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スペース・バンパイアでヘンな顔祭り

  ご存知ですか?30年以上も前に公開された『スペース・バンパイア』という映画を。何度もテレビで放映されていたのでアラフィフ以上なら結構知っている方もいるのではないでしょうか。このへんな映画。僕の青春の思い出にまつわる一本。DVDもしっかり持ってる。

 

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 そんでもってなんとYOUTUBEでは、悪いやつが全編公開している。こういうの、どうなんでしょうね。良くお咎めないね。
 

 もしその動画をご覧になったあなた、いきなりかかる序曲風のスコア、『うお、カッコいい』と思わなかった?作曲はあの「ピンク・パンサーのテーマ」で有名なヘンリー・マンシーニ

 この手の映画の音楽はいい曲が多く、このブログの初期に書いた『ブラックホール』という映画のスコアもその系統。作曲は「007のテーマ」でお馴染みのジョン・バリー

  

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よかったらそのブラックホールについて言及しているこちらの記事もどうぞ。    

 

otominarukami.hatenablog.com

 

 上記の記事同様、このスペース・バンパイアについても昔エンタメ記事という名目でとあるサイトに記事を書きました。少し修正して載せます。

 

       スペース・バンパイアの思いで/僕の青春の1ページ

 

 「スペースバンパイア」(1985)は当時のホラーブームに乗って公開されたトビー・フーパーのSF大作。トビー・フーパーといえばその筋ではホラー映画キャラクター史上に輝くレザーフェイスが登場する「悪魔のいけにえ」の監督として有名だけれど、こんな映画も撮っていたのだ。ちなみに今アマゾンプライムで「悪魔のいけにえ」見られます。嫌な気分になりたい方はどうぞ。僕はその後作られた「悪魔のいけにえ2」も結構好き。デニス・ホッパーが頑張ってレザーフェイスと戦うさまは泥臭いがエキサイティング!『ゾンビ』で大活躍した特殊メイクアップアーティストの大御所トム・サヴィーニの血みどろメイクもよかった。

 『スペース・バンパイア』のストーリーは当時のハレー彗星が地球に最接近するという時代背景に便乗して、その影に隠れて巨大な宇宙船がやってくるという設定。オープニングで前掲の勇ましいヘンリー・マンシーニのテーマ曲が流れたあと、折しも彗星を調査していたスペースシャトルチャーチル」の船長カールセンとその乗組員はその巨大な宇宙船を探索し、コウモリ型のエイリアンの多数の死体を発見する。このシーン、今見てもよくできている。

 この主人公カールセン役のスティーヴ・レイルズバックがまた個性的な顔立ち。もう少しハンサムで背の高い俳優を使えなかったのか?だが、今となってはそれが逆にいい味なんだけど。ちなみにスティーヴがロブ・ゾンビの監督した『デヴィルズ・リジェクト』という傑作ホラー映画にノンクレジットで出ているのを見つけたときはニヤリとしてしまった。ロブ、さすがわかっているぜ!

 そして最深部において全裸で美形の男性二人と女性一人の人間を発見しシャトルに持ち帰る。しかしその後シャトルは原因不明の事故で音信不通となり、救助に向かったシャトルが黒焦げになったチャーチルからこの三人のサンプルを回収。ところが地球に到着後、この全裸女性は突如起き上がり、警備員の精気を吸い取って研究所を逃げ出してしまう。さらに、吸い取られた人間は別の人間から二時間ごとに精気を吸い取ろうとする、まるで吸血鬼のような症状を呈する。こんな感じで。ミイラ注意!

 

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 とにかく精気を吸わないと、ミイラのようになってしまい、最後には干からびて粉々。要は吸血鬼のエイリアンバージョン。

 さて一方唯一のシャトルの生き残りのカールセンは脱出ポッドで生還していた。その後イギリス人特殊部隊のコリン大佐(こいつがまたカーリーヘアの団子鼻でいい顔!)と一緒に女エイリアンを追うのだが、そのうちにロンドンでは、街中がバンパイアだらけになってしまう。ここまで来ると、もはや吸血鬼というよりゾンビ。彼らを研究していたファラーダ教授(フランク・フィンレー。この俳優もまた濃い顔をしている)もバンパイアとなってしまう。またバンパイアに体を乗っ取られた病院の院長がなんとパトリック・スチュアート!後のプロフェッサーXである。彼も個性的な顔立ちであることは間違いない。だって僕、彼が登場したとき「うわ。また変な顔の俳優が出た!」と思ったもん。

 夜のロンドンの街が破壊される様子はそれなりに迫力があった。光り輝く物体がロンドンを縦横無尽に飛び回り、人々は逃げ惑うばかり。とにかく彼らを倒すには何故か吸血鬼同様胸に杭を打ち込む必要があり、カールセンとコリン大佐は女エイリアンのいる寺院に向かう。どうやらエイリアンたちは各惑星で精気を吸い取りながら宇宙を渡り歩いていたとのこと。最後には結局カールセンが自己犠牲として抱き合った女もろとも剣を突き刺す。その瞬間なぜか二人はエネルギーとなって宇宙船に吸い込まれて、ジ・エンド。変な終わり方!

 

 そもそも主人公のカールセンからして地味な顔立ちで、主演女優のマチルダ・メイ以外は総じてマイナス方向に個性的な顔をした俳優ばかりが登場。くどいようだけど、よくもこんな変な顔ばかり集めたなあ、と当時は思ってた。

 

 それにしてもどうしてこの変な映画が僕の青春の思い出なのかというと、僕が高校生の時に、テレビの特集を見てでこの映画の特集を見て絶対観よう!と思った矢先、折しも部活のホラー映画好きな後輩の女子と意気投合し、うまいこと一緒に映画館へ行ったという思い出にまつわるからなのだ。

 ところがある程度分かっていたものの、最後までマチルダ・メイが服を着ないので非常に気まずい思いをしたっけ。少なくともデートで行く映画じゃなかった。

 その後遊園地に行ったりして、いい思い出だけが胸を去来する。その子も今はもう40代。今頃どうしているだろうね。

 

 こちら元記事

vocalinfo.net

 

小説も。

kakuyomu.jp