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ワカンダ・フォーエバー!(笑)ブラック・パンサー観ました

今週なにか観に行くかなと思って調べると、それほど観たいラインナップではない。しかし平日休みの午前中を無為に過ごすのもなんかもったいないと思い、公開されたばかりのブラック・パンサーを急遽鑑賞。

       アメリカじゃものすごい勢いでヒットしているという

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 僕は2018年製の最新型ブラックスプロイテーション映画だと思うのだけれど、それでOK?ブラックスプロイテーションとは大雑把に言うと1970年ころから作られた黒人を主にターゲットとした黒人俳優主演映画のこと。「黒いジャガー」とか「ジャッキー・ブラウン」とか)

 

           注意!軽いネタバレあります

 

 

 マーベルにほとんど思い入れがない僕なのでどうかなと思ったけれど、劇中マーベルヒーロー(アイアンマン、ハルク、ソーなど)は登場しないので映画単体として楽しむことができるようになってます。その内容の派手さとか、コスチュームのかっこよさとかは、おそらく何万人がブログで書くでしょうから割愛しますね。

 

 予告編を見た限り、やたらと文明が発達したワカンダという国の若き王が、その座を狙う悪い奴と戦って勝利する映画なんだろうなと思っていたらほぼそのとおりだった!ストーリィ、以上でーす。

 まあ、もちろん人種とか政治的な問題が絡められているのだけれど、ノンポリの日本人から見たらそのへんあまりリアルに感じることができない。アメリカ人が見たらもっと身近な問題と連動して観るのだろうけれど。

 世界一貧しい国が実は世界で最も裕福で文明が進んでいるという水戸黄門的構図と、アフリカという土俗的な(失礼)地域と近未来SFというビジュアルは新鮮だった。

 

 ただ、観ていて違和感を感じたことを挙げときます。

 

 まず、僕はこれを吹き替え版で見たのだけれど、アフリカの言語と英語(吹き替えの日本語)とが入り混じってカオス。

 国王の座を決める決闘の場で勝利した時にワカンダ語で色々と人々が王をたたえているのに、最後の最後で胸にバッテンして

「ワカンダ、フォーエバー!」ってなんやねん!

 しかも、そのフレーズ、何回も出てくるし。

 

 あと、生身で戦って勝ったものが王座に就くというシステムでよく何万年も国が持ったな。この時代を待つことなく、悪心を持った強い奴が勝つでしょ。品位と精神を試す試練も必要でしょ!だから今回みたいなことになるんだし。まあ、それを言うとストーリーとして成り立たないのだろうけれど、すぐにクーデターが起きちゃうよ!

 

 スケール感を出すために舞台が一度韓国へと飛ぶのだけれど、最近の中国資本に色目を使った演出でなかったのはなんとなくホッとした。悪者を追いかける遠隔操作の車はレクサスだしね。

 最近のハリウッド映画はすぐ上海とか香港とかが出てくるし、中国系俳優が脈絡なく登場する。別に中国が嫌いとかいうわけではないのですが、どうしても最初に出てくる中国資本のテロップを見た瞬間、映画にさえも時代の縮図を感じ取ってしまい、ほんの一瞬興ざめしてしまうのです。そうは言ってもまあ、ソニー・ピクチャーズがコロンビア映画を買収した時もきっとアメリカでは同じ気持ちの人がたくさんいただろうな。

 

 ブラック・パンサースーツはほぼ無敵でどんな攻撃も吸収し、それをエネルギー場として逆に利用できるという究極の兵器。だからどんなにダメージを受けても死なない。じゃあ、それを着たもの同士、どうやって決着をつけるのか?と思ったら一応そのことについての逃げ道は作ってあって(それは劇場でご覧下さい)、ようやく決着がつく。

 

 音楽は最新のヒップホップだろう、とにかくカッコいい。

Black Panther: The Album

Black Panther: The Album

 

 この方面にはさすがに疎いのであまり良くわからないけれど、きっとすごいメンバーなのだろう(適当)。

 

あと、公式HPを見ていたらかなりどうでもいいプロモーションが展開されていて少し笑う。水曜スペシャル、「藤岡浩探検隊」を使ったパロディ。

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 いちおうワカンダに乗り込んだ体で撮影しているけれど、ここ僕知ってます、横須賀にある猿島じゃん!(ちなみにここで昔、仮面ライダーの撮影が行われた。ライダーつながりで藤岡浩?)しかも、2人の隊員素人丸出し。誰?

 

 最後にマーベル映画の常で、エンドクレジット後にもおまけがある。二段構えで準備されていて、最初は特に意味はないけれど、二つめでマーベルキャラのバッキー(ウィンター・ソルジャー)が登場する。でも僕ウィンター・ソルジャーもシビル・ウォーも見ていないのでサプライズ感一切なし。むしろ、誰?ひょっとしてキャプテンの友達のあいつ?くらいしかわかりませんでした。むしろサミュエルLジャクソンが出てくることを期待したんだけどね。とにかく今からさんざん煽っているインフィニティ・ウォーへの布石です。

 

世界観共通性ゼロ

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