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アド・アストラうーん

 先週観て来たんですよ、アド・アストラ。

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 予告編を見る限り、限りなく期待が膨らむじゃないか!

 そしてその膨らんだ期待は観ているうちに、徐々にしぼんでゆく・・・。

 

 予告の最初のシーン、宇宙エレベーターかと思ったら、そうじゃなかった。ただの異常に高い建築物だった。ちなみに宇宙エレベーターとは静止衛星に直接ワイヤーみたいなものでリンクを張り、ロケットで宇宙へ飛び出すリスクをゼロにするアイディア。クラークの小説で描かれてます。

 不朽の名作

 

               注意!lネタバレあり!

 

 ストーリーを簡単に説明すると、海王星から発せられたサージなる強力な電流が地球に影響を及ぼしているので、それを発していると思われる、行方不明とされていたブラピの父親をブラピが訪ねてやめさせるという話。 

 この過程を「月→救難信号を発しているステーション→火星→海王星」の順で見せられる。それぞれの特殊効果は現時点で見られる最新のものでしょう。特に、月のシーンはこれほどまでに美しいものを僕は見たことがない。月面車はアポロ計画のデザインをきちんと踏襲したものとなっており、アポロマニアとしてはたまらないのだが、略奪者とか出てきてうーん。月が無法地帯ってどうよ?どう考えてもどこかの国家が介入してるはずでしょう。なぜ探知できない?まあそういう話なんだろうけど。

          とはいえこのシーンはすごい。月でのリアリティある戦闘

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 そのあと、救難信号をうけて寄り道した宇宙ステーションで映画「ライフ」展開か!?これはトンデモSFに急展開か?と思ったら凶暴化したヒヒが出てきてうーん。あんなにヒヒって強いの?二匹の猿に乗組員皆殺しですか?

 

 僕が予告編で勝手に想像していた内容は、知的生命に力を与えられた親父のトミー・リー・ジョーンズが暴走してそれをブラピが食い止めるといったものだった。

 しかし、実際は知的生命は存在せず、ただ無為に数十年を過ごした老人となっていたトミー。(結果的に)数人ぶち殺した挙句ロケットをジャックしたブラピの苦労、水の泡。せっかくはるばる迎えにきても、なんだか納得のいかないまま勝手に親父は死んで、ブラピは嘘みたいな方法で自分のロケットに乗って地球に帰ってうーん。本当に科学考証がなされているのか?目視で海王星のリングを通り抜けて距離感のつかめるはずのないロケットに戻るってうそでしょ。そんで核爆発の衝撃波でスピードを得るとかできるの?宇宙空間で波動って伝わるの?

 

 なんだろう、「2001年宇宙の旅」(実際にHALを止めるシーンのオマージュがある)とか「インターステラー」を期待するとだめだった、という話です。久々にハードSF映画を観ている気にはなったけれども、個々のアクションも派手ではあるのだけれど、結局最期の印象は「うーん地味な話だった」という感じです。

 

うーん

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