音楽と本

僕のカルチャーセレクトショップ

カータンの敗北

 日常的に無心に何かをしているときにふと思い出すフレーズやメロディがある。この間、会社で掃除をしていたときのことだ。窓からは初冬の柔らかい日差しが差し込み、遠くから響く車の行き交う音の他には何も聞こえない。そんなとき突如頭の中で
「じっけんどんがらがったじゃすとんぴーなつかれーらいす!」
というフレーズとメロディが再生されたのだ。
あれ?なんだっけこれ?子供の頃によく聴いていた曲じゃないか。この手のフレーズは一度再生されたが最後、永遠にループし続ける。僕は「じっけんどんがらがった・・・」と頭の中で何度も歌いながらモップでごみを集めていたよ。
 今は便利な世の中、すぐにググって判明。僕ら昭和40年代生まれの世代にとっては非常に懐かしい子供向け番組「ピンポンパン」の中の曲「ジャストンピン」だった。しかも、「じっけん」ではなく「ちんげん」という歌詞だった。

       改めて聴くと歌詞が結構すごい。「結婚したいんだ」って・・・

    ピンポンパンは今でいう「おかあさんといっしょ」的なプログラムだった。昔は子供が多かったからだろう、他にもポンキッキとかカリキュラマシーンロンパールーム(さっきYOUTUBEで久しぶりに見て感動)みたいな番組が民法でも朝っぱらから放映されていたっけ。あっ、そうそう、高校のときの体育の先生が年配の女性で、僕らに対する指導の仕方がまるで幼稚園児にするそれだったのでついたあだ名が「ロンパ」っだったなあ。ロンパールームって何故か午前11時くらいからの中途半端な時間にやってったなあ。

            今見るとかなりシュールでグダグダな内容

    

ちなみに、この動画の28分40秒のところでNNNニュースが流れるんだけれど、そのオープニング画面と音楽に一気に昔の記憶が呼び起こされて妙に顔がほころんでしまった。昭和40年代生まれの人!絶対観たら「ああ!あった、このオープニング!」と思うこと請け合いですよ!若い人にはこの感動は伝わりませんね。

 

 ピンポンパンの話。

                
朝8時くらいから毎日やっていた「ピンポンパン」のメインメンバーは、ちょっとふっくらしたルックス的にはおじさんのお兄さん「しんぺいちゃん」と歌のおねえさん、おにいさん、そしてカッパの「カータン」だったと思う。抽選で選ばれた幸せな子供たちが番組に参加し、最後には沢山のおもちゃの山から好きなものをもらって帰る様子がとてつもなく羨ましかった。
 ほぼ毎日見ていたにも関わらず、ほとんどその内容は思い出せないのだけれど、今でも鮮明に覚えているシーンが一つだけある。
 

 カッパのカータンは絵が得意で、ランダムで選ばれた幼児が描いた適当な形を必ず何かしらの絵にしてしまうのだ。子供たちのアメーバみたいな形や角張ったものなど様々なタイプな図形を見事に何かしらの動物や植物、そのた諸々に変換させるのだ。だから僕らにとってはカータンは無双であったのだが、ある日遂にカータンが敗北を喫する相手が登場したのだ。
 その子供は普通の子供と違ってひと筆で何らかの形を描くのではなく、中心の点から外へ向かって渦巻き状に円を描きだした。彼は妙に明るいピンポンパンのBGMに乗せて、ぐるぐる、ぐるぐると複雑怪奇な巻き貝状の図を紙からはみ出さんばかりの勢いで描ききった。僕は「さあ、どうするカータン!」とドキドキしていたが、カータンはなんと「これはできないよう、こうさんだぁ」と頭を抱えてしまい、そのまま終了してしまったのだ。カータンの負け!

 
 前代未聞の事態に僕は茫然とした記憶がある。その後僕なりにあの絵を検証した結果、ぐるぐるの部分をカタツムリの殻にすればいいんじゃないかという結論に達したのだが、その考えがカータンに届くはずもなし。次の日何事もなくカータンは絵を描いていたが、無敵のカータンが膝を屈するのを見てしまった僕はどこか冷めた思いでテレビを見ていた気がする。

 

 こういうのは買えるんですな

  

ちんげんどんがらがった

kakuyomu.jp

 

40年越しの曲を苦もなく探し当てる

 中学生になって初めてラジカセを手に入れた。家にはそれとは別に立派なステレオセットがあったのだけれど、持ち運びが自由でコンパクトなラジカセはどこの部屋にも音楽を持ち込めて、寝る前などにYMOテクノポリスなどを聞き明日の学校に思いをはせていたものだ。

 今逆にこういうのが売ってるんだね

【送料無料(※北海道・沖縄・離島は除く)】レトロ ラジカセ CICONIA TY-1710 ラジオ カセットプレーヤー 木目調 昭和 小型 プレイヤー ノスタルジック USBメモリー SDカード MP3形式変換 録音 再生 円形スピーカー AC電源 乾電池 内蔵マイク

価格:5,073円
(2019/11/17 23:20時点)
感想(11件)

  

 あのころ(昭和50年代半ば)はどこの友達の家にも大きなステレオセットがあった。高度経済成長時代のいわゆる3C(カー・クーラー・カラーテレビ)を揃えたあとに来たのがこのステレオセットではなかろうか。

         こういう大げさなやつ。サンスイとかオレックスとかなつかC

   

 

 友達同士で持っているレコードを貸し借りし、録音してよく聴いていた。特に前述のYMOは「ソリッドステイトサヴァイヴァー」が日本を席巻していたころで、小学生高学年である僕らまでもがこぞって聴いていたものだ。音楽的に幸せな経験をできたことが僕のその後の音楽的嗜好を決定づけた一因になっている。
 

 さて上記の昭和50年代のステレオセット、スピーカーは縦70センチ横30センチくらいあって、レコードプレーヤー、アンプチューナー、カセットデッキというようにそれぞれ独立した機械で構成されていたのだ。今このような立派なセットを持っている人が羨ましい。僕の父親もろくに音楽など聴かないのに何故かそれを購入し、もっぱら僕がそれを使うという調子だったけれど、今考えればそれなりに豊かな環境で皆育っていたのだ。
 こう書いていて色々と思い出してくるのだけれど、そのステレオを買う前はレコードプレーヤーから直接スピーカーが接続されているタイプのものがあった。

 たしか僕が幼稚園くらいの頃にはそれが僕の家にあったはずだ。レコードの種類は父親がファンだった島倉千代子と、童謡のレコード。それからなぜかハチャトゥリアンの「剣の舞」や「ララミー牧場」といった古い映画のサントラだった。それにしても、もう若い世代は、音楽をコンポなんかで聴かずに皆DLしてヘッドホンで聴くんだろうね。

 

 ラジカセの話に戻ると、レコードから録音できるものの他にも、FMラジオで録音すればかなり音質のよい曲が手に入ると小学生の仲間内で話題になり、僕らは書店でFMレコパルやFMステーションといった番組プログラムが載っている雑誌を二週間に一度購入するようになった。とはいえ、アーティストの名前なんか見てもよくわからないから何を目安にエアチェック(番組を録音することをこう言ったんですよ。この言葉がすぐに通用するのは僕らおじさん世代)するかといううと、番組の特集内容で判断するわけ。僕らが主にチェックしていたのは「軽音楽をあなたに」という番組だった。平日午後4時から6時までの二時間、様々なジャンルの音楽をセレクトして聴かせてくれたっけ。よくチェックしていたのはやはり「映画音楽特集」でロバート・レッドフォードの「コンドル」のテーマとか、

       かっこいいなあ。ラウンジ・ミュージックとしてもかなり秀でている

   

恐怖映画「ザ・ショック」のテーマなんかを気に入って聴いていた。でも、そのテープは散逸してしまいもう聴きたくても聴けない曲が沢山ある。

        冒頭の微妙にフランジャーのかかったベースがかっちょええ

   
 とはいえ、そのテープは数本ほど残っていて、アーティスト名は分からないものの、気に入って聴いていた曲はMP3データにしてCDでたまに聴いている。中には録音している途中で「この曲あんまり聴かないだろうなー」と思ったものがあって、そういうのは途中で寸断されているのだけれど、もう小学生のころから「この曲聴かねーや」というようにえり好みをして聴いていたのだった。
 

 そういう何曲かの中でアーティスト名をなんとかITの力で判明させられないかというプロジェクトを自分で勝手に実行していたのですが、このたびその成果がでたのです。

「ステファニー」という名前をサビで連呼するシティポップス系の曲があって、結構それを気に入って聴いていたのだけれど40年以上そのアーティスト名は分からずじまい。「ステファニー」という曲名だけは分かっているのだけれど、それで検索しても無数に出てくるわけですよ。それだとらちが明かないので、歌詞を何とか断片的に聞き取ってそれと絡めて検索したわけ。「ステファニー・may be Im talk to you・・・」みたいな感じですね。すると案の定ヒット!そうしてほぼ苦も無くこの曲を探し当てることができ、そこから芋づる式に他の曲も判明したのだ。すごいな、インターネット!

      ジョン・ヴァレンティという人でした。有名なんだろうけど僕知らなかった

     
で、この人のCDを検索したのだが、それほど安くもないわけ。思い出の対価として払うべきなのかもしれないけれど、そこまで執着があるわけじゃないしね、YOUTUBEでたまに聞くので十分。

 割と最近再発されたのね。多分名盤

女はドラマティック(期間生産限定盤)

女はドラマティック(期間生産限定盤)

 

  さて、この曲の場合は歌詞があるから判明したのだけれど、他にアーティストがわからないインストが数曲あるのです。フュージョンチックな曲でエレキギターがメインにフューチャーされているから高中正義あたりかなとも思うのですが、後半激しいオルガンのソロなどもあるのでイマイチ探すのに苦労しているものとか、トランペットがメインのディスコ調の曲とか。何とか死ぬまでには判明させたいと思っているのだ。また判明したら、会ったことのないあなたにご報告いたします。

 

ブルー・ラグーンくらいしか高中知らないので掘り起こすのがむしろ楽しみ

kakuyomu.jp

 

 

「ロスト・シンボル」マラークからの「レッド・ドラゴン」ダラハイドからの動悸が止まらない映画へ 

 まず、とてつもなくどうでもいいことなんだけれど、小さな会社だとトイレって小さいじゃない。男子トイレでいえば小便器がせいぜい二つの、大の部屋が一つっていう。それで、トイレに行ったときに、先客が「大」に入っているときがあるでしょう。ドアが閉まっていて鍵の部分が赤くなっているんですぐに気が付くんですよ。そういう時瞬時に「あれ、今ひょっとして、さっき席をはずしてた○○さんが入っているのかな?」なんて思うわけですよ。こちらとしては用を足すのは正当な権利なのだけれど、何となくきまりが悪いよね。そうして向こうもきっと「うわ誰か入ってきた、このタイミングで出るとなんとなく恥ずかしいなあ。この人が小用を終えたら出ることにするか」と思って息を殺しているに違いない。僕だったらそう思うしね。

 そんでそういう時に限って、こちらも時間がかかったりして。なるべく早く済まして、小部屋に入っている人に安心してもらいたいんだけどそうもいかない。そのつれづれの時間を「えへんえへん」とか「ふわあ」とあくびなどをして取り繕う。別にそんな必要ないんだけれど、まだいますアピールをするわけですよ。そうして部屋の人もそれを聞いてあれこれ思うだろう。
 でもときに強者がいて、僕が用を足している最中にものすごい音をさせたり、あまつさえ出てくる人もいる。まあ出てきて何も悪いことはないけれど、僕だったら無理ですね。なんだこの話!

 

浴室読書日記。
ダン・ブラウンの「ロスト・シンボル」読了。

 

  象徴学者ロバート・ラングドンを主人公に据えた超衒学ミステリーの3作目。言わずと知れたトムハンクス主演の「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」「インフェルノ」でおなじみのシリーズだ。映画は全部見たけれど、ダン・ブラウンの原作を読むのは初めて。ブックオフでお風呂場で読むのに適した本を物色していた時に200円シリーズの場所にあったので買い。こういう類の本が一番浴室読書に適してるね。僕が浴室で本を読むのは一つは時間つぶしのため。特に冬場は寒いので湯船につかりたいが、20分くらいつからないとホカホカにならないでしょ。でも沈思黙考に適した時間とは言えず持て余してしまうんだったら「そうだ、本読めばいいじゃん」と思いついたのが10年以上前。


「風呂場で本なんて読んだら濡れちゃうのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、意外に大丈夫です。僕は湯船に蓋をして首と手首だけを出して読むので全く問題なし。さらにはブックオフで買った200円以下の本ばかりなので多少痛んでも平気なのです。さすがに図書館で借りてきた本は憚って読みませんけど。

 浴室読書日記は他にも色々あるのでお暇ならどうぞ


「ロスト・シンボル」の話。
ヨーロッパ中心の宗教がらみの大風呂敷ペダンティックミステリーといった印象が強いこのシリーズだけれど、今回はワシントンDCが舞台であり、テーマも宗教ではなく「フリーメイソン」だ。歴史の浅いアメリカを舞台にはしているけれど、そこはダン・ブラウン、様々に仕掛けを施して読むものに有無を言わせない。毎度お決まりの敵味方の区別がつかない展開と、犯人であるマラークという人物の正体の意外性を絡めているのだけれど、これすぐに正体分かるでしょ。だから最後に自分でマラークが自分がどういう人物なのかを明かすときの意外性、ゼロでした。


 謎解きもこれでもかというくらいに詰め込んであり、図版が載っていたりもするのだけれど読んでいる最中に少々面倒くさくなってよくわからないままに飛ばし読み。その結果、何度も図を見直してああなるほどこういうことなのかという確認作業をする羽目になる。ブラウン先生、僕にはついていくのが大変でしたよ!
 毎回個性的な敵役が出てくるこのシリーズ、ダ・ヴィンチ・コードのシラスは強烈だったけれど、それに匹敵させようとマラークというこれまた凶悪な人物を登場させている。

                   見始めると停まらない

    

 悪役はそのルックスを想像させるための個性が必要だが(シラスは色素欠乏症だった)、今回のマラークは体のとある部分を除いて刺青を施しているという、いかにも映画向けのビジュアルだ。ただ、刺青の凶悪犯というと僕はむしろ「羊たちの沈黙」で有名なハンニバルを主人公とした映画「レッド・ドラゴン」のダラハイドを連想してしまう。大傑作「羊たちの沈黙」は言うもさらなり、この「レッド・ドラゴン」も素晴らしい映画だと思うな。

            ブレークの描いた絵をむしゃむしゃ

     
 主演のエドワード・ノートンも素晴らしいし、ダラハイド=レイフ・ファインズの怪演も強烈だ。
 そうそう、皆さん、映画を見てドキドキしたことって何回くらいあります?ある程度大人になって、観る数をこなすと感動も薄れて来るでしょう。でもこの映画のクライマックスはかなりの緊張感があり、嫌な感じで心臓バクバク請け合いですよ。監督のブレット・ラトナーの最も優れた演出場面だと思います。


 ちなみに僕が他に心臓の鼓動が早くなった映画は中1の時に見た「ブラック・ホール」と、

 だいぶ昔に書いた記事

知られざるディズニー映画

www.youtube.com

 中学生くらいの時に初めてTVで放映された「ジョーズ」で荒くれ漁師のクイントがサメに食われるシーンだ。「ジョーズ」に関してはあまりにビビりすぎて足が痙攣した記憶あり。

      まさにこのシーン。今見ると作り物めいているが、当時はものすごいインパク

    www.youtube.com

そして劇場で観た「プライベート・ライアン」のクライマックスで、メリッシュというユダヤ人がナイフで刺されて絶命するシーンだ。こう考えるとやっぱりスピルバーグ天才すぎィ。

              定期的にこの映画は観てしまう。何度観てもスゲェ

      

とりとめもなくおしまい

 

ダン・ブラウン最新作『オリジン』。読んでないけど

 

 

そして全く違う世界

kakuyomu.jp

 

ロスト・シンボル (上) (角川文庫)

ロスト・シンボル (上) (角川文庫)

 
ロストシンボル文庫全3巻セット(角川文庫)

ロストシンボル文庫全3巻セット(角川文庫)

 

 

 

ハードオフでジャンクCD相変わらず/OASIS、UB40みっけ

 もうCDは100円じゃなきゃ買いたくないよ!

 自宅から行ける範囲のハードオフはあらかた行きつくしたと思ったら、通勤途中に一見あるのを忘れており、この間見てきたよ。以前のハードオフジャンクCDに関してはこちらをどうぞ。

 安くCDを買う最良の方法


店によってラインナップにばらつきがあるが、今回は二枚発見。大量のゴミCDの中から僕にとっての宝石を見つける作業は楽しい。

         本当は10枚くらい見つけたいが、なかなかないんですよ

   f:id:otominarukami:20191112100433j:plain

 まず右側はOASIS。前回も別の店でOASIS発見したのだが今回もまた埋もれてました。

ジャケットに色々と意味がありそう 

こちらはいわゆるBサイド曲を集めたものなんだけど、一曲目からのクオリティが段違い。いまさらながらOASISのすごさを実感。

       Acquienceってなんて発音するの?アクワイエンス?

  

 この曲、Aメロ、Bメロはリアムが歌っているのだが、サビになると突然ノエルの声が飛び込んでくる。やはり性質の太さはリアムのほうが上だね。ノエルはすこし弱いから違和感あるんだけど、なれると別に気にならない。あとはこのPV、日本で撮影されてるんだけど、バンドのメンバーが後半全員日本人になる。サムネをはじめてみると、「あれ、何でアジア系の顔が?」と思うんだけど、とある若者の妄想、という形でまとめられているんだね。アマゾンでも安く買えるのでお勧めです。

 

 もう一枚はUB40のアルバム。僕にとって、つうか一般的には「レッドレッドワイン」のバンドとしての認識。

www.youtube.com

アルバム自体は80S感バリバリの音作りで今聴くのはすこし辛いかな。あまり聴かないでしょうね・・・。

 

80Sというと、僕最近、80~90年代にかけての一発屋的なバンドをチェックしてたんですよ。昔そういえばこんな記事も書いたし。 


 いつか紹介しようと思っていたのでそろそろ小出しに発表してきます。別に一発屋ばかりじゃなくて、メガヒット曲もありますけど僕と同年代のおじさんおばさんは「ああ、いたね!」と思ってもらえればいいし、若い人は「へえ、こんなバンドがいたんだ」と温故知新に聴いてください。

 日本でも大ヒットしたSNOWのインフォーマー。僕の妻でさえCD持ってた。

     サビの「あにきぼんぼんでぇ~」と聞こえなくもない歌詞がすばらしい、非常に耳障りの良い曲。今なにやってんだろうね。

 

 MEN WITHOUT HATSのセーフティダンス。いかにも80年代のサウンド。プロモは今見ても面白いよね。

     

 

         ファインヤングカンニバルスの大ヒット曲。

   

 このバンドのヴォーカルの人の顔がなんとなく好きになれなかったんだけれど、曲は素晴らしい。この曲が入ったアルバム買いたくなった。

あとこの曲なんかよくベストヒットUSAとかでよく流れていたなあ。

    

 

 このあたりのバンドはまた書きます。

 

出来るだけ記事を書いていこうと考えている最近

kakuyomu.jp

お母さん、おばあちゃん誕生日おめでとう

 昨日、11月11日は母親の82歳の誕生日だった。

 母はありがたいことにまだ元気で(つってもそれなりに歩くのとか遅いが)、今も父と二人でうどん屋を切り盛りしている。すごい。僕その年まで働けるのか?つうか働き口あるの?日本は90まで働かなくてはならない、なんて話を聞くと一瞬「もう60くらいで死ねないかな」などと愚にもつかないことを考えてしまう。皆同様に同じような不安を日々抱えて生きているのだろうけれど、あー僕の家のポストに一千万円くらい急に投げ込まれてねーかなー。

 

 話が飛んだ。

 母の誕生日には毎年小6の娘がカードを作って贈るというしきたりが出来ている。つうか僕が作らせるんだけど、今年もまた作ってくれました。日曜日ほぼ一日使って作ってくれたのがこちら。

               おばあちゃんに贈る前の状態

    f:id:otominarukami:20191112003456j:plain

 

 色々な創意工夫を凝らしたり、様々な知識による発想は僕の遺伝子情報と教育によるものだと自負しています。しかし彼女のほうが僕の少年時代よりもより優秀。中身を見ていこう。

        こちらは裏側。家中に色紙の残骸が散らかっていた

    f:id:otominarukami:20191112003829j:plain

 

 二つ折り見開きのカードではなく、三つ折りにして情報を詰め込んでおります。

               飛び出す絵本的な仕掛け

    f:id:otominarukami:20191112003956j:plain

 

     感心したのは風船を持つ女の子。僕は即座に「バンクシーか!」と思った

   f:id:otominarukami:20191112004119j:plain

                一時期話題になったね

     

 

 以前この動画を彼女と見た僕はすぐに娘に「あ、これバンクシーだね!」といったのだが本人は「別に真似したつもり無いんだけど」とのこと。でも多分潜在意識に残ったんでしょうね。

 こちらは裏側。裏側は飛び出す絵本メッセージとなっている。

       本から本が飛び出し、さらにページがめくれる

   f:id:otominarukami:20191112004734j:plain

     カラスアゲハの羽も実は二重になっていて、ひらひらと手で動かすことが出来る

   f:id:otominarukami:20191112004748j:plain

 

   娘史上最も凝った作品となったこちら、僕の中での価値は一億円です。鳥も飛んでるしね

f:id:otominarukami:20191112004800j:plain f:id:otominarukami:20191112004828j:plain

 

 これを今日母に持っていき渡したら非常に喜んでいた。父も「この考えは俺らにはできないな」という感想をもらしてました。そりゃそうだ。若い脳はアイディアで溢れている。

 さて家に帰る途中、にわか雨が降ってきたのだけれど、西からは陽がさしていたのですよ。そうして空を見上げると見事な虹が。

        実はもう一本外側にもうっすらと現れていた

  f:id:otominarukami:20191112005601j:plain

 

 これほどまでにくっきりとした虹の姿を見るのは始めてかもしれない。丁度家に着いたので娘を呼んで一緒にしばらく眺めていました。もしかしたら他人から見ると、僕はこの瞬間、虹の足元にいたのかもしれない。

  f:id:otominarukami:20191112005751j:plain

 

吉野弘からの引用でした

kakuyomu.jp

なるかみスーツ読本

 九月ころに叔母から連絡があって突然「スーツを買ってやる」という。

 母方の叔母で彼女は現在68歳なのだが、今も元気に働いており、仕事の関係でオンワード樫山のパーソナルオーダーでスーツをつくってくれと頼まれたんだって。そこで普段から割とよく連絡を取っている僕に声をかけてくれたのだ。自分で払う余裕はないが、買ってくれるのなら作るぜ。特段叔母だってお金を持っているわけではないが、色々と付き合いがあるらしく頑張ってくれたらしい。

 

 すこし前はスーツカンパニー初めとしたツープライススーツ(19800、29800くらいの値段設定が2パターンでツープライス)なんかが主流だったけど、今なんかもうGUとかでもそれなりのセットアップが買えてしまう時代・・・。しかしそれらとは違ってオーダーであるから一応生地から選び、多少の細かい調整もできるのだそうな。


 ちなみに今回買ってもらったスーツは39,800円。生地をウールではなくポリエステル混にしたのでこのくらいです。といっても今の僕からすれば結構な値段である。叔母さんどうもありがとう。

 基本的にスーツの値段って生地で決まるのですよ。イタリア製のスーパー120とか、そういう糸を使っていると値段が張るのです。今考えてみれば僕の30代、つまり20年くらい前はBIGINとかメンクラなどの雑誌に影響されてこの倍以上のものを着ていたりもしたのだけれど、もはやそんな余裕はない。そしてその頃作ったスーツはさすがに型が古く、今着るとどうにも野暮ったくてあんまり着る気にはならないんだよな・・・。


 例えばこれなんか今は無きバーバリーラシックスで買ったやつなんだけど、やはり20年近く昔のデザインなのでなんというかフィット感がなく、少々ゆるいのだ。

                もう二十年近く前か!

        f:id:otominarukami:20191111173730j:plain

 特にパンツにそれは顕著で股上は深く、タックが二本入っていて時代の流れを感じるのだ。とはいえ腐ってもバーバリー(つってもサンヨー商会がライセンスを取得した日本独自ブランドだが)、生地はいまだにしっかりしている。あのころ、紺地に青のチョークストライプが入ったスーツがほしくて都内の店を数件回ったが気に入ったのがなくて、最終的に伊勢丹でこれを発見した時は嬉しかったなあ。

   チョークで描いたようなストライプ。この線が細くなると「ペンシルストライプ」となります

f:id:otominarukami:20191111173917j:plain f:id:otominarukami:20191111173958j:plain

    ストライプがブルーなの、分かります?白は定番だけれど、青のストライプは珍しい

    f:id:otominarukami:20191111173940j:plain

 

 数年前に虫に食われて穴が開いてものすごいショックを受けたが、僕は余り生地を穴の裏から貼り付けてなんとか修復したのだ。だからこのスーツにはかなりの愛着があるのだけれど、いかんせん型が古いのでたまに着る程度になってしまった。まあ誰も僕の着ているスーツの型なんか気にしないんだけどさ。


 さて買ってもらったスーツの話。これです。

           吊るしだといまいち分かりにくいでしょ

     f:id:otominarukami:20191111214455j:plain


 生地から選ぶのはやはり楽しかった。僕は昔、何着かオーダーで作ったのだけれど、久しぶりにあのワクワクを感じたね。僕の好みはストライプのスーツなんだけれど、何着も持っているので今回はウィンドウペーンにしました。ウィンドウペーンというのはいわゆる格子柄のことです。

             うっすらと紫色の格子柄が見えますか

    f:id:otominarukami:20191111214556j:plain

 生地を選ぶときに何気なく「このウィンドウペーンにするかなー」とつぶやいたらおそらく僕より年下であろう採寸の人が「よくご存知ですねー」と感心していた。

 いやいや、僕まあまあスーツ歴が長いんですよ。でもあんまりそういう知識をひけらかすとただの知ったかぶりのイヤな客だよね。とはいえ細かい部分について話を進める段になったら逆に話は早かった。たとえば「本切羽」(袖のボタンの部分が開くようになっている仕様)にするかどうか。その分オプションなので今回はしませんでした。その代わり、ボタンの色を割りと明るめのものにしてこだわり感をだしました。本当は素材を水牛の角(値段がやや高くなる)とかにしたかったのだが、買ってもらうのにそんな注文はできません。プラスチック製です。

   本切羽は本当にボタンの開け閉めが出来るがほぼ必要の無い機能。スーツ腕まくりしないでしょ

    f:id:otominarukami:20191111214730j:plain

 

 他にはパンツはダブルの4・5センチでとか、サイドベンツとか。この辺は標準仕様なので無料です。またチェンジポケット(右側のポケットの上にもうひとつつける小さなポケット)もつけました。チェンジポケット大好き。仕様はスラント(斜め)で。

       小銭を入れるためのポケットという説があるけど、ほぼ装飾的なもの

      f:id:otominarukami:20191111215535j:plain

 あとはAMFステッチとかですかね。AMFステッチとはラペル(スーツの襟)やポケットについている縫い目のことです。最近は標準的についているものも良くみます。このステッチの色を変えるという変則技もあるのだけれど、あまりやりすぎると悪目立ちするので同色にしました。ポールスミスのスーツなんかはわざステッチの色を変えて派手目にしているものがあるね。そして本当はベストを加えたスリーピースで作りたかったが、当然その分値が張るので叔母さんに遠慮してやめました。

 

          さて実際に着て見ると、こんなんです。

              自宅スーツ自撮り野郎

    f:id:otominarukami:20191111220408j:plain f:id:otominarukami:20191111220430j:plain 

 さすがオーダー、体にしっくりなじみます。ジャケットがフィットして全然方に負担がない!また最近のパンツの傾向としてノークッション(丈が短めで靴につくかつかないか位の長さ)なので親に「なんか短くないか」と言われました。いやいや、これでいーのだ。

 それにしてもやはり新しいスーツが気持ちがいいね!これを着てこの日は娘の小学校で「働く人へのインタビュー」というイベントに参加し、50人くらいの小6の小学生の前でお話をしました。

 

いまだに誰かしら毎日少しずつ読んでくれてるんですね

kakuyomu.jp

 

大宮公園で「とりたちのらくえん」

 引き続き大宮公園小動物公園で平日の昼間を有効に過ごす僕。さてここにはこのような特別な場所があるのだ。

     ポップで優しい看板が頑丈な檻の入り口のいかめしい雰囲気をなんとか中和している

   f:id:otominarukami:20191031204003j:plain

        タイトルは「とりたちのらくえん」。絵がかわいい

   f:id:otominarukami:20191031204152j:plain

 

 入り口は二重構造になっており、とりたちがらくえんから逃げられないようにしてある。逆説的に考えると本当に楽園か?

             入り口に張ってある標語がいい味わい

   f:id:otominarukami:20191031204307j:plain

    入り口はこのように厳重に鎖で仕切られている。これなら逃げたくても逃げられない

   f:id:otominarukami:20191031204435j:plain

 ちなみにこの鎖はプラスチック製のヤツです。僕は一瞬鉄製の重たいヤツかと思って勢いよく押したら、すかっとなって拍子抜け。

 

     おお。いきなり鳩が僕を無視して生活しているではないか。

        埼玉のゆるキャラコバトン」のモデルとなったシラコバト

   f:id:otominarukami:20191031204646j:plain

 

 少し先へ進むと、鳥たちが当たり前のようにうろついている。

     こっちがホロホロチョウで          こっちはハワイガン

f:id:otominarukami:20191031204822j:plain f:id:otominarukami:20191031204839j:plain

 

 ハワイガンさん、こんちは。鳩サブレって鳩三郎って呼ばれてたことがあるの、知ってました?

  f:id:otominarukami:20191031205516j:plain

     そうなの!知らなかった!てか、おれたち鳩じゃないし。出身ハワイだし。

  f:id:otominarukami:20191031205747j:plain

 

 さすがらくえんだけあって、鳥たちは我が物顔。なんだ、鳥カフェとかに行かなくてもタダで鳥と共生できるではないか。

 インド孔雀をこんなに間近でみることもそうそうないでしょ。

         王者の風格。人が近寄ろうが微動だにせず、羽づくろい

f:id:otominarukami:20191031205110j:plain f:id:otominarukami:20191031205130j:plain

 この場に年配の母と娘のコンビがいたんだけれど、よせばいいのにこの鳥の顔にあろうことか手を出してつつかれそうになっていた。威嚇された年配の母親はビビッてた。孔雀王にちょっかい出しちゃダメでしょ。

                王と記念写真。いいのが撮れた

    f:id:otominarukami:20191031205457j:plain

          一方、妃は土エリアでえさを探すのに夢中。

             ちゃんと頭にクラウンを戴いている

    f:id:otominarukami:20191031210546j:plain

 

 さらにその先ではムギワラトキが己のテリトリーを主張し、ばたばたと威嚇の羽ばたきを繰り返しています。

                    こっちくんじゃねえ

   f:id:otominarukami:20191031210813j:plain

   まあまあ、いいじゃないですか。袖振り合うも多生の縁。どうかここはひとつおちかづきに

   f:id:otominarukami:20191031211012j:plain

 うーるせえ、と捨てセリフを残し、どっかいっちゃいました。残されたのは気まずい雰囲気に所在無い僕と、無心に水溜りの中のなんらかの餌をつつくフラミンゴたち。

              今一時半かあ、昼飯どうしようかな

   f:id:otominarukami:20191031211224j:plain

 

 らくえんをそこそこ堪能したので、駅へ向かうことにしました。途中、もう一軒昭和の香りをとどめている食堂を発見。

   f:id:otominarukami:20191031211607j:plain

 お腹が空いてはいるが、ここで孤独のグルメをする勇気はない。おや、なにやらスナックコーナーがありそうだからフライドポテトくらい食べようかな・・・。

 

            って、商品ゼロング!

   f:id:otominarukami:20191031211702j:plain

 

 こいつはどうしたものかと小首をかしげて唸っていると、視界には大量のガチャガチャマシーンが。

      あまり僕の住んでいるところで見かけないノスタルジックなタイプ

    f:id:otominarukami:20191031212006j:plain

 ちなみに一般的にはこれ「ガシャポン」でしょうが、僕が子どものころは「ガチャガチャ」と呼んでいた気がする。そうしてテイストはその頃とほぼ一緒なのがうれしい。もはや絶滅危惧種!その中でも特に僕の興味を引いたのがこちら。

               バリューマーチャンダイス

    f:id:otominarukami:20191031212225j:plain

「おもしろグッズ」という大雑把で抽象的なくくりがなんと魅力的なことでしょう。しかも「Vol.8」って!そんなにロングセラーシリーズなの?今、令和ですよ!

こんなのやるしかねえ!ひとりでやるしかねえ!

      しかも財布にやさしい100円。消費税度外視の強気の料金設定。原価いくらだ?!

     f:id:otominarukami:20191031212533j:plain

 最初百円入れたとき左に回したら、ウンともスンとも言わないので「うわまさかの吸収か!?」とひとり静かに且つダサくパニくりましたが、何のことはない右回しだった。さて何が出たか。

            中身が見えないタイプのカプセル。期待値が上がる

   f:id:otominarukami:20191031213146j:plain

 

 ワクワクしながらカプセルを開封!なんだこれは。

      ヴィクトリア王朝風のポートレイト?どういうこと?

   f:id:otominarukami:20191031213251j:plain

 

 最初意味が分からず「いったいどういうことだろう」と僕の知能の全てを集中。あ、ひょっとして、これ角度によって見え方が変わるシールか!

      一見上品そうな姉妹が             ゴアー!バンパイアに!

f:id:otominarukami:20191031213437j:plain → f:id:otominarukami:20191031214011j:plain

 ちなみにこのシールの呼び名、知ってますか。

 レンチキュラーといいます。僕、昔このシールの名前を知りたくて色々検索し、「ホログラムシール」かと思っていたら違ったんですよ。そんで、やり方を変えて「二重に見えるシール」をワードにしたら「二重(ふたえ)まぶたにするシール」が延々と出てきて検索エンジンの限界を思い知らされたり。結局「角度 シール」で検索したら「レンチキュラー」という名称にたどり着いたわけ。

 その昔「ドラえもん」でジャイアンがこのシールをみんなに自慢げに見せていたら、空気を読まないのび太に「そんなのみんな知ってるよ!」と笑われ、激昂してた話があったな。

 

 その後、ようくこのガチャを見てみると、端っこのほうに「ホラーチェンジングシール」として紹介されていた。どこに貼れというのか。こういう商品もれっきとした商品企画会議を経て、中国とかに発注されているんだろうな。

                 ゴキブリはちょっとやだな

       f:id:otominarukami:20191031214758j:plain

 それにしてもこのガチャ「動く目玉」「なんちゃって鉛筆(ぐにぐに曲がる)」など魅力的な商品が目白押し。他にも生きていく上で、一ミリも役に立たない商品がこれでもか!と詰まっている。

        もう一回くらいやればよかったかな。昔のモヤさまみたい

       f:id:otominarukami:20191031215000j:plain

 

     ちなみにこのマシンの上のガチャにはこんな注意書きが。


      今の時代、こういうものに寛容である精神が大事なのではないだろうか

f:id:otominarukami:20191031215424j:plain

 

 右隣にあったのはこれ。もう色あせているのに、チェンジの気配すらない。

              くもって猛獣か?

     f:id:otominarukami:20191031215359j:plain

 こういうのは、友達何人かでやって笑いあうのが一番楽しいよねきっと。もしくはこういうのを面白がれる彼女がいれば、その人と結婚しなさい

 

 最後に氷川神社で、中学受験をする娘のためにお守りを買って帰ります。

 この日は七五三で訪れる家族が見かけられました。立派な着物を着た三歳の女の子たちは皆可愛かった。うちの子、あんなにちゃんとやらなかったなあ。

f:id:otominarukami:20191031220043j:plain f:id:otominarukami:20191031215940j:plain

参道が立派。主に祭られているのはスサノオノミコト、イナダヒメノミコト、オオナムチ(=オオクニヌシ)でした。

f:id:otominarukami:20191031220215j:plain f:id:otominarukami:20191031220234j:plain

 

        一番街商店街は昼から飲める飲み屋で充実してますよ

   f:id:otominarukami:20191031220531j:plain

 

 

大宮公園シリーズ終了。外に出れば何かがあるね

kakuyomu.jp