トイデジがいいなと思って昔買いました。
トイデジっていうのはおもちゃみたいに小さくて、でもきちんとデジカメとして機能するカメラです。ただ、小さいので機能が詰め込めないし、その体躯に見合った画質の写真しか取れないけれど、逆にその画質に味があるわけなんですよ。非常に作りが小さくてホント、トイです。
今はもう絶版となっているこちらのカメラ、ギズモンHALF D。
なんとなく味のある写真を撮りたくて買ったのですよ。最初こそあれこれと面白がって撮っていたのだけれど、僕は普段遣いにサイバーショットを使用していて、それと一緒に持ち歩くのがだんだん面倒になってきた。あと、飽きた。
ホントに手のひらサイズ。これで機能満載
だから今となっては一万円くらいで買ったこのカメラも、引き出しにぽんと放り投げてそのまま。もったいない。
味のある写真ってもうアプリとかで加工できるし、やっぱり鮮明な画像の方が見やすいのです。特にフォトジェニックな写真が撮れるわけじゃないしね。でも、その当時撮った写真を見ると、それなりにレトロでノスタルジックな雰囲気をたたえた画像ではあります。
昭和じゃないよ、平成だよ。トイデジ写真の雰囲気わかります?
確か2011年くらいの夏に凝って撮ったので、ほぼ夏の映像しかありませんし、子供たちを撮ったものばかりだけれど、確かに今見返すとぼんやりとした色合いがいいよね。とはいえ、今使おうとは思わないけどさ。
というわけで、これを見たってなんの得にもならない写真を、敢えて僕のフィールドであるこのブログで載せてみますよ。しゃれたキャプションをつけたいのだけれどうまくいくでしょうか。
「夏の迷子」
地方の寂れゆく駅前の商店街では、ひっそりと七夕まつりが今年も行われていた
人影はまばら。やけに蒸し暑い日、屋台の売り子の声が蝉の声とともに虚しく響き渡る
妙にきらびやかな七夕飾りが、なま暖かい七月の風に揺られ、さらさらと音をたてる
知らない街に迷い込んだような表情の幼い姉妹。親とはぐれたのだろうか
歩き疲れたのか、不意に涙を落とす姉。その様子を悲しそうな表情でふと見やる妹
歩き疲れた妹は座り込み、ひたすら氷を口に運ぶ
ふと前の店を見ると、絶妙な色合いの軒先。しかし彼女たちを気にする人はいない
そうして徐々に時間は経ち、すべての色合いが薄れてゆく
あ!ここにいたんだ!探したよお、お父さんは!よかったよかった
茶番は終了です。お気づきの方もいるでしょうが、あんなにちいちゃいカメラなのにモードがいくつかあって、白黒なども選べるのです。しかも上の写真はなんとセルフタイマー!
明日はまた別の写真でお会いしましょう。