあの懐かしい雰囲気を思い出したよ。

     

  このビデオを体感的に面白いと感じるには40半ば~50代以上で、ある程度80年代のVHSホームビデオカルチャーを享受した経験と知識が必要となるだろう。

 

 まずこの曲を演奏しているのはイギリスのGunshipというユニットで、コンセプトとしては80年代のシンセミュージックを現代的な解釈で復活させ、その曲に映像を絶妙なセンスでつけている人たちだそうな。

 そんでこの曲のタイトル「Tech noir」なんだけど、分かる人は分るでしょう?そう、映画「ターミネーター」で映画前半にサラ・コナーがシュワちゃんに銃撃されるクラブの名前だ。そこからしてもうニッチなんだけど、PVの内容がまたすこぶる面白い(80Sカルチャーにどっぷりだった人に於いて)。

 VHSビデオでクレイアニメを観ている男。そして、その映画のナレーションはなんと「ハロウィン」「遊星からの物体X」「ニューヨーク1997」などあの当時痺れる映画をバンバン量産していたジョン・カーペンター御大!そして音楽も嗜むこの監督はこのバンドと何らかのコラボまでしているらしい。

 クレイアニメはどことなく「マッドマックス怒りのデスロード」のような雰囲気で始まる。ビデオを鑑賞している男と瓜二つである粘土細工の男の胸には四角い穴が開いている。彼は荒廃した未来を大排気量のバイクで疾走し、とある美女にVHSビデオを受け渡すのだが、そこに現れる北斗の拳の雑魚のよな悪党集団!

 美女は拉致され、絶体絶命の時、彼女が投げたVHSビデオを男が胸にはめると、なんと「ロボコップ」に変身!瞬間同時にそのビデオのパッケージが表示される。なにこれ、面白い!そうして腿に格納されたデカい銃で悪党どもをぶち殺していくのだけれど、その親玉もまたVHSビデオを装着し、なんと「13日の金曜日」のジェイソン(当然ビデオのパッケージが表示される)に!不死身のジェイソンのナタ攻撃であっけなく男は絶命、美女は連れ去られてしまう。それをテレビで観ていた男は憤激し、自らのVHSビデオコレクションをチョイスし、機械をなにやらいじくりまわして、タイマーをセットし、なんとテレビの世界に入り込み復活。いいぞ!

 一方捕まった美女は杭に縛られて、エイリアンが用意したエッグチェンバーから生まれたフェイスハガーに襲われる寸前!しかしその瞬間男がバイクでそれを轢きつぶし、顔を腫らしたエイドリアン絶叫中フェイスロッキーに変身、パンチで敵を蹴散らす!。一方悪党も今度は「ヘルレイザー」ピンヘッドに変身し応戦。男はビデオをとっかえひっかえして、僕もよくわからないヒーローやクマちゃん(この辺はアメリカの80S文化により詳しい人ならわかるのでしょう)に変身し、美女を救い出す。最後の最後でついに親玉レザーフェイスが登場し、チェーンソーで襲い掛かるが、間一髪セットしていたタイマーのおかげで男と美女は現実世界に逃げ出すことに成功!

 

 いや、久しぶりに面白いPVだったなー。ヴィジュアルが強すぎて曲の印象はほとんどナシ!でも面白かったので他の曲も見てみると、やはり80年代映画カルチャーを軸にした曲やPVをわんさか作っていた。

     フラッシュ・ゴードン孫悟空ターミネータープレデター、エイリアン、そして何故かカート・ラッセルの人形たちがドローンレースをするのだが、始まり方がいかにもあのころの映画が始まる前のタイトルバックの雰囲気を再現していて素晴らしい。

 小ネタも散りばめられていて、プレデターのメッセージはプレデター文字で表示され、最後の場面では「エイリアン2」のUSSスラコ号が登場し、その内部には「プレデター2」で出てきた彼らが対決して殺した獲物の頭部を飾っている壁面が出てくる。これらの映画を全て観てなきゃ意味わからん!ちなみにスラコ号のミニチュア、映画では片側しか登場しないので右半分しか作られなかったというエピソードがあります。

 

 こちらは「マイアミ・バイス」そのままだし

    カウンタックをはじめとするスーパーカーが登場しまくり、めちゃめちゃバブリー

 

 こちらは80年代の数々のSF映画たち・・・「ブレードランナー」「ニューヨーク1997」おそらく「ダークシティ」「クロウ」「バタリアン」を無理やりシャッフルしている。著作権てどうなってるの?

        ルトガー・ハウアーカート・ラッセルの共演

  

 どちらのPVも、始まる前に必ずあの当時のビデオや映画が始まる前によく出てきたロゴの感じと、ふぁんふぁんふぁーんというこれまた懐かしい感じのジングルが登場し雰囲気抜群である。

 

 さて、僕はこのバンドのビデオを観て、僕の青春の中核をなしていた80Sカルチャー、特にSFホラー関係のVHSビデオを買い漁っていたことを思い出し、いまだに何本かは屋根裏にしまってあることに気付いたのです。それがこれだ!

           GunshipのPVの男と何ら変わりなし。ボンクラ度高め

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 20代、東京で無責任に一人暮らしをしていた僕は、しょっちゅう御茶ノ水~神保町界隈に繰り出し、数多くの古本屋と中古ビデオショップ、CDショップや楽器屋を巡ってグレゴリーのリュックにパンパンに戦利品を詰め込んでホクホクしながら家路についたものだ。だから実際にはこれの倍以上のビデオを持っていたと思うんだけど、さすがに捨てたり売ったりした。

 他にもここにないものでは、期限切れのワインを飲んだホームレスが化け物になる「はきだめの悪魔」とかクトゥルフ神話で有名なHPラブクラフトの「死体蘇生人ハーバート・ウェスト」という原作を思いっきり無視した「リ・アニメーター」とかニューヨークの地下に放射能の影響によりモンスター化した人間がはびこる「チャド」や(どうでもよいのだけれど、レッチリのチャドを見るといつもこの映画を思い出す)、シンジェノアというエイリアンもどきのモンスターがこれまた街の地下に出没する「スケアード・トゥ・デス」などが思い出せる。書き出すとキリがないが、それにしてもロクな映画観てないね。

 さていくつかの作品を、おせっかいにもご紹介しますよ。まずは80年代のあだ花映画、「メガフォース」

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 世界の秩序を維持するために秘密裏に結成された最強軍団「メガフォース」!しかし、どう見てもバイクと四駆の少し大きな車が荒野を爆走しているだけで、当時中学生だった僕からしてもかなりのダサさを感じられるメガフォース軍団であった。今は亡き映画雑誌「ロードショー」に特集があったと思うんだけど、隊員のスーツもダサくて全然イケてない感じがしたので見に行くつもりはなかったんだけど、確かイーストウッドの「ファイヤーフォックス」の同時上映で観たんだよ。そしてら結構お金がかかっていて、思ったよりも面白かったんだけどやっぱり今見てもダサいよなあ。そんでもって相手は戦車軍団なのにバギー車からビームとかズルいよ。

      

この映画サウス・パークの原作者トレイパーカーが絶賛してたっけ。確か最後、主人公がバイクに乗って砂漠から脱出するシーン、バイクが空を飛ぶんだけど、合成バレバレでそりゃないでしょ!と思ったっけ。

 

 こちらは「指輪物語」でおなじみピーター・ジャクソンが数年かけて友人たちと作り上げた、それこそ悪趣味映画の最高峰バッド・テイスト

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 まさかこの監督が指輪物語を監督するとは。情熱は夢実現の原動力だ。オーストラリアの田舎町に宇宙人が紛れ込んで侵略を始めようとするのを気付いた男たちがその家に忍び込み戦う。何が悪趣味かって、宇宙人たちは人間の姿をしているのだが、その食事スタイルが仲間が口から吐いたゲボを回し飲み!そこに運悪く紛れ込んだ地球人が嫌々ゲボを飲むシーンは白眉。

 ちなみにピータージャクソンはイカれた戦闘員として登場し、宇宙人とバトルした挙句、最後には家の形をした宇宙船に乗り込んで宇宙人をぶち殺してその皮をかぶって「お前ら待ってろよ!」と敵の星へ向かうという狂った演技をしております。確か最後に流れるテーマソングも彼の作曲ではなかったかな。

 

 おそらく日本で知っている人10人に満たないであろうプレデターゲーム2」

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 この映画にはものすごい発見があった。

 80年代も末、僕は狂ったように毎週友人たちと輸入ホラービデオ(当時パソコンのスーパーインポーズが入った海賊版が町のレンタルビデオ屋に出回っていた)を観ていたのだが、そこで借りた「バイオハザード/BIOHAZARD」(あのカプコンの有名ゲームとは何の関係もない)という映画があった。実験で異世界からモンスターが召還されてしまい、それがトラックでの輸送中逃げ出すという展開だったのだが、そのモンスターがあまりにもお粗末な造形で、一つも怖くないのだ。

 拘束されていた箱からモンスターが逃げ出し、監視の兵隊を襲うのだが、襲うというより全力で左右にイヤイヤをしているようにしか見えず、あまりにも間抜けなその動きに一緒に見ていた友人たちと大爆笑。でも兵隊は顔面に大怪我をし昏倒。あんまり面白いので何度もその場面を巻き戻してはまた笑ったものだった。最後までとにかくどうしようもないZ級作品だったが、その後友人たちとの間では「バイオハザード」のモンスターのマネをするギャグとかが局地的に流行ったりした。

 

 さてこのプレデターゲーム2」なんだけど、ビデオを再生すると、そこに現れた英語タイトルテロップがなんと「BIOHAZARD 2」だった!衝撃の再会!しかも内容は前作と全くつながりがないのだ。「2」の意味はよ?しかしダメな部分はしっかり受け継いでおり、例えば冒頭、怪しげな研究所から逃げた車に警備員がバズーカで砲撃し、車に命中し縛円が上がるのだが何故か次のカットではノーダメージで車は爆走!僕は目を疑った。今、撃って命中したよね?しかも「逃げられたか」とか言っているし、訳わからん。

 ちなみにデビッド・キャラダイン主演で邦題「プレデターゲーム」という作品がありますが当然この「2」とは絶対的に無関係でございます。そんでもって前述の「バイオハザード」は邦題として「エイリアン・ハザード」というタイトルがつけられていたとのこと。最も要らない知識!

      あとは言わずと知れた「いけにえ1・2」

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 注目はいけにえ2の表紙のクレジット。

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 監督と同列に「特殊メイク/トム・サビーニ」と記入されている。トムといえばあの「ゾンビ」のメイクを担当したスター特殊メイクアップアーティストだ。彼が関わった作品は数知れず、そのゴア描写の見事さでホラーファンの間では神格化されるほどの存在だった。主演を差し置いての扱いがいかにもこの時代らしいよね。

      これを観れば彼のキャリアの凄さがわかります(グロ注意)

     

トム・サヴィーニの話なんか始めたら、もう一万字を超えてしまうのでまた別の機会に。あと監督トビー・フーパーつながりでスペースインベーダー(パッケージナシ)もあった。

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 本来は「インベーダー・フロム・マーズ」が原題だから「火星からの侵略者」が正しいのだろうが、そんなの関係ねえ!

   トビー・フーパーはこの作品の前に「スペース・バンパイア」という素晴らしいSF作品を撮り、その勢いでこれも作ったのではないか。

スペースバンパイアについては昔書いてます

 

   あとこれはジェニファーコネリーが世界一美しい少女だった頃の作品

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 「アリータ」ではだいぶ老けちゃったけどね(でも美しい)

 

 あとオマケ。こんなのが出てきました。

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 ビースティボーイズの「サボタージュ」の単体のビデオなんか出てたんだね。そんで僕買ってたのか。いや、これは曲とビデオがベストのバランスを持っている大傑作だよね。

           ドラマのパロディビデオの先駆

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 「アンダルシアの犬」は何で持っているのかよくわからない。あと、余程僕は当時「スターシップトゥルーパーズ」に取り付かれていて、本編のビデオ以外に色々なメイキングやらCDロムやらを入手していたのだ。そしてヴィンセントギャロの「バッファロー66」も大好きだったなあ。

 

 いかがでしたか?最後までお読みいただけましたでしょうか?世の中には、かようにどうでもよい文化が溢れており、それに影響された人生と云うものが存在するのです。久しぶりにデュラン・デュランを聴いてロボコップでも観るかな。

 

いやあ、今日は久しぶりに沢山書いたね

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続・ばかアフォリズム

 昨日に引き続き、僕が子供と無為な時間を過ごすためにこさえた「ばかアフォリズム」BOXから、僕がそれなりに面白く描けたと思うものを好き勝手に紹介します。

 

 まずは爆発シリーズ。

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 爆発はロマンだ。他にも色々なものを爆発させたと思うんだけど、探すのが面倒になったのでこの二つだけ載せました。この爆発シリーズは、多分昔「夢で逢えたら」というダウンタウンウッチャンナンチャンなどがやっていた人気お笑い番組のコントが基になっている。たしか型破りなクイズ番組という設定で、松ちゃんが「正解の商品は、こちら!」とラジカセを紹介し、その直後に爆発するという無茶苦茶面白いやつがあったのです。ああ、あのコントもう一度見たいなあ。

 

嫌なシリーズ。

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 これは千鳥のノブがよくいうコメントの「いやな~」というのが面白くてパクりました。千鳥のワードセンス、今更ながらすごいよねえ。

             

 絵のインパクト狙い

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 口から血を流している子供の絵のみというのが意表をついて笑ってしまう。
こちらは一番最近描いたやつ。ついに色を付けるようになりました。

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 ここまでで、ほぼ全部ふざけているものばかりを載せてきましたが、中には詩を感じさせるものや、ほんわかする、抒情的なものもあったりします。

                  ちょっといい感じシリーズ

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その中でも、結構お気に入りのやつ。

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 さて、あとは分類不可能な勢いで描いたものを、ただただ載せます。

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         あなたも、お気に入りの一枚を探してみてはいかが?

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 さていい加減飽きたでしょうから、そろそろ終わりにします。最後に、数あるばかアフォリズムの中で、「当たり」に相当する三枚を載せておきます。これが出たら、超ラッキーだ!

                     ボエシリーズ

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 酔狂すぎ

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ばかアフォリズム

 アフォリズムというのはいわゆる「警句」で、生きる上での真理やちょっとした事柄を鋭く言い得た短い語句であります。有名なところだと、芥川龍之介の『侏儒の言葉』があって、それはもう格調高く、時に心をぐぐっとえぐるような言葉が満載なのです。例えば

「消火は放火ほど簡単ではない。」とか

「一国民の九割強は一生良心を持たぬものである。」とか

「危険思想とは常識を実行に移そうとする思想である。」とか

輿論よろんは常に私刑であり、私刑は又常に娯楽である。たといピストルを用うる代りに新聞の記事を用いたとしても。」とか、

とにかく彼の知性がぎゅうと凝縮された、普遍的な言葉の数々が挙げられます。

 

 そんで、最近ヒマなときにくじ引きを作って、子供と遊ぼうと思って紙を小さく切って沢山×印を書き、その中に数枚〇を入れて「あたり」にし、当たったら景品をあげるということを考えたんだけど、それだとあまり面白しろくないなあと少し知恵を絞ってみたところ、そうだ、くじを引いたら下らない一言(僕はそれを「ばかアフォリズム」と呼んでます)が書いてあれば面白いのではないか、と思い作ったのがこのくじ引きボックスだ!

                僕って暇だなあ!

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              このような形で大量に紙が入っております

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 この紙の内容は、とにかく頭に浮かんだ言葉を躊躇なく書いたもの。ただし、龍之介よりも数十倍劣る僕の頭脳・発想力から導き出される言葉であるからして、含蓄は一切ナシ。ではどんなことを書いたか。

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「目から血のなみだ」「よだれがとまらない」「こうてい いちおくしゅう」

・・・だから何だ?ということなんだけど、これを次々と書いていき、それを箱に放り込んで、忘れたころに再び取り出して広げると、自分書いたものなのに、そのバカバカしさに自分で爆笑。

 とにかく瞬発力でどれだけ発想できるかをひたすら繰り返すとこのような言葉が出てきました。

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「石を食べたらまずいよ」はそりゃそうだろう。何のことだ?

さて、書いていくうちに、ちょっとした絵があると、それが面白いことに気づいたので、だんだんと絵を添えるようになったのがこちら。

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小学校4年生から6年生まで、個別に絵を習っていた実力が、今花開く。さあ、どんどんばかアフォリズムを引いていこうじゃないか!

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「いっしょにかえる?」は傑作。娘が気に入っていた。あと、「どうする」とか「トーマス」における危機感あふれる表情が自分でもお気に入り。まだまだあります。

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いい味が出ている「たすけて」シリーズ。

何日間かかけて描いていくと、どんどんばかアフォリズムが増えていくのだけれど、そうなってくると、以前書いたことと似たような内容や、まったく同じ発想のものが出てくることが分かって面白い。こうやって見ていくと、自分の世界観や発想がストレートに表れていることに気が付く。どれも大体10秒前後で書いています。そのうちにいくつかのジャンルに分けられていく僕のばかアフォリズム

                こちらは天災シリーズ

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 こういうのを箱から取り出して、紙を開いた瞬間が無茶苦茶面白いのです。自分で描いたのに、その時点ですでに忘れているので妙に新鮮であり、かつアホらしい。

                    嫌な食材シリーズ

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 もはやアフォリズムでも何でもなく、ただの落書き。こちらは別の日に描いたのですが、発想が被っている。

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 初期のころと比べると、妙に画力がアップしており、自分で成長を噛みしめるこの頃。こんな風にして描いていたら現時点で300枚近くありました。まあ、その中のほとんどはつまらないものばかりなんだけど、ヒマな時間を僕のブログでつぶしている人、また明日も見てくださいますか?

 

 つうことで明日に続きます

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Bloodywood is back! インドのメタル野郎達がすごいことになっている!ダーダダダダダイダイダイ!

 最近メタル系のヒーローが不在とお嘆きの方に朗報!

 あのブルータルインドメタル集団がものすごい勢いで帰ってきた!まず爆音でこれを聴け!絶対に聴け!

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 もう単純に「すげえ!」としか言いようのない迫力!

 特にブレイクダウンの早口ダーダダダダダダ!ダーダダダダ!ダイダイダイ!のあまりの凄まじさに大爆笑!なんだこれ!絶対聴いたほうがいいよ!僕はもう30回くらい聴きました!

 バースのパートは英語でラップ的なグロウルをかまして来るんだけれど、コーラス部分での長髪のおっさんがインドの未知の言語でこれでもかと云うくらい言葉のマシンガン状態フル回転よ!ダーダダダダダダ!ダーダダダダ!ダイダイダイ!

 CDは現在あまりの人気なのか、入手不可能。でも1600円でダウンロードできるぜ!

                  ジャケットがまたすごい

Rakshak

Rakshak

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 このバンド僕三年前に記事にしましたが

2022年になって更にそのスケールを増して帰ってきた。もうブリングミーホライズンとか軽く追い越してるぞ!

 

 ワー!ワー!ガッダーロ!この絵もすごい

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 サウンドの構築はギタリストのKaran Katiyarという人が担っていると思われるが、いちいちセンスがいいんだよね。現代的なメタルサウンドにインドの土着的音楽のエッセンスと変な太鼓(dohlというらしい)とか笛とかを上手く絡めて恐ろしいほどのオリジナリティを確立している。もうメタルの新しい地平線はアメリカやイギリスではなく、インドだ!10億人もいればそりゃこんな奴らもいるだろ。

 

 しかし現在日本ではほぼ知名度ゼロの彼ら。だってググってもほぼ情報がなく、2ページ目には僕のブログの記事が出てくるんだぜ。クイックジャパンはこいつらを特集しろ!プロモーターは日本の音楽番組でこいつら呼べ!そして紅白に無理やり出場をねじこめ!みんな度肝をぬかれるだろうぜ!

 

 まあ現在の状況じゃ日本にも来ないだろうけれど、ヨーロッパ方面にはツアーに出るようなのでいつか来てくれないかなあ!

         ワッケンオープンエアではかなりの盛り上がりだぜ!

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 ダーダダダダダーダダダダダイダイダイ!ダーダダダダダーダダダダダイダイダイ!

 ダーダダダダダーダダダダダイダイダイ!ダーダダダダダーダダダダダイダイダイ!

 

今回最も「!」を多用した記事となっております

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