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「さよならのバズーカ」MV化

 以前僕の大好きな「水中、それは苦しい」の新曲「保育園落ちた、吉田死ね」の記事を書いた。

 上の娘が結構お気に入り


         インパクトありすぎで週に何度も見てしまう

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そんで今日も今日とてこのビデオを見ていたら次に突如この「さよならのバズーカ」のPVが流れたではないか!

                 彼らとしては今までにないタイプのPV

   

 見てくれました?見た人はまず最初の「さよーなーらーばーずーかー」の歌いだしのジョニー大蔵大臣の顔のどアップを見て爆笑したはずです。

 なんだその髪型!今時こんな髪型をして許されるのはジョニー大蔵大臣とロバート・スミスくらいだよ!
               もはやロバートもおじいちゃん

   

 そしていつもは三人でしかPVを作らない彼らだが珍しくゲストベーシスト、えらめぐみ嬢が友情出演?している。えらさんは「オワリカラ」のKbの人と結婚しているのですね。

       最近聴いてないんだけど、この曲聴いて当時すぐにCD買ったっけ

  

 「さよならの~」の話に戻ると、この曲に関してPVを作ってほしいという要望が高かったので実現したとのこと。いい曲だもんね。そして相変わらずのぶっとんだ歌詞のセンスはさすが。彼らのPVはほぼどの曲も歌詞が表示されるのでその世界観をより楽しむことができる。「バズーカ」というモチーフを「うるさすぎて、静か」とか「見た目のわりに、静か」とか、思いもよらない切り口で攻めてくる。

 曲途中のブレイクに挿入される「クイズ、自分で考えよう」にも笑う。

 ピポーン!犬! ブー!正解は「樋口一葉」でした じゃないでしょ。

 そして最後のリフレインは「始業のチャイムもバズーカ、教会の鐘もバズーカ」ってぬかりない。

 最後のスタッフロールにさりげなく「メイク協力 大佐」とか書いてあるけど、誰?

 

 かようにかなりふざけた歌詞ばかりの彼ら(というかジョニー大蔵大臣)だが、教養に裏打ちされた全力のふざけであるからクオリティが毎回高く(ジョニー大蔵大臣は早稲田卒)、それでいてどこか哀愁ただよう内容なのだ。例えばこの「しあげはおじいさん」なんかその最たるものだと思う。
   元ネタは「おかあさんといっしょ」の歯磨き後の「仕上げはおかあさん」というフレーズ

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 「僕(孫)が作っている誰も倒せない武器を 仕上げるおじいさん」

なんてフレーズ、その光景が今にも目に浮かんでくる。

 

 以前どこかにも書いたんだど、「おっと、オトタケ」なんて曲は、逐一なんでも「オトタケ」という言葉(オトタケはもちろんあの乙武洋一氏。本人大絶賛とのこと)を羅列しまくるのだけれど、途中有名文学作品の冒頭部分のパロディがド怒涛の如く飛び出す。夏目漱石川端康成小林多喜二、高村幸太郎、島崎藤村などの作品がモチーフになっている。こちらで確かめてね。あなたは何人わかりますか?

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他にも「まじんのおのようこ」とか「ホタルイカの光」など、うまく考えたなあー、という曲は沢山あります。ぜひ聴いてみてくださいな。

 

 そうして彼らのビデオを見まくっていたら、この映像を発見した。なぜかジョニー大蔵大臣がアマチュアバンドらしき人々と共演している(演奏ヘタ)のだが、そのギタリストが僕の大学時代に仲の良かった後輩の「原」にそっくりなのだ! 

  

 最初にこれを見たとき、「おい、原!何やってんの!」とドキドキしてしまった。絶妙なギターの下手さ加減とか、立ち居振る舞い、顔立ちが当時の彼を思い出させて、またドラムの人も当時の後輩に似ていて、うわぁ!やつらこんなことしてるんだ!と思って

このバンドを検索したら、なんと福岡のアマチュアバンドでした。原じゃなかった!原に会いてえなあ!

 

このバンド、いつになったらブレイクするのだろう

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ゆりかごから保育園まで [JD-027]

ゆりかごから保育園まで [JD-027]

 

 

急性ドラムンベース中毒

 暇なときは大体ハードオフに行き、ジャンクCDコーナーで掘り出し物を探している僕です。ついこの前もこの2マテリアルを入手したよ。

                   合計400万円

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 最近は100円ですら出し惜しみするしみったれた根性の持ち主になってしまった僕、選びに選んでこちらです。もう一枚、ブラーのベストが100円であったのだけれど、割愛。

 さてまずはTAHITI80が100円。このバンドは良質なおしゃれポップを提供してくれるのでまずハズレがない。

                日本盤でも100円。やしい!

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僕の中ではフランスのAIRという二人組と混同しがちなのだけれど、AIRがいまいちとっつきにくいのに対してタヒチ80はもう少しキャッチーな印象。

            サムネイルからして洗練されている


 

 そんでもう一枚、つうかもう6枚がこちらのドラムンベースのオムニバス。全60曲入りで300円!お買い得!

             ジャケットデザインが手抜き

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 ドラムンベースっつうのは基本、つつたつ、つつたつ、というドラムのリズムにぼぼぼんぼーんとベースがのり、そこに様々な味付けをまぶしたスタイルです。ただ、一口にドラムンベースと言っても、メタルがかなりの細分化をしているように色々なタイプのドラムンベースがあるのだ。

 

 僕が初めてドラムンベースという音楽を知ったのは多分PLUGだろう。アルバムタイトルはその名も「DRUMN BASS FOR PAPA」。もうかれこれ二十年以上前になるかなー。

          過去何回も紹介している僕のオールタイムベストソング

      

 ジャケットの人はルークのおじいちゃんだそうな

 ただ、思うにPLUGはルーク・バイバートというテクノアーティストの変名で、テクノ寄りのアプローチもあったり、エキセントリックな持ち味の影響もあって実験的な要素もあったりと純粋なドラムンベースとはやや趣を異にしている。実はこのアルバムを最後まで聴きとおすのは結構つらい。

 やはりドラムンベースの大物アーティストといえばゴールディになるでしょう。

メタルヘッズというドラムンベース軍団を構成し、アンダーグラウンド臭の強かったこのジャンルをメジャーに押し上げたドラムンベース界の松尾芭蕉だ!

              リアムがギター弾いてるんだぜ

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 ゴールディはビョークとつきあったり、ボンド映画のチンピラ役になったりと様々な活動をしていたけれど、今なにしてんすかね。

 

 ゴールディは、メジャーだし、硬派な部類でしょう。そしてあとはRONI SIZEとかいたなあ。


 新しい音楽聴きたがりの僕は当時アルバムを買ったけれども、実はいまいちロニやゴールディはしっくりこなかったのだな。

 前述したようにドラムンベースにもいろいろ種類があるのです。ジャングルビートやぶっ飛んだ黒人センスが入ったドラムンベースはカッコイイんだけどそのうちに飽きてしまうのです。実験的な要素があるのもいまいちかな。あくまで僕の好みの問題ですが、もう少しハウスやクラブジャズに近い、流れるような心地よいドラムンベースが好きなんだよねえ。

  MAKOTOという日本人のドラムンベースのアーティストがいて、この人のサウンドはかなりそれに近い。透明感があり、なんだろう、例えばナウシカメーヴェが風を切って飛んでいるような印象を受けるさわやかさ。

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 さて、それを考えたときに、6枚組のコンピってどうなの?と思ったわけ。つまり、さわやか透明系のものか、ゴリゴリのブラッキードラムンベースなのか?後者だった場合、300円が無駄になってしまう。300円に悩んでアーティストを見るが、全然知らない奴らばっか!おそらくアルバムは出せないがこういうオムニバスに発表し世に出る機会を窺っていたのでしょう。それでもなんとか僕の薄い知識が「ADAM F」という名前にヒットした。おぉ、アダムのアルバムは持ってるよ!じゃ大丈夫でしょということで300円という大金を払う決意を固める。

              後でよく見たらロニサイズも入っていた

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 そうして6枚、全60曲を二日かけてぶっ通しで車の中で通勤の行きかえりに聴いてました。結果から言えば、半分は僕の好みのサウンドで、まあ買ってよかった。聴いているうちに大体イントロの30秒くらいで曲の全体像が見えてくるので退屈なリズムとフレーズが出てきたら即飛ばすという、音楽を消費しつくす現代的な聴き方で味わいました。もうしばらくドラムンベースはいいわ。今度はデスメタルばかり聴きそう。

 

 とかいって、最近のアマゾンミュージックでまた素晴らしいアーティストを発見。ラルフ・ガムというハウスのDJなんだけれど僕のツボにドはまり!下の曲が目下のヘヴィーローテーション!幾重にも積み重なるストリングスのフレーズが僕を捉えて離さない。 

            リラックスしたいときにどうぞ

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ありがたいことに、細々と読み継がれております

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BALA (スペイン)アンド 最近のお気に入り曲

 YOUTUBEが玉石混交に僕に色々な音楽を勧めてくる。たいていは石なのだけれど、ごくまれにキラリと光る宝石が見つかることがある。そんなバンドがこちらの「BALA」。日本に同名のユニットがあるようですが、こちらはスペインの女子二人組です。

                サムネイルからしてカッコイイ

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 タランティーノの映画みたいなPVが超クール!そしてサビの「ウェーア!」というスクリームがシビれるじゃないか!ギターのリフもよおく練られている。
 一発で気に入ったので他の曲も見てみた。これなんか途中のドーンドーンドーンドーンというブレイクが畳みかけるようにかぶさり、震えるくらいかっこいいぜ!

                    曲の短さも潔くてよい

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 いわゆるストーナーロックでしょうか。激しくブーストされたSGギターがメインの、メタルとは違った泥臭い重さが魅力の音楽。しかも二人組である。

 ギターとドラムと言えばホワイトストライプスがすぐに思い浮かぶけれど、それとはまた全然違うアプローチで面白い。他の曲のPVを見る限り日本にも来ていたみたい。

 日本版のアルバムは発売されていないが、来月新譜が出る様子。

         ライヴもクール。ああ、こんな風に生きたいなあ

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 アルバムはまだ一枚のみ。しかもダウンロード販売限定。ただ、600円と安い。

 

 爆音サウンドもよろしいが、仕事から帰って静かにネットサーフィンするのに心地よい曲をご推薦いたします。最近はアマゾンミュージックからうまいこと僕好みの曲を発見することが多く、新たな心地よい音楽を発見できてうれしい。

 日本のクラブジャズ界の重鎮、キョウト・ジャズ・マッシヴのコンパイル盤の一曲目を飾るゴキゲンなチューン。MdCLの「Feels like home」。
 DJの沖野氏は本当に趣味が良い

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 アマプラ会員なら聴き放題

 

 次はグレン・アンダーグラウンドの「Mental Black Resurection」。この曲みたいにミニマルに盛り上がっていく、気分が高揚するのがいいのよ。

             途中から入ってくる繰り返しのフレーズが中毒になる

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 こういう良質なハウスミュージックを聴くことができる、それだけでもアマゾンミュージックに入っていてよかった!YOUTUBEだけだとこうはいかないのです。

 そしてもう一曲のお気に入りをどうぞ。BSTCの「Venus and Mars」。こちらもハウスミュージック界隈では話題の曲らしいです。
       僕のブログを読んでいただいている方は、ああ、なるかみ好きそうだなと思ってくれますか

        

 聴いて損はないですよ

      

 さて明日の朝もこれらの曲をきいて一日を始めるよ!お休みなさい!

 

全くマスにアピールしない音楽記事

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Human Flesh

Human Flesh

  • 発売日: 2018/02/02
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

「シンドバッド黄金の航海」なつかし!そして「ジョン・ウィック:パラベラム」

 最近アマゾンプライムでこの「シンドバッド黄金の航海」が観られるようになった。 

1973年公開作品

シンドバッド 黄金の航海

シンドバッド 黄金の航海

  • メディア: Prime Video
 

  こちらは予告編。ヒロインはキャロライン・マンロー!「007 私を愛したスパイ」でヘリコプターに乗ってボンドを嫌な目に遭わせ、最後には爆発して最期を迎えたあのひとです。

アラフィフ限定ネタじゃないか


 この映画は僕らが子供の頃、しょっちゅうテレビで放映されていたので50代前後の人ならご覧になった記憶があるでしょう。僕もその一人で、あぁ!懐かしい!と思わず全部観てしまった。

 普通、昔観た映画って古臭さや演出のもたつきが感じられて今の僕では最後まで視聴することができない作品が多いのだけれど、これは今見ても面白かった。当時としてはおそらく超大作映画だったのだろうな。

 ストーリィは船乗りシンドバットが宝の地図を手に入れて悪魔の手先と闘いながら勝利するという単純明快なもの。そしてその冒険の過程でストップモーションアニメによる多くのクリーチャーや化け物と対決するのだ。CGなどないあの頃、洋画の特撮の手法はストップモーションアニメが主流だった。日本はゴジラに代表される着ぐるみの特撮が発達したが、海外では巨匠レイ・ハリーハウゼンによる傑作が何作も作られた。

          こちらでハリーハウゼンの仕事が大体わかります

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 ハリーハウゼンの映画の中では「アルゴ探検隊の大冒険」での骸骨軍団との戦いがすさまじかったという記憶がある。

               これ1963年製作!

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 あとはサム・ワーシントン主演でリメイクされた「タイタンの戦い」の元作品も彼の手によるものだ。僕はこれを劇場で観た記憶がある。

            旧作との比較動画を作った人がいる。暇だなあ


 さて「黄金の航海」の話に戻ると、悪の魔術師クーラがシンドバットの後を執拗に付け回し、3つに分かれた黄金のピースを見つけようとする。後半、クーラは異教徒の神殿で残り一つのピースを探そうとするのだが、あちこちに財宝がありすぎてどこにあるのやらわからない。まるで「ホビットの冒険」でスマウグの巣からアーケン石を探す状態。

 笑ったのはクーラが一人で10秒ほどそこらへんをかき回してもピースが出てこないことに腹を立て

「見つからん!」

と癇癪を起すところだ。あきらめるの早すぎるって!

 プライム会員の方はぜひご覧ください。「見つからん!」

 

 さて今月のプライムビデオ、いよいよジョン・ウィックの最新作が観られるようになったぞ!一気見した!笑った!

                  キアヌがガニ股で走る!

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 もはやここまで来ると、キルカウント・アクションコメディになっている。一体何人殺せば気が済むのだろう。その一方であれだけ撃たれてキアヌは一発も食らわない。往年のシュワルツェネッガーじゃないんだから!車に立て続けにはねられても、そのくらいじゃノーダメージだ。体力底なし。

 とはいえアクションはさらにド派手になり、キアヌもボロボロになりまくり、ついには指一本失う(敵にやられるわけではない)。そうそう、キアヌは今回カサブランカに遠征してハル・ベリーに会いにいくのだが、船から降りる時、手ぶら。近所のコンビニに行くんじゃないんだからさ。基本彼はどこに行くときも、手ぶら。

 

 またこれも設定上のこだわりなんだろうか、ジョンを追う「主席連合」なる闇の組織が使うコンピューターネットが何故かアナログチック。情報を受け取る側の殺し屋たちはスマホを普通に使っているのに送信側は何故か数十年前のコンピューター。そして働いているおばさんは全員刺青をしている。

 ストーリーもあってないようなもんで、基本延々殺し合いが続き、観ているこちらはお腹いっぱい。あの手この手で敵を倒す工夫を考え出す製作側も大変だ。前回の「2」だと鉛筆でぶち殺したりしてたけど、今回は大男を「本」で殺したり、馬をけしかけて後ろ足で蹴り殺させたりと何でもアリだ。

 前回は女殺し屋と壮絶な戦いを演じたジョン、今回のライバルは寿司屋のハゲおやじだ。日本人という設定だが日本語ヘタ!キル・ビルでのユマ・サーマンの「キリタイ・ネジュミガ・イルカラ」を思い出したよ。

 クライマックスではでこの寿司おやじがジョンに「大ファンだ」と告白するもジョンに冷たくあしらわれ、その後死闘を繰り広げる。そして最終的には胸に剣を突き刺され絶命するのだがジョンに向かって「いい戦いだったな」と同意を求める。それに対してジョンは「YEAR」と答えてやるのだが、この間が爆笑もの。

 ジョンはジョンで最後に屋上から撃たれ、えらい勢いでガン!ガン!とあちこちにぶつかりながら路上にたたきつけられる。普通即死のところだが、ジョンは不死身なので当然生きてます。ローレンスフィッシュバーン演じる犯罪王に助けられ、続編を匂わせ終了。まだやるんですか。そうですか。まあ見に行くかもしれないけれど、ジョン・ウィックはとうとうファンタジーの域に到達しましたね。

 あと多分これすでにあちこちで言及されているんだろうけれど、敵を迎え撃つときに「何が必要か」と聞かれ

「銃だ。それも大量に」

 と言うのだが、これマトリックスセルフパロディじゃん。こんなので笑わせてどうする。まあ、モーフィアス(ローレンスフィッシュバーン)が出ている時点でマトリックスなんだけどさ。

 

 さてこれから「メガシャークVSグレート・タイタン」でも観るかな!

                どう考えてもバカ映画

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小説も読もうね

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みんな~、カンニバル・コープスの新譜「 Violence Unimagined」が出るぞォ!

 やってまいりました、数年に一度訪れるカンニバルコープス祭り!

            カンニバルコープス

           カンニバルコープス

         カンニバルコープス

       カンニバルコープス!

 

 発売日は4月16日!早くアマゾンで予約しよう!(僕まだしてないけど) 

発売に先立って、新曲の「Inhuman Harvest」が公開されているよ!大音量で聴こうじゃないか!

    

 いつもと一緒!よし!

 ちなみにこの曲、これとは別にPVがあるのですが、あまりに映像的にえぐいのでリンクは張らずにおきます。イーライ・ロスの「ホステル」並みのグロさ!人身売買された若者がひどい目に遭う、まったく救いのないPVで、観た者誰もが嫌な気分になること請け合い。僕もなりました。耐性のある方はどうぞ。

 

 相変わらずのサウンドなんだけれど、実はカンニバルコープスは2018年にギタリストの一人、パットオブライエンつう人が逮捕されてしまいました。

 何をやらかしたかと言えば、パットは勝手に彼の近所の人んちに押し入って、裏庭に隠れていたところを警官に見つかり、ナイフで襲いかかろうとしてテーザーガン(電気ショック銃?)で逮捕されたんだと。そんで何故か同時刻にパットの自宅から火災が発生!彼が所持していた弾薬やら火炎放射器に引火してより規模が拡大したそうな。逮捕されたニュース映像では鎖帷子みたいな自殺防止用拘束衣を着せられた様子が映り、同時に彼の自宅の火事の様子も報じられていた。

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 パット、何やってんだ。バイオレントなのは音楽だけにしようよ。

 実際こんなことしたらまたメタルは悪影響を及ぼす、みたいな論調が高まるじゃない。まあ、実際にブラックメタル方面ではメイヘムみたいに教会に放火とか、自殺とか殺人とかヤバすぎる事件も起きたけど、ホラー映画を観て殺人をしちゃだめなのと同じだよね。

 当初バンドは彼を見捨てようとはしなかったのだけれど、逮捕されては活動もおぼつかないだろう。新ギタリストを迎え入れて上記のアルバムを完成させました。がんばれ、カニコー!いつまでも応援してるぜ!

 

            カンニバルコープス

           カンニバルコープス

         カンニバルコープス

       カンニバルコープス!

 

 さてことあるごとにカニコーを紹介している僕ですが、デスメタルとか全く興味ない人も僕のブログを見てくれているわけじゃないですか。たまには見てみない?凄いから!例えば以下に貼ったライヴ映像。ヴォーカルのジョージが客を色々と煽るんだけど、それが面白いんだよね。多分こんなこと言ってる。

 「お前らは負け犬、ふぁふぁふぁ」(残念音の声真似)

 「お前らに贈り物がある・・・NOTHIIIING!!!(何もねえ!)」

このNOTHIIING!はコメント欄を見る限り、相当受けている。僕も機会あるごとに「Nothiiiing!」とひそかにごちてます。

 そして曲紹介。だいたいこんなこと言ってるようだ。

おい、頭を振りたい奴!次の曲はお前のために演るぜ。頭を振りたいなら、俺について来いよ!お前らは失敗するさ、ブザマにな!(Miserabry!)それでもついて来いよな!

 そして始まる曲は「I Cum blood」なのだが、曲が2:30あたりから始まってジョージは連獅子のようにあのぶっとい首を振り回し、延々30秒間ノンストップぐるぐるヘッドバンギング!狂ってる。とにかく見てくださいな、ビビるから。特に2:45あたりがすげえ。なんだか首を回す化け物、そういう生き物がいるみたいに見えてくるくらいの迫力。人間か!

新ギタリストが演奏しているが、メガデスのデイヴ・ムステインがいる!とか言われてる

 どうです、カンニバルコープスの素晴らしさ、分かっていただけたでしょうか。

 最近ストレスも少ないので朝っぱらの通勤の車の中では毎日デスメタルを聴いてる僕だぜ。明日のアルバムは傑作「KILL」で決まりだぜ!お休み!

     

            カンニバルコープス

           カンニバルコープス

         カンニバルコープス

       カンニバルコープス!

 

NOTHIIING!

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Violence Unimagined [Explicit]

Violence Unimagined [Explicit]

  • 発売日: 2021/04/16
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

おじいちゃんメタルでNew music sucks!

 ランダムにYoutubeで変なメタルとか観ていたからか、最近AIが僕にこのビデオを勧めてきた。ああ!もっと早く知りたかったよ!

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 イントロがゴリゴリのメタルで始まるのに、キャラクターがヒゲのお腹が出たおっさん!しかもヴォーカルはヘタ!

 なんだこの面白いおじさんは!曲名が「More metal than you」というのも素晴らしい。歌詞は数々のメタルバンドへのリスペクト(ディオとかメイデンとかレミーアンヴィルなどチョイスが結構古め)にあふれており、笑ったのは「俺のネコの名マノウォー!」つうフレーズ。伝わりますか?

 他にも4:02くらいに、いんちきヒーローのスタイルで「アイムスーパーファッキンメタル(そのあとなんとラムオブザゴッドのギタリスト、マークが同フレーズを絶叫)」というのにも笑ってしまった。

 

 この人はブライアン・ポゼーンという俳優/コメディアンで、メタル系のバンドとの親交もかなり深いようだ。日本での知名度はほぼゼロじゃないですかね。メタルバンドつながりでロブ・ゾンビの傑作映画「デヴィルズ・リジェクト」なんかにも出てるらしいのだが、僕全く覚えてないよ。

 

 そうして次に出てきたビデオを見てたまげた。

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 何気なくつけたテレビに映る、音だけはメタルだが、明らかにポップである(架空の)バンドのビデオを見て唖然とするブライアン。「お前らはメタルじゃねえ、アホンダラが!」とマイクを取るブライアンの直後に映るギタリストがアンスラックスのスコット・イアンじゃないか!ベースはアーマード・セイントのジョーイ・ヴェラ!ドラマーは多分ホワイト・ゾンビのジョー・テンペスタ(着ているTシャツはHELMET)という豪華すぎる布陣。すげえ人脈!

 何やってんのスコット!?僕の知らないところでこんな凄面白いバンドをやっていたのか。ああ、僕の知らないことってまだまだたくさんあるなあ!

 曲やビデオ自体はメタルのパロディみたいなところもあって、マジとギャグがないまぜになった不思議な曲に仕上がっている。途中のモッシュパートはおそらく当時大流行りのメタルコアに必ず出てくるいわゆる「ブレイクダウン」のパスティーシュ。足元に散らばったコインを集めるのにキッズが必死だ。そして唐突に挿入されるメタルを馬鹿にする父親と息子のショートコントを挟んだのち、ギターソロのパートではソロを弾くギタリストの姿を一切映さず、たるんだ腹丸出しで暴れるブライアンの姿に、ザクザクというスコットの16分音符のカッティングをインサートで映し続けるというバカバカしさ。

 色々調べたらブライアンはストーナーロックの雄、Red fangのビデオにも店員役で出てたりした。

                ビデオ制作費無駄遣いの極み

  

 こんな素敵なおじやんのアルバムを買うしかねえ!すぐにアマゾンで注文したぜ!

 僕はCDを280円で買えましたが現在は3399円からとなっております。得した!(何が)

Fart and Wiener Jokes

Fart and Wiener Jokes

  • 発売日: 2010/04/27
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 さて10年も前にこんな面白いことをしていたブライアン、なんと去年再び錚々たるメンバーでアルバムを作っていた!

 スリップノットのコリィも参加

Grandpa Metal

Grandpa Metal

  • アーティスト:Posehn
  • 発売日: 2020/02/14
  • メディア: CD
 

 そんでもってこんな曲やってる

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いわずと知れたA-haの大ヒット曲をアホみたいな解釈でカバー。しかも参加ヴォーカリストエクソダスのスティーヴ・ゼトロサウザー!ソロの後に一発で彼だと解るあのダミ声を披露してくれている。つうか、曲終わりとか絶叫とツーバスとギターフレーズの嵐で混沌として終わる。なんかスゲエ!

 

 そして極めつけはこの「New music sucks!」

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 具体的に何組かのアーティストを名指しでディスり、ニュー・ミュージックは最悪だぜ!とサビで連呼。あんまりしつこいんで笑ってしまう。そこまで言うか!そして過去の有名なMVのパロディを散りばめ、アルヤンコビックまで引っ張り出して悪ノリ。

 別に音楽は個人の好みの問題なんだからいーじゃないか、とも思うのだけど、それをあえて今風のトラックとヴォーカル(一瞬ヴォコーダーで声を変えるあの手法)で訴えてくる。なんという幼児性。最高。最後にはフォールアウトボーイのジョーが出てきて会話をした直後、結局メタルになるっつう身も蓋もないエンディングを迎える。さすがのモアメタルザンユー野郎だ。

 自覚的・確信犯的なパロディをしているところはなんか岡崎体育みたいだとも思ったね。ちょっと手法は違うけど、スーサイダルテンデンシーズにも「Pop spngs」という曲があったっけ。

                すぐにスラッシュ化するけど

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 去年7月、コロナ真っ最中に作られたビデオではズームあるある(あの丸がクルクルと回ってイライラさせられたやつ。途中でフリーズする)が出てくるんだけど、そのフリーズする人物はサウンドガーデンのギタリストのキム。キムの無駄遣い。

                スコットがおじいちゃん役

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 僕もがんばっておじいちゃんになってもメタルを聴き続けたいと思いました。

 

ペトロフがお亡くなりになったそうです。RIP

 

ペトロフ僕より若かったのか!

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「バンドしようぜ」こんな漫画が読みたかった

 最近このオンライン漫画を発見し、よく読んでいる。

全話無料!さあ、イッキ読みしよう

mag.mysound.jp

 「中年コピーバンド漫画」というキャッチコピーが、10代からバンドを趣味としてきた、現在53になった中年の僕の感性をわしづかみだ!

 なんとニッチな漫画だろう。いや、漫画として充分に面白いのだけれど、やはり40歳以上くらいの人間でないとこの漫画のリアルな面白さは伝わらないんじゃないか?さらに言えば、80~90年代にかけておこったバンドブーム、あの時代を体験した世代のみが共感することができるエピソード満載。

 まず主人公が45歳のおっさん。地方(おそらく作者が住んでいる新潟県)の家電量販店勤務で、同年代の仲間と80~90年代の日本のバンドを中心にコピーしている。そしてなぜかその主人公に好意を持つ若い女子社員に「どんなバンドやっているんですか」と聞かれ、恥ずかしそうに「パーソンズとか・・・プリプリとか」と答えるのだ。

 

 パーゾンズって若い人どれくらい知ってるのでしょう?

 僕がパーソンズを聴くきっかけは、19の時大学のバンドサークルで先輩たちが演奏しているこの曲だった。

                        元気

        

 このころバリバリのジャパメタ野郎だった僕は、他のジャンルの音楽に対してあまり寛容ではなかったのだけれど、ああ、こういうバンドもいいじゃないか、と思うきっかけの一つになったバンドだったのだ。

 先輩にカセットテープにダビングしてもらった2枚のアルバムを、時折聴く程度の思い出だが、彼らについてむしろ印象的なのは当時の友人がくれた

パーソンズのボーカルのジル、ライブハウスで腹を刺された」

という情報のインパクトだった。本当かどうか知りませんよ!あくまで噂だから。

 

 漫画の話に戻ると、まあ読んでもらった方がてっとり早いのだけれど、あれこの漫画俺が描いたんじゃないよね?みたいな回があるのですよ。

 主人公のバンド、「信濃リバーサイド(この名前も超テキトーでいかにもコピーバンドっぽい)」のレパートリーは基本バブル期に流行った日本のバンド、例えば前出のパーソンズレベッカバービーボーイズとかなんだけれど、実はベースの土沼は重度のロックマニアだったりする。

                   作者、僕の趣味と近いな

 当時日本はバンドブームであったが、アメリカや欧州ではニルヴァーナを筆頭にグランジバンドがロックの一時代を築いていたのだ。そして僕もその流れにどっぷりとつかっていた。

 この回での土沼はまさに僕だ。女の子に「本当に好きなバンドはなんですか」と聞かれて、「いろいろ好きだから」と言って答えられない。

 僕もたまに職場とかでバンドが趣味だということを知られ、どんなのやってるの?とかどんな音楽が好きなの?と聞かれて結局「色々・・・」みたいな抽象的な答えになってしまうことがある。だって極端なこと言えばデスメタルとかテクノとかクラブジャズとか言っても、それほど音楽に興味のない相手の想像力に訴えることってできないじゃないですか。具体的に「カンニバルコープスが・・・とかダットサンズとか・・・デジタリズムとか・・・」とバンド名を挙げても「ふーん、へーすごいね」みたいになるでしょ。こんな僕、偉そうですかね?

 しかもバンドやっているというと「すごいね、ロッカーだね!」とかわけのわからない評価をいただくのですよ。ロッカーってなんだ。

 だから結局のところ妙なはばかりを出してしまい、「色々聴きます・・・」になっちゃうのよ。

 さて、そこでこの漫画。酒の勢いもあり、執拗に好きなバンドを聞かれた土沼は堰を切ったように自分語りを始めるのだ。

 ソニック・ユーススワンズや、ニルヴァーナなどのサブポップ勢から始まり、特に好きなのがマッドハニー!渋い、渋すぎる。グランジバンドはかなり当時流行っていたけれど、僕の周りにマッドハニーとか聴いているやつはいなかったなあ。僕はこの曲が大好きだった。

         サビのたったか、たったかというスネアのリズムが新鮮だった

        

 あとはスクリーミング・ツリーズとかいたなあ

  

 こういうのを貼るとそれこそ土沼のようにキリがなくなるんだけど、この後も彼の独白はヒートアップし、スラッシュメタルのバンド、すなわちメタリカメガデスアンスラックスの名前が出て、ミクスチャーバンドへと話は飛ぶ。ジェーンズ・アディクションとか

         ギターのデイヴ・ナヴァロはレッチリにも一時在籍してたんだよ!

       

        しまいにはリンボーマニアックスって言いだす。

         やたらとカラフルでデカい帽子とかヘンな衣装を着ていた       

       

 あのころレッチリを筆頭にミクスチャーロックが全盛で雨後のタケノコのごとくこういうバンドが出てきたもんだ。ほかにもスキャターブレインズとか

                 リフのクイズ大会みたいな曲

      www.youtube.com

      くだらないビデオがたまらなく素敵だったグリーンジェリーだとか

       

            キングオブザヒルとか

               レッチリの粗悪コピー品という認識だった

        

 まあキングオブヒルまでは出てこないけれど、土沼の熱い語りに女の子は圧倒される。そして次の話では車の中で・・・まあそれは読んでいただくとして、この回はやはりロック回なのだ。基本この漫画は曲のタイトルがそのままサブタイトルなのだけれど、この回は「The wagon」が冠されている。

mag.mysound.jp

「Wagon」つったら、もうダイナソーJrの「ワゴン」に決まっているじゃないか!

                 現在僕のドラム練習課題曲

                   ライブバージョンも聴きなよ!

              ダイナソー大好き!

   www.youtube.com

  ダイナソーJrの最高傑作(と僕は思っている)グリーン・マインドをこれほとフューチャーした漫画がいままであったろうか!いや、ない!これからも!

 ぜひ聴きましょう!

グリーン・マインド

グリーン・マインド

 

  現在もこの漫画は連載中で、コロナ渦中でも活動の様子もリアルに描写されている。最近は話が展開していったいどうなってしまうのだろう!?

もう一度貼っておきます。全話無料なのでぜひどうぞ。


 ああ、僕も久しぶりに友人と音楽の話をしたいなあ!でもそれができないので思わず今回のような記事を書いたよ!さあドラムの練習でもするかな!

 

僕は音楽を小説で表現しようとしていた時期がありました

kakuyomu.jp