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読書

コニー・ウィリス『リメイク』を読む 後編

コニー・ウィリスの小説『リメイク』の続き。 リメイク (ハヤカワ文庫SF) 作者: コニーウィリス,Connie Willis,大森望 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1999/06 メディア: 文庫 クリック: 6回 この商品を含むブログ (31件) を見る 過去の映画の中にアリス…

コニー・ウィリス『リメイク』読みました 前編

この小説は二度読みが必要かも。 リメイク (ハヤカワ文庫SF) 作者: コニーウィリス,Connie Willis,大森望 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1999/06 メディア: 文庫 クリック: 6回 この商品を含むブログ (31件) を見る 刊行されたのが1995年の作品なの…

コニー・ウィリス/『犬は勘定に入れません』 あっという間に読んじゃった 1

コニー・ウィリスは読んだほうがいいですよ! コニー・ウィリス - Wikipedia 彼女(もう72歳なのか!)の描く小説は、SFといってもそんなに難しい世界観があるわけではなく、むしろ日常性の中に味付け程度にSF要素が絡まってくるのです。こちらの『航路』…

平安時代だろうが顔が良いにこしたこたない

古典を読んでいるとたまに「なんだこの話」というのがありまして、以下の話も僕が少々興味を惹かれたものです。『大和物語』という平安時代に成立した「歌物語」というジャンルの本。和歌を中心とした様々な物語が語られている中、少々かわいそうな男性の話…

コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』をイッキ読み!

コニー・ウィリスを読むようになったのは、瀬名秀明氏の「ブレイン・ヴァレー」を読んだことがきっかけだ。 BRAIN VALLEY(上) 作者: 瀬名秀明 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2011/09/30 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る この…

フィリップ・K・ディック「パーキー・パットの日々」を読む

平均寿命の半分も生きてくると、折に触れて残された人生の時間の使い道に思いが及ぶことがある。及ぶだけで何をするわけでもないんだけど。そりゃ湯水の如く使える金銭を所有していれば世界の各地に出かけ、欲しいものを手に入れ、それはそれは優雅な生活を…

ハンターズ・ラン 読みました。バディものSFだった

こちらの作品 3人の共作という珍しい形のSF ハンターズ・ラン (ハヤカワ文庫SF) 作者: ジョージ・R・R・マーティン,ガードナー・ドゾワ,ダニエル・エイブラハム,Stephan Martiniere,酒井昭伸 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2010/06/30 メディア: 文…

タイタンのゲーム・プレーヤー/フィリップ・K・ディック 

SFに限ることではないだろうけれど、作品というのは当然その作者によって十人十色だ。ある程度その作家の作品を読んでいけばそれなりの傾向はつかめる。 ディックの作品は多くの場合アイデンティティの問題が登場する。「ブレードランナー」の原作としてあま…

『終わりなき平和』/暗いSFをぜひどうぞ

ここのところ立て続けに読んだホーガンの名作SF作品群には、ある種のオプティミズムが感じられ、読んでいて非常に安心できるという傾向がある。 一時期ホーガン漬け 僕はたまには気分を変えてほかの作家も読もうかなと思い、アマゾンで評価が高く、かつ、安…

創世記機械/科学(者)の勝利を高らかに謳うハードSF

『創世記機械』J.P.ホーガンの作品、読了しました。 『星を継ぐもの』に次ぐホーガンの長編作品。とはいえそれほどの分量はないのだが、ここで提唱される『統一場理論』というハードSFたるためのガジェット(=量子宇宙論や物理学上の言説)があまりにぶっ飛…

『ミクロ・パーク』J.P.ホーガンの加速度的に面白くなるミクロ系SF小説

ホーガンのコチラ、読みました。面白かった! ミクロ・パーク (創元SF文庫) 作者: ジェイムズ・P.ホーガン,James P. Hogan,内田昌之 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2000/03 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 2回 この商品を含むブログ (8件) を見る…

夏目漱石 『坊っちゃん』を久々に読む 後編

さて、『坊っちゃん』のメインストーリーである、四国編について。 坊っちゃん (10歳までに読みたい日本名作) 作者: 夏目漱石,芝田勝茂,加藤康子,城咲綾 出版社/メーカー: 学研プラス 発売日: 2017/12/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 数学…

夏目漱石『坊っちゃん』を久々に読む  前編

小学校6年生の時、僕は学校の図書館で『吾輩は猫である』を借りた。あまりにも有名なこの文豪の作品を「なんだか面白そうだ」というイメージで借りたのは良いが、小6の読解力ではとうてい太刀打ちができないことを思い知らされた。漱石の計り知れない教養…

『巨人たちの星』J.P.ホーガン / 4 ジェベレン人登場と物語の完結

軽い気持ちで書き始めたがいいものの、いざ書き始めたらとんでもない量になってしまった『巨人たちの星』の話。僕ももっとかいつまんで書けばいいのにね。 www.otominarukami.tokyo 巨人たちの星 (創元SF文庫 (663-3)) 作者: ジェイムズ・P・ホーガン,池央耿…

『巨人たちの星』J.P.ホーガン /大宇宙に広げられた大風呂敷 3

とにかくそのスケールと緻密なストーリー構成で予想もつかない方向へと走る『巨人たちの星』。 毎日書ききれません。初めてこちらへいらしゃった方はこちらからどうぞ。 www.otominarukami.tokyo 巨人たちの星 (創元SF文庫 (663-3)) 作者: ジェイムズ・P・ホ…

『巨人たちの星』/J.P.ホーガンSFの名作を読む 2

僕に限ることではないだろうけれど、ほとんどの大人たちは何かしらの問題を抱え、毎日を過ごしている。仕事だったり、人間関係であったり、病気であったり。 ここ最近僕は様々なストレスのために(おそらく神経性の)頭痛に悩まされている。医者で薬をもらっ…

『巨人たちの星』/J.P.ホーガン 『星を継ぐもの』に始まる三部作完結 1

ここ最近、『星を継ぐもの』に連なるホーガンの傑作SFをずうっと読んでました SFの古典として読むべき作品を今頃読んで感動 そしてその続編 そしてついに三部作の最後を飾る『巨人たちの星』を読了しましたよ! 巨人の星じゃないよ 巨人たちの星 (創元SF文庫…

『ガニメデの優しい巨人』を今頃読んだ話 続き

古いけれども今読んでも十分に読み応えのある『ガニメデの優しい巨人』のこと。 ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫) 作者: ジェイムズ・P・ホーガン,池央耿 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1981/07/31 メディア: 文庫 購入: 20人 クリック: 210回 この…

『ガニメデの優しい巨人』/『星を継ぐもの』からのさらなる飛躍!

先日、J.P.ホーガンの「星を継ぐもの」を読了してこちらを書きました。 ※もし、何らかの興味を持って今回の記事をご覧になる方は、こちらを先に見てください。そうでないと、今回の記事全く意味不明だと思います・・・。 www.otominarukami.tokyo そうして、…

『星を継ぐもの』は今読んでも色あせない普遍性を持ったハードSFだった

今更ですがハードSFの傑作『星を継ぐもの』(J.P.ホーガン作 1977年)をあっという間に読み終わりました。評判にたがわず大満足の一冊だった。 コミックス版も注文した 星を継ぐもの (創元SF文庫) 作者: ジェイムズ・P・ホーガン,池央耿 出版社/メーカー: 東…

和製ハードSF クリスタルサイレンス そしてサイバースペースなど

ちょっと古い作品ですが、浴室読書用にアマゾンで1円本として購入。 表紙の絵がね、ちょっとイマイチ クリスタルサイレンス 作者: 藤崎慎吾 出版社/メーカー: 朝日ソノラマ 発売日: 1999/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (12件) を見る 人類が火…

国語できるかな ミッフィーから始める幼児期からの国語力 

僕は教育産業に従事しています。特に国語という教科に関しては30年近く携わってまいりましたので、ある程度どのように学習すればよいのかというノウハウは多少持っています。ただ、ネットには「国語がどうすればできるか」とか「こうすればセンター試験は…

僕の宮沢賢治 後編

宮沢賢治についていろいろ書いていたらつい5000字を越してしまったので二回に分けました。その続き。 『オツベルと象』 オツベルと象 (ミキハウスの絵本) 作者: 宮沢賢治,荒井良二 出版社/メーカー: 三起商行 発売日: 2007/10/01 メディア: 大型本 購入:…

僕の宮沢賢治 前編

さっきなんとなく宮沢賢治の本を読んでて、「あーやっぱり賢治天才だなー」などと思い、少し前に「本が好き」という書評サイトで書評を書いたことを思い出したよ。 www.honzuki.jp 最初の頃はこのブログに来てもらうために勇んでこつこつ書評を書いていたん…

傑作ハードSF『仮想空間計画』 読了 後編

こちらの本です。素晴らしく楽しめました。 仮想空間計画 (創元SF文庫) 作者: J・P・ホーガン,James P. Hogan,大島豊 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1999/07/16 メディア: 文庫 クリック: 10回 この商品を含むブログ (17件) を見る どんな話なのか、…

SFを読む。『ノーストリリア』。

本日謎のPV跳ね上がり(朝だけ)という事態が起きていましたが、何が原因だったのだろう? 「音楽と本」というタイトルを掲げているくせに最近音楽の記事が動画中心なのは愛車コペンがブッ壊れ、曲を聴けないから。直るのは結局年をまたいだ1月3日。それま…

悪魔学について 色々な運命の額の模様など

二十代の頃、悪魔学に少々興味があった。 別に本気で信じてサバトを開いたり、魔法陣を描いたりするわけじゃないですよ。きっかけは澁澤龍彦氏の『黒魔術の手帖』だった。 黒魔術の手帖 (河出文庫 し 1-5 澁澤龍彦コレクション) 作者: 澁澤龍彦 出版社/メー…

SFの心の育まれ方 

三つ子の魂百までとは言うけれど、自分が50近くになるまでSFを読んだり映画を見たりするとは思わなんだ。 一番のきっかけはやはり小学生の時に見たSWだろう。これはとにかく衝撃が大きかった。この映画によって僕のSFマインドは刺激されたのだ。ただ、そう…

「艸木蟲魚」という薄田泣菫のすばらしい随筆を実家で発掘した

さて、こちらの本、実家に帰った時に発掘した薄田泣菫の『艸木蟲魚』(そうもくちゅうぎょ)という本。 どうです、しぶいでしょう。定価1円50銭! ちなみに薄田泣菫は「すすきだ きゅうきん」と読みます。大正期・昭和初期にかけて活躍した詩人であり、随…

浴室読書日記/アーサー・C・クラーク『楽園の泉』

真ん中の本です。 誰ひとり気にしてはいないだろうけど、以前このシリーズで記事を書き、中断してしまっていた最後の三冊目なのです。 『楽園の泉』は宇宙エレベーターを作る話。 楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: アーサー・C.クラーク,Arthur C. Clarke,山…