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ドパドパいうスピードメタルをあなたに

 まずはこちら。SLIPKNOTの新曲でてました。

         公開初日で早くも再生回数140万という人気

  

 これはニューアルバムの布石なのだろうか?日本のサイトは一切告知なし。メタルに冷たいね。スリップノット、日本でも人気あるだろうにさ。

 曲は相変わらずヘヴィーで、途中容赦なくブラストビートをぶち込んでくるブレなさ。どメジャーバンドなのにこれだけのハードな曲をリリースして、それがこれほど聴かれているんだから世の中捨てたもんじゃないよね。ニューアルバム、いつ出るのか知らないけれど大音量で聴きたい。

 

 

 さて先日、ドラムのリズムスタイル別に僕のお気に入りのスピードメタルをご紹介したのですが、今回も似たような内容です。

 前回はドッタンドッタン、ドコタカドコタカ、というリズムを中心にご紹介しましたが、 

別に読まなくても良い記事 

 

 懲りずに今回は「ドパドパドパドパ」というリズムのスピメタを僕の個人的な好みでのご紹介です。このてのリズムになるともういくらでも例はあるのでキリがないのですが、そういう中でもやはり特徴的な曲というものはあります。

 

 僕が初めて聴いたドパドパメタルはドイツの長寿スラッシュメタルバンド、ソドムのこの曲「Blasphemer」だった。

 

狂気の演奏。ドラムのクリス・ウィッチハンター(故人)の無駄に手数が多い安定感のないドラミングがこの頃のソドムの魅力

      

 どうでもいいイントロに続いて0:25あたりから突然「ブラスフィーマ!」とVo兼Baのトム・エンジェルリッパーが絶叫し、間髪いれずにドパドパドパドパ!

 これを聴いたのは僕が20歳頃のことだったから、今からもう30年近く昔の曲!なんてこった、僕がドパドパを初めて聴いた時に生まれた子供たちはもう立派な社会人!そうそう、「ブラスフィーマ」というのは「神聖なものや神に対して不敬なことをいう、いわゆる冒涜」の意味だそうです。

 

 それにしても時の流れとは早いものだ。年は取るものだ。

 まあそんな感慨はどうでもいいいのですよ。この曲はたしか弟が友人の誰かにダビングしてもらったテープに収録されていて、当時スラッシュメタルに飢えていた僕は飛びついたのだ。他にもおそらくクリエイターとかデストラクションなどのいわゆるジャーマンスラッシュ三羽カラス(なんだこの呼び名)なども収録されていたはずなんだけど、この曲のインパクトが凄すぎてほかのバンドを一切覚えていない。正直、曲の輪郭がつかめないし、ある箇所に至っては明らかに演奏がずれている。よくこれを作品として出したな。ドラムのドパドパが前面に出すぎているためにイマイチどんなことやっているのか分からないが、時折聴こえる叙情的なギターリフが心に残る。

 そして結局再びあの衝撃を忘れることができずまた聴いてしまう・・・。あのテープ、どこに行っちゃったんだろうなあ。

 ぜひ手に入れてください 。というか最近4人組になったということに驚愕

In the Sign of Evil

In the Sign of Evil

 

 

 しかしあなた、ちゃんと再生してくれましたか?この曲を聴いて度肝を抜かれて欲しいのですよ、世の中にはこんな音楽が有り、それが商業ベースに乗って未だに流通していて、それを愛好するものがいるという事実を!

 このアルバムは他にも「オブセスト・バイ・クルエルティ」などのカッコいい曲名を持った初期の名曲が収録されているのでぜひぜひ!

 

        さて絶対に外せないのはメタリカ「バッテリー」

              飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことか

    www.youtube.com

 この速いくせに重いスーパーチューンはその後の僕の人生に少なからぬ影響を与えてくれた。そもそもこの曲がなければこの小説を書かなかったし、ひいてはこのブログも書いてはいなかったはず。

小説の冒頭を飾る曲なのです

 

 このアルバムに収録されているバージョンは当時の彼らの若さとパワーがギュウギュウに詰まった今にも噴火寸前の、というか噴火しまくっている火山を思わせる。しかし、近年衰えが否めないラーズのドラム、このバッテリーを演奏するときの省エネっぷりが・・・。

 もともとこの曲のドラムパターンは聴けばわかるけれど

 ドタドタドタドタ

 というハイハットをこのスピードでエイトビートで刻み、バスドラとスネアを交互に叩くというのが基本なのです。しかし、ライヴなんかではどうもそのバスドラをはしょって

 ドタッタドタッタ

 という風に演奏してます。まあ、そんなこと気にする人ほとんどいないだろうけど、ドラマーや楽器を少しかじったことのある人なら気づいてます。あまつさえ、ソロあとのキメの部分でのツーバス連打も、なんかタムのフィルインでテキトーにごまかしている時があるんですよ。まあこれもどうでもいいんですけどね、曲がかっこいいから、いいか!メタリカ最高!

 

 次はやはりどうしても僕の年代的に古いものになってしまうのだけれどスレイヤーでしょう。このアルバム「レイン・イン・ブラッド」はどの曲をとってもドパドパ。

 歴史的名盤

レイン・イン・ブラッド

レイン・イン・ブラッド

 

 ただ、どうなんだろう、スレイヤーのこのころのドラムの響きの感じは「ドパドパ」というよりは「ツテツテ」という語感がふさわしい。

       このアルバムの中では最速チューン。当時はこれを世界最速と思っていた

    

 

 

 さて次・・・もうね、結局有名どころばかりになっちゃって、メタル好きの人からすればなんのヒネリもないのですが、今度はエクソダスインパクトイズイミネント」。この曲も過去何度も上げているのですが、良いものは良い。まあ、この曲もドパドパというよりは、「スコスコスコスコ」という感じですかね(個人の感想です)。とにかくギタリストのゲイリー・ホルトの音が分厚い。リフもいかにもエクソダス!というヘンテコリンでいてかっこよさを併せ持つという奇跡の曲。聴くたびに元気が出る!

           曲自体は0:38くらいから轟音で飛び出します

    

 純粋なメタルバンドではないけれど、ほぼメタルであるミニストリーの「No W」。

      これを聴いたとき、うぉ、ミニストリー復活!と歓喜したものだ

   

 厳密に言えばちょっとドパドパ感は薄い。Voのアル・ジュールゼンセンがジェロ・ビアフラと組んでいたLARDの「FOLKBOY」の方があれか、ドカドカですね。

              作曲者が同じなので雰囲気は近い

    

  

 とまあここまで数曲載せましたが実は最初のソドムさえ聴いていただけれは良いのです。ブラスフィーマ!の衝撃を、あなたに味わって頂ければ、僕の追体験をして頂ければ良いのです。できれば、若い人に。

 

           そんで最後に蛇足ですがこれも貼っときますか

    

 

    次回は「すたたたたたたたたたたいうスピードメタルをあなたに」でお会いしましょう。