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メタリカと僕の青春時代/スラッシュメタル黎明期

 

 僕は高校に入ってからジョン・テイラーに憧れてベースを始めた。だから最初の頃はデュラン・デュランとか弾いていたのだが、メタルを聴くようになってからはやたらとベースの早弾きにこだわり、必然的に速い曲ばかりをコピーしては「俺こんなに速く弾けるぜえ」とひとり悦に入っていたのだった。

 さて、一浪の後、大体1990年前後になるが、僕はある東京の私立大学のバンドサークルに属していた。高校生の頃にレインボーの「デスアリードライバー」によってメタルに目覚めたが、浪人の頃は専らラウドネスやアンセム、リアクションやデッドエンドといった当時かなり盛り上がっていたジャパニーズメタルを好んで聴いていた。だから実際は海外のメタルをほとんど知らずに、生活していた。畢竟ラウドネスの「エスパー」とかアンセムの「ドライヴィングワイヤー」が究極のスピードメタル、と思い込んでいた。


Loudness - Esper

とはいえ今聴いてもカッコイイ。

 しかしその頃だろうか、愛読していた音楽雑誌「ロッキンF」(ジャパメタの情報がたくさん載っていた)に「スラッシュメタル」という言葉を僕は初めて見たのだ。確か普通のメタルよりも速く、より過激なジャンル、といった説明がされていた。速い曲が好きだった僕はすぐその情報に飛びつき、そこでプッシュされていた「SKULL THRASH ZONE」という日本のスラッシュバンドのコンピ盤を入手した。

 

SKULL THRASH ZONE I

SKULL THRASH ZONE I

 

 

 知る人ぞ知るアルバム。DOOMとかジュラシックジェイドとかその筋ではそうそうたるメンツ。そしてブレイク前のXが二曲参加している。この頃彼らは、「たけしの元気が出るテレビ」で「ヘビメタ」代表として、さびれかけた商店街の食堂で無理やり演奏させられ、TOSHIが「食えー!」と叫んだり、ヨシキがヘビメタ運動会に参加したりしていた。懐かしい。あとROSEROSEというバンドが参加しているのだが、未だにDRIのTシャツを着て頑張っているのを今、ググって知って驚いた。

 当時は情報も少なく、僕はまだスラッシュメタルがどんな音楽かもよくわからなかった。だから音質が悪く、当時の一線で活躍しているバンドに比べればクオリティが落ちる内容にふうん、これがスラッシュねえ・・・リアクションの方がいいな、と思っていた。

 要するにまだまだスラッシュメタルがジャンルとして認知される前の時期だったのだ。そういう狭い見識で僕は大学に入り、スラッシュ?それよりもラウドネスでしょ、という会話をバンド友人と交わしていた。

 だがあるとき「速い曲がそんなに好きならメタリカ聴いてみれば」とバンド仲間が「マスターオブパペッツ」のカセットテープを貸してくれた。

 ・・・ロロン、ロン・・・ロン、ロロン・・・というガットギターの音に僕は最初「?」と首をかしげたがすぐに「ドーン!ドドドーン!」というオーケストラばりの超重量級のディストーションギターがかぶさる一曲目の「バッテリー」に驚いた。


Metallica - Battery (HD)

 ああ!何度聞いてもいい曲だなあ!

 僕は今までに何度この曲を聴いたのだろうか。未だに飽きが来ない。そしてこれからも死ぬまでに何度も聴くことになるだろう。

 ただ、実はこの時はあまりの音圧と、パワーに圧倒されて「いやー聴くだけで疲れてしまう」という印象だった。しかし繰り返し聴いているうちに「これはとてつもなくすごいアルバムだ!」と思うようになる。

 とにかく、まずギターの音が革新的だった。当時はこんなに分厚い音で演奏しているバンドなどなかった。しかも、ハイトーンヴォイスが主流のメタル界にあって、ジェームスの、むしろ低めの声に「ああ、メタルはこういう声でもいいんだ!」ということに気づかされたのだった。

 僕はすぐに彼らの1STと2NDを買いにレコード屋へと走った。そう、まだ当時はCDは珍しく、音源は主にレコードだったのだ。

 新宿西口の輸入盤屋で2NDの「ライドザライトニング」を探していると、なぜか通常版は売っておらず、しかたなしにピクチャーレコードを買った。今思えばこれ買っておいて良かった。

 

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そして、一曲目の「ファイトファイアウィズファイア」である。


Metallica - Fight Fire with Fire

 ああ!これもまたいい曲だなあ!

 ハタチそこそこでこんなトリッキーでパワフルな曲を作ったメタリカの才能は計り知れない。ちなみに、このころのメタリカのアルバムの始まり方はみんなこうだ。始まりは静かに、そして突然凶悪に。それを他のバンドはよく真似してたっけ。

 とにかくどっぷりメタリカにハマった僕は、ジャパメタを次第に聴かなくなり、スレイヤー、メガデスアンスラックスを始めとしたスラッシュメタルバンドを積極的に聴くようになる。それにつれてサークルのバンド活動でもメタリカをやりたくて仕方がなかったのだが、当時はまだメタリカの認知度は低く、正統派メタルが好きなサークルの人たちからは、異端視されていた。であるからして、誰も、僕とメタリカバンドをやってくれはしなかった。

 僕はサークルのバンド合宿で一人ベースをバキバキ16分音符でかき鳴らしては「あースラッシュやりてえー」とそのままあたりかまわず徘徊し、「こえーよ!」と友人に言われたものだ。僕が実際にメタリカをバンドでやれるのは二年後のことだった。

 と、ここまで書いてきましたが、そろそろ眠いので寝ます。

 

そして僕は今ここ!「ヘビーメタルと文芸少女」!

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 ところで実は今この記事を書くために昔買ったレコードをあさっていたらこんなのが出てきた。

 

HEAVY METAL FORCE III

HEAVY METAL FORCE III

 

 

当時のジャパメタのコンピ「ヘビーメタルフォース」。こちらにはカスバとかジュエルとかサーベルタイガーとかまたまたXなど、ああ、いたなあというバンドがたくさん収録されていた。他にも結構レアなジャパメタのレコード何枚かを発掘。そのうち紹介したいと思うがいったい誰が喜ぶだろうか。

あとすっかり忘れていたが「ハーベスターオブソロー」のEPとかも持っていた。

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パスヘッドというイラストレーターのジャケットが懐かしい。メタリカ好きなら知ってますよね、パスヘッド。

 

 

 

アマゾン1円CDハンターがゆく 8 ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ あとストーナーロックについて

 

アマゾン1円CDハンター基本ルール

1 基本的に1円のモノを買う。

2 できれば聴いたことのないアーティストを選ぶ。

3 やみくもには買わずに星4つ以上で、軽く試聴をする。

4 ジャンルはなるべく不問。

5 3日に一枚くらいのペース、月に最低10枚は買う。

 

ジョンウェットンがお亡くなりになったそうで。R.I.P.

 

ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ

ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ

 

 さてゼムクルックドヴァルチャーズ。

このバンドは知っていたのだが、たまたま1円で売っていたので即購入。なんといってもメンバーが凄い。デイヴ・グロール(元ニルヴァーナ・フーファイターズ)がドラム、ジョンポールジョーンズ(レッドツェッペリン)がベース、クイーンズオブザストーンエイジのジョシュオムがギターヴォーカル。


Them Crooked Vultures - Reading Festival 2009 ( Full Concert)

 ジョンポールジョーンズが元気すぎる。何が嬉しいって、観客のほとんどがティーンで、彼らが熱狂的にバンドを支持している様子が映っていることだ。ブリング・ミー・ザ・ホライズンだけが人気があるわけじゃないのだな。(もちろん僕はBMTH大好き。) 

 ただ、今の若いロックを聴く人が、ツェッペリンを知っているかどうか。そういえば昔沢尻エリカが離婚した元旦那のハイパーメディアクリエイターと一緒にツェッペリンの再結成ライヴを観たという報道があったが、本当に楽しめたのだろうか?

 

 ライヴというのは曲を知っていて、そのアーティストが好きだからこそ楽しめるものだ。僕の友人のS君が昔、クイーンズライクのライヴに偶然タダで行けることになったのだが、彼はあいにくとクイーンズライクの曲をほとんど知らなかったらしい。同行した別の後輩に聞いたところ、S君はコンサートが始まるやいなや、周りが拳をあげてノっているのにもかかわらず、両手を膝において中腰になり、辛そうにうなだれていたそうだ。そして終いには中途退席したとのことだ。一体彼は何しに行ったのだろう。

 

 話をゼムクルックトヴァルチャーズに戻すと、ギターのジョシュ・オムだ。彼だけはキャリアの割に、日本ではイマイチ知名度が低いのではないか。伝説のストーナーロックバンド「カイアス」で活動したあと、「クイーンズ・オブ・ザ・ストーンエイジ」を結成、2013年にはビルボードで1位を獲得するほどの人気バンドだ。僕の娘も結構お気に入りだ。

 


Queens Of The Stone Age - No One Knows

 独特の哀愁に満ちたいい曲。こちらのドラムもデイヴグロール。NINのトレントレズナーも客演しており、まさにミュージシャンズ・オブ・ミュージシャン。

 

 話はそれるが、ストーナーロック、かっこいいです。じゃあ、そもそもストーナーロックとはなんぞや。僕の中では、ギターが「ズワー」というファズがかった、激しい歪んだギター音がメインで、荒削りでどこか泥臭い感じのする、それでいて親しみやすいロックだと思っている。くくりが雑でごめんなさい。昔から僕はそれとは知らずに、この流れを汲むバンドをいくつか聴いていた。

 まずはカテドラル。世界一短い曲「YOU,SUFFER」でギネスにも認定されているグラインドコアバンド「ナパームデス」の元ヴォーカル、リードリアンが結成したバンドだ。

 ちなみにこちらが世界で一番短い?とされる曲「YOU、SUFFER」。初めて聞いたときは爆笑した。歌詞は「YOU SUFFER BUT WHY」とムチャクチャ早口。


Napalm Death - You Suffer

 ああ、いい曲だなあ!

 他にも初期Napalm Deathには「デーッド!」と叫ぶだけの曲などもあります。このアルバム、もうかれこれ30年くらい前のでしょ。55曲入で30分弱とか、当時のグラインドコアと呼ばれたこのあたりのバンドたちをよく僕は聴いていた。その中でも特にすごかったのはAxCxというバンドの5643曲入りEPという、聴くのもバカらしくなるアルバムだった。そんなんばっか聴いていた時期も僕にはあったなあ。

 

 スグ話が横道に逸れてしまうから記事が長くなる。そして寝る時間が遅くなる。グラインドコアデスメタルについてはまた別の機会にしよう。

 カテドラルに話を戻したい。かの世界最速のバンドから一転、脱退したリー・ドリアンが結成したカテドラルは、ブラックサバスを思い起こさせるスローでダークかつおどろおどろカッコイイサウンドだった。


Cathedral - Ride

 ずんずずんずずんずずんずずうーう・・・・

 この曲のインパクトは凄かった。あんまりすごくて僕はドラムを始めてしまったくらいだ。歌詞の世界観も良かった。「クリスタルウォリアー!」とか叫んでる。オウイエー!まあ、最近までこのバンドが(異論はあるだろうけど)ストーナーにカテゴライズされているとは知らなかったんだけど。

 僕の中でのストーナーロックバンドといえばこちらのKYLESAだ。そもそもなんて発音するのかが未だにわからないバンドだが、ダブルドラム、おねえちゃんのギターヴォーカルとこちらもなかなかすごい。これも一時期ハマって数枚アルバムを購入した。

 


Kylesa - "Tired Climb" Season of Mist

 

 あと、最近気に入っているのはレッド・ファング。気のいいアンちゃんたちのバンドなのだが、どのPVでも例外なく彼らはビールを飲んでいる。そして必ずスプラッタ描写が出てくる。まあ、モンティ・パイソンレベルのギャグみたいなもんなのだが、それでも耐性がない人は気持ち悪いかも。この曲はビール・ゾンビなる奴らが出てきて人を殺してビールを飲みまくってます。曲はものすごく勢いがあってキャッチー。CUT IT OFF!

 


RED FANG - "Blood Like Cream" (Official Music Video)

 

 あとはHIGH ON FIREあたりだろうか。プロモが面白すぎィ!勢いがスゲエ。


High On Fire - The Black Plot

こういうメタルバンドのアニメPVって結構あるのでいつかそれを集めて紹介したいですね。

         

       一円で買って損はない!あとこちらもよろしくお願いします。

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作家志望の小3の娘と、あのころの小3の僕と「ヘビーメタルと文芸少女」

ヘビーメタルと文芸少女」よろしく!

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再び娘の作品について。昨日のたからじま

otominarukami.hatenablog.com

のあとに、更に3作品ほど書き上げている。

「ウォーターマウンテンの世界」という作品がひとつ。川で泳いでいたエウロパとイオという少年が、水の底にある世界を旅するというもの。未完。

 

次に「かっぱ先生漂流記」という作品。娘の担任の先生はカッパを自称している。子供たちは面白がって、「先生!かっぱはどんな暮らししてるの?」とか「かっぱ何食べてるの?」などと毎日話しているらしい。そんな日々からかっぱ先生(名前はイケッパ、イケメンのかっぱの意)の冒険譚を考え出した。以下、その抜粋。最新作なのでかなり整合性がある。

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ネーミングのセンスがいい。いろいろ思いつくんだそうで。

 

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挿絵も自分で描く。

 

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島の地図を描くのが好き。「ここがこうなんだよ」と色々と説明してくれる。ちなみに娘はマインクラフトを毎日やっているので空間構成は得意のようだ。

 

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最新の原稿。字もだいぶ綺麗に書けている。提案を「定安」と書いているのは致し方ないか。「なまりのさんだん」がジャガーの頭に見つかったんだって。こわ。

 

この他にもう一作、「チェロ」というインコを主人公にした作品が進行中。インコの主観ではなく、なるべく客観的な描写をしたいようで、動物が話したりはしない。例の斎藤洋氏の「偉大なる王」がそういう手法をとっているので、それに倣っているらしい。これも後で勝手にアップします。

 

さて、翻って小3の僕だ。昨日の漢字練習帳に引き続き、ヘチマの観察日記をご覧に入れたい。

 

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「きょうヘチマの、たねを、もらった」

句読点の使い方がド下手。しかも挿絵がロケット・うちゅうとなっていて、ヘチマとの関係性ゼロ。でもこの頃から宇宙に興味はあったようだ。

 

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字がちょっと切れているが、「ざっそうがたくさんはえていた」とある。これ多分観察5日目くらいだろう。一向にヘチマの芽は出ないようだ。

 

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「まだまだ、かわっていない」

指が明らかに変な方向へ曲がっている。宇宙人の手か。相変わらず芽が出ない。

 

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「めがでない」のでいい加減絵がおざなりである。さらにしばらくめの出ない日々が続く。もう、いっそのこと雑草を育てれば!僕よ!

 

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どういう風の吹き回しか、色をつけ始めた僕。

 

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「どろどろだった」

何があった!水やりすぎか?

 

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「まだまだどろどろだった」

それじゃもう芽は出ないだろう。どろどろなら!

 

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なんでだ。乾かないのか。

 

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「めだとおもったらざっそうだった」

タイムトリップして自分を慰めてやりたい。

結局このあと、芽が出ることはなかった。

やっぱり小3の僕はどこか間が抜けていたようだ。男の子と女の子ではこうも違うものか?僕が小学3年生の時にメタリカを聴いていたら、人生変わっただろうか。

作家志望の小3の娘と、あのころの小3の僕と今の僕 1

僕の小3の娘は、作家になりたいと言っている。

なれる確率としては百万分の1くらいだろうが、そんなことは気にせずに彼女はコンスタントに作品を書き続けている。

そもそも何でそんな夢を持ったかというと、まずはこちらをご覧下さい。

 

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お、鳥だ。インコだな。

と思ったでしょう。その通りです。

娘が小2のときに突然インコを飼いたいと言い出したので、僕はその条件として本を百冊読んだらいいよ、と提示した。すると彼女は半年かけて一生懸命百冊読んだので、2人で近所のホームセンターの動物売り場に行き、2400円でインコを購入した。その鳥は、写真の手前にいる子で、名前は「チュン」。

 ちなみにこのチュンを買ったときは、いきなり鳥の入った「生体」と書かれた箱を渡されると、それをそのままレジに持っていかされた。僕は「鳥ってこんなふうに買うのか?」と思いつつ帰宅したのだった。

 

 このチュンは手乗りでもなんでもないただのインコだったので、それこそ、ただいるだけのトリである。だから最初のウチは娘も「ちゅーん!」とか言って話しかけていたが、あまりトリの反応が芳しくないからか、「パパ、手乗りが欲しいよ」と言い出し始めた。そもそも飼うのはいいが、掃除するのは僕ですよ!毎日!

 そこで再び百冊本を読んだら、という条件を出すと、これも娘は頑張ってクリアした。約束通り今度は別のペットショップに行ってインコをもう一羽購入した。名前は「ピン」である。このピンも最初の内は慣れて手に乗ったりしていたのだが、チュンと毎日過ごしていたら人にあんまりなつかなくなって(インコはそういう性質がある)、現在は手に乗ってくれない。 

 しまいには、娘、もう一羽ヒナから飼いたいとか言い出したのでそれはさすがに却下した。生き物はそんなに簡単ではない。病気にもなる。チュンはこの一年で三度も疥癬という鳥の病気にかかり(ダニがついて毛を抜きまくる)、僕が病院に何度も連れて行った。毎日鳥かごの中を逃げ回るチュンを捕まえて薬を与えなけらばならない。とても面倒だ。トータルでかかったお金は1万円を超える。買った値段より高いし!

そして、相変わらず僕が毎日小鳥の世話役をしている。雨の日も、風の日も。

 

 まあ、でも、それはそれでいいのです。

 このように僕は子供には小さいうちから、あの手この手で本を読ませることを心がけてきた。僕もそうやって育ってきたから。妻も妻で彼女なりの方針で本をよく読ませている。その結果、娘は今ではかなりの量を読みこなしている。

 娘のお気に入りはスティーブンスンの「宝島」やヴェルヌの「十五少年漂流記」、「神秘島物語」だ。冒険小説が一番好きなジャンルなのだ。また「シャーロック・ホームズ」にも一時期はまり、娘は僕と昔BBCで製作されたジェレミーブロック主演のドラマを何本も観た。「まだらの紐」や「踊る人形」が面白かったとのことだ。最近だとトールキンの「ホビットの冒険」を読んでいる。

 

 小学校低学年にしては本を読んでいる方だろう。その結果、彼女の創作意欲が刺激され、2年生の後半から物語を書くようになった。最初の作品は、「たからじま」というものだ。

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世界観が確立されている。この頃娘はやたらと冒険小説を読んでいたからか、自分でも同じようなものを書きたくなったらしい。それで、その気持ちが勢い余って、出来上がった作品はとんでもない熱量を放っている。

 

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字でノートがパンパン。キャラの名前とかボートの名前は自分で全部考えた。処女作なのでまだ文体がぎこちない。やたらと持ち物を列挙している。

ちなみに、これは(上)で、(下)は別のノートに続く。それがこれ。

 

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この頃にはだいぶ書くのにも慣れ、文体も洗練されている。ストーリーはたからじまに漂流したアティカスとロン・リーという男の子と女の子が、ジャックという大人と力を合わせて海賊たちをやっつけるというもの。しかし、この頃娘の読んでいた本は『ルドルフとイッパイアッテナ』が最近映画化された斎藤洋氏の「偉大なる王」という虎が主人公の本だったからか(生きるための残酷な戦いが繰り広げられる)、その影響を受けてかなりバイオレントな描写に満ちている。

 ↓クライマックスのあたりを抜粋。海賊の親分リベルダのオオカミとジャックの犬ファンとの対決場面。

 

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「するどい歯がオオカミの首すじにくいこむ」など、小3の娘の描写か?しかし次のページはもっとすごかった。

 

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 リベルダ死亡。

 「頭がいこつがくだける音がした」って・・・。

娘にこれすごいね、と言ったら、だって『偉大なる王』にそういうのがあったから、とのこと。読む本で人間っていろいろ変わるね。彼女にはまだ他の作品もあるので、また次の機会にご紹介します。

 

 それで、なんだ、また娘自慢か、と思うでしょ。まあそうなんですけど、それだけじゃないのです。僕は最近実家で、僕自身が3年生の時のノートを発掘したのだ。僕がちょうど今の娘と同い年に書いたものだ。さあ、比較してみよう。

 

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 昭和感満載のこのノート。もう何処にも売ってないよ!ちなみにこれは漢字練習帳です。当時の担任の先生のやり方として、まず漢字を練習したあとに、その漢字を使った文を作りなさいという方法をとっていたらしい。それで、その時僕が書いた文がいちいち間が抜けているのでご紹介しよう。

 

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 いきなり失礼である。「ゴリラに似ているね」って。さて次。

 

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 真面目なのかふざけているのかよくわからない。ぼくの横に横田くん。

 

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 とんでもないことを書いているが、実は僕が幼稚園の時、実際に隣の家が火事になったのだ。あの光景は今でも忘れることができない。

 

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頭が悪すぎ。肉に対する執着がすごい。あと、河口湖に行った回数が定かではないほど記憶力がないのか。

 

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これはどういうことかというと、当時父親がパイナップルをまるごと買ってきて、美味しくいただいたあと、僕はパイナップルのヘッドの部分を植えればまた生えてくるだろうと思い、そのまま庭に埋めたのだ。そんなわけないでしょ。親も気づいて教えてやれ。「植」という字も使ってないし。

 

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僕は当時、夜になるとラジオを聞いていた。「欽ドン」とかだったかも。それにしても文か放そうを見ることはできない。

 

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おいおい、今ならツイッターで拡散してるよ!

 

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改めて僕の娘と比べると、レベルが低い。でも、安心しろ、当時の僕。君は浪人して死ぬほどガリ勉をする羽目になるのだ。

 

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そりゃそうだろう。今でもそう思う。

 

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なんだか悲しい。きちんとオチがついている。

 

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もちろん今でもムリだ。

 

当時の僕はバカであった。

 

さて今の僕のこと。娘が小説を書き始めるのを見ていて思ったのは、「血は争えない」ということだ。実は僕も小説をものしているのだ。もちろん、シロウト作家である。本を出せるわけもない。

 僕は小説を昔から書き続けているわけではない。書くようになったのはごく最近だ。一年半ほど前、ある着想が突然僕に生まれた。

 

でも書いたのだが、娘にメタリカの「バッテリー」を聴かせたことがきっかけとなっている。そこからヘビーメタルと文学好きの少女というアイディアが生まれ、コツコツと半年かけて完成させた。以下のサイトでその小説を読むことができます。

 

kakuyomu.jp

書きも書いたり、18万字。我ながらよく完成させたと思う。現時点ではまだ連載中です。お願いですから読んで!「いいね!」ボタン押して!

 

 この「ヘビーメタルと文芸少女」、実はある賞に投稿したが、当然箸にも某にもかからず、終了。だが、僕はこの小説、キャラクターたちをパソコンの中で眠らせておくにはどうにも忍びなくなり、「カクヨム」という角川の小説投稿サイトへ載せた。わずかだが読んでくれる人もいて、僕にささやかな元気を与えてくれる。

 

 今までたくさんの本を読んできて、様々な経験を経て、それが僕の中で熟成され、この作品として結実した。不思議なことだが、書く手が止まったことはほとんどなかった。それどころか書いているうちに自分でも思いもよらない方向へ行くことがあって、「これが小説を書く醍醐味なのか」と勝手に作家気分に浸ったものだ。

 

 娘もきっと同じように書いているのだろう。彼女には「モノを書くその時」がわずか9歳でやってきた。しかし僕にはそれが娘よりも30年遅れてやってきた。

 

 

 

 

アマゾン1円CDハンターがゆく 7 ザ・ストロークス/ルームオンファイア

アマゾン1円CDハンター基本ルール

1 基本的に1円のモノを買う。

2 できれば聴いたことのないアーティストを選ぶ。

3 やみくもには買わずに星4つ以上で、軽く試聴をする。

4 ジャンルはなるべく不問。

5 3日に一枚くらいのペース、月に最低10枚は買う。

 

 今日僕は休日出勤だった。僕はたまたま事務室で休憩していた。すると、会社の入口の方に白髪のおじいさんがいる。70~80歳くらいだろうか。なんだろうと思っていると、受付の人に話しかけている声が聞こえた。

「あのう、採用のことをお願いしたいんですけど・・・」

受付の女性も一瞬耳を疑ったようで、え、なんですか?

と聞き返していた。彼女も対応に困った様子で、今日は担当者がおりませんので・・・と応対していたが、そもそもアポなし、日曜日にいきなり来て面接なんてありえない。

 

 あの老人は本気で就活していたのだろうか。それともひょっとしたら痴呆か、その傾向があるのでは・・・。本気であったならある意味こわい。どう考えても採用はないだろうし、彼ができるような職種でもない。

 また来る、と言って帰ったとのことだが、僕はその後しばらくやるせない気持ちになってしまった。20年後、自分がああなっていないと誰が言い切れるだろうか。

 

 すいませんね、なんかしみったれたかんじになって。

 全然関係ないのだが、毎日YOUTUBEを眺めているとやたらと「バイオハザード7」のプレイ動画があげられていて、結局全部見ちゃったよ。

 僕はプレステ2以降もうゲーム機を買っておらず、従って最新のゲームもほとんどやらない。やるとしたらキンドルでテンプルランとか黒猫のウィズとかだったのだが、それも今となってはやっていない。半年くらい前にはキャンディソーダなるパズルゲームにはまっていたのだがいつの間にかそれにも飽きた。

 おそらくバイオ7をすることもこの先一生ないだろう。だから見た。

 それにしてもグラフィックは緻密で音響が凝りまくっている。ゲームプレイ動画を見ていると、不思議なことにまるで自分がやっているような錯覚に陥る。

 しかしこれってゲームの売り上げを落とすことになりかねないだろうな。いや、おそらくこれみたからもういいや、と僕なら思っていしまう。なかなかモノが売れない世の中であるし。

 

 長い枕を経て、さてストロークスです。

 

ルーム・オン・ファイア

ルーム・オン・ファイア

 

 

セカンドアルバム「ルームオンファイア」。

名前は知っていたが、ほとんど曲を聴いたことがありません。ということで事前調査としてこの曲を聴いてみました。


The Strokes - Reptilia

おお、カッコイイ。スカスカ系のギターロック。イギリスかと思いきや、アメリカはニューヨークの出身とのこと。ガレージロックとウィキには書いてあったが、僕はむしろイギリスのギターバンドの系譜に連なると思っていた。たとえば、ライドとか、僕の大好きなザ・キュアー。特に初期の感じ。


The Cure - Primary

ドラムの音とか、スカスカ具合が似ている。もしくは

ザ・ドラムスとか


The Drums - Lets Go Surfing

さすがにこれよりは音が厚いか。今聴き比べてみるともう少しストロークスのほうが荒削りだね。途中のギターのブレイク部分が昔聴いた誰かのナントカという曲にそっくり、といつも思うんだけどそれが思い出せない。

とにかく8分音符をタンタンタンタンと刻むのが基本。もしくは16分音符をトゥクトクトクトクトクってオルタネイトピッキング。音数少な!それでもその中でキャッチーなメロディを紡ぎ、五感に直接訴えてくる曲作りがされている。

それにしても、このストロークスの曲、実は大ヒット曲だった。なんと68,766,889 回も再生されていた。僕の知らないところで世界は動いている。

ちなみに「You Only Live Once」という曲があって


The Strokes - You Only Live Once

僕は一瞬スーサイド・サイレンスのこっちの曲のカバーかと思ったら全然別の曲でした。同じタイトルでも違いすぎィ!


SUICIDE SILENCE - You Only Live Once (OFFICIAL VIDEO)

もちろん僕はこちらの曲がお勧めです。リヴ!ライフ!ハード!

 

1円で買って損はない!

メタリカを始め、バンドが大好きの僕の小3の娘

 僕には二人の娘がいる。長女は6年生、次女は3年生。どちらも大切な子供だが、特に次女は僕の強力な影響下に育っており、ある意味将来が楽しみである。

 例えば、小2のときに次女が書いた「大好きなもの、教えたい」という単元で書いた紹介文がこれだ。

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まあ、こんな小2なかなかいないよね。

これを見たときは大笑いしてしまった。オレの教育間違ってねえなあ!とか無責任に。

そもそも僕が家や車でメタルや色々な音楽を聴いている環境で育っているので、あからさまにその影響が出るのだ。さて、この続き。

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選曲がマニアックです。あと、ギター・ソロを楽器と勘違いしているのは小2なので致し方なしか。一応、知らない方のためにメタル・マスター貼っておきます。


Metallica - Master Of Puppets [Full Album]

一曲目の「バッテリー」で最初は静かに始まるのだが、突然大音量のディストーションギターが聴く者に襲いかかる。小2の時、これを初めて聴いた娘は「わ、びっくりしたー!」と言っていたがすぐにこの曲を気に入ったようだった。ちなみにこのアルバムはえらい評価を受けており、こんなことになってます。

www.afpbb.com

このアルバムは僕の青春だ。バンドでほとんどの曲はコピーしたし、もう何回聴いたかも覚えていない。そしてそれが子供へと受け継がれてゆく。

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そもそもクラスの友達はバンドがなんなのかも知らなかったとのこと。そりゃそうだろ。ましてやメタリカって。

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最後にはこんなにびっちりと書いている。

実際のところ、彼女にはミニギターを買い与えたのだが、小3は小3なりに忙しく、なかなか弾く機会がない。ピアノも習っているのでそちらの練習で毎日が精一杯。

 ちなみに去年の12月に次女がバンドデビュー。僕がベースのバンドで「ザ・ジャム」のキーボードと「相対性理論」のスマトラ警備隊という曲でボーカルをそれぞれこなし、やんやの喝采。やたらと周りの大人にちやほやされていました。

 

 僕が彼女を車に乗せるたびに色々な曲を聴かせると「これかっこいいね!」とほとんど受け入れるのがまたありがたい。だって、これも「かっこいいね!」とか言うし。


SUICIDE SILENCE - Wake Up (OFFICIAL VIDEO)

去年、一時期僕はこのスーサイドサイレンスというバンドにはまりまくってずうっと聴いていたのだ。「ウェイクアップ!ウェイクアーップ!」というシャウトがムチャクチャかっこいいでしょ!

それで例えば僕が会社に行くときに、このフレーズの替え歌で娘が「いってらっしゃい!いってらっしゃーい!」とか叫ぶのでとても良い気分で出勤できるのだ。

 こう言う感じで小3にしてはやたらとバンドに詳しい娘。Tシャツはレッチリとかメタリカニルヴァーナを好んで着ている。

 また、風呂に一緒に入っていて、「おとうさん、バンドしりとりやろう!」と言い出したので

「じゃーね、あ」

アンスラックス!」

「じゃ、い」

「い、い、インフェクシャスグルーヴ」

「つぎ、う」

「ウルトラヴァイオレンス」

「え」

「エイフェックスツイン」

とかやっていたのだが、

「こ」

に至って、僕は何も思いつかなくなってしまた。すると娘はすかさず

「コーンいるじゃん!」

と即答。いや参りました。

 

以上、娘自慢でした。他にも娘に関するエピソードいろいろあるのでまた書きたいと思います。

 

マイナーレーベル発掘/主にエモ系 バンド青田買い

 夜家に帰り、僕は必ず寝る前にYOUTUBEを毎日見る。音楽関係ばかり見ているので、その系統からYOUTUBEが僕に色々と紹介してくれるのだ。でもたまになぜか(多分)タイのバラエティ報番組みたいのが表示されたりするので油断がならない。

 

 いったいYOUTUBEのプログラムはどういうつもりでこれを僕におすすめしたのだろう。なんとなく見てしまうではないか。

 内容はというと日本のタレントたちがどっかにロケに行ってトークする、というものと同じような印象。結構しょうもないのだが、見るとEP129ってあるのできっとタイでは人気番組なのだろう。

 ただ、お国柄か、この番組の特徴なのか、しゃべる言葉にいちいちタイ語の字幕がついて少々うざったい。日本でもセリフにテロップがよく付けられるが(この文化、なんとかならないか?)それどころではない。テロップ付ける人大変そう。タイ語の勉強にはいいかもね。

 タイは十数年ほど前に新婚旅行で行ったことがある。プーケットバンコクを訪れたがアジア独特の活気といかがわしさや物価の安さが今でも強く印象に残っている。

 プーケットではパンさんという名のタイ人のガイドがついてくれた。1年くらい日本語を勉強したとのことで、日常会話はほとんど支障なし。

 ただ気になったことがひとつあった。それは彼が日本語で話すときに、なぜか一番最初の枕詞として

 「でもー、なんかー」

という言葉が来るのだ。

 「でも、なんかお客さん、フロントへドウゾ」

 「でもー、なんかーお客サマ、3時に迎えに来マスよ」

 「でもお、なんかあ、バナナの天ぷらオイシイデスヨ」

 のべつまくなしこんな調子だった。

 妻もうすうすそれには感づいていたらしく、僕が

 「でも、なんか。プール行く?」

 とか言うと

 「パンさんのマネでしょ」

 と答えていた。

 「デモー」という逆接で話し出すのでそのあとの発言の意味がよくわからないことが多かったが、それでも彼は色々と良くしてくれた。

 ただ、マージンがとれるからなのか、オプションの営業が容赦ない。例の調子でガンガンいろんなものを勧めてくるのが多少面倒だった。

 「でも、なんかお客様、サンセットディナーオススメですよ」

 「いやーいいですよ。遠慮しますよ」

 「でもー、なんかやっぱり、サンセット見た方がいいですよ。」

 「いやだからそんな行く気ないけど」

 「でも、なんか、どうします?」

 結局サンセットディナーに行くことにした。

 サンセットディナーは屋外でとるのだが、巨大な蛾が飛んできて妻のビールのグラスにうまいこと飛び込んでビビったことしか覚えていない。しかも女の店員を呼ぶと、苦笑しながらそのグラスをそのまま手で塞いで片付けていった。

 「でも、なんかサンセット良かったデショ」

 いや、別に・・・そしてすかさずパンさんは言う。

 「でも、お客さん、なんかー、明日はゾウに乗りますか?」

 デモナンカ攻撃が面倒になってきたので5000円ほど払ってゾウに乗った。

 プーケットを去る日、送迎にパンさんは来られないとのことで、他のガイドさんに従ってバンコクに移ることになった。

 最後にパンさんに挨拶したかったな、と思っていたら、部屋を出る前に電話がパンさんからかかってきた。

 「ああ、パンさん!どうも色々とありがとう!」

 するとパンさんは神妙なトーンで言った。

 「でもなんか、お客様、ありがとうございました。お気を付けて」

 

 ええと、表題のマイナーレーベルの話に一向たどり着きません。こっちの話がメインのつもりだったんだけど。

 YOUTUBEの話に戻るが、昨今のネットの発達は日進月歩でいったいどういうしくみでそうなっているのかわからないがとにかく視聴者の志向にあわせて映像や広告が次々と表示される世の中である。

 それでその志向にあわせて無数にバンドのPVが紹介されるのでありますが、最近のお気に入がこちら。


That Night Forests Grew - So Tell Me (OFFICIAL MUSIC VIDEO)

 That Night Forests Grewというハードコア/エモ系バンド。

 PVが結構ドラマティックでイイ。よくできた短編映画のよう。主演のメガネのさえないあんちゃんがヴォーカルをとっている。基本スクリームスタイルなのだが、この曲はクリーンな声とスクリームを組み合わせて徐々に曲の盛り上がりと共に入れ替わるようなアレンジを施していてなかなかカッコイイ。

 このバンド、ほとんど知る人はいるまい。アルバムはかろうじてアマゾンで最近出たミニEPがDL販売(またか!)されているだけ。

 こういうバンドはこれからだと思うんだけど、今はこれだけじゃ食っていけないだろうなあ。ライヴの映像もあるんだけどカリスマはまだ足りないし、客の盛り上がりもそれほどではない。2~3年後には化けてるかもね。

 あと、思うんだけどこのバンドみたいに、最近のバンド名って長いの多くない?もう文になっているという。昔メタリカのラーズがバンド名がすべてだ!と言っていたけど、最早なんだかわかりません。日本のバンドもそんな感じの名前多いよね。

 ちなみにこのバンドはDREAMBOUNDという正体不明のレーベルに所属していて、そのレーベル、メロディックハードコア系を主に抱えている。

https://vk.com/dreamboundmusic

たくさんのバンドのPVや音源があるのだが、その中からいくつか他に気になったものをあげてみます。


Jarhead - From the Buried to the Fool

だいぶクセのある曲を展開。デリンジャーエスケイプ・プランか!いいんだけどちょっと詰め込みすぎな印象。前半と後半で全く別の曲。そんな終わり方するの!?という気持ちになれる。


Vacant Home - Shiver (OFFICIAL MUSIC VIDEO)

こちらはだいぶストレートなメロコアぽい。みんな若そう。


New Design - I've Never Seen The Ocean (OFFICIAL MUSIC VIDEO)

この絵だと女の子が写っているのだが、実際PVが始まるとギター/ヴォーカルの風体に衝撃を受ける。曲はけっこうメロウなんだけどね・・・

とにかくこのレーベル他にもたくさんバンドを抱えていて押さえきれません。