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ナインインチネイルズ 一生聴く 1

 不覚!

 いつの間にかナインインチネイルズの新譜が出ていたではないか!

 なんの気なしにYOUTUBE見てたら新曲らしきものが発表されてておや、と思ってアマゾンを調べると、既に去年の12月にEPがダウンロード販売のみされていた。

Not The Actual Events

Not The Actual Events

 

 速攻でダウンロードして5曲しか入っていないのだけれど こればっか聴いている。

 一曲目からいかにもNINという曲。もはやインダストリアルメタルという方法論としての耳新しさはないけれど、曲のクオリティが相変わらず高い。トレント・レズナー節とも言える微妙に半音が上がるメロディは健在。音楽理論的なことはよくわからないが、彼独特の音階の使い方があって、それがNINの強烈な個性になっていると僕は思っている。

 娘に「パパってどのバンドが一番好き?」と言われた時にはメタリカデフトーンズ、そして必ずナインインチネイルズと答える僕。当然すべてのアルバム、関連CDそれからトレントが嫁とやっている「ハウ・トゥ・デストロイ・エンジェルス」も持ってます。ただ、アティカス・ロスとやっているのは持ってません(そんなの誰も気にしないか)。

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 細かいことを言えば、1STの「プリティ・ヘイト・マシーン」のリマスターも持ってないので「ダメじゃん!」とか言われそう。いつか買いますよ、いつか。

 さて、映像作品も何点か。

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 左のVHSが今は無き新宿エアーズ(ブートレグビデオ専門店)で購入したもの。2本組の『クロージャー』は日本版が出るはずだったんだけど、なんか内容的に問題があったのか未発売のはずだ。確かに気持ち悪い映像が満載されているので見合わされたのだろうか。黒いVHSはほとんど伝説となっているウッドストック94のライヴ。これは何度見てもすごい。メンバー全員が泥だらけで出てきて、数万人の前で驚異のパフォーマンスを披露している。

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 4:30あたりからのライヴ前の緊張感がすごい。そうしていつの間にかステージ中央で横たわっているトレントがおもむろに立ち上がり、一曲目の『テリブル・ライ』へ流れ込む様は今見てもトリハダものだ。サビでマイクをゴツゴツと自分の頭にぶつけるトレント!鬼気迫る。ギターのロビンも超クール!NINはライヴツアーごとにメンバーが入れ替わるが、この頃のメンバーがベストなのでは?鳴り物入りで発売されたDVD『ビサイド・イン・タイム』のギタリスト、アーロンってなんか雑な感じがしてあんまり好きになれないんだよね。

 ちなみにもう一本、海賊版で『ハピネス・イン・スレイヴァリー』や『ゲイヴ・アップ』のどうしてそんなPV作ったのだろうか?という(とにかく人が死んだり拷問されたりと過激にも程がある内容)作品群の非常に画質が悪い奴を持っているんだけど、見つからなかった。ただ、これは特別な映像作品を僕は持っているぞ、というなんだかよくわからない満足感を与えてはくれた。

 

 僕が最初にNINを知ったのはEP『BROKEN』が発売された時だった。

Broken

Broken

 

音楽仲間からナインインチネイルズという凄いバンドがいる、という噂を入手し、当時通いつめていた新宿レコファンで発見直ちに購入したのだった。その衝撃はすごかった。

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 こんな音楽聴いたことがない!というあの衝撃だ。メタルとエレクトロニクスの融合をここまで消化させることができた人間はトレントが最初だろう。同時期にミニストリーもかなりの勢いがあったが、全体の世界観や曲のキャッチーさ、カリスマ性はNINのほうが上だった。歌詞もたいそう倒錯的で彼の美意識が音楽と高いレベルで融合していた。ミニアルバムにもかかわらず非常に密度の濃い作品群に僕はやられた。マリリン・マンソンも参加している『GAVE UP』。

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 この二曲の他に『ハピネス・イン・スレイヴァリー』や『フィジカル』などの名曲が目白押し。また、当時はCDの隠しトラックというのがまだ新鮮で、98曲目と99曲目におまけが入っていた。すぐにリミックス版の『FIXED』と1STの『プリティ・ヘイト・マシーン』を買ってニューアルバムに期待した。

 そうして満を持して発表された『ダウンワード・スパイラル』は期待以上の完成度でNINも一気にブレイク。ロックの流れを明らかに変えた一枚と言える。

ザ・ダウンワード・スパイラル+13(デラックス・エディション)

ザ・ダウンワード・スパイラル+13(デラックス・エディション)

 

お金が全然かかっていないのにムチャクチャかっこいい『マーチオブザピッグス』

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 この曲は数年前、友人たちとのライヴで無理やりトリオで演奏した。調子に乗って暴れて体中が痛くなり、回復までに一週間くらいかかった。

 そうして静かなる狂気を孕んだ『クローサー』。     

     www.youtube.com  このビデオ、年齢認証が必要なんだって。だからこんな変な分割画像のやつしか載せられない。歌詞があんまりなのでMTVだと音が消されていたっけ。映像の差し替えもあるらしい。YOUTUBEでもだめなんだね。そうして最もNINの有名なバラード『HURT』。ライヴだけれど、グロテスク注意です。   

    

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 最後のばーん、ばばーん!というフレーズでカワセミが獲物を捕る映像とのシンクロは素晴らしい。ただ、トレントはこの曲に合わせてストリッパーがダンスしているということを知って、いたくショックを受けたらしい。「I hurt myself today 」だもんねえ。この曲、デビッド・ボウイとの共演も素晴らしいんだ。

  その後、突然MTVでこの曲のプロモが流され僕は再び衝撃を受けた。

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 僕がNINの中でも最も好きな曲だ。トレントが彼なりのドラムンベースをやっている!キャッチーなサビ!アプサンを飲むトレント。そうして後半のドカスカと鳴る強烈なドラムビート(僕はこの部分が特に好きだ)、そして静謐な最後のメロディ。完璧なロック・チューンだ。カッコよすぎる。

 そもそもこの曲はデビッド・リンチの『ロスト・ハイウェイ』という映画のためのサントラとして作られた。NINはこれより以前にタランティーノ脚本、オリバーストーン監督の『ナチュラル・ボーン・キラーズ』のサントラも監修し、そこでも名曲『BURN』を提供している。なぜかこの曲の正式プロモが公開されていない。権利関係の問題だろうか。特に後半のテンポチェンジしたあとからの複雑なリフと、ドラムが聴く者の気分を高揚させてくれる。    

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 劇場公開されて真っ先に見に行ったっけ。トレントの曲というより、彼が選曲した色々な曲が詰まったサントラだった。クライマックスの暴動シーンではLARD(メンバーはミニストリーデッド・ケネディーズのジェロ・ビアフラ)のあまりにも景気の良いメタルパンクチューン、『FOLKBOY』が流れる。ムシャクシャしてたり、シンプルでカッコいい曲が聞きたい人は是非!自然と頭が振れるテンションです。

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 さて、続きはまた明日。

 

確変がないかなあ

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