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THE WHO/ザ・フーが好きだった

 1990年くらいに大学生だった僕は、ようやく長い受験勉強から解放されて一気にバンドをやるぞ、それもジャパメタ(主にアンセムとかリアクションなど)をやるぜ!といきがっていた。

 しかし、そうして入ったバンドサークルでは、それまで僕が知らなかった様々なバンドを先輩たちが演奏していた。どうにもガキだった僕は髪の毛を逆立て頭を振ってベースをブリブリと弾きまくっていたが、世の中の広さ(それも狭い範囲だけど)を知るにつれ、音楽的な蒙を開かれることになっていった。

 僕のサークルは結構マニアックな人々が集っていて、ハタチかそこらなのにやけに渋いバンドを皆知っており、実際に演奏もしていた。いきおい僕は先輩方の薫陶を受け、次々に偉大なロックバンドを知るようになった。後にはディープ・パープルのアルバムを1枚目からコピーするという計画を持ったバンドに参加するようにまでなったが、それはまた別の話。

  さて、特にインパクトが強かったのはTHE WHOを演奏していた先輩たちだった。特に初めて聴いた「マイジェネレーション」にはしびれた。あのジョンエントウィッスルのベースソロ!そして必要以上に手数の多いキーズ・ムーンのドラム!

          何が?顔でベースソロをバキバキと引くジョン

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 さてこのコピーバンドのドラマーは、僕と同時期にメタルバンドをやっていた友人だった。そしてキース・ムーンのドラミングは彼のスタイルにうまくハマリ、彼は延々ドカタカドカドカとタムを叩き続けていたっけ。僕はまず入門編として「LIVE AT LEEDS」を勧められ、聴きまくった。オープニングからの「ヤングマンブルース」の疾走感がものすごい。今聴いてもものすごい。

 このわざとブートレグぽいジャケット 

Live at Leeds 25th Anniversary Edit

Live at Leeds 25th Anniversary Edit

 

 

      キースムーンすげえなあ

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 THE WHOのスタイルは上の演奏のように、とにかくやかましく鳴り続けるキースのドラムに、ペンタトニックでアドリブを縦横無尽にカマすジョンという破天荒なリズム隊が土台となっている。その上にピート・タウンゼントの万華鏡のようなコードワークが乗り、ロジャーの歌声が響き渡るのだ。

 そうやって次々に僕はWHOを聴いていったわけだ。と同時にそのライブビデオをみんなで観てブッ飛んだりもした。一番印象に残っているのは彼らの映像作品の大傑作、映画「THE KIDS ARE ALRIGHT」のオープニングだ。

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  多分BBCのライブショーか何かで「マイ・ジェネレーション」を演奏していたやつだ。一通り演奏を終え、曲が終盤に近づくとピートのアンプの後ろから煙が突然立ち上り、それを合図にピートがギターをアンプに突き刺し、破壊行為を行うのだ。同時にキースもドラムをぶち壊すのだけれど、ジョンはそんな彼らには関知せず延々ベースを引き続け、ロジャーも何らかのポーズをとったりするだけ。なんだこのパフォーマンス!今から50年くらい前に、既にこの手のライヴを彼らはしょっちゅうやっていたのだ。

 

    こちらがその映像の断片。ジョンのどこ吹く風ポーズが面白い

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THE WHOはビッグすぎるね。しかし若い人で彼らを知っている人なんて余程のロックマニアでしょう。僕が若い頃の時点ですでに古典だったもんな・・・。でも個人的には色々と想い出深いバンドです。また明日。

 

 メタリカもビッグですけどね

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