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映画「ハードコア」 予想を超えたハードコアムービーだった!

僕の住んでいる近くの映画館でも先週から公開が始まった「ハードコア」。早速見たよ。女性観客はゼロ!おっさん率高し。

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公式HPはこちら。

hardcore-eiga.com

半年くらい前に、このバンドのPVがずいぶん話題になっていた。結構いろんなサイトで紹介されていたと思う。僕が最初に見たのがこれだった。

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とにかくFPSファーストパーソンシューター)のゲームがそのまま映像化されたようなものだ。よく考えたなあ。このバンド、バイティング・エルボーズのフロントマンがそのまま監督しているんだって。

次に同じアイディアでバージョンアップしたこのビデオ。

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より映画っぽさが増している。例のよくはわからないが、水分を媒介としてテレポートをするという機械を巡る追っかけっこ。

 

 こういうインパクトのあるPVは、僕いつも思うんだけど、曲がほとんど頭に残らないんだよね。たとえばよく話題になるのはOKGOだろう。

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ビデオが毎回凄すぎて曲をよく聴いていない。パフォーマーとミュージシャン、どっちが本業なの?

バイティング・エルボーも曲はいいと思うけど、やっぱりPVのインパクトが大きくて曲負けしているでしょ。それはそうと、このPVから出来た映画が「ハードコア」なのだ。

 

話はそれるが「ハードコア~」とつく単語はいろいろある。その中で僕が真っ先に思い浮かべるのは彼ら。

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ニューヨーク・ハードコアの雄、SICK OF IT ALL!

泣き叫ぶようなルーの声はいつ聴いても痺れるぜ!唯一無二!  

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あれー、もう二三枚持っていた気もするけど、今うちにあるシックのCD。誰かに貸しっぱなしの気がしてきたぞ。とにかく昔はよく聴いてました。

 

          それで、映画「ハードコア」。

 

            ネタバレありますよ!

 

 いつものように事前情報を一切シャットアウトして劇場へ行く。朝から雨がぱらついて割と寒かったのに、隣の席のおじさんは半袖だった。僕なんかひざ掛け毛布を借りたのに、なぜ大丈夫なのだろう。観る前はジェイソンステイサムの『アドレナリン』的なものだと想像。とにかくバンドのPVがギャング系のものだったので、その延長のクライムムービーだと思っていたのだ。

 ところがいきなり主人公は水槽づけになっており、左手と左足が無い。そこへ美人科学者が登場して機械の腕と足をつけてくれる。なんだこれ?サイボーグ?してみるとこれはSFとして見ればいいのかな?彼女は主人公の妻だという。そして隣の部屋へ行ってみるといきないディストーションギターをかき鳴らす科学者らしき二人組。主人公の名前は「ヘンリー」で、どうやらヒドイ怪我をおって瀕死の重傷だったのが科学の力で蘇ったらしい。ただ、声はその後遺症で発声できない。まあ、一人称視点で見せるためにはセリフが邪魔になるからその理由付けだろう。あくまで主人公は鑑賞者である僕なのだ。知らない奴が喋ってはいけないのだ。それから目も潰れていたのだが、これも科学の力で再び視界を取り戻したらしい。ほとんどターミネーターなのだなと理解。

 そうしているうちに突然警報が鳴り響き、ドアが破られ、エイカンと名乗るいかにも悪そうなやつがやってきて色々と曰くありげなことを言う。しかもエイカンは突然フォースを使い出し、科学者の一人を宙に浮かせて殺してしまう。結局最後までこの超能力についての説明は無く、見ているこちらは「そういうものなんだ」と思うしかない。

 色々あって脱出した主人公ヘンリーは絶体絶命のビンチに突如現れたジミー(シャールト・コプリー)に助けられる。コプリーって出てくる映画出てくる映画、こんな役ばっかだな。

 それはともかく一緒にジミーと逃げるのだがすぐにジミー射殺される。は?これでコプリーの出番おしまい?とにかくひたすら逃げるヘンリー。はやりのパルクールを主観映像で楽しめるのだが、途中、激しくブレる画面に少し酔う僕。結構こういうのは大丈夫だと思っていたんだけど、これだけ延々と主観映像を見せられるとやはり気分がおかしくなってくる。それを見越してか、おりおり、カメラの動きがない時間が設けられている。でもこれダメの人はきついんじゃないかな。

 次々と追っ手をかわし、ようやくバスに乗り込むとホームレスがいきなり話しかけてくる。なんとそのホームレスはさきほど死んだはずのジミー。どうなってる?しかもそのジミーも火炎放射器で燃やされるし。そうしてこのあたりからいよいよ本格的なハードコア展開となっていく。いや、ハードコアどころかグラインドコア並みの激しさだ。

  ロシアの街を舞台に、警官を殺したのを手始めにとにかく人を殺しまくり。いやもう、人が死にすぎ。ヘンリーはなんとか死ぬ前のジミーに指示された場所へ行くと、そこで中ボス的な男とバトル開始。そいつを追っかけて街中を駆け巡る。すごいと思ったのは鉄橋の上を二人して追いかけっこをするところ。危ないって!

 そうしてようやく捕まえた中ボスも目の前で頭が吹き飛ばされる。ひでえ。その体から何らかの機械を取り出し、ジミーに渡された携帯を頼りにあるクラブへ逃げ込むと今度は薬でラリったジミーが出てくる。そのジミーが気絶すると今度は科学者然としたラリーが同時に登場する。この時点でなんとなく、ジミーはクローンなのかな・・・と思い始める。

 とにかくストーリーはほとんどあってないようなものでひたすらPOVでアクションを見せられる。このあともカーチェイス、銃撃、挙げ句の果てには戦車とのバトル!まさにゲーム感覚。死屍累々。

 なんとかジミーの研究所に逃げ込み、案の定車椅子に乗った本物のジミーと対面。そこで次から次へとクローンジミーが登場し、ミュージカルとなる。なんだこれ。いわく、ジミーは元々エイカンの下でサイボーグソルジャーの研究を援助してもらっていたらしいのだが、上手くいかなかったのでエイカンに半身不随にされてしまったのだ。復讐を誓ったジミーはクローンと共に唯一エイカンに反抗したヘンリーの復活を待っていたのだ。

 そうそう、ハードコアというタイトルの割にはハードコアミュージックはほとんど流れないでもう少し軽めのロックが流れる。これは意識的なのか?エンドタイトルなんかスカが流れてたぞ。

 そのうちに研究所にもエイカンの私兵が押し寄せる。廃墟ビルを利用したバトルが壮絶に繰り広げられ、ジミーとヘンリーはついにエイカンのビルに押し入る。ここでも延々殴っては撃ち、蹴っては殺し、の繰り返し。とにかく殺人密度が濃すぎる。

 ふと昔こういう過剰な映画をどこかで見たことを思い出す・・・そうだ!これは、ロードオブザリングを撮る前のピーター・ジャクソンの大傑作「ブレイン・デッド」だ!

                

                ※グロテスク注意!

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僕は新宿の小さな映画館でこれを観た時と同じ感覚が蘇った。とにかく、やりすぎ。

ここまで過激ではないものの、ヘンリーは次から次へと登場する雑魚キャラと戦わされる。すぐそこにエイカンがいるというのに、近寄れない。

 しかし、無敵のヘンリー、ついにエイカンを倒すのか・・・と思いきや、彼のフォースの前になすすべなし。ついに、力尽き、倒れ込む。倒れ込んだ時に、初めてガラスに写るヘンリーの顔。誰だこれ?ひょっとしたら監督かな。

 しかもずっと妻だと思い助けようと思っていた女性はエイカンの妻で、要はヘンリーは騙されていたというわけだ。これで終わるのかなと思わせておいて、最後に消されていた記憶がフラッシュバックして子供の頃の記憶が蘇る。そうして父親ティム・ロス(!)が登場し、何が何でも立ち上がれと言われヘンリーは玉砕覚悟で復活、ついにエイカンの頭を横からスライスし、目的達成。くだんの女性も殺す。いったいここまで何人死んだのだろう。きっとどこかのモノ好きな人はカウントしているのだろうな。

 で、エンドロール。この手の映画はきっと終わったあと、おまけ映像があるかもしれないのでいつもなら僕はすぐ席を立つのだが今回は待機。すると、思ったとおり、エンドロールの曲が一瞬途切れ留守電のような声で「ヘンリー、もう一つ頼みがある」というセリフが流れる。おお、やっぱりなんかあったぜ!と思い最後で何かしら出るのかと思ったら、そのまま終劇!どういうことなのでしょう。

 

ハードコアでなく、メタルですけど。

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