音楽と本

僕のカルチャーセレクトショップ

伊香保おもちゃと人形自動車博物館で遊べ! 1

 群馬県榛名山の中腹に、「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」というかなりカオスな私設ミュージアムがある。

www.ikaho-omocha.jp

 

 僕の家から高速道路でちょっと行けばたどり着ける場所なので数年に一度、遊ぶ場所に困ったときに「そうだ!伊香保おもちゃと人形 自動車博物館へ行こう!」と思うのだ。

 そうして先週の日曜日にそう思いついたので今回は小4の次女を家に置いて、中1の娘と2人(僕の車はコペンなので子供を一人ずつしか運べないという欠点があるのだ)で「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」へ行ってまいりました。最近ぶらっとプチトリップばかりですね、今回も長いシリーズになります。

 

 そもそもこの「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」という名前の取り合わせからして何がやりたいんだと思うんだけど、実際行ってみるとおもちゃと人形だけでなく様々な要素が絡み合った不思議な博物館なのです。ちなみに私設ミュージアムとして年間入館者数全国1位だそう。

     外観はメルヘンチックで小奇麗。斜面に建ってます。早速古いシトロエンが。

f:id:otominarukami:20180113173503j:plain f:id:otominarukami:20180113173557j:plain

 

 事前の予備知識無しにこの博物館へ入った人はきっと驚く。だってタイトルが「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」なのに、なぜかいきなり昭和の町並みが登場。しかも本気度がすごい。

           エントランスでなぜかキューピー人形をくれる

     f:id:otominarukami:20180113173837j:plain

僕はこの博物館に過去4回ほど訪れているのだけれど、混雑していた記憶が一切ない。休日でもこのがら空きっぷり。

              でも、まあ、ちらほら入場者はいますよ

     f:id:otominarukami:20180113174227j:plain

 BGMでなんとも古い歌謡曲が流れており、時々妙な不安に襲われる。あれ?今平成だよね?日本にいるよね?

         随所に細かい演出が施されており、毎回新鮮な発見アリ。

f:id:otominarukami:20180113174617j:plain f:id:otominarukami:20180113174638j:plain

 

 一昔前に昭和レトロブームがあって、台場一丁目商店街を筆頭としたこの手のミュージアムが日本各地にたくさん作られた。上野の下町風俗資料館

www.taitocity.net

寅さん記念館

www.katsushika-kanko.com

など、僕はその手の場所が好きで何箇所か訪れたことがありますが、それらと比べてもなんの遜色も無く群馬の山中とはいえなかなか楽しめます。

 ちなみに昭和再現系で一番ショボイと思ったのは「荒川区ふるさと文化館」だった。写真撮影はダメだし、古い家並みもあるにはあったけれど、10分くらいで見終わっちゃう。

 

 さてこの通りはいくつかの部屋に入ることができます。最初の部屋は「人形の部屋」!僕は勝手に呪いの人形の部屋と命名。所狭しと日本人形が展示されている!そしてなぜかそこでは大量の人形の視線を浴びながら、300円でスマートボールをすることができる。どういう組み合わせ?なんかこわいよ!

            さすが「おもちゃと人形」を謳うだけはある

     f:id:otominarukami:20180113175437j:plain

 ちなみに後半には江戸時代あたりの日本人形を飾ってあるコーナーもあるのだけれど、祟られると嫌なので写真は撮りませんでした。ビビリ!次の部屋へ行くよ!

 

         館内自体はメンテナンスがしっかりしているので居心地は良いです

f:id:otominarukami:20180113180142j:plain f:id:otominarukami:20180113180200j:plain

 

    呪いの人形の部屋のとなりは駄菓子屋と古カルタそのほかの部屋。

            図らずもセピア風に撮れた写真。でも意味不明。

      f:id:otominarukami:20180113190305j:plain

 この部屋は古き良き駄菓子屋を再現しています。上野の下町風俗博物館にも同じようなのがあった。上野はちゃんと店の中に座れるようになっていたけれど、こちらは見るだけ。でも、かなりの作り込み。

             まだ探せば日本に数軒くらいはあるのでは?

   f:id:otominarukami:20180113190515j:plain

 

      よく見るとかなり雑然とはしている。でもそれぞれのグッズは値打ちもの!

   f:id:otominarukami:20180113190638j:plain

 

 誰にも邪魔されずゆっくり見ていると、(僕にとって)とんでもない価値を持つお宝を発見!

                    こんなのあったんだ

       f:id:otominarukami:20180113190807j:plain

 

             欲しいよ!超欲しいよ!

        f:id:otominarukami:20180113191220j:plain

 

      欲しすぎて涙が止まらなくなったので今日はここまでです つづく

 

最近音楽の話題ほぼ無しですが 

にほんブログ村 音楽ブログへ
にほんブログ村

 

こうやって毎日貼ることで細々と読まれております

kakuyomu.jp

 

国語できるかな ミッフィーから始める幼児期からの国語力 

 僕は教育産業に従事しています。特に国語という教科に関しては30年近く携わってまいりましたので、ある程度どのように学習すればよいのかというノウハウは多少持っています。ただ、ネットには「国語がどうすればできるか」とか「こうすればセンター試験は取れる」とかすでに大量の情報が出回ってますので、じゃあ僕には何が書けるのだろうと考えてみました。

 

 そこでまずは、国語力(それにしても曖昧な言葉ですね)、言語能力、言語感覚ひいては感受性を養うために子供が小さいうちからできることを書きたいと思います。もちろん万人に当てはまる方法などはもとよりありませんので、僕が仕事上学んだり、子育て上経験したりした中から感じたことを、ご参考までにぐらいの感じなんですけど。

 

※さて唐突ですがすいません、ここからけっこうな娘自慢になりますので、「なんだコイツ」と思われる方もいらっしゃると思いますが、すいません、ご容赦ください。

 

 僕は現在小4の娘に対してかなり意識的に国語力を伸ばす育て方をしてきました。具体的には小さい頃から本を読み聞かせ、機会あるごとに図書館へ連れて行き、日常的にも正しい日常の言葉遣いを考えさせるということを実践してきたのです。

 

 他にも鳥を飼いたいといえば本を100冊読んだら買ってあげるよと100冊読ませ、漫画を買ってあげるよと言っては「まんがことわざ・慣用句辞典」などをだまして読ませました。

 しめしめ、夢中になって読んでましたよ

小学生のまんがことわざ辞典 改訂版

小学生のまんがことわざ辞典 改訂版

 

 

 テレビはほとんど見せなかった・・・というか僕も妻もあまりテレビ視聴の習慣がないので、自然と見なかったのですが(ETVでやっているピタゴラだの地球ドラマチックだの、そのた自然科学系のものだけは録画していました)結果的には本を読むという習慣が自然とついたのです。

 

 そういう育て方が良いか悪いのかはわかりませんが、現在彼女は中学文法を軽々と理解する能力を会得しています。

 たとえば品詞の分類。いきなり「形容動詞」を文法的に説明してください、といわれてもなかなか難しいと思います。

 

 答えは自立語で活用があり、言い切りが「だ」で終わる単語。となります。

 

 中学受験をするならいざ知らず、基本的には中1の後半でやる内容です。しかし彼女は小学生向けの「まんが言葉のきまり辞典」を熟読した結果、

 非常によくできているシリーズです

小学生のまんが言葉のきまり辞典[文法・品詞・表現] 新装版

小学生のまんが言葉のきまり辞典[文法・品詞・表現] 新装版

 

  ある日「おとうさん、形容動詞の言いっこしようよ!じゃわたしからね。清らかだ!」などと始めたのです。

 

 最初は「まあ、すぐに僕が勝つに決まってるでしょ」とタカをくくっていたら、あにはからんや、次から次へと飛び出す形容動詞。「ゆるやかだ、ゆたかだ、おおらかだ、しずかだ・・・」と下手すれば僕がつまる時もある始末でした。結局勝負がつかないままその場はうやむやになったのですが、その後も彼女は「形容詞」言いっこや「る」で終わる動詞言いっこなどことあるごとに僕に挑み、その都度いい勝負に持ち込まれるのです。

 僕は嬉しいながらも密かに舌を巻き、わが子ながら軽い嫉妬を覚えるという意味不明の感情を抱きました。

 

 はい、すいません娘自慢終わりです。まあ、今こういう状況でも未来がどうなるかは予測がつかないわけで、中学・高校生になったら普通の人になる可能性だってあるわけですよ。高校の古典になると、かなり難しい。

 

 しかし、やはり思うのは、国語力を伸ばすのには(学習全般にも言えることですが)家庭の環境というのが非常に重要なのだということです。

 

 

 では具体的に僕がどういう本を見せて、読ませてきたかをここでご紹介したいと思います。小さいお子さんを持つ方にご参考になれば幸いです。

 

 まずは言わずと知れたディック・ブルーナ博士のミッフィーを中心とした絵本。

        太鼓の音やサルやヒツジの鳴き声のものまねを一生懸命やりました

    f:id:otominarukami:20180113003344j:plain

 

 あまりにも有名なこのうさこちゃんは、色使いや優しい絵柄が子供のやわらかい心に素直に染みとおっていくはずです。僕はことあるごとにブックオフやそのほかの古本屋でブルーナの本を見つけては買い求めました。ここにある本は天井裏にまだ保管されていたものです。実際はもっとあったと思いますが、ボロボロのものは捨てたので今あるのはこれだけ。

 

 1~2歳くらいまでは絵のみのものを膝に抱っこして見せていました。そうして言葉が出るようになる頃からひらがな入りのものへとシフト。

              

   そうそう、ミッフィーの他にもボリスなどのキャラクターも親しみました。

 

 さて、突然思いつきで始めた「国語できるかな」、今日はとりあえずここまでです。次回はもっとたくさんの絵本をご紹介します。いずれは僕なりの国語できるかな文法教室もやってみたいと思っています。近いうちにまた「国語できるかな」でお会いしましょう。なるかみでした。

 

 

ついでにこちらを押していただけるとありがたいです 

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

いずれこちらのキャラを登場させたいと考えています
kakuyomu.jp

多少役に立つ多摩六都科学館ガイド 4(ラスト)

 多摩六都科学館ガイド最終回、結構オモローだと思いますので見て見て!

 

www.tamarokuto.or.jp

 

         さて、この筐体、何だと思いますか。

f:id:otominarukami:20180108223159j:plain f:id:otominarukami:20180108223216j:plain

 未来的なフォルムが絶妙なダサさ加減を醸し出しているその名も天然ガス研究船クラージュ号」。これに乗って天然ガスについて学ぶことができるという夢のようなマシーン!

 なんとスクリーンに映し出される映像に合わせてイスが動いている!超面白そう!タイミングよく誰も並んでいなかったのでワクワクしながら乗り込んだよ。

 

 まずパネルを見ると、こんな注意書きが多少の緊張感を煽っている。

       「気持ちが悪くなったら」って、そんなに激しく動くんデスか?

  f:id:otominarukami:20180108223641j:plain

 

   それに呼応して椅子の横にはこのようなスイッチが埋め込まれている。

              まんま非常ボタン

     f:id:otominarukami:20180108223825j:plain

 

 覚悟を決めてスタートボタンを押すと、シートベルトを締めているのか一昔前のCGで確認を求めてくる。このCGクオリティを見た瞬間、ある予感が・・・

          なんか事故実験に使われるダミー人形みたいなんですけど

        f:id:otominarukami:20180108224334j:plain

 

 すると突然「諸君!これからクラージュ号で天然ガスを学ぶぞ!」などと言いながら登場した博士らしきキャラクターがぶっ飛びすぎ。

                ヒゲが泡みたい、と娘と大笑い

       f:id:otominarukami:20180108224718j:plain

 

 ところが出発したクラージュ号とイスのシンクロがイマイチでほとんど臨場感なし。加えてCGのクオリティがプレステ1レベルのため、小4の娘も無言。

 

          ショボイCGを延々見せられ、目が死んでいるなるかみ父娘。どよーん。

f:id:otominarukami:20180108225004j:plain f:id:otominarukami:20180108225018j:plain

 

 それでも時折現れる精一杯のタイムトンネルの表現やヘルメットのバイザー機能を無視したハカセのヒゲにほのぼのとさせられる。

               いったい、このCGいつ作られたの

f:id:otominarukami:20180108225224j:plain f:id:otominarukami:20180108225240j:plain

 

 結局天然ガスのなんたるかはほとんど学ぶことなくエンディングを迎える。恐ろしい程の低クオリティにすこしあてられる。

 

      どうじゃ?よくわかったかな?             どよーん

f:id:otominarukami:20180108225538j:plain f:id:otominarukami:20180108225018j:plain

 

       しかも、まさかのとどめに出てきたのはこの画面。

                いつ?いつ?ねえ、いったいいつ続くの!

       f:id:otominarukami:20180108225724j:plain

 

 この驚きの展開に、「クラージュ号の続きを見せろ!見せろ!上の人を呼べ!」とロボット案内係の前で騒ぐ自制心を失ったお父さん。

      f:id:otominarukami:20180108230248j:plain

 

   「いやー、そんなことを言われてもですねー」、と冷静に対応するメカ社員。

                 人の目を見て話せ

            f:id:otominarukami:20180108230426j:plain

  

 あんたじゃ埒があかーん!別のロボを呼べ!と騒いだ結果やってきたメカ社員2号。

              どうやらこの後踊るとのこと

       f:id:otominarukami:20180108230644j:plain

 

「えー、まことに遺憾ではございますがー、現在のところクラージュ号の続編は鋭意作成中でありましてェー」と胸のスピーカーからは感情のこもらない謝罪の言葉。

         そしてこの直後、目からビームが出て僕は黒焦げにされました

      f:id:otominarukami:20180108230853j:plain

 

  殺人光線で辺り一面火の海となり、お腹もすいてきたのでお昼にすることに。

 

 少し役に立つガイド

 この科学館は一応軽食レストランはありますが(あとでご紹介)高い上に、客席数は限られています。ですからお昼は持ち込みをオススメします。僕らは一応それを見越してコンビニでおにぎりを買って食べましたが、他の家族はお弁当などを持参しておりました。

 

 このように食事スペースはあります。でもやはり混んでいるので早めのお昼がよろしいかと。

       f:id:otominarukami:20180108231625j:plain

 

 食事後、アイスクリームのオブジェを見た娘にねだられ、六都カフェに入店。なんと何の変哲もないアイスが400円!

             場所代ですかね。西東京なんだけど

  f:id:otominarukami:20180108232155j:plain f:id:otominarukami:20180108232218j:plain

 

こちらのキャラメルなんたらエスプレッソに至っては650円!カフェ・ラ・ミルか!

          シナモンスティックがはがれて口の中でクシャクシャに

f:id:otominarukami:20180108232414j:plain f:id:otominarukami:20180108232634j:plain

 そのほかカレーなどがありました。食券制ですので最初にお買い求めください。

 

 その後プラネタリウムへと移動。中はこんな感じです。当たり前なんだけど、早めに並んだほうが良い席を取れる。僕らは少し遅れて入ったので、端っこ。

    投影前は撮影自由。この丸いヤツが世界有数の機能を誇る投影機「ケイロンⅡ」だそうです。

f:id:otominarukami:20180108233153j:plain f:id:otominarukami:20180108233210j:plain

 

 かなり大きめの天井スクリーンに映し出される星空は確かに綺麗で迫力があるんだけど(一億四千万個の星を投影可能)、肝心のプログラムは子供向けの内容で解説付き。僕、あんまり解説付きは好きじゃないんだよな・・・。できれば次々と星々を大迫力で見せてくれないかな・・・。

 この回はオリオン座をはじめとする、冬の星座の紹介と、皆既月食の解説で45分が終了。オリオン座のベテルギウスは「脇の下」、リゲルは「足」という知識を得る。娘は「冬のダイヤモンド」を学んで満足そう。大人には物足りないかもしれない。お台場の日本科学未来館で見た3Dのプラネタリウムのほうが良かった気がする。

 

 その40分後にこんどは大型映像プログラムが上映される。今度は少し早めに並び、上の席をゲット。大型映像は上の席の方が見やすいですよ!

こちらは上の席から見下ろした図。スクリーンの大きさがお分かりでしょうか。ギネス認定だそうです。

      f:id:otominarukami:20180108234210j:plain

 

                今回の内容はこちら

           f:id:otominarukami:20180108234830j:plain

 宇宙の膨張を予言した科学者やハッブルなどが次々と登場し、宇宙の起源や謎に迫るやや専門的な内容。でもこちらの映像は大スクリーンの特性を十分に生かしており、下手すれば酔ってしまいそうなくらいの臨場感。ここでスターウォーズを見たいよ!

 

 映像を見たあとは第一展示室「チャレンジの部屋」でムーンウォークマシンに並ぶ。このマシン、各地の科学館で体験済みなんだけど、油圧式のやつは初体験なので15分ほど並び、月面着陸気分を味わうことにする。

        娘はムーンウォークマシーン熟練者。六分の一の重力を堪能。

f:id:otominarukami:20180108235540j:plain f:id:otominarukami:20180108235604j:plain

 

       当然月大好きおじさんである僕もムーンウォーク

 

        実際はそんなに楽しいってほどではありません。一回足ひねったし

 f:id:otominarukami:20180108235919j:plain   f:id:otominarukami:20180108235938j:plain

 

        よく見ると床にバズ・オルドリン(人類二番目に月着陸した人)らしき足跡が

         f:id:otominarukami:20180109000141j:plain

 

    さんざん遊び倒し、最後にミュージアムショップへ寄って帰ることに。

               「ャ」の位置、変えたほうが良くないですか?

        f:id:otominarukami:20180109000337j:plain

 

       この商品に大いに興味をそそられるも、思い直す。

              「前を見てるとみせかけて」じゃないよ

     f:id:otominarukami:20180109000547j:plain

 

              「おとうさん、ホントに横が見えるよ」

      f:id:otominarukami:20180109000601j:plain

 目の写真がこわいよ。この時は別段娘も欲しくないようなので買わなかったのだけれど、今この写真を見ていると買えばよかったという後悔の念がひしひしと湧き上がる。

 

こちらの「サウンドチューブ」なる棒は振り回すと「びよーん」とテクノの効果音みたいな音がする。プロディジーかと思った。

           かなりくどく注意書きが。よほど口つけられたんだろうな

    f:id:otominarukami:20180109000832j:plain

 

 で、結局娘が購入したのがこちら。土の塊から水晶を削り出すというもの。

     家に着いてから、大した準備もなく早速削り始めたため、部屋が砂まみれに

         f:id:otominarukami:20180109001128j:plain

 

   さて、それでは我が家に帰ることにします、テレポーテーションでね!

               みなさん、さようならー!

f:id:otominarukami:20180109001434j:plain f:id:otominarukami:20180109001451j:plain

 

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

kakuyomu.jp

多少は役に立つ多摩六都科学館ガイド 3

 相変わらずの多摩六都館ガイド、多分明日まで続きます。内容が充実しすぎ!

www.tamarokuto.or.jp

 

 鳥好きの娘がかなり食いついていた剥製群。

             興奮気味にパパの知らない鳥の名前を連呼

f:id:otominarukami:20180108211717j:plain f:id:otominarukami:20180108211730j:plain

 

 別の展示を見ていて、振り向いたとたん大量の標本に出くわした娘は「わ!びっくりしたー!」と頓狂な声を上げていた。

                 「少年の日の思い出」(ヘッセ)!

         f:id:otominarukami:20180108211954j:plain

 クジャクヤママユは飾られていなかったけれど、僕蝶はやや苦手。ガはもっとダメ。そしてその横には昆虫の展翅の方法が微に入り説明されていたよ。

 

 実際もっと近くで写真を何枚か撮ったのだけど、ピンがびっしりと刺さった(実際には昆虫には刺さないでその足の周辺に刺す)その画がかなり神経を逆なでするので掲載は見送ります。ちなみに中央にはサソリが展翅されている。

         ヘラクレスオオカブトムシをはじめ、魅力的な昆虫が飾られてます

       f:id:otominarukami:20180108212225j:plain

 

 ただ、この「昆虫採集セット」は懐かしかった!僕持ってた!そしてセミか何かを展翅した記憶アリ。ホルマリンが入ってるのかな。

      これ、今でも売ってるんですかね?注射針が入っていたから、ダメなのかも

      f:id:otominarukami:20180108212640j:plain

 

      さて、なるかみ親子がのぞいているのはなんでしょう?

 

      f:id:otominarukami:20180108212929j:plain

 

       こたえ、人工的に作られた武蔵野の雑木林の一部でした。

 

 これは自然の宝庫の縮図だった。よくみると色々な動物やら昆虫やらを見つけることができるよ。

                 生き物を探せ!

        f:id:otominarukami:20180108213007j:plain

 

いた!うおお!大量の甲虫の群れ!スズメバチがいるリスクを冒してでもほしいよ!

 

           f:id:otominarukami:20180108213213j:plain

 

 そうそう、これを見て思い出した。僕は丁度今の娘の年頃(小学4~5年生)に、母方の田舎で夏休みを一週間ほど泊まり込みで過ごしていた。ひとつ年下のいとこと毎日裏山へ登ってはこのような状態のカブトムシやクワガタを何匹も発見し、最終的に50匹くらいも捕獲した。そうして川崎市の実家へその宝を持ち帰ると僕はスターになった。毎日友達がカブトムシやクワガタを見に来た。

 世話が下手で結局冬を越せずほとんどが死んでしまったが、なに、また捕ればいいやと軽い気持ちで翌年山へ行くとほとんどカブトムシがいない。

 

              僕が乱獲したからだ!

 

 そのとき初めて生態系の破壊ということに思いをいたした(嘘)。

 しかしこの出来事は僕にとって今でも心の片隅に巣食うほろ苦くも、また一方では眩しい思い出である。

 僕は折に触れてはそのことを懐かしく思い出すのだけれど、おととしその山へ例のいとこと一緒に登ったところ、毎日通っていた山道は荒れ果て、縦横に絡み合った木々が乱獲の恨みを晴らすかのように生い茂り、もはや通ることすらできず、僕らはあの日々から40年後の夏の強い日差しを浴びてただ呆然とその茂みを眺めるしかなかった。

 

 

いや、あなたの感傷なんてどうでもいいですから。      そうだそうだ!次の階に行け!

f:id:otominarukami:20180108215017j:plain  f:id:otominarukami:20180108215042j:plain

 

 うさぎと青大将にたしなめられ、展示室3「仕組みの部屋」へと移動。ここは電気、ガスその他さまざまな仕組みを学ぶことができる。

              省エネ家族のパネル、マメすぎて引く・・・

       f:id:otominarukami:20180108215733j:plain

 

 まずペダルをこいで発電をしてみよう!とチャレンジしたのはいいけれど・・・

                   漕ぐと街に明かりが灯るしくみ

       f:id:otominarukami:20180108215952j:plain

 

子供たちが三人同時に漕ぐのでだれがどの電気を作ったかが分からず、達成感全くナシ

               遊園地に明かりを届けるという体

        f:id:otominarukami:20180108220233j:plain

 

  それでも娘が「こんどはおとうさんがこいでよ」というので全力立ちこぎ!

          小中学生の頃って、自転車の乗り方いつもこうだった気がする

        f:id:otominarukami:20180108220427j:plain

  ・・・ところが汗だくになって横を見ると娘がいない。って見てないじゃーん!

 

     彼女はとっととピアノの仕組みのコーナーへ移動していた。

       実際にピアノがどうやって音を出しているのかを見ることができる

f:id:otominarukami:20180108221212j:plain f:id:otominarukami:20180108221225j:plain

 おそろしく乱暴にピアノを叩いていた男の子のあとに奏でる娘のピアノは澄んだ響きで、「うーん、上手になったなあ。どうです、みなさん、聴いていますか」などとひとり悦に入っていた親バカ父さんたる僕。しかしその直後に弾き始めた別の女の子が娘よりもはるかに上手で、軽い嫉妬を覚える。

 娘はそんなことには一向に無頓着でリニアモーターカーの模型を熱心に観察。

           何かと最近話題のリニア。実際に浮いています

f:id:otominarukami:20180108221742j:plain f:id:otominarukami:20180108221802j:plain

 

続きはさらに明日。このシリーズ、長いっす

 

 この村、実はなんだかよくわからないまま参加してます。でもクリックしてね!

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

 

僕の「少年の日の思い出」

kakuyomu.jp

多摩六都科学館 多少役に立つガイド 2

多摩六都科学館、結構楽しめます。昨日の続きからいきますよ。

www.tamarokuto.or.jp

 2Fにある「地球の部屋」を堪能するなるかみ父娘。

 

 プレートテクトニクスの動きを人為的に操作し、地震が起こるメカニズムを理解できる精密機械を操作する娘。

  レバーをぐるぐる回すと海底プレートが動き、ある一定のところまで来るとズレて地震が発生。

     f:id:otominarukami:20180107235618j:plain

 

右の海洋プレートがコンベアーのように動き、大陸プレートがびよーんとずれる。

       f:id:otominarukami:20180107235753j:plain

 

 なんとなくいい味を出している画用紙製の家と女の子。特に地震の影響は受けない。

                いってきまーす

       f:id:otominarukami:20180107235933j:plain

 

     こちらのマシンは人工的に竜巻を起こすことのできるすぐれもの。

               わたあめチック。ツイスター!

f:id:otominarukami:20180108000056j:plain f:id:otominarukami:20180108000201j:plain

 

     「あ!竜巻になった!」と素直に感動するこども。僕も感動。

          しかしいい塩梅になったところで突然終了する

  f:id:otominarukami:20180108000403j:plain f:id:otominarukami:20180108000421j:plain

 

そのとなりのブースではなぜか南極のライブ映像が垂れ流されていた。広大無辺な白い大地になんの変化もなし。そりゃそうだろう。当然誰にも見向きもされない。誰得?

     折り紙のペンギンが少し哀愁をそそる。場合によってはずうっと夜の時もあるそうだ

            f:id:otominarukami:20180108000635j:plain

 

 オーロラ発生装置もあった。テキトーに装置をいじると、テキトーにオーロラが発生。そういえば昔、織田裕二主演のドラマの最終回でオーロラを見るシーンがあったのだけれど、オーロラが合成バリバリで見ているこっちがハラハラしてしまった記憶アリ。

               このマシンを使えばよかったんじゃない?

f:id:otominarukami:20180108001029j:plain f:id:otominarukami:20180108001047j:plain

 

     地球を極めたので階下へ行くと、宇宙飛行士に遭遇。

              エンデバー号とのこと

f:id:otominarukami:20180108001342j:plain f:id:otominarukami:20180108001357j:plain

 

この方、最近お亡くなりになった人類初の命綱なし遊泳に成功したブルース・マッカンドレス氏ですかね。あの相対性理論のアルバムの人。

シフォン主義

シフォン主義

 

 

そんなことに思いを馳せながら、大した面白みもない写真を撮る宇宙大好きおじさん。

         もうちょっと何かひねればよかった。ここでこそジャンプでしょ

       f:id:otominarukami:20180108001844j:plain

 

 次に訪れたのは展示室4「自然の部屋」。こちらは生き物の気配が濃厚。

 

 こちらはミジンコが大量に入った水槽。そばに置いてあるレンズで拡大すると肉眼でもミジンコが見える。

    その昔、「ぼくはミジンコ」という3秒ほどの曲を作り、ライブで演奏しました

f:id:otominarukami:20180108002205j:plain f:id:otominarukami:20180108002224j:plain

 

多少役に立つガイド

写真に写っているエンジ色の方、説明したくてうずうずおじさん。特に求めなくてもグイグイでミジンコの説明をしてくる。スキあらばすぐに寄ってきて、立て板に水が如くの説明をしてくれるのだが、「はあ、はあ」と生返事の末、結局何も覚えていないという結果になりかねません。人見知りの方、要注意です。

 

ミジンコおじさんから解放されて他の展示もいろいろと見学。こんなのを発見。

   Q ズズメが食べているものはこの中でどれでしょう?(お米、いもむし、ミミズ、葉っぱ)

f:id:otominarukami:20180108002741j:plain f:id:otominarukami:20180108002800j:plain

 

 娘とああでもない、こうでもないとゴムのミミズやフェルトの草をつかんで相談。きっと「お米じゃない?」ということになり答えを裏返してみると

       f:id:otominarukami:20180108003036j:plain

なにそれ、なにそれ。たまにこういうのあるよね。考え損ってこと。ほかに「アリジゴクは何の幼虫ですか」という問題などあり。答えはググってください。

 

 こちらは魚の剥製展示。多摩六都とは関係ない北海道のイトヨやサケがかざってあるのだけれど

               イトウは結構デカい

f:id:otominarukami:20180108003311j:plain f:id:otominarukami:20180108003337j:plain

 

           こちらの絵のインパクトがすごすぎ

                   声を出して笑った

    f:id:otominarukami:20180108003522j:plain

 

娘もこれ見て「なにこれー!角出てるよ!死んじゃうじゃん」だって。一応いわれがあった。

             イトウに飲み込まれて死ぬってやだな

     f:id:otominarukami:20180108003653j:plain

 

        また別の展示ではクワガタがいたんだけど、

           またしても説明うずうずおじさんにつかまる

f:id:otominarukami:20180108003834j:plain f:id:otominarukami:20180108003900j:plain

せっかくご説明いただいたのにすいませんねえ、ひとつも覚えていません・・・ちなみに右上の色鮮やかなのはオーストラリア産のクワガタだそうです。

 

               また明日に続くよ!

            f:id:otominarukami:20180108004116j:plain

 

娘に続編をねだられています。最近ようやく構想まとまる。

kakuyomu.jp

多摩六都科学館 多少役に立つガイド 1

           さて、ここはどこでしょう。

 

           f:id:otominarukami:20180107224634j:plain

 

     なーんちゃって!タイトルに書いてあるからわかるでしょ!

            多摩六都科学館だよー!      

       f:id:otominarukami:20180107224733j:plain

 

これこれ、先にハイパースペースを出ちゃダメだよ。そのとおり、僕らは西東京市にある多摩六都科学館へ来たんだよ。

      f:id:otominarukami:20180107225003j:plain

 

     はい、茶番を見ていただいた皆さん、ありがとうございます。


www.tamarokuto.or.jp

 

 隣家の同級生がこの多摩六都科学館へ行って非常に楽しい思いをしたらしく、娘にも行くべきだと勧めてくれたのでアサイチでやってまいりました。

 

 多少役に立つガイド

 駐車場はまあまああるのだけれど、開館10分前、9:20の時点ですでに半分位が埋まっていた。早めに来れば入庫はできるけれど中途半端な時間に来ると満車のおそれがあります。なおかつ、知られざる人気スポットらしく、僕らが着いた時はすでに長蛇の列!多分100人以上は並んでいました。結構寒めの空気の中、20分ほど外で待つ羽目に。とはいえ早めの行動が吉。なぜならこの施設のウリはギネスにも載っているプラネタリウム設備ですぐに席が埋まってしまうらしいのだ。

 大人セット券(プラネタリウム+大型映像鑑賞)で1400円、子供500円。そこそこの値段です。

 

 さてようやくのことで入場すると、当館のマスコット「ペガロク」君が出迎えてくれる。

              ペガサス+六都のシャレなのです

  f:id:otominarukami:20180107230242j:plain   f:id:otominarukami:20180107230308j:plain

 

「しっぽを引っこ抜いちゃえ!」いきなりバイオレントな行動に出るこども。

                     やーめーろーよー!

        f:id:otominarukami:20180107230453j:plain

 

       手前の注意書きを見ると切実な願いが書いてあった。

         「~ペガ!」がどうやら口癖らしい。なんか少し腹立つ

      f:id:otominarukami:20180107230552j:plain

 

 願いを無視してガンガン乗ってペガロクをボコボコにしたあと、左手の方で開催されているロボットイベントをのぞいてみる。

           様々なミニロボットの活躍を目の当たりにできるとのこと

  f:id:otominarukami:20180107230804j:plain  f:id:otominarukami:20180107230822j:plain

「どうする?見てく?」

「うーん、べつにいい」

だって。こういうのには娘興味なし。そこで人がまだ少ないと思われる上の階から観覧することにしました。

 

 多少役に立つガイド

 この施設は5つのエリアに分かれており、展示は2階とB1階。最初に2階へ足を運ぶと、案の定、ガラガラ。混み合った雰囲気が嫌いな方はこちらのルートがよいかも。ただし、後半はB1施設に回ることになりそちらは混んでいる場合もあります。

 

 ということで再びテレポート能力を駆使して2Fの展示室5「地球の部屋」へと到着

                 しゅいーん

       f:id:otominarukami:20180107231850j:plain

 

       よし!おとうさんは地球を持ち上げるぞ!どうだ!

           BGM「ATRAS,RISE!」BY METALLICA

f:id:otominarukami:20180107231956j:plain f:id:otominarukami:20180107232030j:plain

 

                って見てなーい!

        f:id:otominarukami:20180107232324j:plain

 

 「あれ、おとうさんどうかした?ねえねえ、この石光るんだって」と父親の全力おふざけを軽く一蹴。シジフォスの気分。

            確かに光っている。どういうしくみなんだろう・・・

f:id:otominarukami:20180107232504j:plain f:id:otominarukami:20180107232525j:plain

 

 このエリアには僕の好きなデボン紀三畳紀といった古代の生物の化石が展示されている。三葉虫とかウミユリとか直角貝とかウミサソリとか。

           三葉虫のウラ側は少し気色が悪い

f:id:otominarukami:20180107232820j:plain f:id:otominarukami:20180107232839j:plain

 

「おとうさん、アンモナイトってエジプトの神様「アンモン」からつけられたんだって!顔の横のぐるぐるが似てるからだよ」と、すでに父親のアンモナイトに関する知識を上回り始める次女に驚愕。

オーム貝の仲間なんだよね、と二人で納得。確か貝というよりはタコに近い仲間だったような気がする。

  f:id:otominarukami:20180107233234j:plain f:id:otominarukami:20180107233252j:plain

 

 北海道で見つかったというデカめのアンモナイト。もっとでかいのもいたんでしょ?

        f:id:otominarukami:20180107233531j:plain

 

様々な岩石や化石に混じって、なぜか「前澤コレクション:鑑賞石」なるものが展示してあった。違和感オーラが半端ではない。

             政治的なコネで展示せざるを得ない、とか?

f:id:otominarukami:20180107233716j:plain f:id:otominarukami:20180107233743j:plain

 

 色々な世界があるものだと妙に感心。以前とある場所でひょうたんアート(かなり大きめのひょうたんに、全身全霊を込めた絵が描かれている)を鑑賞したときの気持ちに近いものを覚える。

 

 化石の展示に混じってなぜか水槽がある。いったいなんだろう?

             おとうさん!なんかいるよ!

f:id:otominarukami:20180107234216j:plain f:id:otominarukami:20180107234243j:plain

 

               カブトガニでした。

          アメリカカブトガニという種。けっこうせわしなく動いていた。

         f:id:otominarukami:20180107234356j:plain

 

                 明日に続くよ!

        

最近あんま音楽関係ない・・・ 

にほんブログ村 音楽ブログへ
にほんブログ村

 

そんでもってこちらもよろしく!

kakuyomu.jp

『キングスマン:ゴールデン・サークル』 紳士×悪趣味=ドーピングされた80Sの007!?

 何かと話題になっている『キングスマン:ゴールデン・サークル」観てきました。

      こちらのBGMはTHE WHOのマイジェネレーション(アレンジバージョン)!

     www.youtube.com

 

 とにかく前回の「キングスマンからして荒唐無稽であったけれど、本家の007がシリアス・リアル路線を突き進んでいる今、80年代のあのガジェット満載の007をよりパワーアップしたような内容で今回も話が進む。コメディ要素を絡めつつ、次から次へと事件が起きて、あっという間の二時間二十分。

 ただし、続編なので当然一見さんお断りムービーです。1を観ていない人にとっては全くもって敷居が高い。アマゾンプライムで今なら100円で観られます。ぜひ予習してから行きましょう!「マナーが紳士を作る」。

 

それはそうと、 もう出てるの!

 

 

           注意!ここから激しくネタバレしますよ!

 

 

 前回のキングスマン

    www.youtube.com

 コリン・ファース演じるハリー(コードネームはガラハッド。アーサー王と円卓の騎士になぞらえられている)に見出され、試練を乗り越え父同様に一人前のスパイ「キングスマン」となったエグジー。しかしそのハリーは教会での大量殺戮のあと、サミュエル・L・ジャクソン演じる悪役のIT長者ヴァランタインに撃ち殺されてしまう。

 

 監督のマシュー・ヴォーン(キックアスなど監督)は音楽へのこだわりが強く、前作でもかなり効果的に使っていた。悪党たちの首がポンポン吹っ飛ぶシーンに流れていたのは『威風堂々』!

 そして、ヴァランタインが生体認証で殺人音波を世界中のスマホから鳴らす時のBGMはKC&THE SUNSHINE BANDの「GIVE IT UP」

 実働部隊の女殺し屋ガゼルとエグジーがシリアスなBGMに載せて戦っているところに、突如「GIVE IT UP」がかかり、笑う。こんな効果的な曲の使い方って、そうそう見たことがない。『パルプ・フィクション』以来かもしれないすごいギャグだ。

 

 オープニング、サヴィル・ロウにあるテーラー「キングスマン」から出てきたところを、前回死んだと思われていたキングスマン候補生(失格者)のチャーリーに突然襲われるエグジー。

 チャーリーは頭を吹き飛ばされなかった代わりに右腕を失っており、その機械の腕でエグジーを追い詰める。狭い車内で偶然カーステレオから爆音で流れるのはプリンスの「レッツ・ゴー・クレイジー」

 このシーンはキングスマンにしてはカット割りがめまぐるしく、チャーリーが車から放り出されるまではちょっと落ち着かない。

 その後エグジーがピカデリーサーカス(多分)爆走するシーンは俯瞰で捉えたものすごいカーチェイスが展開する。そうしてミサイルで敵を撃退したあとは車が池に入っていくのだけれど、これまんま007「私を愛したスパイ」のロータスエスプリでしょ!

     ロータスが人々のいる海岸に上陸するとき、ボンドが魚を遊泳客に渡すシーンの細かい演出が好き。小学生~中学生~高校生とこのようなガジェット満載の007を見続けてきた僕としてはずいぶんと懐かしい展開だ。

 今回の機械の腕のチャーリーはこの頃のボンドの宿敵「ジョーズ」のノリだし、敵のケレン味もこのころのボンドシリーズをアップデートして現代風にした感じだ。

 

 今回の悪役は前回のサミュエル同様、ジュリアン・ムーアというビッグネームを起用。ゴールデン・サークルという麻薬カルテルに君臨するサイコパスの女帝ポピーを嬉々として演じている。それにしてもキングスマンの本拠地をミサイルで破壊するとか大胆すぎやしないか。その結果殆どのメンバー、つまり前作で大活躍し、ファンも多いと思われるロキシーランスロット)さえもがあっさりと殺される。

 残されたマーリンとエグジーは先人の知恵によってアメリカの「ステイツマン」という酒造メーカーの皮をかぶったキングスマン同様の秘密組織とコンタクトをとり、共闘することにする。しかも驚くべきことに前作で死んだはずのハリーが片目を失い記憶喪失状態で保護されていたのだ。

 まあ、知ってましたけど。だって、思いっきり予告編やチラシに載ってたもん、片目サングラスのコリン・ファースが。昔のタモリかと思ったよ。

 ポピーは麻薬の中に毒を混ぜて全世界にバラまき、その解毒剤が欲しければ法的な安泰を与えよとアメリカ大統領に迫る。今回の大統領がまた悪い奴で「ジャンキーどもは死ねばいい」などと言い放つ。女性秘書官がたしなめるが、一向に気にしない。しかもその秘書官も実は毒に犯されていた!そうしてエグジーの恋人である王女ティルデも痴話喧嘩の腹いせでマリファナ?を吸い、感染してしまう。

 

 エグジーの努力で記憶を取り戻したハリーだが前作とは違い、イマイチピントがずれている。あの完全無欠のハリーが!それでもエグジーはステイツマンのエージェント・ウィスキーと三人でイタリアのスキー場の頂上にある解毒剤工場に侵入し、チャーリーの目の前で解毒剤を掠め取ることに成功する。この雪山でのアクションも伝統的なスパイ映画を踏襲しているよね。ボンド映画はよくスキーアクションやロープウェイアクションが出てきたものなあ。

 

 最後はマーリン、エグジー、ハリーの三人のキングスマンがポピーのジャングルにあるアメリカンダイナーへと殴り込むのだが、このタイミングでマーリンは「マイ・ウェイ」を絶唱しながら地雷で爆死。マーリンまさかの犬死に。こんな退場ですか!

 

 最後はエルトン・ジョンまで巻き込んでのフルタイム・アクションのつるべ打ち!思ったよりもエルトン・ジョンがたくさん出ていたし、あまつさえアクションまでこなしていた。すげえな!

 勘を取り戻したハリーとエグジーのコンビネーションアクションは見ていてひたすら楽しい。最後のエージェント・ウィスキーとのファイトも、例によってハイスピード長回しワンカットアクション(多分見た目なんだろうけど)で驚くべき映像体験ができる。

 

 映画料金分は十分楽しめる映画ですよ!

 あと気づいたことをいくつか。

 監督が音楽好きだけあって、イギリスのグランストンベリー・フェスが登場する。バンドの演奏はないけれど。

 相変わらず衣装は豪華。三人がスーツでそろい踏みのシーンは何ともいえないスタイリッシュさ。きっと一着50万~100万円くらいするのでは?

 ピアーズ・プロズナンの頃のボンドってイタリアのブリオーニとかを着ていたけど、こちらはおそらくシャツやスーツはターンブル&アッサーという高級英国ブランド製。僕も欲しいなあ。でもダブルのスーツはさすがに着られない。

 ハル・ベリーが出てた。アクションはなし。

 毒に犯されると変な踊りをするというギャグが面白い。

 相変わらずの人体破壊描写は健在。前作は縦に真っ二つ、今回は横に真っ二つというシーン有り。その他にもかなり生々しく、ブラックユーモアがキツイシーンもあるのでダメな人はダメでしょう。しかもそれがクライマックスの要だという!

 そのへんは大作映画なのに、臆することなく悪趣味に徹していて好感が持てる。前作だってサミュエルは思いっきり画面に向かってゲーしてたしね。 

 とにかく人が死にまくる。それにしてもあんだけキングスマンが死んで、愛犬が死んで、友人も死んだのにエグジーは王女と結婚!薄情すぎる。

 

 とにかく面白い映画でした!エドガー・ライトの「ベイビー・ドライバー」といい、この手のバイオレンスアクションコメディが最近は充実してるね!

 

いろんなカテゴリに登録してたりして

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村

 

公開して一年以上、流石に停滞

kakuyomu.jp